はてしない物語 ミヒャエル・エンデ

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今日は、KiKi の大好きな物語作家ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」です。  これは「モモ」を読んじゃうとどうしても素通りできない作品なんですよね~。  で、ここまでくるとこの延長線上にあるのは「鏡のなかの鏡」で、「鏡のなかの鏡」は岩波少年文庫のラインナップには含まれていないんですよね~  ま、"それはまた別の物語"ということで、何はともあれ今日は読了した「はてしない物語」のお話をしようと思います。

はてしない物語
著:ミヒャエル・エンデ 訳:上田 真而子、佐藤 真理子  岩波少年文庫 

1145010.jpg     1145020.jpg  (Amazon) (Amazon)

これも KiKi の大好きな作品の1つです。  この物語を読むと「自分」を省みずにはいられなくなって、そこがちょっと辛いところ・・・・ではあるのですが、それでも折に触れて手に取りたくなる作品です。  何となく「物語の起源」・・・・みたいなものを感じさせてくれる物語なんですよ。

前半のファンタージェン(物語の舞台)の危機からアトレーユ(前半のヒーロー)&フッフール(ヒーローをサポートする幸福の竜)の冒険活劇部分はどちらかというと「ワクワク、ドキドキ」の動の世界。  思わず、「頑張れ! アトレーユ」と声をかけたくなってしまうような物語です。  で、KiKi の傍らで一緒に「頑張れ! アトレーユ」と声をかけていたように感じられていた バスチアン が物語の世界にすぽっとはまりこんでしまって、後半の物語が紡がれ始めると、どうしても自分の内面と向き合わずにはいられないような気分になってくるのです。  いえね、物語はバスチアン編も波乱万丈で決して「静」の物語というわけではないんですよ。  でもね、読んでいる KiKi の気持ちの問題としてはどちらかというと「静」なんですよね~。

何かを得るたびに何かを失い、しかもその自覚がないバスチアンに現実世界での自分を重ね合わせてみたり、短絡的に「よかれ」と考えてすることが決してよい結果をもたらさないことに傷つくバスチアンの姿に、自分の日頃の行い、振る舞いがダブってみたり・・・・。  そしてあるがままの自分を受け入れることの大切さに気がついたバスチアンに、自分の中にある「変身願望」の浅はかさに気がつかされたり・・・・。

この物語の中のキーパーソンの名前・・・というか呼び名がとっても素敵です。  「幼なごころの君」。  そしてバスチアンがこの「幼なごころの君」に「モンデンキント(月の子)」という名前をつけることによって、物語の世界の登場人物になってしまうわけだけど、この「名前をつける」という行為を大切に考えているあたりは、とっても東洋的な発想のような気がします。  何となく・・・ではあるのですが日本の「言霊」の世界観と通じるところがあるような。  さらには、この物語の紋章とも言うべき2匹の蛇が互いの尾を噛んでいるというイメージも東洋的な「陰陽」の世界に通じるところがあるような気がします。

人間以外の不思議な生き物の口を介して語られる様々な断片は、時に現代人への皮肉だったり、現在の社会システムに対する警鐘だったりするんだけど、これが人間の道徳やらいわゆる「大人の理性」とは無縁の生き物が語っている言葉なだけに、ちょっとだけ素直に耳を傾けたくなったりもするし・・・・(笑)

この物語を読んでいると KiKi 自身も「あかがね色の絹張り表紙でそこに2匹の蛇が浮き出ている」装丁の本の世界に飛び込んでみたいような気分になります。  そういえば、田舎の両親の家に置いてきた本はまさにそんな装丁の本だったっけ・・・・。  この本に関しては文庫も決して悪くはないけれど、あのちょっとだけ高級感のある装丁の電話帳みたいに分厚い本を大切にしておきたいなぁ・・・・。

さてさて、次は何を読もうかしら、コレアンダーさん??(この物語に登場する古本屋の主人でファンタージェンに行ったことのあるブルドックのような顔のおじさん)

 

ファンタージェンへに入り口はいくらでもあるんだよ、きみ。  そういう魔法の本はもっともっとある。  それに気がつかない人が多いんだ。  つまり、そういう本を手にして読む人しだいなんだ。 

 

なるほど・・・・。  ま、じゃあ次もできることならファンタジー系へいってみるのがいいのかなぁ・・・・  それは乞うご期待・・・・ということで(笑)   

 

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