仮面の男

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仮面の男
1997年 アメリカ 監督・製作・脚色:ランダル・ウォレス


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17世紀、パリ。  飢餓に苦しむ市民をよそに、権力と贅沢に酔う若き王ルイ14世。  前国王に忠誠を誓った四銃士ダルタニアン、アラミス、アトス、ポルトスは、そんな現王の姿に胸を痛めていた。  やがて機は熟し、かつての四銃士は牢獄に閉じ込められている"仮面の男"を救出し、国家存続のために立ち上がる!  "仮面の男"-誰ひとり素顔を見たことのない、謎に包まれた男の正体とは?  そして四銃士の彼が企むかつてない陰謀とはー!?  「ブレイブハート」の脚本で様々な賞に輝いたランダル・ウォレスの初監督作。  
  


この映画はホント好きなんですよね♪  これまでに何回観たのかわからないぐらい、折に触れて観ています。  KiKi にコスチュームもの好きを自覚させた記念すべき作品であり、色気のあるオヤジを観たくなったら何はともあれこの作品を手に取ります(笑)。  一応主役は一人二役をこなしたレオ様ことレオナルド・ディカプリオなんですが、もともとレオ様には何の興味もない KiKi。  そもそも最初にこの映画に手を出した理由が何かといえば、それはジョン・マルコビッチ & ジェレミー・アイアンズ狙いだったりします。  いや~、好きなんですよね、この2人。  でも、この映画で最もカッコいいのは残念ながらこの2人ではなく、ガブリエル・バーンだったりするのですが・・・・。

そもそもこの映画には原作(というか元ネタ)があって、それは「鉄仮面」のタイトルで知られているお話です。  KiKi も子供の頃、デュマの作品やら同じ題材を扱ったと思われるその他得体の知れない作品をいくつか読んだ記憶があるのですが、映画は今までに KiKi が読んだどのお話ともちょっと違うみたいです。  ちょっと違ううえに、史実を著しく捻じ曲げちゃっている(これは小説の方も同じかも)から、ひょっとすると絶賛してはいけない映画なのかもしれません。  でもね、そんなことはどうでもいいんです。  オヤジたちがカッコよければ♪

 

前半ははっきり言ってどうってことない普通の時代劇です。  まあ、レオ様がそれなりに美しい(けれど憎たらしい)のと、宮廷生活の贅沢さの証明、それから四銃士の皆さんの人物紹介だと思えばそれでよろしい。 (← 何だか偉そうだなぁ ^^; )  マルコビッチ演じるアトスの息子の悲劇なんかも描かれるんだけど、悲劇だった割には呆気なくかたづけられちゃったような気がするのは KiKi だけかしら。  狙いとしてはアトスの行動動機 & ルイ王の横暴という位置づけのイベントなんだろうと思うけれど、これは別になくても困らなかったエピのような気がします。  もっともこの息子さんの死はレオ様に仕組まれたもので、レオ様が横恋慕してしまったクリスティーヌを自分のものにするための罠だったわけですから、ある意味ではレオ様のラブシーン用のエピだったのかもしれません。  そりゃそうだよねぇ。  オジサンたちには喰われまくっちゃうわ、ラブシーンはないわだったら、レオ様としてはやっていられなかったかもしれません(笑)。

物語が動き始めるのは、三銃士の3人が今は銃士隊の隊長となっているダルタニアンと反目し、牢獄に閉じ込められている"仮面の男"を救出するあたりからです。  アラミス(ジェレミー・アイアンズ)、アトス(ジョン・マルコビッチ)、ポルトス(ジェラール・ドパルデュー)の美しくも羨ましい友情と、それぞれの役者さんの個性・演技力が際立ちます。  この時点ではこの三銃士の方々と敵対関係になってしまっているダルタニアン(ガブリエル・バーン)にも見せ場はいっぱいあって、騎士姿は凛々しく、悩める恋するオヤジとして色気も振りまいてくれます。

でも、一番の見せ場はやっぱりラストです。  三銃士たちの思いと彼らが担ぐ"仮面の男"の素性を知ったダルタニアンが再び投獄されてしまったその"仮面の男"を救出しようとする盟友と合流するために、1人バスチーユに駆けつけるあたりから、牢獄内の決死の銃撃戦まではとにかくカッコイイ。  (まあ、クサイとも言えますが ^^; )  前も後ろも衛兵達に囲まれてしまった絶体絶命の状態で、覚悟を決めた四銃士が戦う決意をして、羽飾りのついた帽子を投げ捨て、銃を構える。  そしてダルタニアンの一言。  "Spare their lives, if you can" (殺すなよ!)の掛け声とともに発砲。  そしてチャンバラ。  四銃士たちの強いこと、強いこと。  昔取った杵柄っていうやつですね。  このあたりはもう KiKi のツボにはまりまくりです。

まあ、冷静に映像とか全体の構成、シナリオなどを見ると決して A級映画にはなりえない作品だとは思うのですが、それでもいいんです!  オヤジたちがカッコいいから   (そればっかりのような気もするけれど)  そして、One for all, all for one.  まあ、さすがに最後の「何と言う勇気!」のシーンはちょっと笑っちゃいましたが・・・。  だっていくら目を瞑って撃っているとは言え、仮にも現役の銃士隊(しかもダルタニアンが自分が訓練した兵士たちだって言ってるのに)があれだけバンバン撃ちまくっているのに、翻っているコートに穴を開けるだけで全員無傷なんてちょっと出来すぎ(笑)

まあ、オジサンたちに目をハートにしているだけでは芸がないので、最後にちょっとだけ真面目な感想を書いてみようと思います。  昨今では誰もが自分のことが第一で、何をするにも何を決断するにも「自分」と「自分の満足」が第一義です。  もちろん自分は大切だし、自分のことさえ大切にできない人間は人のことまで大切にすることはできない・・・・とは思うけれど、こういう時代を扱っている作品を観ていていつも思うのは、その世界に生きている彼らは常に自分のアイデンティティを「誰かのために何ができる」とか「神が自分に与えた使命は」というような他者との関係に置いて考えようとしているように感じます。  これはある意味では「死」が現在の日本に生きる私たちよりもずっと身近で、明日をも知れぬ存在である自分を常に意識しているからなのかもしれません。  死してなお語り継がれるような自分でありたいという欲求がベースにあるような気がします。  そしてそんな時代に生きたいとまでは思わないけれど、そんな彼らの生き様に憧れる自分に気がつかされます。

最後の最後にこの映画を総括すると、とにかく理屈抜きに楽しめる、そして今ではちょっと歳をとってしまった名優たちの素晴らしい演技に触れられる1本だと思います。

 

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