ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第13番 Op. 130

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何だか咳が止まらなくなってしまい、昨晩はほとんど寝付けませんでした。  ちょっと朦朧とした頭で迎えた朝、こういう日にはあまり仰々しい音楽はチト荷が重い ^^;  ということでまずは交響曲、管弦楽曲、協奏曲は却下。  ピアノ曲もちょっと暫くはお休みしたい気分。  ・・・・ま、そんなわけで室内楽から何かを選ぶことにしました。  で、色々迷った挙句、ピックアップされた今日の KiKi の1曲はこちらです。

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第13番 Op. 130
EMI 5 73606 2 演奏:アルバン・ベルク四重奏団 録音:1982年6月

51WH14XPQTL__SL500_AA240_.jpg     (Amazon)

 

前にこのエントリーにも書いたように KiKi のベートーヴェンの弦楽四重奏曲の愛聴盤はベルリン弦楽四重奏団(ズスケ・カルテット・ベルリン)の演奏が多いんだけど、ことこの曲に関してはアルバン・ベルクのものを聴く機会が圧倒的に多いです。  と言うのも、今日ご紹介しているこのアルバン・ベルク盤では第6楽章部分に「大フーガ」が演奏され、さらにそこから引き続いてベートーヴェンの絶筆のフィナーレ・アレグロが演奏されているから・・・・なんです。

ものの本によれば当初ベートーヴェンはこの曲を6楽章形式とし、終楽章には現在では単独作品「大フーガ」(Op. 133) として知られる曲が置かれていました。  その状態で1826年3月に初演が行われたのですが、終楽章の長大&晦渋なフーガに眉をしかめた楽譜出版社はベートーヴェンに改訂を進言したのだそうです。  で、ベートーヴェンにしては珍しくも素直にその進言を受け入れてフーガの代わりとなる終曲を作曲しました。  それが現在、第6楽章;フィナーレ・アレグロとして知られている明るく爽やかな音楽です。  その改訂版での初演(再演?)はベートーヴェンの死後になってしまったそうなのですが、ベートーヴェン本人は死の床にあってなお「世の人々があの楽章(つまり「大フーガ」)を迎える日がいつか必ず来る。」と言ったとか言わないとか・・・・。

いずれにしろ、最近ではそのベートーヴェンの予言どおり(?)、大フーガ付きのオリジナルの形で演奏されるケースも多くなっているようです。  で、KiKi のお気に入りのズスケQのCDは改訂版(大フーガ抜き)の演奏になっているのに対し、アルバン・ベルクQのCDは大フーガ付き&フィナーレ・アレグロ込みのちょっとお得(?)な楽章構成の演奏になっているので、何となくこの曲に関してはこちらを選んでしまうんですよね~。  やっぱり作曲者本人の意図は尊重しなくちゃ・・・・みたいな気分になるわけですよ、KiKi としては・・・・(笑)。  でもね、個別の各楽章の演奏を聴き比べると KiKi が好きなのはやっぱりズスケQの演奏なんですけどね~ ^^;

この曲は KiKi にとってかなり思い出深い1曲なんですよね。  と言うのも KiKi がベートーヴェンの弦四の魅力に目覚めるきっかけを作ってくれたのがこの曲なんですよね~。  もっともその時強烈に惹かれたのは「大フーガ」でも「全曲」でもなくて、この曲の第5楽章のカヴァティーナの部分なんですけどね。  そう言えば一時期、自分のお葬式用の音楽としてこれをって考えていた時期もあったっけ・・・・。  ベートーヴェンの後期特有の深い情感に溢れ、静かな曲想の痛々しいまでに美しい音楽なんですよね~。

ちょっと幻想曲風の第1楽章、短い間奏曲風の第2楽章、「いくらかスケルツォ風に」と書かれているセレナーデ風の第3楽章、ドイツ舞曲風の第4楽章。  ここまでは比較的躍動感にあふれる音楽が続くんだけど、満を持して表れるのがあのカヴァティーナなんですよ!!  ベートーヴェン本人も「会心の作」と言ったらしいこの音楽は、ホント、胸にじわ~っと染み入ります。  こういう音楽はできるだけ多くの方に聴いていただきたいなぁ。  最近ニュースでは KiKi には理解できないような親が子供を殺しちゃったり、子供が親を殺しちゃったりする事件ばかりが目に付くけれど、ああいう事件を起こしてしまったような不幸な人はこういう曲を、こういう曲を聴いて感じる深い感動を知らないんだろうなぁ・・・・などと思ってしまったりもして。  

で、大フーガ。  KiKi はねぇ、フーガの天才はやっぱりバッハだと思うのですよ。  モーツァルトもベートーヴェンも素晴らしいフーガを書いてはいるけれど、バッハを超えていない・・・・と言うか、バッハに考えうることはすべてやり尽くされちゃったような、そんな感じがするんですよね~。  だからこのフーガもフ-ガそのものはどちらかというと「ふ~ん、フーガね。」ぐらいの感触しかないんだけど(← 偉そうだなぁ>自分)、やっぱりカヴァティーナの後はあのスカッと爽やかな明るい音楽より、こっちの方がおさまりがいいような気がするなぁ。  そもそも第1楽章冒頭の序奏がユニゾンで始まる荘重な音楽で、フーガを予言しているんだし・・・・。  そこにアッケラカンとしたフィナーレはバランスが悪いような・・・・ ^^;  「大フーガ」の壮麗な響きこそが相応しいような・・・・ ^^;  後にこの「大フーガ」がくるからこそ、カヴァティーナも一際輝くような・・・・ ^^;  

でもね、くどいようだけど、「大フーガ」は入っていないけれどズスケQの演奏(↓)は素晴らしいです!!  

CD32_2.jpg     (Amazon)

 

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