ブラームス 交響曲第1番 Op. 68

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今日は「のだめ」の日。  だから・・・・というわけではありませんが、久しぶりに交響曲を聴いてみたい気分になりました。  考えてみたら超有名どころの交響曲のエントリーが極端に少ないこのブログ・・・・。  これじゃあ、「クラシック音楽ブログ」なんてこっぱずかしくて名乗れやしない・・・・ ^^;  たまには正統派・王道のクラシック音楽を聴いてみなくちゃいけないっていうものでしょう。  ま、そんなわけで R☆S オーケストラも取り組んでいるこの曲でも聴いてみようかなと思った次第です。  てなわけで、今日の KiKi の1曲はこちらです。

ブラームス 交響曲第1番 Op. 68
DG 474 263-2 演奏:カラヤン指揮 & BPO 録音:1987年

51gakBM-U7L__SL500_AA240_.jpg    (Amazon)

 

KiKi は基本的にはカラヤンのブラームスにはあんまり感心したことがないんだけど、このCDはそんな中であまりの値段の安さに懐疑的な想いを抱きつつもついつい衝動買いしてしまった1枚です。  この曲をベートーヴェンの「第10交響曲」と称えた(?)のは、ハンス・フォン・ビューローでした。  もとはと言えばワーグナーの弟子だったビューロの妻だったのがリストの娘コジマで、そのコジマがワーグナーに走ってからはワーグナー陣営を離れ(?)、ブラームス音楽の演奏に力を入れるようになったビューロー。  後の世に有名なワーグナー vs. ブラームス論争の渦中に身を置いたビューローの心理とはいかなるものだったのか、想像してみると面白いようなおどろおどろしいような・・・・ ^^;

ま、それはさておき、ウジウジ・モジモジが大のお得意なブラームスが推敲に推敲を重ねて世に出したこの名曲。  「なぜあなたは交響曲を書かないのですか?」と人に聞かれるたびに「ベートーヴェンの9つの交響曲があるのに、さらにそれに何かを付け加える必要があるのでしょうか??」と答えていたとされているブラームスが慎重にも慎重を期して世に問うたこの曲。  KiKi は結構好きなんですよね~。

KiKi がこの曲を初めて聴いたのはワルター・コロンビア響の演奏(LP)でした。  その時の KiKi の印象は・・・・と言えば「ベートーヴェンの第9みたいな曲だ。」というものでした。  もちろんその後様々な指揮者の様々な演奏を何度も何度も聴いているうちに「これは紛れもないブラームスの交響曲だ!」と思えるようになったんだけど、一聴したときにそんな風に感じてしまったのはやはり終楽章の主題にあると思うんですよね。  ブラームス自身がベートーヴェンの呪縛から抜け切れていない状態で書かれた交響曲らしく、終楽章の主題が第9の旋律とよく似ていること、この音楽のテーマが苦悩と絶望を乗り越えて到達する勝利の音楽、人間(生命)賛歌の音楽であることと決して無関係ではありません。

第1楽章 ウン・ポコ・ソステヌート
重々しく緊張感にあふれた序奏。  ティンパニの音はまるで運命の足音のようです。  その響きを引き継ぐのが厚い弦の響き。  劇的に始まるこの部分を聴くだけで身震いがきそうになります。  情熱的な第1主題に続くのが牧歌的な第2主題。  対比が美しいと言えば美しいんだけど、この楽章を聴くといつも感じてしまうのがとりすました外見とドロドロの中身のギャップに悶え苦しむちっぽけな男の姿・・・・な~んて言うとブラームス・ファンの人に叱られちゃうかなぁ ^^;  (あ、でもこれ、決してブラームスを貶めているんじゃなくて、そんなギャップをイジイジ・ウジウジで取り繕おうと必死な彼を愛おしく感じながら目を細くして「よしよし、いい子いい子」という母のような気持ちで見つめている・・・・そんな感じなんですけどね。)

第2楽章 アンダンテ・ソステヌート
KiKi にとってこの楽章は「若いなりの諦観」っていう感じ。  人生を必死で静観しようとしている若者の姿なんですよね~。  晩年のブラームスが到達した諦観とはまったくの別物なんです。  どことなく寂しさが漂う諦め、つまり諦め切れてはいないんですよね。  中間で入るオーボエやクラリネットのソロはブラームスの心の葛藤、心の傷だと思うんですよね。  そして後半のヴァイオリン・ソロとホルンとのかけあいはある種の自己弁護。  自分をむりやり納得させている過程のような気がします。

第3楽章 ウン・ポコ・アレグレット・エ・グラチオーソ
忍び泣き、悩みぬいて疲れて思考停止状態(笑)。  人はそうそう悩みや自己憐憫に浸ってばかりじゃいられません。  人生の中の束の間の休息です。  内面ばかり見つめていると苦しくなりすぎて、大自然の懐に抱かれ、自分以外のほかの人たち、動物たち、植物たちに目を向けたくなるものです。  そして、気がつくんです。  悩んで立ち止まっていても時はそんな自分のわきを知らぬ間に流れていくことに・・・・。

第4楽章 アダージョ - ピウ・アンダンテ - アレグロ
そして再び直面する厳しい現実。  再び訪れる心の嵐。  でもね、ず~っと内面ばかりに拘っていた時期を通り過ぎ、周りに目を向ける余裕も持ったあとだから、ブラームスの耳は確かに聴きつけるんです。  アルプスにこだまする羊飼いの吹くホルン(ラッパ?)の音を。  第1楽章では自分の内心の叫びしか聞こえていなかった彼が、今度は抗うんです。  そして堂々たる主部に突入。  おおらかな弦の音色で奏でられるハ長調の歓喜のメロディ。  歓喜と言ってもドンチャン騒ぎの歓喜じゃありません。  時に苦悩が頭をもたげるけれど、その苦悩をも生きることの醍醐味と感じられる精神的余裕・・・・のようなもの。  そんな境地を得た勝利感にも似たようなちょっと屈折した感情。  そんな音楽だと思います。


さて、演奏です。  う~ん、やっぱりどこかちょっと違う・・・・ ^^;  でも、今までに聴いた別のカラヤンのブラームスよりはマシなような気がしないでもない。  でもねぇ、1987年の録音にしては音も荒いような気がするなぁ。  やっぱり KiKi とカラヤンのブラームスの相性はイマイチなのかもしれません。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2006年12月 4日 12:22に書いたブログ記事です。

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