オブレヒト ミサ・カプト他

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先週末の金曜日は日帰りで神戸出張でした。  当初の予定では午前10時から夕方まで会議詰めの1日ということでした。  でもまあ日程的には日帰り出張の範疇だったのでその心積もりでいたら木曜日に急遽予定が変更になり、午前9時から会議を始めるとの連絡が・・・・。  上司からは「前泊したら?」とのお言葉を頂戴したのですが、我が家にはモモちゃん(愛犬)という甘えん坊がおり、泊りがけとなるとそれなりに事前の準備が必要なんですよね~。  で、無理やり日帰りスケジュールにしたのですが、お陰で朝は4時半起きになるわ、帰京は最終新幹線になるわでなが~い1日となってしまいました。  ま、そんなこんなで昨日は久々にど~んよりとした倦怠感を抱え、非常に非生産的な1日を送ることになってしまいました。

で、一夜明けた今日もまだどことなくど~んよりとした気分を引きづり気味の KiKi。  こんな日は心鎮めるエボンの賜物ピュアな音楽が無性に聴きたくなります。  そんなことを思いつつ、CD棚を漁っていたらこのCDがふと目に留まりました。  一時期ははまりにはまって毎日のように聴いていた音楽だけど、ここ4~5年ほどはすっかりご無沙汰だったこの曲。  てなわけで KiKi が選んだ今日の1曲はこちらです。

オブレヒト ミサ・カプト 他
NAXOS 8.553210 演奏:ジェレミー・サマリー指揮 & オックスフォード・カメラータ 録音:1995年1月

51J5mpg2fyL__SL500_AA240_.jpg     (Amazon)

 

 

このCDはね、KiKi がグレゴリアン・チャントにはまっていた時期に購入したものです。  購入の決め手になったのは帯に書かれていた以下の文言でした。

グレゴリアン・チャントの世界は好きになったし、もう少し深く古い音楽も聴いてみたいという貴方なら、この一枚はいかがでしょう。  難しい理屈は全く知らなくても、アカペラの声楽曲だけが持つピュアな美の世界に浸れます。  ところで作曲者のオブレヒトはフランドル地方で15世紀後半に活躍、当時は「一晩で一つのミサ曲を作れる」と評判になるほど音楽が湧き出る人でした。  現在では同時代で有名なオケゲムらの影になりがちで録音も多くなく、オックスフォード・カメラータの素晴らしい演奏で聴けるとは何とも嬉しい新録音です。



当時はものすご~く素直(?)だった KiKi はこの「グレゴリアン・チャント~という貴方」はまさに自分のことだ!!と思っちゃったんですよね~ ^^;  で、せっかく「いかがでしょう?」と聞いてくれているので「はい、では・・・・。」とばかりに衝動買いしちゃったっていうわけです。  でもね、この衝動買いは正解でした。  それまでアカペラ音楽とはあまり縁がなく、CDで聴く音楽というよりは映画やドキュメンタリー番組の中で耳にする音楽・・・・という感じだった KiKi がアカペラ音楽に目覚めたのはグレゴリアン・チャントとこのCDのおかげ・・・・と言ってもいいように思います。  それを証拠にこの後、一時期はせっせと NAXOS の「音楽史シリーズ」を買い集めていたし(笑)。

でね、このCDを聴くようになるまでは「アカペラ」という言葉の意味が楽器伴奏のない合唱だけの音楽を指すことを知識としては知っていたんだけど、その言葉の由来についての記述を何度読んでも記憶の片隅にも残らなかったのが、「グレゴリアン・チャント」と「このCD」にはまったことによってしっかりと KiKi の脳みそにインプットされたんですよね~。  つまり「アカペラ」は「ア・カペラ (A Cappela もしくは Alla Cappela)」であり、カペラ=寺院 であるということがスンナリと理解できちゃったんです。  

そして、この4声のポリフォニーの世界に魅せられ、そこに安心感・充足感・幸福感を感じるという経験をもつに至り、ようやく KiKi はそれまでかなり根強い苦手意識のあったバッハの音楽に親しみを感じるようになった・・・・というのも貴重な思い出です。  KiKi はピアノ音楽を軸にクラシック音楽に親しんできたので、どうもベートーヴェン以降の音楽に偏りがちな傾向があったんですよね~。

数々の宗教音楽(「レクイエム」とか「スターバト・マーテル」とか)に比べると劇的なところは皆無で、たゆたうような音の重なりと流れだけの音楽だけど、崇高で美しくて神秘的なんです。  この歌の世界に身を任せていると、風のそよぎや日の光や水の音、そして植物の静かな生命力のようなものを感じます。  動的というよりは静的な音楽。  そしてこの音楽の世界は「人間の感情」とは一線を画しているように思うんです。  混じりっけがない分ほっとする・・・・そんな気がするんですよね~。  

今回とりあげた「ミサ・カプト」は「キリエ」「グローリア」「クレド」「サンクトゥス」「アニュス・デイ」からなる音楽で、そういう意味ではこれまでに聴いてきた「レクイエム」や「スターバト・マーテル」なんかと似たような構造(要するにミサ曲)なのにこの雰囲気の違いは何なんだろうか??  やっぱり人間の「自己主張」の欲求の大きさの違いなのかな???  KiKi は現代人だし、外資系畑の長い人間だから「自己主張」をどちらかというと肯定的に捉えるタイプだと思うんだけど、こういう音楽を「いいな~」と感じる気持ちもあって、時々自分が志向しているものが何なのかわからなくなることがあるんですよね~。  でもまあ、そういう難しいことはさておき、今日はこの音楽にどっぷりと浸っていたい・・・・そんな気分です。


 

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