アバド、ポリーニ & ルツェルン管 演奏会レポート2

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さて、案外退屈しなかったと仰ったお社長さまは放っておいて(?)、休憩時間っていうのは KiKi は結構忙しいんです!!  何せ、♀の化粧室の混み方は半端じゃないんですから!!!  しかも多くの女性は用を足すだけじゃなくて、幕間にわざわざお化粧直しな~んていうことをするんですよね。  それが♀のたしなみっていうものなのかもしれませんが、誰かと向かい合って話をするわけじゃなし、ステージの上のハンサム・ボーイ(もしもいたとすれば)からは客席側の個々人の顔が識別できるわけじゃなし、何かをホワイエで食した後ならいざ知らず、何でああいうことを皆さん真剣になさるんでしょうか????  ま、いいんですけど(苦笑)

そんなこんなで異様にごったがえしている化粧室から出ると、ほっと一息です。  でも落ち着いてよ~く考えてみると、この時間帯に社長を1人で放っておいちゃいけなかったような・・・・・。  ホワイエあたりで外人連中につかまっていたらどうしよう ^^; と大急ぎでお姿を探しました。  でもね、どこにも見当たらないんですよね~、これが・・・・・。  あれ??  案外退屈はしなかったけれど、さすがにさらに続く1時間は辛そうで、そそくさと帰っちゃったのかしら?????

と、思ったら喫煙所でお姿を発見。  くどいくらい何回も「退屈しなかった」を繰り返していらっしゃいました。  良かった、良かった♪  後半のプログラム、恐らく KiKi は仮に社長が居眠りを始めてしまったとしても気がつかないだろうから、できればこの後も自己責任でよろしくお願いいたします(笑)。

さて次のプログラムはブルックナーです。  ブルコンでこのオケの魅力にKOされたっぽい KiKi にとって、これはものすご~く期待しちゃいます♪  で、ちょっとウキウキしていたら、KiKi の右隣の席の取引先の役員さんが、遠慮がちに声をかけていらっしゃいました。

「ここ、何度か来た事あるんですか??」
「ええ、何度かは。  いらしたこと、ありますか?」
「いや、初めてなんです。  あのオルガンの音を聴いた事がありますか??」
「ええ、何度かは。  いい音ですよ。」
「そうですか?  何の演奏のときに???」

クラシック音楽を全く聴かないわけじゃないけれど、コンサート・デビューであることをそこはかとな~くにおわせながらその方は何かと話題を振ってきます。  どうやらその方のお気に入りは「サン=サーンスの交響曲第3番 オルガン付」であるらしいことが短い会話の中で判明しました。  で、ブルックナーやワーグナー、マーラーの音楽はその長さゆえに苦手なのだそうです。  

「今日の演奏会でブルックナーが気に入るといいですね?」

と心の中でその方に語りかけていると、ステージ上にドヤドヤと楽団員たちが登場しました。  それを見ていた、これまたコンサート・デビューの社長が KiKi の耳元で囁きます。

「何か、人の数が増えたんと違うか??」
「そうですね。  ピアノも姿を消しましたしね。」
「そういえばそうやな。  あのでっかいもの、片付けるトコ、見たかったわぁ~。」

そんなある意味しょうもない会話をしていたら客席からいっせいに拍手の音が鳴り響きました。  思わずつられて KiKi も2回ほど手を叩いたのですが、よ~く見たら、それこそお手洗いにでも行っていたのか、若干遅刻気味でステージに姿を現した第1ヴァイオリンのヴァイオリニストさん登場の場面でした。  それと気がついた楽団員も客席も思わずクスッ。  肝心のそのヴァイオリニストさんも茶目っ気たっぷりに控えめにご挨拶です。 うんうん、なかなかいい雰囲気です。  弊社の社長もこのシーンには大喜びです。  ちょっと緊張気味だった左右のおじ様方がほぐれたところで、マエストロ登場♪


 

さて次のプログラムはブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」です。  それにしても今回の演奏会はすごいプログラムだよなぁ・・・・。  こんな超ヘビー級のコッテリ・ステーキなみの演奏会がコンサート・デビューとは KiKi の左右の席のおじ様方にしてみれば、ラッキーなのかアン・ラッキーなのか・・・・・。  この曲が終わったあとでも「案外退屈しなかった」と言って頂けるのかどうか、ちょっと興味津々です。  

第1楽章は夜明け & 目覚めの音楽です。  しっかりとこの音楽の世界をイメージしようと思わず KiKi は眼を瞑ります。  神秘的な弦のトレモロ。  さあ次はホルンだよ♪






えっ??  (コケッ)





いや、マジで。  眼を瞑っていただけにこのインパクトは結構大きかった(笑)みたい。  漫才なんかを聞いていてコケッとなるのと同じくらいで思わず体がちょっとつんのめってしまいました ^^;  で、せっかく閉じていた眼を見開くはめに・・・・。  でもね、そこはさすがこのオケ、そしてマエストロ。  あっという間にアンサンブルがこの「コケッ」があたかも顧客サービスであったとでも言わんばかりに、素晴らしい音楽でリカバーしてくれちゃって、再び KiKi の眼は瞑られました。  大いなる自然の美が生き生きと紡がれ、八百万の神様に思わず感謝の念を捧げたくなってしまうような感じ。  ええのぅ・・・・・。  燦然たるコーラルでは何だかよくわからない力に圧倒されて半ばぼ~っとしてきてしまいました。

白眉だったのは第2楽章。  美しくも怪しげな森の散策を楽しむのですが、とにかく弦も管も文句のつけようがないんですよ。  低音好きの KiKi にとって特に感動的だったのがヴィオラ・パートの美しさです。  こんな素晴らしい「ロマンティック」をこれまでに聴いた事があったかしら??と思ってしまったぐらい。

そして狩の音楽の第3楽章。  疾走するアバド & オケっていう感じ??  でも疾走しつつも半端じゃないデュナーミクで何だかマエストロとこの名手たちに KiKi の感性を手玉に取られてコロコロ弄繰り回されちゃっている感じ(笑)。  でもね、それが決して不快じゃないんですよ。  半ばマゾヒスティックに「もっともっと手玉に取っちゃって b-hato4-b.gif   もう降参しちゃってます。」っていう感じ。

そして、これまた感動的な第4楽章に突入。  第4楽章が始まるのと同時に KiKi が思ったのは「ああ、終わって欲しくない!!」それだけでした。  この空間に今いる自分をそのまま冷凍保存して宇宙カプセルか何かに詰め込んで永久保存しておきたい気分。  多くのテーマやモティーフが回想されるのを聴くたびに「ダメ、ダメ!!  まだ行かないで♪」と思わずにはいられませんでした。  心なしかオケの音までもがこの瞬間に名残惜しそうに聴こえたのは気のせいだったのかしら・・・・。  オケのメンバーを1人1人じっと見つめていると、彼らがいかにこの瞬間を全身全霊で迎えているのかが見て取れ、感動指数が急上昇していきます。  

CDなんかで聴くと時にちょっと強引な感じがしないでもないこの楽章の音楽なんだけど、今日は何かが違うんです。  とにかく KiKi の心・・・・というか感覚だけは自分から離れてオケのど真ん中に飛び込んでいってそこで一緒になってこの場のこの瞬間の空気を作り上げている、そんな不思議な感覚に囚われていました。  そしてコーダへ。  何だか熱いものが体の中を駆け巡って、心が再び「ダメ、ダメ!!  まだ行っちゃダメェ~!!」と叫び始めます。  涙こそは出てこなかったけれど、鼻の奥がちょっとジンジンしてきて、ちょっと感覚マヒ状態に・・・・・ ^^;  そして、エンディング。

終わって暫くの間は終わってしまったことがよくわからない感じでした。  いや、頭ではしっかりとわかっているんだけど、まだ終わっていないような感じがしたとでも言うべきか・・・・。  いや、頭はそんなに働いていなかったから、やっぱりわかっていなかったのか・・・・。  とにかく、ふと気がついたときにはあちらこちらの席でスタンディング・オベーション chirol_pachi2.gif  

実はね、正直なところ、KiKi はなかなか立ち上がることさえできずに周囲の立っている人たちをぼ~っと見つめていました。  あれ??  KiKi は何してたんだっけ???  ここはどこだっけ???  さっきまでいた世界とここは同じ????  ってな感じでねぇ~。  で、じわ~っと広がってくる感動をようやく消化し始めた頃になって、ようやく立ち上がることができました。

コンサート終了後、溜息山王の駅までの道のりで、社長は再び

「最初の曲より長かったけれど、やっぱり退屈はせんかったよ。  それにしても、ヴァイオリンっていうのはあんなに激しく弾くこともあるんやねぇ~。  もっとゆったりと弾く楽器かと思ってたよ。」

などとちょっと興奮気味に1人で喋り捲っていらっしゃいました。

「どうでしたか??  嵌っちゃいそうな予感はありました??(笑)。」
「いや、嵌るまではいってないけれど、案外嫌いじゃないっていうことはわかったよ。」



そうでしょうとも!!  コンサート・デビューがアバド & ルツェルン管な~んていう超豪華版で「やっぱり嫌い」なんて仰ったら、KiKi は泣いちゃうよ!(笑)  あ、でも、嫌いだと思ってくれたほうが今後も「ご招待券」のおこぼれを頂戴できる機会が増えるのかしら????(爆)

コンサートの前後&中が若干お仕事モードだったことを除けば、本当に素晴らしい演奏会でした。  これで同好の士とお喋りの1つもできれば完璧だったんですけどねぇ~ ^^;    

以上、KiKi のコンサート・レポートでした♪


 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2006年10月20日 11:25に書いたブログ記事です。

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