「ニーベルングの指環」の水を考える その2

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さて、今日も昨日に引き続き「水」について考えます。  KiKi はね、この壮大な物語の中で指環を浄化するものは「至高の愛」と「火」と「水」の三位一体(?)だったと思っています。  象徴的にはジークフリートとブリュンヒルデの「至高の愛」が「愛を諦める云々」を消し、彼らの「自己犠牲」が「死の呪い」を消し、「火」が「永遠」を消しつつ指環を溶かし、「水」が混じりっ毛なしで完璧な黄金として固めて封印っていう流れじゃないかと思うんですよね。  だからジークフリートの死とブリュンヒルデの自己犠牲だけじゃ足りません。  いくらローゲが洞察力に優れていたとしても、彼の火だけでも足りません。  もちろん「水」だけでも足りません。  3つが交じり合った混合カクテルだったからこそ、指環はラインの黄金に戻ることができたんだと思うんですよね。  だからこそ「水」はものすご~くだいじなものだと思うんです。  で、なぜそう思うかって言うとね、「ラインの黄金」の中でラインの乙女たちがそう予言しているからです。  ヴォータンさんも神々の皆さんもまったく聞く耳持たずでしたけれど・・・・。  では恒例のインタビューです。

 


もしもし、ラインの乙女の皆さん。  本当に「水」にはそんな浄化に効くような作用があったんでしょうか???


ラインの黄金!  ラインの黄金!  清らかな黄金!
水底に清らに輝いて汚れなき戯れに耽っていた宝よ!  どうか戻ってきて!
川の底こそ、安らぎと誠のあるところ。
そっちの世界にあるのは虚偽と裏切りだけなのだから。


ひょっとするとラインの黄金は指環になったから危険なものになったのではなく、あっちの世界(水の中)からこっちの世界(水の外)に来ちゃったから変貌を遂げてしまったのかもしれませんねぇ。  そう、ある年齢まで純真無垢に暮らしていた田舎娘が、大学進学か何かで大都会に出てきて、当初は都会の華やかさにビクビクオドオドしているだけだったのに、ある時期を境に唇には真っ赤なルージュをひいて、ブランド物の衣装に身を包み、ジュエリーで飾り立て、挙句くわえタバコで男をたぶらかすようになっていた・・・・そんな感じ(笑)。  「朱に交われば赤くなる」っていうヤツですね。  

 

ラインの乙女の皆さん、あの時の心境ってどんな感じでした??  

 

♪ ただ 都会の絵の具に 染まらないで帰って 染まらないで帰って~ ♪  (← 古い? ^^;)

 

ライン川は都会に出て行ったきりの放蕩娘の帰りをず~っと待っていたのです。  だからこそ、「神々の黄昏」でいきなり天変地異が発生しちゃったりするのです。  だって地球温暖化な~んていう深刻な環境問題にさらされているわけでもないあの時代に、しかもそれまで皆で狩を楽しめちゃうぐらいいいお天気だったにも関わらず、いきなりラインの水かさが増して大洪水なんて普通に考えたら絶対に変です。  ライン川は「木綿のハンカチーフ」なんていらないんです。  待って待って、待ち焦がれて最後のお願いでおねだりして、ようやくもらえる安っぽいハンカチーフで涙を拭く気なんてさらさらありません。 

以前、このエントリーにも書いたようにラインの黄金は無限の富と絶大な権力を約束する存在だったからこそ、ラインの河底に封印されていたのだと KiKi は思います。  そして、ライン川なら封印できたその力の源は何だったのかと言えば、川の底こそ安らぎと誠のあるところだったからだと思うんですよね~。

 

その3へ続く

 

 

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