2008年4月アーカイブ

グリーン・デスティニー

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グリーン・デスティニー 
2000年 アメリカ・中国 監督:アン・リー


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 全4巻の武侠小説を名匠アン・リー監督が映画化。  「武侠」とは、中国に語り継がれる不思議な能力をもつ英雄伝説のこと。  名剣グリーン・デスティニーの使い手、リーに扮するチョウ・ユンファを中心に、許されない恋のため、はたまた幻の秘伝書をめぐって、美しき男女が武術を競う。

 屋根の上をぴょんぴょんと飛び回り、壁を駆け上がり、宙を舞い、水の上を滑るように渡っていく。  しかも、その凄い技を見せてくれるのが可憐な女性たちなのだ。  愛のために戦う女性は強く美しい。

 アクション監督は『マトリックス』のユエン・ウーピン。  彼の操るワイヤーワークは、観る者の心をワクワクと高鳴らせてくれる。  特に竹林の中で戦うシーンは、一幅の絵巻物でも見ているかのようだ。  ファンタジー、アクション、ラブストーリのすべてを楽しませてくれる秀作。  第73回アカデミー賞で4部門受賞。(斉藤洋美)
                           Amazon サイトより転載  
  


先日、ラヴァーズを観て何だか急にこの映画が懐かしくなってしまった KiKi。  早速レンタル屋さんで借りてきました。  それにしてもここ何年かは本当にアジア映画が素晴らしい!!  ハリウッドさん、頑張ってね~♪  

それはさておき、この映画の原題は「臥虎藏龍」(Crouching Tiger Hidden Dragon)。  臥虎藏龍って字をそのまんま解釈すると「屈んでいる(伏している)虎、隠された龍」っていう感じですよね。  で、恐らくその意味は「山に潜み伏している虎は一見おとなしそうであっても常に攻撃力を備えている」っていう感じ。  まあひらたく言えば「見かけと中身は大違い」っていうことでしょうか・・・・(ちょっと違うか ^^; )  でも、そう読み解いてこの映画を観てみると、このタイトルってこの映画のメインの登場人物の誰にでもあてはまることのような気がします。

父親の出世のために気乗りのしないまま嫁入りしようとする可憐な貴族の娘イェン(チャン・ツィー)が書物の世界の中の武侠に憧れ、子供の頃から武芸の修行をしていてすでに師匠を超えちゃっているっていうのはまさしく「臥虎藏龍」だし、心の奥底に隠された恋人を熱く思っているっていうのも「臥虎藏龍」。  長年の戦い(& 恋煩い)に身も心も疲れ果て、武侠の世界からの引退を考えて自分の分身とも言うべき名剣を手放す決心をしたリー・ムーバイ(チョウ・ユンファ)がイェンに出会ったことにより、彼女に自分の秘伝を伝えたいと熱望しちゃったり、師匠の仇ジェイド・フォックス(碧眼狐)に再会しちゃうやいなや、やっぱり復讐に燃えちゃうのも「臥虎藏龍」。  過去のしがらみからお互いにお互いを心から思い合っていながらも、ずっとそれを秘め続けているリー・ムーバイとユー・シューリン(ミシェル・ヨー)の静かだけど熱い想いも「臥虎藏龍」。  最愛の弟子に裏切られてしまって、どうしてもそれが許せないジェイド・フォックスの心の葛藤も「臥虎藏龍」。  因みにどうでもいいことではあるけれど、イェンの名前が「玉嬌龍」で、彼女の恋人ローの名が「羅小虎」なんていう小技も効かされていたりします(笑)。

 

 

今日は KiKi の4●回目の誕生日です。  織田信長の愛唱歌(?)だった敦盛の一節

人間五十年、下天のうちにくらぶれば 夢幻のごとくなり
一度生を受け滅せぬ者のあるべきか

がどんどん切実味を帯びてきます。  まあ、常日頃からそんなことを悶々と考えているわけではないのですけどね(笑)  でも、正直なところ KiKi は40歳を迎えた日に思ったのです。  20代、30代はまずは自分の力でどこまでやれるか(それは現在の世の中の枠組の中で、ひいては一人のビジネス・ウーマンとして)に注力してきたけれど、そろそろ本気で「自分は何のために生かされているのか?」を問う生活をしていきたいなぁ・・・・と。  

親のおかげをもって大学まで出してもらって、いわゆる成人(20歳)を迎えた頃は、とにかく親の庇護下で安穏と暮らすのではなく、自分の食いぶち、自分の生活、自分の趣味はすべて自分の力で賄えるようにならなければ・・・・という強い想いに突き動かされていました。  そして、就職をして、転職をして、落ちこぼれ(?)ながらも会計人としてひとかどのことはできるようになりました。  でも・・・・・。  今のビジネス社会の中で組織の歯車として与えられた役割を全うする、もしくはそこからさらに世界を広げることも30代までは大切なことだったけれど、これまでやってきたことを後悔しているわけではないけれど、今の KiKi のやっていることが本当に KiKi のやりたかったことだったのか??  これが KiKi がこの世に生を受けて神様が与えてくださった役割だったのか?  そう思うと何だか答えは「否」となってしまうような気がし始めたのが40歳の誕生日でした。  そんな時に読んだ絵本を今日はとりあげたいと思います。

木を植えた男
作:ジャン・ジオノ
絵:フレデリック・バック
訳:寺岡 襄
あすなろ書房

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許されざる者

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許されざる者
1992年 アメリカ 製作・監督:クリント・イーストウッド


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19世紀末のワイオミング。  かつて冷酷無比な殺人鬼として悪名を馳せていたウィリアム・マーニー(クリント・イーストウッド)は、今では改心して小さな農場で静かに暮らしていた。  しかし数年前に妻に先立たれ、まだ小さな子供2人を抱えての生活は決して楽ではなかった。  そんなある日、彼の元に若いガンマンが賞金稼ぎの話しを持って来る。  1人の娼婦を惨殺したカウボーイの首に、娼婦仲間たちが高額の賞金を懸けているのだという。  金のためにやむなくその話に乗ったマーニーは、昔の相棒・ネッドと共にビッグ・ウィスキーへと向かう。  ところがそこは悪徳保安官、ビル・ダゲットが牛耳る町だった...。
 
  

先だって「ショーシャンクの空に」の映画 Review を掲載してみたところ、とあるお客様からこの映画の Review をリクエストしていただき、たまたま2006年3月15日の NHK 衛星映画劇場でやっていたので観てみました。  この映画、過去に1度観たことがあったのですが、あまりにも深すぎてこの映画から何を感じたのかを自分なりに整理することができなかった映画だったことを思い出しました。  今日は頑張って(?)色々書き連ねてみたいと思います。

この映画、もちろん単体で観ても良い映画だと思うんですが、KiKi としてはできることならイーストウッドが出ていたクラシックな西部劇を観たうえでこの作品を観ることをオススメしたいと思います。  彼が過去に出ていた西部劇(勧善懲悪 & かっこいいアメリカ人のヒーロー)とは一線を画す作品でありながら、あの頃の西部劇のテイストは見事に再現しているという摩訶不思議な作品だと思います。

KiKi にとってまずとっても象徴的に見えたのが、彼のかつてのガンマン仲間であるネッド(モーガン・フリーマン)が黒人であるということ。  さらにその妻がかつての西部劇では悪の象徴的に描かれることが多かったネイティブ・アメリカンであるということ。  KiKi はクラシックな西部劇の持つ娯楽性は決して嫌いじゃないし、子供の頃は無邪気にも「か~っこいい!!」と憧憬の念すら抱いていたけれど、年を重ね色々なことが理解できるようになるにつれ、「アメリカの自己弁護正当化映画の最先端」をいくのが西部劇なんだなぁと思うようになりました。  (だから声高に批判しようとまでは思わないけれど・・・・)  過去の西部劇に出てくるネイティブ・アメリカンってどちらかと言うと、白人が苦労の末に敷設して町の発展に大いに貢献している鉄道なんかにゲリラ戦を挑むテロリスト的な描き方(悪の象徴)をしていることが多かったんですよね(笑)。  で、そんな無法者たちと戦う孤高のガンマン(善の象徴)みたいな設定。  物事を多面的に捉えることができなかった子供の頃はそんな風に善と悪が単純化された構図はとっても分かりやすかったし、絶対的な正義みたいなものを信じていられた頃には悪は根っからの悪と簡単に信じることができる物語に酔いしれているほうが楽だったし。

でも、大人になるにつれ、「絶対的な正義って何だろう?  そもそもそんなものがあるんだろうか?」と疑う気持ちが生まれ、世の中は善と悪が対立するっていうほどシンプルな構図ばかりじゃないことを知り、新聞やTV、そして映画の中に含まれる物事をいたずらに単純化するようなものの見方に疑問を持つようになるにつれ、善悪を見極める難しさについて感じるようになりました。  その想いを強くしたのはTVゲームに出てくるあるキャラクターのセリフでした。  

モリッド:    「そんな一本調子ではままならぬことも多かろう?」
スタイナー:  「ままなろうとなかろうと正しいことをする。  それが1番なのである!」
モリッド:    「ほう、お前さんは正しいかどうかを判断できると言うのだね?」
スタイナー:  「正しいか正しくないかは誰にだってわかろう?」
モリッド:    「ふぉっふぉっ  見た目に似合わずお若いの。」

ま、それはさておき。  この映画の物語の発端はワイオミングのビッグ・ウィスキーという町で発生したカウボーイによる娼婦への暴行傷害事件です。  で、その事件を担当したビル・タゲット(ジーン・ハックマン)という保安官が、この事件を裁判にかけることもなく彼の裁量1つで馬7頭分の罰金を支払うことでチャラにしてしまいました。  しかもその罰金は傷つけられた娼婦に対してではなく、その雇い主の男に支払うことにしてしまったのです。  この設定に KiKi は舌を巻きました。  まあ、悪徳保安官というのは相も変わらずのクラシックな西部劇の設定だけど、ここにはかつてのならず者が保安官という力を得、その力を一方的な価値観で行使するという何ともおぞましい姿が描かれています。  その後の彼の行動を見れば、彼は娼婦を蔑視するような人間であり、流れ者には必要以上に厳しく、「危険な銃をこの町には持ち込んではならない」という一見誰もがウンウンと頷きそうな標語と自分が得た正当化された力をもって町を独裁化している暴君に過ぎないことがわかります。

 

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