ニーベルングの指環 キーワードの最近のブログ記事

さて、今日で「永遠の命と限りある命」についての考察は一旦終了です。

昨日までのエントリーを整理するとこんな感じになります。

永遠の命を持つ種族: 神々(但し黄金のりんごが必要)
永遠に近い存在:   半神半人であるローゲ
限りある命の種族:  巨人族、ニーベルング族、人間族

では、今日は1番の難題、物語の中で一応「人間扱い」されているけれど、実態はヴォータンの血を引く半神半人の存在であるはずのヴェルズング族の命は永遠か、限りあるのか?です。  

まず事実だけに目を向けると・・・・・

ヴェルゼ:    実体は神々の長、ヴォータンなので黄金のりんごがあれば永遠
ジークムント:  ヴォータンの裏切りにより絶命。  よって限りある命(?)
ジークリンデ:  ジークフリートを産むや否や死んじゃったからやっぱり限りある命(?)
ジークフリート: ハーゲンの槍により絶命。  よって限りある命(?)

はい、結論。  有限の命・・・・・では、こんなエントリーをわざわざ日を跨いでまでして書く必要はないわけで・・・・ ^^;

 

 

さて、今日も昨日に引き続き「永遠の命と限りある命」について考えてみたいと思います。

ありとあらゆる知恵を働かせ、神々の凋落を食い止めようとしたヴォータンが最後にいきついた境地、それは「自分が永遠の命である限りは、永遠の受刑者である」ということでした。  その真実を受容するに至って、彼は黄金のリンゴを手放し老いを受け入れます。

さて、ではこの「ニーベルングの指環」の世界の中に出てくる他の種族はどうなのでしょうか??  彼らの命は限りあるものなのでしょうか??  これははっきりとは描かれていませんが、ある程度の推測ができます。

 

<巨人族>
昨日引用したファフナーのセリフからもわかるように、彼らは「永遠の命」に嫉妬しています。  嫉妬の感情は自分が持っていないものを持っている他人に向けられるものですから、彼らの命は有限とみることができます。

 

<ニーベルング族>
同じく昨日引用したアルベリヒのセリフからもわかるように、彼らは有限の命ゆえに「自分の犯した罪に対する罰は自分一身が受ければそれで足る」と考えます。  そして神々の黄昏では死して尚この世に思いを残した夢魔としてハーゲンの枕辺に立つアルベリヒの姿が描かれていることにより、彼らの命も有限であることがわかります。

 

<人間族>
まあ、これは考えるまでもなく、我々が人間であり、有限の命である以上有限と考えるべきでしょう。

 

問題は半神半人の人(?)たちです。  たとえば、ローゲ。  そして、一応「人間扱い」されているヴェルズング族はどうなのでしょうか??

 

 

さて、今日のお題は「永遠の命と限りある命」です。

「ニーベルングの指環」に出てくる神々は「永遠の神々」と呼ばれています。  でも彼らは生まれついて永遠であったわけではありません。  彼らを永遠たらしめているもの、それは豊穣の女神フライアが育てている「黄金のりんご」です。  限りある命のものにとって永遠は憧れです。  私たち人間は限りある命しか与えられていません。  そして人は永遠に憧れます。  だからこそ多くの神話・宗教の中で人は「死」をどう受け止めるべきなのかを考えました。  そして「この世」「あの世」という2つの別次元の世界を考え出してみたり、「輪廻転生」という環っかを考え出してみたり、「肉体」と「魂」という2つの別物を考え出してみたりしてきました。  でも、よ~く考えてみると永遠というのは案外恐ろしいものなのかもしれません。

「ニーベルングの指環」ではまず巨人族が神々の永遠に嫉妬し、これを奪おうとします。  巨人族の兄弟ファゾルトとファフナーが「ヴァルハラ城建築請負契約」の対価として要求したのは女神フライアでした。  でも、実はこの2人、フライアに対する認識の仕方が異なっています。  実直で「契約≒信義」にそれなりの価値を認めている兄ファゾルトは純粋に美しい女神フライアに対する「愛」から彼女を欲しています。  対する弟ファフナーには違う目的がありました。

 

「フライアをいただいたところで、俺たちにはたいした役には立たん。
 だが、肝心なのは、神々からあいつを連れ去ることだ。
 黄金のリンゴがあの女の庭になっている。
 その手入れの仕方を知っているのは彼女だけだ。
 その実を食べるおかげで、彼女の一族は永遠の若さを授かっているのだ。
 つまり、フライアを手放す羽目になれば、連中は弱って青ざめ、
 盛りのときは過ぎて、老いさらばえていくってわけだ。
 だから、あいつをかっさらっていくのさ!」

 

この時点でファフナーが神々から労働の対価として奪いたかったもの。  それは「愛」でも「富」でも「力」でもなく「永遠」でした。

 

 

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