グリム童話集(上)(下)

| コメント(0) | トラックバック(0)

先日、宣言させていただいたように今月(いつのまにか月例更新のブログと化しています・・・・ ^^;)は「なつかしい物語」を訪ねる第2段、グリム童話集上・下2巻をとりあげたいと思います。  実は KiKi の宝物の1つはこの「岩波少年文庫のグリム童話」ではなく、こちら・・・・(↓)なんですけど、このブログでメインに取り上げるのは「岩波少年文庫」と決めてしまった以上、この宝物を取り上げるのは後日(と言ってもいつのことになるやら皆目検討がつかないのですが・・・・・)ということにしたいと思います。  

31ZWRSD2T7L__SL500_AA140_.jpg 313M12GZ19L__SL500_AA140_.jpg 319M4TX8FZL__SL500_AA140_.jpg(1) (2) (3)
(↑ こちらがいずれ取り上げる予定の Brunnhilde の宝物のグリム童話です。)


1141470.gif     1141480.gif  (Amazon)  (Amazon)
(↑ こちらが今日のエントリーで取り上げているグリム童話です。)

 

<上巻の目次>
オオカミと7匹の子ヤギ
ブレーメンの音楽隊
カエルの王さま
おいしいおかゆ
白雪姫
しあわせハンス
ひょろひょろ足のガタガタこぞう
いばら姫
命の水
親指こぞう
ガチョウ番のむすめ
ものしり博士
歌いながらはねるヒバリ
ホレばあさん
兄と妹
テーブルとロバとこん棒
ラプンツェル
フリーダーとカーターリースヒェン
三本の金の毛のある悪魔
漁師とおかみさん
白ヘビ
ツグミひげの王さま
鉄のストーブ
錘と梭とぬい針
六人の家来
(全25編)

<下巻の目次>
赤ずきん
こびとのくつ屋
灰かぶり
ワラと炭とそら豆
ヘンゼルとグレーテル
金のガチョウ
ミソサザイとクマ
森の中の三人のこびと
ガラスびんの中のばけもの
三枚の羽
ヨリンデとヨリンゲル
三つのことば
金の鳥
まずしい人とお金持ち
名人の四人兄弟
ロバの王子
悪魔のすすだらけの兄弟
千匹皮
ゆうかんな仕立屋さん
六羽の白鳥
かしこいお百姓の娘
ハチの女王
マレーン姫
星の銀貨
ふたりの兄弟
(全25編)

上巻・下巻のそれぞれに25編ずつ、全部で50編の物語が収録されています。  いや~、なんかタイトルを見るだけでウキウキしちゃうような、と~っても懐かしい感じがします。  

そうそう、まずは先日読んだペローとの関係をかる~くおさらいしてみようかな(笑)  えっと、但し、岩波少年文庫版に収録されている作品のみでの比較としたいと思います。  

いばら姫(G) - 眠れる森の美女(P)
親指こぞう(G) - おやゆび小僧(P)
赤ずきん(G) - 赤頭巾ちゃん(P)
まずしい人とお金持ち(G) - おろかな願い(P)
千匹皮(G) - ロバの皮(G)

一応これら(↑)は明らかに同じ物語であることがほぼはっきりしていると思われるんですけど、先日読んだ「ペロー童話集」に収録されていた残りの作品に関しても、確実にペローにしか含まれていないことがはっきりしているのは「巻き毛のリケ」のみで、「妖精たち」は「ホレばあさん」や「森の中の三人のこびと」とそっくりだし、「長靴をはいた猫」はグリム兄弟も初版本には収録していた・・・・・ということのようです。

 

 

グリム童話と言うと(というより民話と言うと・・・・かも)必ずといっていいほど、美しい娘と醜い娘の姉妹とか、3人兄弟で末の息子がちょっとぼんやりものとか、そういう設定があったりします。  又、多くの物語で呪いを受けた王子様とかお姫さまが登場し、呪いを解くのに一役買った(?)異性と結婚し、末永く幸せに暮らしましたとさ・・・・というような終わりかたをしていたりもします。  KiKi が子供時代(それも小学校の低学年ぐらいまで)はそんな物語にもこれといった抵抗・違和感を感じたことがなかったのですが、成長するにつれて????という気分になっていき、大人になる頃には「シンデレラ・コンプレックス」な~んていう言葉も出てきたということもあって、正直なところ「う~ん、グリムってねぇ・・・・・」みたいな想いを抱くようになっていた部分もあったように思うんですよね。  でもね、それでも心の底から嫌いになったことがあるかといえばさにあらず。  自分でもそれがなぜなのかはず~っと説明がつかなかったようなところがあるんですよね。

でもね、今回久々にグリム童話を再読してみて、KiKi がなぜグリム童話を心の底から嫌いにならなかったのか、ちょっとだけわかったような気がするんです。  それはね、まず第一にさすがドイツの物語だけあって、とにかく「森」がいっぱい出てくるんです。  で、その森の描写がとにかく美しいの!!  

KiKi は今、群馬県の山村に終の棲家を設け、少しずつ「森の生活」を試しつつあるんですが(とは言っても現時点では東京で仕事をして週末のみ、山にこもるという生活ですが)、昔から「森」「林」「樹木」に囲まれているとなんとなくほっとするタイプの人間だという自覚はしっかりと持っていたんです。  だからこそ、その終の棲家の候補地を探している時、海辺の町・村を見に行ったことがないぐらい!!(笑)  恐らく KiKi の血や遺伝子の中には縄文人のDNAがたっぷりと含まれているんじゃないかと思っているんだけど、とにかく KiKi は「海の人」ではなく「山 もしくは 森の人」なんですよ。  そういう意味で、子供時代から「人魚姫」にはほとんど心が動かないんだけど、「ヘンゼルとグレーテル」には飽きることがない・・・・みたいな部分があったような気がします。  (あ、誤解のないようにお話しておくと、KiKi はアンデルセンが嫌いだったわけではありません。  海を舞台にした物語よりは山や森を舞台にした物語の方が好きだったという意味です。)

そしてグリム童話が好きなもう一つの理由。  それはね、グリム物語の登場人物には最後はお城の王さまとかお妃さまになったりするケースがやたらと多いんだけど、その幸運(?)を手に入れる前の人びとの暮らし方が「不便だった時代の手仕事の暮らし」であることが関係あるような気がします。  KiKi は豊かになりすぎた現在の都市生活をどこか懐疑的に捉えている部分があるんですよね。  群馬県の山小屋では暖をとるために薪ストーブを入れているんだけど、休日になると薪割りをしたりしていて今から火のある生活を楽しみにしているんですよね。  でもね、薪ストーブって暖まってしまうとかなり暖かいらしいんだけど、火をつけてから暖かくなるまではかなり寒いらしいんですよね。  庭の一角は畑にしてあって野菜を育てたりしているんだけど、ちょっとしたことでうまく育たなかったり、収穫を楽しみにしている野菜や果物を山の動物(タヌキとかサルとかモグラとかシカとか鳥とか・・・・)にやられちゃったりもするわけですよ。  で、その山小屋の近所には大手のスーパーやチェーンのレストランなんていうものはなくて(あるのは自然と温泉だけ! 笑)、山を下りた町のスーパーには車で30分ぐらい走らなくちゃたどり着けないので、「あるもので暮らす」ことを余儀なくされる部分もあり、とにかく「手作り王国」みたいな感じでどこかちょっと不便な生活をしているんだけど、それが何とも心地よいんですよね~。  将来は糸紡ぎやら機織りにも挑戦してみようか・・・・な~んていうことを考えちゃっているほどに便利になりすぎた現代社会とは逆行したような生活を送ろうとしているんです。  

グリム童話の登場人物たちは、最後は何一つ不自由のないお城での生活を入手することになるわけだけど、そこに至る日々ではそういう不便さを抱えた生活をある意味では誠実に送っていたりするわけで、それが実は「生きること」だった時代の物語だと思うと、終わり方がどうとか、その幸せになるきっかけがどうだったとかは瑣末なことのように思えたりもするんですよね。  グリム童話の登場人物たちの元の生活の描写を読んでいると、そんなちょっと不便な時代の暮らし方のコツ・・・・のようなものが何となく感じられるように思うところが気に入っているのではないか・・・・・そんな風に感じました。

<シンデレラ・コンプレックス by ウィキペディア>

米国の女流作家コレット・ダウリングが1981年に提唱した概念。  ダウリングは著書において、「他人に面倒を見てもらいたい」という潜在的願望によって、女性が「精神と創造性」とを十分に発揮できずにいる状態を「シンデレラ・コンプレックス」と表現している。  幼い頃から女性の幸せは男性によって決まると考え、シンデレラのように理想を追い求めるも、主婦をやっているうちに自主性を見失い、結果的に夫に依存し自由と自立を捨ててしまうとされる。  女性の自立を拒む要因の一つとして、「白馬を駆る素敵な王子様がどこからか現れて、迷える女の子である自分を救ってくれる」という幻想に取り付かれていることが原因である。  加え、シンデレラ・ストーリーへの本能的ともいえる憧憬は、裕福な家庭に生まれた女性が『シンデレラになるための条件[1]を生まれつき持てなかった』といって両親を恨むという、そうした事例が有り触れたこととして語られるほどに、洋の東西を問わない普遍的な現象として認知されてきた。

シンデレラになるための条件[1]
童話シンデレラがそうした筋書きであるように、シンデレラ・ストーリーを歩むための条件のひとつと捉えられるものに『シンデレラになる前は"持たざる者"の状態にあること』というものがある。  すなわちこの事例においては『物質的に恵まれない家庭に生まれたこと』。現代においてシンデレラ・ストーリーを体現する人物を多く生むセレブリティ(主に芸能人)に実際にそうした背景を持つ人物が多いだけに(この現象は洋の東西を問わない)、当然の前提条件と見做される容姿とともに必須の条件との認識を受けるに至る。

 

う~ん、確かにグリム童話には容姿が美しいことにより棚ボタ的な幸福(?)を手に入れるような物語も多いけれど、そんな美しい人たちも何もしないで怠惰に生きながら「白馬の王子様」を待っているわけではなく、今の私たちの暮らし方からみるとそれなりの苦難を耐え続ける日々があったりすることを忘れてはいけないような気がします。  彼らは「生きがい」だの「自分さがし」だの、そんな悠長なことを言っていることはなくて、もっと厳しい日々の積み重ねの末にいわゆる「サクセス」を手に入れていると思うんですよね。  蛇口をひねれば冷たい水も温かいお湯も自在に出てくるような生活、コンビに行けばお弁当でもデザートでも手に入るような生活、スイッチ一つで明かりを手に入れられる生活では想像もつかない暮らしがあった時代の口承説話なんだから、その辺はきちんと読みとってあげる必要があるような気がします。

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://poco-a-poco.chu.jp/mt/mt-tb.cgi/25

コメントする

2015年2月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

Current Moon

CURRENT MOON

東京のお天気


山小舎のお天気


Booklog



ブクログ

アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261

TrackbackPeople

クラシック・ピープルの Trackback People Site


チェロ ラヴァーズの Trackback People Site


Piano~ぴあの Trackback People Site


ピアノオススメ教本の Trackback People Site


ピアノ教室の Trackback People Site


Book Love Peopleの Trackback People Site


本好きPeople・ぴーぷるの Trackback People Site


今日読んだ本の Trackback People Site


ファンタジーが好き♪の Trackback People Site


この絵本がすごい!の Tackback People Site


児童書大好き♪の Trackback People Site


ハヤカワepi文庫の Trackback People Site


岩波少年文庫応援団の Trackback People Site


薪ストーブの Trackback People Site


週末は田舎暮らしの Trackback People Site


野菜育てPeopleの Trackback People Site


ガーデニングの Trackback People Site


パッチワークキルトの Trackback People Site


あなたの訪問は?


日めくりカレンダー


Real Time News


カテゴリ

ノルンはいくつ?

本が好き!


読書メーター

KiKiさんの読書メーター
KiKiさんの読書メーター

最近読んだ本

KiKiの最近読んだ本

今読んでいる本

KiKiの今読んでる本

読了目標





今やってるゲーム

KiKiの今やってるゲーム

このブログ記事について

このページは、KiKi (Brunnhilde)が2008年7月18日 12:58に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ゴッドファーザー Part II」です。

次のブログ記事は「ゴッドファーザー Part III」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

高速運賃





Edita

ブロガー(ブログ)交流空間 エディタコミュニティ

名言黒板


作家別タグ