モモ ミヒャエル・エンデ

| コメント(0) | トラックバック(0)

モモ 
著:ミヒャエル・エンデ 訳:大島かおり  岩波少年文庫


1141270.gif  (Amazon)

 この本には「時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語」という副題がついています。  時間どろぼう・・・。  時間をどろぼうする・・・・。  盗まれた時間って何だろう???  ず~っと昔、初めてこの本を読んだ頃の KiKi はこの本に書かれている「盗まれた時間」という概念がどんなものなのか、そのことにず~っと囚われていました。  当時は当時なりに理解した「時間」の概念・・・・みたいなものがあったのですが、今回この本を再読してみて当時この本で感じた何かがず~っと KiKi の中に燻っていて、数年前のある瞬間に「あれ?」と感じた出来事があった・・・・・ということをフラッシュバックのように思い出しました。  今日はそのお話をしてみようと思います。

それは何年か前の朝、KiKi は通勤途上でした。  場所は当時の KiKi の乗換駅だった新宿駅です。  満員電車に揺られていたのですが電車が突如止まり、KiKi がへばりついていた目の前のドアが開きました。  電車に乗っている間決して居眠りをしていたわけでも、気を失っていたわけでもなかったのですが、何ていうか「思考停止状態」に陥っていて、電車が駅に着いたことさえちゃんと認識していなかったのです。  でも幸いなことに特に大きな事故もなく、とは言え後ろからどっと押し出されるままにドアから出た KiKi は、相変わらず思考停止状態のまま・・・ではあるものの不思議と足だけは動いていて、人波に乗ってホームから階段へ進んでいきました。  階段を上りきるとこれまた人波に乗って乗り換え電車の待つホームへ向かっていきました。  この間、何だかよくわからないけれど「急がなくちゃ!(汗)」という強迫観念のようなものがあって、その意識だけに突き動かされている・・・・そんな感じでした。


 

ところが、たまたま何かのはずみでその日に限って KiKi は自分の進行方向以外にふっと意識が逸れたのです。  そんな KiKi の目に飛び込んできたのは、その瞬間の KiKi にとっては異様とも見える光景でした。  95%ぐらいの人たちがみんなあくせく動いていて、ついでに言えば人波の動きに法則性・・・のようなものがある中で、アラブ系外国人の皆さんが、まるで井戸端会議でもしているかのように、あるスポットに固まってたむろっていらしたのです。  まるでその方たちのいらっしゃる限られたスペースだけは時間の流れから取り残されているかのようでした。  一瞬、そんな彼らの行動に半ば侮蔑的な意識を持ちかけたことをここで白状しておきます。

「朝っぱらからこんなところでお喋りですか~?」

みたいな感じです。  でもね、次の瞬間 KiKi は「あれ??」と思ったのです。  ひょっとしたら異常なのは、KiKi の方かもしれない・・・・ってね。

冷静に考えてみると、KiKi はまるで夢遊病者みたいな状態で何だかよくわからないけれど「急がなくちゃ!(汗)」という意識だけはあって、当たり前のように満員電車に乗って、当たり前のように満員電車から下ろされて、当たり前のようにせかせかと階段を上って、当たり前のように乗り換えホームに向かっているんだけど、これが正常なんだろうか???・・・・・と。  そう思った瞬間、KiKi はまるで自分がベルトコンベアに乗せられた自動車部品であるかのような気分に陥ったのです。

そう感じ始めると今度は何故「急がなくちゃ!」と思っていたのかが気になり始めます。  「急がなくちゃ」は会社に遅刻しちゃいけないと思っているからです。  でもそれってそんなに重大な問題なんだろうか??  いやいや、皆が同じルールで生活していて集団生活とか組織は初めて成り立つわけで・・・・。  でも・・・・。  

今回、その時に考え始めた「組織」とか「会社」とか「資本主義」とか「効率主義」とか「規格」とかそういうことについての概念と、この物語のテーマが初めてがっちりと握手したような、そんな気分になりました。

KiKi は今、ベランダでプランター菜園を作っています。  1つのプランターに同じ土なのに、撒いた種は早く発芽するもの、発芽するのを諦めたのかと思い込んで KiKi が諦めちゃったにも関わらず忘れた頃に発芽するもの、大きな実をつけるもの、葉だけは立派なんだけど実を結ばないもの、様々な野菜を見ていると「効率」とか「生産性」とは決して仲良くないけれど、ひょっとしたらこれが「生命の真の姿かもしれない」と感じられることが多々あります。  

モモが「灰色の男たち」に屈しなかったのは、浮浪児だったからこそなんだということも、初めて納得できたようなそんな気分です。

う~ん、今日はまだまだ思考が整理できていないのでちゃんとした文章にならないんだけど、そんなことをとりとめなく感じたことだけを記録として残しておきたいと思います。

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://poco-a-poco.chu.jp/mt/mt-tb.cgi/13

コメントする

2015年2月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

Current Moon

CURRENT MOON

東京のお天気


山小舎のお天気


Booklog



ブクログ

アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261

TrackbackPeople

クラシック・ピープルの Trackback People Site


チェロ ラヴァーズの Trackback People Site


Piano~ぴあの Trackback People Site


ピアノオススメ教本の Trackback People Site


ピアノ教室の Trackback People Site


Book Love Peopleの Trackback People Site


本好きPeople・ぴーぷるの Trackback People Site


今日読んだ本の Trackback People Site


ファンタジーが好き♪の Trackback People Site


この絵本がすごい!の Tackback People Site


児童書大好き♪の Trackback People Site


ハヤカワepi文庫の Trackback People Site


岩波少年文庫応援団の Trackback People Site


薪ストーブの Trackback People Site


週末は田舎暮らしの Trackback People Site


野菜育てPeopleの Trackback People Site


ガーデニングの Trackback People Site


パッチワークキルトの Trackback People Site


あなたの訪問は?


日めくりカレンダー


Real Time News


カテゴリ

ノルンはいくつ?

本が好き!


読書メーター

KiKiさんの読書メーター
KiKiさんの読書メーター

最近読んだ本

KiKiの最近読んだ本

今読んでいる本

KiKiの今読んでる本

読了目標





今やってるゲーム

KiKiの今やってるゲーム

このブログ記事について

このページは、KiKi (Brunnhilde)が2007年6月16日 11:22に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「トロイ」です。

次のブログ記事は「オルフ 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

高速運賃





Edita

ブロガー(ブログ)交流空間 エディタコミュニティ

名言黒板


作家別タグ