モーツァルト 魔笛

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えっと、今このエントリーを書いているのは5月5日です。  でもね、これは5月4日のエントリーなんですよね~。  実は昨日の KiKi は結構忙しくて、それでもこの「魔笛」を楽しんだんだけど、さすがにエントリーを書く時間も気力もなかったんですよね~。  パパゲーノ同様、今では試練的なことにチャレンジするような気力は持ち合わせていない軟弱モノの KiKi です。  昨日何をしていたのかは気が向いたら別 Blog 「落ちこぼれ会計人の独り言」にアップするかも ^^;  で、まあ何はともあれ5月4日の KiKi の BGM (← 絶対に BGM とは呼べないような気がする ^^; )はこちらです。

モーツァルト 魔笛 K.620
PHILIPS PHLP-9022/3 演奏:サヴァリッシュ指揮 & バイエルン国立歌劇場管弦楽団 & バイエルン国立歌劇場合唱団 録画:1983年
配役: ザラストロ; クルト・モル (Bs)
    タミーノ; フランシスコ・アライサ (T)
    弁者; ヤン=ヘンドリック・ローテリング (Bs)
    夜の女王; エディタ・グロベローヴァ (S)
    パミーナ; ルチア・ポップ (S)
    パパゲーノ; ヴォルフガング・ブレンデル (Br)
    パパゲーナ; グドルン・ジーベル (S)
    モノタトス; ノルベルト・オルト (T)

41uFBC5ukpL__SL500_AA240_.jpg    (Amazon)

これも先日のフィガロ同様、KiKi が観たのは LD なんだけど、上の画像は DVD のもの。  で、このオペラを観たことがある方には一目瞭然だと思うけれど、これは第1幕冒頭の画ですね。  夜の女王の下にいる蛇ちゃんがなかなかいい味出してます(笑)。

 

このオペラも KiKi は今回5年ぶりぐらいに観ました。  まあ、今ではストーリーがほとんど頭に入っているからいいんだけど、最初に観たときはかなり混乱しちゃいました。  と言うのも、第1幕の出だしからすると「悪に囚われた麗しの姫君を異国の王子が助けに行く救出劇」なのかなぁ・・・・なんて思われるんだけど、その第1幕の最後になると善と悪が逆転しちゃって、第2幕はいきなり「真実に目覚めた勇気ある賢人の修行モノ、試練劇」に変わっちゃうんですよね~。  まあ、何が正義かなんていうのは立場が異なれば変わるものだから、それだけだったらそれでもまだ受け入れやすいんだけど、その救出劇の小道具として与えられた「魔笛」やら「鈴」はどうして夜の女王から与えられたんだろう??とか、タミーノを導いた3人の少年たちはどういう立場の人たちなんだ???とか考え始めるともはや KiKi の思考回路では理解不能でした(笑) 

chirol_hatena.gif

でもね、そんな疑問はオペラを観終わってからじっくりと今観た物語を反芻すると湧き上がってきちゃうんだけど、観ている間はそんなシナリオの破綻はほとんど気にならないんですよね。  だって、曲が素晴らしいんだもの!!!  因みにモーツァルトの音楽なしでシナリオを振り返ってみると、ハチャメチャな喜劇であることがよ~くわかります。  今日のエントリーのラストに前回のフィガロ同様、あらすじを書こうかと思っていたんだけど、とっても簡潔でわかりやすく、尚且つ観て楽しめるあらすじをアップしていらっしゃるサイトを発見しちゃったのでちょっとご紹介♪ (こちら

まあ、このオペラ、フリーメーソンの思想にちょっとかぶれているだけのことはあり、若干(と言うか、かなり)男尊女卑が入ってます ^^; 。  何せ(途中から)悪の象徴になるのは「夜の女王」だし、冒頭で旅の王子タミーノを大蛇から襲う「夜の女王の侍女3人組」は彼を救出するや否や彼に一目ぼれして仲間割れチックなことを始めちゃうし、一応清純の化身みたいな位置づけのタミーノが助けに行くパミーナ姫であってさえも、沈黙の修行中のタミーノが自分に声をかけてくれないからといって「もう私を愛してないのね。  絶望だわ。  私はもう死んだ方がいいのだわ。」とねちねち鬱陶しいし・・・(笑)。  まぁ、女のダメな部分、いやらしい部分がこれでもかっていうぐらいデフォルメされてます。

でもその一方で、登場する男性たちもどちらかというとちょっと情けないんですよね~。  だって、ヒーローであるはずのタミーノなんて幕があがってしょっぱなに大蛇に追い掛け回されて、自力では戦うことさえせず(できず?)に気を失っちゃうし、ようやく気がついたと思ったら姿絵1つで恋に落ちてあとは「パミーナ、命!」っていう感じだし、そんなタミーノにちょっとした縁で付き従うことになったパパゲーノに至っては、修行はいや、女の子を見かけたらちょっかい出さずにはいられない、挙句修行をまっとうできなかったから首を吊るなんて言い出すし・・・・^^; 

まあ登場人物の誰もがとってもフツーなおかげで親しみやすい・・・・とも言えるのですけどね。  そんな登場人物の中で KiKi が1番魅力的だと感じるのは鳥刺しのパパゲーノ♪  ボケ担当だからそこかしこで笑わせてくれるし、何よりもそのあまりのダメさ加減が素晴らしいんですよね~。  タミーノが勝手に誤解したのをいいことに「自分が大蛇を倒したんだ!」なんて自慢してみたり、聖者ザラストロのところで修行しなくちゃいけない状況に陥ると「僕、そんな修行なんていう面倒くさいことしたくないよ~。」とか言うし、それでいて「修行にチャレンジすれば、可愛い女の子を紹介してあげるよ。」なんて言われれば、「へ?  ホント??  じゃあ修行する、する♪」と屈託がないし・・・・ ^^;

それにしてもこんなハチャメチャな劇によくもここまでジャスト・フィットの音楽をつけたものです。  とにかく様々な種類の音楽のオン・パレードなんですよね。  パパゲーノ絡みのアリアや合唱は素朴なメルヘンチックな民謡風の音楽、聖者ザラストロ絡みの音楽はとっても神秘的で厳粛、そのザラストロと対立する夜の女王絡みの音楽は華麗&名人芸のコロラトゥーラの極地、タミーノやパミーナのアリアは抒情的で高貴。  凡そ音楽が奏でる全ての側面のエッセンスを抜き出して見事にブレンドしたような感じです。

全編にあまりにも魅力的な音楽が流れるので、どれがどうって言うのはすご~く難しいんだけど、あえていくつか好きな歌をピックアップすると・・・・

<第1幕>
パパゲーノ初登場のアリア「俺は鳥刺し」
タミーノ一目ぼれのアリア「何と美しい絵姿だろう」
夜の女王の母の愛が溢れるアリア「若者よ恐れるな~私の運命は苦しみに満ちて)
嘘つきパパゲーノに与えられた罰の口輪をはずす前の五重唱「フム、フム、フム」(←この音楽はすごいと思う)
パパゲーノとパミーナの二重唱「愛を感じる男の人たちには」

<第2幕>
超有名な夜の女王のアリア「地獄の復讐が私の心の中で」
ザラストロがパミーナを赦すアリア「この聖なる殿堂では」
心情的にはちょっと鬱陶しいけれどパミーナのアリア「愛の喜びは露と消え」
自然児パパゲーノの本音のアリア「可愛い娘か女房を」
愛の賛歌?のパパゲーノの二重唱「パ、パ、パ」

KiKi はね~、ちょっと天邪鬼なので正直なところタミーノとパミーナがどうなろうと実はどうでもよくて(笑)、イシスとオリシスの神もどうでもよくて(^^;)、パパゲーノが幸せになってくれただけで満足ですよ~!!!  でもそれって、このお芝居のターゲット観衆だった当時の一般ピープルも同じような感想を持ったんじゃないのかな??

最後にこのディスクですが、KiKi は結構いい演奏だと思っています。  これといって奇抜なことは何ひとつしないサヴァリッシュのリードもイヤミがないし、クルト・モルの貫禄はさすがだし、フランシスコ・アライサの美声にはうっとりするし、ルチア・ポップは相変わらずチャーミングだし、ヴォルフガング・ブレンデルは歌もいいけれど絶妙なコメディアンだし・・・・。  惜しむらくはエディタ・グルベローヴァがちょっと全盛期をすぎていて(?)高音がきつそうに聴こえること。  でも、上に列挙した KiKi の大好きな2つのアリアにこめられた情感はさすが!です。  最近のディスク作品は観ていないので何とも言えないけれど、KiKi にとってはこれはほぼ魔笛のスタンダードと言える演奏だと思っています。 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2006年5月 4日 11:21に書いたブログ記事です。

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