ジークフリートの考察 その2

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さて、今日はジークフリートさんのかなりヤバそうな罪状3つを検証していきたいと思います。  ファフナーさんちへ行っての「強盗」及び「家宅侵入」及び「殺人」の嫌疑です。  このエントリーの嫌疑リストの3~5ですね。  どれもこれも普通に考えれば極悪非道、即有罪!っていう感じですよね~。  


【議題4】 ファフナーを殺害し、その後無断で家宅侵入し強盗を働いた行為に正当性はあるか否か

まず殺害に関しては「動機」を検証する必要があります。  今日もまたご本人の言い分を聞いてみたいと思います。

 

じゃあ、ここで恐れと言うものを教えてもらえるのか?   (中略)   もし学ぶはずのことがここで習えなくても、これから先は俺1人で行く。

ははあ、俺の呼び声に誘われてやっと素敵なやつがおいでなすったぞ!  いい遊び仲間になってくれそうだな!

俺は恐れってものを知らないんだ。  お前から教われるかい?

あいにくと、俺はお前の胃袋におさまる気はない。  それより、お前をここで料理してしまうのが1番の上策らしい。

でも最初に俺を脅したのはお前だぞ。  だから俺はかかっていったんだ。

確かに、冷酷獰猛なやつだったけど、あいつが死んでむしろ悲しいよ。  もっとずっとひどい悪党が、罰も受けずに生き残っているんだからな。  俺にあいつを殺させた奴の方が、あの大蛇より何倍も憎いくらいだ! 

 

おや??  何だか様子が変ですね~。  どうやら彼はファフナーさんちへは彼を殺しに行ったんじゃなくて、「恐れ」を教えてもらうために行ったようです。  ところがそこですったもんだがあって、どうやら先にファフナーさんに脅されちゃったみたいです。  これって一応「正当防衛」を主張しているっていうことでしょうか??  それに自分が殺害した相手なのに「あいつが死んでむしろ悲しい」な~んていうまともなことを言っています。  でも、仮にも殺人犯。  ちょっと殊勝なことを言ったからといってそのまま信じるわけにはいきません。

幸い、この殺人事件には目撃者がいます。  森の小鳥さんです。  森の小鳥さんの言葉がわかるジークフリートさんは容疑者なので、彼に通訳を頼むわけにはいきません。  仕方ないのでここでヴォータンのスパイの2羽のカラスさんにご協力いただくことにしましょう。  つまり、森の小鳥さん→2羽のカラスさん→ヴォータンさま と伝言ゲームをしていただき、殺害当時の状況を再現していただく・・・・・ということで。  

 

 

さて、森の小鳥さん。  被害者、ファフナーさんの事件当時の様子を教えてください。

 

無駄口を叩くには、あけすぎかもしれんが、お前を食うには、この方がいいのさ。

こいつ、かかってこい、生意気なこわっぱめ!

誰なんだ?  俺の胸を刺し貫いた不敵な少年は?  お前を唆し、こんなことをやらせたのは誰だ?  お前の頭が考え出したことではあるまい。

気をつけるがいい、威勢のよい少年よ。  何も知らないお前を唆して、俺を殺させた男は、今度はお前の死を企んでいるぞ。  奴の下心から目を離すな。  俺の言ったことを忘れるでないぞ!

 

おやおや、確かに最初に手を出したのはファフナーさんだったようです。  これは正当防衛は成り立ちそうですね。  しかも、ファフナー殺人事件の真犯人(というか陰の黒幕)は別にいて、それをファフナーさんご自身もご存知だったようです。  っていうことは本当に悪い奴をとっちめる必要がありそうです。  でも仮にどんな事情があったとしても、殺人は殺人です。  ジークフリートさんの人となりを検証しなくちゃいけません。  だいたい彼の生い立ちからしてまともな道徳心を身につけているとはちょっと考えにくい ^^;  彼がどんな人間なのか、彼が森で生活している間にどんな経験をしてきたのか聞いてみる事にしましょう。

  

春の森で、2羽の鳥が喜びにあふれて歌っていた。  (中略)   やがて巣を作って、卵を生んだ。  と、まもなく小さなひなたちが羽ばたき始め、親鳥たちは一緒に世話をした。   (中略)   それを見て、愛とはどんなものかわかった。  俺はそういう母親から、子を盗んだことは1度もなかった。

死んだのか、母さんは俺のせいで?

人間の母親は、男の子を生んだらみんな死ぬのか?  だとしたら、なんて悲しいんだ!

 

あら??  意外とまとも・・・・。  少なくとも生命を尊重する価値観だけは持ち合わせているようです。  でも、仮にファフナー殺しには正当性があったとしても、そのあと押し込み強盗までしているからなぁ・・・・。  ジークフリートさん、あなたどうして人のうちに無断で入って物を盗んだりしたんですか??

 

森の小鳥よ、俺はきっと鈍いんだ。  お前から学ぶのは容易ではない。

ありがとう、やさしい小鳥、いろいろ教えてくれて!  君の言ったとおりにするよ!

なんの役に立つか知らないけれど、うず高く積もった黄金の山からお前たちを運んできた。  親切な小鳥が、そうしろと教えてくれたからだ。  ともかく、この飾り物は今日という日の記念にはなる。 

 

おやおや、うず高く積もった黄金には見向きもしないで、指環と隠れ頭巾をとってきたのは小鳥のアドバイスに従ったから・・・・ということのようです。  ようは泥棒を唆したやつがいるってことですね。  でも、そんな見ず知らずの小鳥の言うことをどうして真に受けちゃったりするんでしょうか??

KiKi はね~、ジークフリートって本質的には「性善説」の人だと思うんですよね。  とにかく裏切られるまでは相手のことを信じるんです。  基本的には「疑ってかかる」ということをしない人だと思うんですよね。  だって、あの嘘つきのミーメに対している時でさえ、その傾向は現れていると思うんですよ。  心の奥底では信用していないあのミーメが「お前に恐れを教える必要がある。」と言うと、彼は「恐れとは何だ??  俺がまだ知らない技なのか??」な~んていう風に結構まともに正面から受け止めちゃってるでしょ?  これが現代の親をバカにしている生意気息子だったら「うっせ~んだよ、ジジィ!  お前の言うことなんか知るか!!」とか言いそうなところだと思いません??  

彼はミーメには自分に恐れを教える器量がないことは見越しているけれど、でも自分が知らない「恐れ」をミーメが知っているかもしれないということについては疑おうとしません。  そんなジークフリートだから初対面の小鳥のこともすぐに信じちゃうんだと思うんですよ。  小鳥の声が綺麗なソプラノだから・・・・ではなく、彼は初対面の相手をまず信じるところから始まるんです。  だからグンターたちのことも疑わないんです。  こういう側面から眺めてみると、ジークフリートって「単なるお馬鹿な乱暴者」というよりは「純粋無垢な人を疑うことを知らないお人よしの野生児」っていう感じがしてしょうがないんですけど、いかがでしょうか??

 

結論:
ファフナー殺害に関しては、ジークフリートさん正当防衛につき無罪。  その後の家宅侵入及び盗難に関しては正当とまでは言えないまでも、情状酌量の余地はありそうです。
 


 

その3に続く

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2006年8月16日 17:36に書いたブログ記事です。

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