2008年11月アーカイブ

忘れられない風景がある
青いビニールシートとテントでいっぱいの雨の公園
ひとりのゆうびんやさんが ずぶぬれになって歩いていた
家がなくなった人たちのひとりひとりをさがしていた
(中略)
忘れてはいけない風景は 描けないのではなくて
描いてはいけないのかもしれない
描くことで安心してしまうから
目と手が記憶してしまったあと
どこかにしまい忘れることもあるから
(中略)
人間の形をした楽器 人間の声で歌う楽器ーチェロ
チェロを弾く人の姿は 私には
人が自分の影を抱きしめているようにみえてならない

 

今日の絵本はこのあとがきに惹かれて購入したものです。  KiKi は幼いころからピアノを習っていて一時は音大でも目指そうかと考えたほど音楽は大好きなのですが、結局音大には進学しないでイギリス文学を学ぶ大学に進学しました。  それでもピアノから離れることはできず、40を超えた現在も相変わらずピアノを弾くことで自分の心の安息やら励ましやらを得てきた・・・・という自負があります。  そんな KiKi ですが40歳を迎えた日に、別の楽器に浮気心を起こしました。  その楽器がチェロでした。  結局仕事をしながら継続する趣味の楽器2つを両立させることは難しかったので、今では単なる我が家の家具と化しつつあるチェロですが、隠居生活に入ったら又、チェロをはじめてみたいなぁと思っています。

そんなわけでこの絵本を本屋さんで見つけた時、チェロを扱った物語だったからというだけで、中身をほとんど吟味しない状態で衝動買いをしてしまったのでした。  そしてこの絵本が KiKi といせひでこさんの絵本の出会いをつくってくれた記念碑となりました。

1000の風 1000のチェロ
作&絵: いせ ひでこ   偕成社

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ショーシャンクの空に

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ショーシャンクの空に
1994年 アメリカ 監督・脚本:フランク・ダラボン


51X6c7+je2L__SL500_AA240_.jpg  (Amazon)   

とある刑務所の受刑者が勝ち取り、分け与えた解放と救い・・・・。  誰の心にも静かに、爽やかな感動が訪れる・・・・。

ショーシャンク刑務所に、若き銀行の副頭取だったアンディ・デュフレーン(ティム・ロビンス)が、妻と間男を殺害した罪で入所してきた。  最初は刑務所の「しきたり」にも逆らい孤立していたアンディだったが、刑務所内の古株で "調達係" のレッド(モーガン・フリーマン)は彼に他の受刑者たちとは違う何かを感じていた。  そんなアンディが入所した2年後のある時、アンディは監視役のハドレー主任(クランシー・ブラウン)が抱えていた遺産相続問題を解決する事の報酬として、受刑者仲間たちへのビールを獲得する。  この一件を機に、アンディは刑務所職員からも受刑者仲間からも、一目置かれる存在になっていく・・・・。 
  


この映画は KiKi の大好きな映画の1本なのですが、Review を書くのがちょっと難しい映画でもあります。  ・・・・と言うのも、考えさせられることがあまりにも多いんですよね~。  で、KiKi にとってこの映画は「感動」を呼び起こす映画というよりは、どんどん自分の中にある様々な価値観を混乱させていく映画とも言えるんです。  混乱・・・・と言うとちょっと言葉が厳しすぎるかもしれません。  要はシロクロをつけることの難しさをしみじみと感じる映画なのです。

この映画はある意味ではとってもズルイ(笑)トリックを使っているんですよね。  ズルイトリックその1)は、この物語の主人公アンディ(ティム・ロビンス)が冤罪で投獄された人物であるということ。  映画を観ている人間は確信こそないけれど、アンディが無実であることを感じながらこの映画を観始めているので、どうしてもこの刑務所の囚人に対して最初から同情的・・・・というか、あまり悪感情を持たないような作りになっていると思うんですよね。  そして、それに輪をかけるようにレッドを始めとするアンディの仲間となる囚人たちに根っからの悪者がいないんですよね。  ことレッドに関しては殺人による服役囚ということが映画の中で語られているけれど、それ以外の仲間の囚人たちは「いったいあなたは何したの??」と聞きたくなるほど、まっとう(?)な人ばかり・・・・。  新しく収容されてきた服役犯の最初の晩に彼らを野次ったり「誰が最初に泣き出すか」で賭けをしたりはするけれど、それ以上の凶暴性もなければ変質性もなし。  あ、アンディをレイプする集団だけは別ですが・・・・。  だからブルックスという年老いた服役囚がいるんだけど、この人が保護観察付きで仮釈放になった時、一般社会にどうしても馴染めないでいるその姿が気の毒で仕方ない・・・・。  ひょっとしたら刑務所に入る前にはものすご~く極悪非道なことをしていた人なのかもしれない・・・・なんていうことを忘れちゃうほどです。

で、ズルイトリックその2)は刑務所の所長さんやそこで働いている人たちがすご~く悪いヤツだっていうこと。  力を過信しちゃっているというだけでなく、ホントに悪いヤツなんですよね~。  半ば変質狂のように囚人を殴ったり蹴ったりするヤツもいれば、自分に都合の悪いことを口にする囚人を殺しちゃったりするし、刑務所の囚人というタダの労働力を使って公共事業(・・・・とは限らないけれど)なんかに入札して、そこで得た収益を着服しちゃうほどに・・・・・。  だから、本来であれば真っ当な一般市民であるはずの(と言うかそうであってほしい)「刑務所勤務」の人たちが悪であることによって、アンディやレッド、そしてその仲間の囚人たちがいやでも善に見えちゃう。

これに追い討ちをかけるように、アンディ役を演じているのがティム・ロビンスでレッド役を演じているのがモーガン・フリーマンというあまりにも実直な役者達だということがズルイトリックその3)。  DVDの音声解説で監督のフランク・ダラボンが語っているんだけど、モーガン・フリーマンはCMには出演しない役者なんだそうです。  で、どうして彼がCMに出演しないのかというと「彼がCMに出ると観ている人が "本当だ! 本物だ!!" と何の疑問も持たずに信じてしまう傾向があるのだそうで、その人にとって本当に必要なものとは限らない物を買わせてしまうのが忍びないから」ということだったのですが、そんな人が罪人の役をやって、悪いヤツに見えるはずがない!!!  この映画の中の彼の演技がどうのこうのということではなく、要は彼はある意味では「アメリカの良心の権化」みたいな存在なわけです。  もちろん劇中の彼(レッド)は最後の面談の際に言っていたように、「人を殺してしまったその瞬間から後悔しなかったことはなかった」ほど、根っこは真っ当な人だったわけだけど、やはり罪人であることに間違いはないわけで・・・・・。  でも、この映画を観ている間中、レッドに悪感情を抱く人はほとんどいないと思います。

 

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