アポロ13

| コメント(0) | トラックバック(0)

アポロ13
1995年 アメリカ 監督:ロン・ハワード


51D5CY5E34L__SL500_AA240_.jpg   (Amazon)   

1970年4月11日。  アポロ13号は3人の宇宙飛行士を乗せ、月に向かって打ち上げられた。  しかし、月まであと約5万キロという地点で予期せぬ事故に遭遇。  酸素の欠乏、二酸化炭素中毒という絶望的な状況の中、NASA の管理センターでは総力を結集して必死の救出作戦が展開された・・・・・。  アメリカ宇宙開発史上最もドラマチックな事件と言われたアポロ13号の奇跡を描いた実話である。 
  


ここのところちょっと否定的なハリウッド映画 Review が続いてしまったので、ここいらで KiKi が大好きなハリウッド大作の1本をご紹介したいと思います。  最も今回この映画の Review を書こうと思ったのには実はもう1つ別の理由があるんですけどね。  それは、つい先日衛星映画劇場で同じ宇宙ものの「スペース・カウボーイ」を観たんだけど、残念ながらその作品は KiKi の心の琴線にはあまり触れてこなくて、逆に「そうだ、アポロ13を観よう!!」という気分にさせられちゃったということ(笑)。  ・・・・と言うことで「アポロ13」です。  KiKi はこの作品は半端じゃなく好きですね~。  どちらかというと KiKi がちょっと眉をしかめちゃう傾向のある「アメリカ万歳!」という映画ではあるんだけど、ことこの映画に関してはそれが許せちゃうんですよね♪  それどころか、KiKi も一緒になって万歳三唱しちゃいたいぐらいの作品です。

 

KiKi はこの事件が起こった当時、まだ子供だったのであまりちゃんとした記憶がないのですが、それでもこれは本当にショッキングな出来事でした。  と同時に今でもはっきりと覚えているのはニュースか何かで3人の宇宙飛行士が帰還したその瞬間の映像を観て、体が震えるほどの感動を覚えたことです。  その後ドキュメンタリー番組か何かで何度かその映像を観てその度に感動を覚え、「人間って凄いなぁ!!」とガラにもなく人間賛歌に酔いしれたこともあったりして・・・・・(笑)。  だから正直なところ、この映画の初見の時は「作り物の映画ごときでは感動できないんじゃないかしら・・・・・。」とちょっと心配だったのです。  でもね、そんな心配はどこへ行っちゃったのやら・・・・・。  とにかく前半のロケット発射の映像でまず度肝を抜かれました。  ニュース映像なんかでカウントダウンから始まって遠くから(しかも横から)ロケット発射の瞬間を見ることは多々あるけれど、それを真上から見るなんていう経験はこれまでなかったわけですよ。  でもこの映画ではまずそんな映像をドド~ンと見せてくれます。  KiKi はあのシーンを初めて観たときには、思わず「CG万歳!」と叫びたくなってしまいました。  多くの場合 KiKi は CG の映像を観ても「凄いな~、でもな~んとなくわざとらしいな~。」と、ちょっと醒めた感想を持つのですが、そんな CG 映像で思わずこぶしを握り締め、喉がカラカラになっちゃうほど感動して涙が出そうになったのはこの映画とロード・オブ・ザ・リングぐらいのものです(笑)。  それまでロケットを支えていたタワーが次々と崩れていき、ロケットの表面から氷がバラバラと剥がれ落ちながら空に向かって一直線に飛んでいくその勇姿を観れただけでもこの映画はもう二重丸です。

その後、発射だけに必要だった部分などをどんどん切り離していくシーンも「へぇ~。  なるほどね~。」と思わず口をぽか~んと開けたまま見入ってしまうし、宇宙空間から見る地球の映像やら、作り物とわかっている月面の映像なども、宇宙飛行士にでもならなければ観ることができない風景ばかりなだけに食い入るように画面を見つめてしまいます。  KiKi は結構な回数、飛行機に乗ったことがあるのですが、どうも地に足が着いていないと不安なたちで(だから高層ビルもあまり得意じゃありません ^^; )、仮に今後宇宙旅行が一般的になることがあっても、なかなか宇宙に足を踏み出すことはできそうにないんだけど、こういう景色はもっともっと観たいなぁ・・・・・。  そういう映像をこんなにリアルに見せてくれるなんて、CG は何て素晴らしいんだろう!!  CGはの威力はこういう映画の時には強烈に発揮されますよね~。

で、そこから先、この映画の舞台はアポロの船内と NASA の管制塔とジム・ラベル船長の家族のスペースをクルクル回るだけのいわゆる密室劇になるんですよね。  で、ここでちょっと中だるみするのかな~なんて思うんだけど、そこはもう KiKi の大好きなエド・ハリスがしっかりとつないでくれます(笑)。  この役者さん、本当に色気があるんですよね~。  KiKi は彼が画面に出てくると、他の人が目に入らなくなっちゃうほど彼のことは好きなんですよ。  で、エド・ハリスの姿を必死で追いかけていると、かなり呆気なくあっという間にアクシデントが起きるんですよね(笑)。  そこから先はアメリカ人の持つパワフルさ、ポジティブさ、合理主義、自己主張の強さがすべてキラキラ輝いて見えるシーンばかり・・・・。  これらのアメリカ人の特性は時と場合によっては眉をしかめちゃうような結果をもたらすことも多いんだけど、ことこの事件を解決するに当たっては1番見事な形でそれが活かされたモデルケースみたいなお話が続くんですよね。  

映画の中の主役は一応ジム・ラベル船長であるトム・ハンクスなんだと思うけれど、KiKi はこの映画の真の主役は何千という名もなき NASA の職員たちだったと思うんですよね。  自分たちが直接手を下すことができない場所で予測さえしていなかった事故が発生し、問題を解決するためにまず事実を整理して、その一つ一つの事実に対してそれぞれの分野の専門家がそれを分析して問題点を定義し、そして知恵を絞り合って宇宙に漂っている3人の人間を何が何でも生還させようとするその姿に本当に感動します。  これぞ究極のロジカル・シンキング!!  「何のために設計されたのかではなく、何に役立つかを考えろ。」なんていうのは技術者にしてみるとある意味では「そんな~。」という状況だと思うんですよね。  それにそう言われたからと言ってすぐに「はい、そうですか。  では・・・・・。」なんていう風にそういう思考回路に持って行くのは簡単なようでいてとても難しいことだと思うんですよ。  さらに、「宇宙船内にあるモノはこれが全てだ。  これを使って四角い穴を丸で塞げ。」なんていうのも、難題中の難題だと思うんですよ。  だって、ただ塞ぐだけじゃなくて、二酸化炭素を浄化するというその機能をちゃんと果たすという条件をクリアしたうえで塞がなくちゃいけないんだし、「えへ、失敗しちゃった ^^; 。」なんていうことは許されないうえに、タイムリミットも意識しなくちゃいけないわけで・・・・・。  これはもう「知恵」の世界ですよね。  KiKi はこの映画を観ながら感じたのですが、1人の人間にできることには限界があるけれど優秀な指揮官に率いられた優秀なチームが心を1つにしてある目的を達成しようとしたときには、すごい知恵が浮かぶ可能性がある、そのお手本みたいな出来事だったんじゃないのかなぁ・・・・と。  彼らは言われたことを言われた手順どおりにこなすような仕事をしていたわけじゃないんですよね。  (世の中にはそういうお仕事が多いけれど・・・・。)  

人間が宇宙に旅立つということは、空中爆発などというアクシデントも怖いけれど、それより何より極限の世界に旅立つということなんだということにあらためて気づかされました。  私たちは何の気なしに普通に呼吸しているけれど、彼らが閉じ込められていた宇宙船の中、ひいては宇宙空間では酸素が足りなくなったり、二酸化炭素に毒されるリスクもあったんですね~。  もともと二人乗りの飛行船を救命ボートとして使うことにした際に、2人分で計算すれば大丈夫なんだけど1人増えると二酸化炭素中毒になっちゃうなんていうエピは普通に地球で生活していると想像だにできない世界です。  だいたい地球で普通に生活しているときには、そんな計算をしようなんていうことは誰も思わないわけで・・・・(笑)。  もともとこのチームのメンバーだったのに、風疹の疑いで打ち上げ2日前にメンバーから外されてしまったケンが必死になって捜し求めていたのはたった4アンペアの電力です。  私たちが日常生活の中でその存在さえ意識しないような1つ1つが私たち人間を生かしていることに感動しました。  それと同時に地球って本当に素晴らしい星なんだなとあらためて思いました。  

大気圏に突入し通信が途絶えた3分間。  あの3分間は KiKi もよく覚えています。  リアルタイムだったかどうかはよく覚えていないんだけど、あの息詰まる瞬間はかなりリアルに近い状態で体験したように思うんですよね。  待っているあの時間は本当に長く感じて、KiKi は普段信仰心のかけらも持ち合わせていないくせに「神様、お願い・・・・・。」とずっと両手を合わせていました。  あの時、あの NASA の現場にいた人たちは何を考えていたのでしょうか?  あそこまでいってしまうといかに超優秀な頭脳集団であっても恐らくは子供だった KiKi と同じであとはもう「祈る」しかなかったんじゃないのかしら?  だから、南太平洋上空に姿を現したオデッセイからジム・ラベル船長の声が聞こえてきたとき、思わず拍手 & ガッツポーズ & 抱き合う彼らの姿には素直に感動できちゃうし、映画という作り物の世界であることがわかっているのに KiKi も思わず「おかえり!!」と声をあげてしまうんですよね。  そう、ことこの映画に関しては KiKi は何のわだかまりもなく「アメリカ、万歳!!!」を受け入れてあげられちゃうんです。


ただね、最後にほんのちょっとだけ毒も吐いておこうかな(笑)。  このアポロ13号の事故を映画ラストのトム・ハンクスのモノローグでも語られていたように、"Successuful Failure" と呼ぶあたりはやっぱりアメリカだなぁと(爆)。  あのシーンの日本語訳は「輝かしい失敗」だから語調としては和らげてあるけれど、これって直訳すると「成功した(好結果を残した)失敗」ってことなわけで・・・・・。  確かに NASA の職員は頑張ったし、あの過酷な状況の中で3人の宇宙飛行士を無事に地球に戻したのはすごいことだけど、そもそものアポロ計画のミッションを考えればこの13号の出来事は「とんでもない、どうしようもない失敗」だったのにねぇ。  まあ、ソ連との宇宙開発競争真っ只中だったわけだし、口がさけても「失敗」というイメージだけの言葉じゃダメだったのはわかるけれど、敢えて success という言葉を使うところに、アメリカのふてぶてしさ、負けず嫌いさがよ~く表れているなぁと思います。

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://poco-a-poco.chu.jp/mt/mt-tb.cgi/103

コメントする

2015年2月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

Current Moon

CURRENT MOON

東京のお天気


山小舎のお天気


Booklog



ブクログ

アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261

TrackbackPeople

クラシック・ピープルの Trackback People Site


チェロ ラヴァーズの Trackback People Site


Piano~ぴあの Trackback People Site


ピアノオススメ教本の Trackback People Site


ピアノ教室の Trackback People Site


Book Love Peopleの Trackback People Site


本好きPeople・ぴーぷるの Trackback People Site


今日読んだ本の Trackback People Site


ファンタジーが好き♪の Trackback People Site


この絵本がすごい!の Tackback People Site


児童書大好き♪の Trackback People Site


ハヤカワepi文庫の Trackback People Site


岩波少年文庫応援団の Trackback People Site


薪ストーブの Trackback People Site


週末は田舎暮らしの Trackback People Site


野菜育てPeopleの Trackback People Site


ガーデニングの Trackback People Site


パッチワークキルトの Trackback People Site


あなたの訪問は?


日めくりカレンダー


Real Time News


カテゴリ

ノルンはいくつ?

本が好き!


読書メーター

KiKiさんの読書メーター
KiKiさんの読書メーター

最近読んだ本

KiKiの最近読んだ本

今読んでいる本

KiKiの今読んでる本

読了目標





今やってるゲーム

KiKiの今やってるゲーム

このブログ記事について

このページは、KiKi (Brunnhilde)が2007年4月28日 16:30に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「タイタニック」です。

次のブログ記事は「ドライビング Miss デイジー」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

高速運賃





Edita

ブロガー(ブログ)交流空間 エディタコミュニティ

名言黒板


作家別タグ