アンタッチャブル

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アンタッチャブル
1987年年 アメリカ 監督:ブライアン・デ・パルマ


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ブライアン・デ・パルマ監督の "アンタッチャブル" は、批評家と観客の両方が褒めた必見の傑作である。  禁酒法時代のシカゴを支配していたギャングの首領と、その男の逮捕を誓った法の執行人の戦いが、みごとに、そしてすさまじく描かれている。

真正面からぶつかりあう善と悪を演じるのは、財務省特別捜査官エリオット・ネスにケビン・コスナー、暗黒街の親玉アル・カポネにロバート・デニーロ。  そしてショーン・コネリーが、マローン役を演じている。  マローンはネスにこう教えた。  "ギャングを倒すには、やつらより速く、そして先に銃を撃て" と。 
  


この映画は文句なしに楽しめる映画だと思います。  史実とはあまりにもかけ離れているので、単純に娯楽作品として観られるのがまず Good! (笑)。  そしてあまりにも豪華な出演陣でさらに Good!!。  脚本、音楽、衣装、テンポのすべてが素晴らしいと思います。  それに何てったってショーン・コネリーでしょう。  KiKi はこの映画を劇場で初めて観たときショーン・コネリーのあまりの渋さにメロメロになり、以降映画の中の「ちょっと渋いオヤジ・フリーク」への道を歩み始めてしまったのでありました ^^; 。  それにね、アンディ・ガルシアがこれまた文句なしにカッコイイんですよね~。  こっちはメロメロになる暇もなく、一瞬のうちに落とされちゃった・・・・そんな感じです。  で、この映画を観てから暫くはアンディ・ガルシアにすっかり夢中になった KiKi だったのですが、その後その恋心(?)は1作ごとに萎えていってしまいました・・・・・。

主役のケビン・コスナーも「ロビン・フッド」のエントリーにも書いたように、この頃が1番カッコよかったと思うんですよね。  とは言うものの、存在感という意味では完璧にコネリー、ガルシア、デニーロ そしてチャールズ・マーティン・スミス(ウォレス)にまで食われまくっちゃっていますが・・・・・(笑)。  どうも KiKi はコスナー君の「俺様チック」な演技は苦手で、この映画のように周りを引き立てるハンサム・ボーイ的な役を演じている映画(?)の方が評価が高くなっちゃう傾向があるみたいです。

 

この映画は冒頭から何だかワクワクさせてくれるんですよね。  モリコーネの音楽がほどよい緊張感を掻き立ててくれて、そんな中で浮かび上がるクレジットはどことなく控えめなんだけど強烈な印象を残します。  で、いきなり出てくるのが真上から見下ろしたカポネことデニーロ。  映画しょっぱなで人を真上から見下ろすなんていうのは KiKi にとってはかなり斬新に見える出来事で、初見の際にはビックリしましたね~。  で、禁酒法時代のシカゴの街並みが出てくるんだけど、町全体がすさんでいるという感じは全くなくて、お使いに出た子供がいきなり爆破事件に巻き込まれちゃうという静から動への一瞬の変化が、緊張感を煽ります。  一見平和に見えて、しかも町中の人たちが悪の巣窟がどこにあるのかをを知っていながら、「見て見ぬフリ」をして平穏を装う。  これって1番怖いことだと思うんですよね。  

ショーン・コネリーの初登場のシーンはさもないシーンなんだけど、強烈な存在感(しかも品がある)を示してくれます。  さすが、Sir の称号を持つ男って感じです♪  KiKi はこのシーンでのショーン・コネリーの "Here endeth the lesson." というセリフが好きだったなぁ。  いかにも主役の補佐役っていう感じがしょっぱなからプンプン匂っていて、その後ネス(コスナー)がマローン(コネリー)に協力を求めて訪ねていった時、彼は1度は断るんだけど「大丈夫。  絶対に助けてくれるようになるもんね。」って信じることができちゃいます。  こういうわかりやすいシナリオって観ていて安心感があっていいですよね~(笑)。 

でも安心感だけじゃこういう映画はつまらないわけで・・・・・。  そこへいくとこの映画は緩急のバランスがすご~く取れているんですよね。  「腐ったリンゴがイヤなら樽からさがさないで、木からもげばいい。」というわけで、ガルシア演じるストーンをリクルートしに行くシーンなんて、ネスは完璧に脇役(笑)。  申し訳程度にそこに存在しているっていう情けなさ指数全開なのがまた素晴らしい!!(違)  そうそう、チームリーダーっていうのは何も常に先頭に立って旗を振りゃあいいってもんじゃありません。  信頼できる部下を徹底的に泳がせて最善の結果を導くということも大切です。  この映画のチーム・アンタッチャブルはそういう意味ですご~くバランスがいいと思うんですよね。  どちらかと言うとちょっと存在感の薄い、でも高潔な理想みたいなものだけに燃えちゃっているリーダーのネス。  年の功でそんなリーダーをおだてたりすかしたり持ち上げたりしながら、確実に成果を導き出す副将のマローン。  抜群の実力と持ち前の冷静さで皆をがっちりとサポートするストーン。  そしてチームの「和み」担当の根っからの文官(でもすご~く一所懸命な)のウォレス。  実際のチーム・アンタッチャブルは総勢20名ぐらいいたらしいけれど、この映画ではそれをぐっと凝縮して4人に絞り込み、その1人1人にちゃんとスポットライトが当たっているのに好感が持てます。

ウォルシュとマローンが殺害されちゃうシーンは悲しいですね~。  普段は帳簿ばっかり見つめているウォルシュが最初の被害者になってしまうのは皮肉としか言いようがありません。  (実際のチーム・アンタッチャブルにはこういう悲劇はなかったみたいだけど・・・・。)  そしてマローン。  あれだけ蜂の巣状態になって何故動けちゃうのか、何故喋れちゃうのか疑問に思わないわけではないけれど、彼の最期の言葉「打つ手を考えろ」には感動しちゃったなぁ。  ついでにマローンが襲撃された時カポネが観ているのがレオンカヴァルロの「道化師」で、その中の超有名なアリア「衣装をつけろ」が流れるんだけど、KiKi はこのアリアが大好きなんですよね♪

そしてやっぱり圧巻は最後の駅のシーンです。  某有名な映画へのオマージュということでデ・ジャ・ヴ感満載なんだけど、やっぱりここが最高の見せ場でしょう。  スローモーションの使い方のお手本みたいなシーンで、これでもかっていうぐらい緊張感を煽り立ててくれます。  そしてストーン(ガルシア)が転がり落ちてくる乳母車を足で受け止めながら敵に銃口をピタリとあわせるシーンに続き、そのあまりのカッコよさに若かりし日の KiKi のハートはぐっと鷲づかみにされてしまいました。  ああ、こういう男に会ってみたい・・・・・と。  で、敵が「ワン」とカウントダウンを始めるとネスが「狙いは?」とストーンに尋ね、「任せろ」とストーンが応えて、発砲命令。  そして見事にマフィアを撃ち抜いたストーンが「ツー」。  

ああ、脱力・・・・・。  

これが KiKi が恋に落ちた瞬間の出来事でした。  まるでガルシア君にハートを撃ち抜かれちゃったみたいな感じ・・・・(笑)。  スリーは何?って聞きたいぐらい!(違)  今回久しぶりにこの映画を見直してみたんだけど、やっぱりこのシーンのアンディは最高です!!  「誰かお願いだからあの頃のアンディを返して」って叫びたい。  

映画ラストのネスのセリフもいいですよね。  マフィアとの闘いを終えたネスのところに現れた馴染みの新聞記者が、禁酒法が廃止になるということに対してのコメントを求め、それに答えたネスの言葉が「じゃあ飲むだろうね。」  このセリフを初めて聞いたとき、KiKi の心に浮かんだのは「悪法もまた法なり」という言葉でした。  映画の冒頭でネスが「法の是非は問題じゃない。  法は法だ。」と言っていたことを改めて思い出しました。  確かにね。  だからこそ、その法が作られる過程に無関心じゃいけないんだよな・・・・・と改めて感じます。

ところでどうでもいいって言えばどうでもいいことなんだけど、お笑い芸人で「アンタッチャブル」を名乗っている人たちがいるじゃないですか。  あれって勘弁してほしいなぁと個人的には思っている KiKi です。  KiKi にとっての「アンタッチャブル」はマローン(っていうかコネリー)であり、ストーン(っていうかガルシア)であり、ウォルシュでありついでにネスなんだからさぁ・・・・・。  まして、その中の2人に恋した女としてはヒジョーに複雑なわけですよ。  イメージを壊さないで欲しいんですよね~(笑)

 

  

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2007年6月28日 17:02に書いたブログ記事です。

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