楽しい古事記 阿刀田高

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KiKi は大学時代、英文学を専攻していました。  大学進学を考え始めた高校生の頃、最初に KiKiが目指したのは音大でした。  ところがこのエントリーでもお話ししたように音大を目指して修行中だった KiKi は天の邪鬼にも「ピアノは大好きだけど、一生のすべてを捧げるのはいやだ!!」という思いに囚われ、結果的に音大進学を断念しました。  その後、どんな進路を選べばいいのか、正直なところ KiKi にはコレといった夢・・・・のようなものがあったわけではありませんでした。  強いて言えば時代が時代だったので「これからは英語ができなくちゃダメなんだろうな。」という曖昧模糊あ~んど漠然とした思いだけが心の片隅にありました。  でもね、ホントは大学4年間を小説三昧で過ごすことには抵抗がなかったわけじゃありません。  いかにそれが「原文」で接する文学であったとしても・・・・です。  でもまあ、音楽以外に強烈に好きだ!と思えるものが文学(というより物語)だったのは事実で、だからこそ英文学を専攻するという結論に至ったわけですが・・・・・。

でね、確かに「これからの時代は英語だよなぁ」という思いがあったのも事実ですが、同じ文学の中でも仏文や独文、日本文学の道を選ばなかったのは、仏文や独文を外したのは「やっぱり英語!」という思いがあったから・・・・だけど、日本文学を選ばなかったのは日本の物語にあまり興味をひかれなかったからということがあげられます。  大体において、KiKi が日本昔話に親しんだのは「絵本時代」だけだったと言っても過言じゃありません。  中学時代に一時期「平家物語」に傾倒していた時期があったけれど、古文の時間に学んだ「万葉集」にしろ「源氏物語」にしろ「枕草子」にしろ「方丈記」にしろ、「ギリシャ神話」や「シェイクスピアの物語集」と比較して、没頭する度合い・・・・みたいなものがものすご~く希薄だったんですよね。  

もちろん、国語の教科書で何らかの作品の一部が取り上げられているような超有名どころの作家(夏目漱石とか森鴎外とか太宰治とか志賀直哉とか宮沢賢治とかとかとか・・・・・)の作品はそれなりに読んできているし、それなりに楽しんできたとは思うんだけど、大学4年間を日本語で書かれた小説の勉強に費やすのはそれこそ勿体ないと思っていたし・・・・・。  古文の世界はそういう意味では半分ぐらいは外国語的なところもあるけれど、さほど面白そうだとは思わなかったし・・・・・・。

でもね、大学3年生ぐらいの頃、「日本人のくせに英語の本や西洋の物語にばかり没頭していていいんだろうか?」みたいなことを感じ始めた時期があるんですよね~。  でね、やめておけばいいのに岩波文庫に収録されていた本居宣長の「古事記伝」に手を出してみたことがあるんですよ。  やっぱり日本文学の原点みたいな存在は「古事記」だし、でも漢文調の「古事記」は読めたものじゃないはずだし、大学生としてはそこそこの文献を読むべきだろう・・・・みたいな変なプライドもあったりしてその選択になったわけだけど、結果はと言えば・・・・・・・・・・・・・・・数ページで挫折 ^^;

その時、岩波少年文庫に収録されている「古事記物語」に考えが及ばなかったのは前にこのエントリーにも書いたように

岩波少年文庫    小学生向け
岩波ジュニア新書  中学生向け
岩波文庫      高校生以上
岩波新書      高卒以上

というしょうもない KiKi の思い込みも一役かっていたりするわけですが、いずれにしろ「古事記」もしくは「古事記伝」は KiKi にとってどうにも「とっつきにくい書物」であることは大人になってもあまり変わりない・・・・ということだけは証明しちゃったみたいです(汗)。  でもね、それでもやっぱり「日本人たるもの・・・・」という意識が消えてなくなったかといえばさにあらず。  で、せっかくこのブログでは「岩波少年文庫読破計画」という企画をぶちあげているという事情もあることだし、起死回生・・・・ということで「古事記物語」あたりから始めてみようかな・・・・と思っていました。  で、本当であれば日本神話に関する最初のエントリーは「岩波少年文庫の古事記物語」になる予定だったのです。  

でもね、予定は未定とはよく言ったもので、「岩波少年文庫の古事記物語」を手に取る前に、今日ご紹介するこちら(↓)を手にとってしまいました。  まあ、ここ何回か阿刀田高著の「古典に親しもうシリーズ」を読み進めてきているという裏事情があり、そのシリーズの中に「古事記」もあったりしたので、この流れはある意味では必然だったのかもしれません。

楽しい古事記
著:阿刀田高  角川文庫

200301000398.jpg     (Amazon)

前半の神話的な部分(本辞というらしい)はやっぱり面白い!  イザナギ・イザナミの国造りも、アマテラスの岩戸隠れもスサノオの命のヤマタノオロチ征伐もオオクニヌシの命の因幡の白ウサギも、国引き物語も海幸彦 & 山幸彦の物語も。  あとはやっぱり神武天皇の東征とヤマトタケル伝説は、ストーリー性もあれば、歴史的事実のたとえ話的な要素もあって楽しめます。  でもね、後半の天皇家の系図的な部分(帝紀というらしい) は正直なところ、「ふ~ん」という感じ ^^;  誰と誰が「まぐわって」何人子どもを残して、「殺して」「歌って」の部分は文字を追って一応読んではいても頭には何も残らない・・・・・そんな感じでした。

 

でもね、こちらも読んでいて苦にならない理由の一つが阿刀田節が炸裂していて、「古事記」を題材にしたエッセイであること。  阿刀田氏の旅日記みたいな記述も多ければ、「古事記」に題材をとった「神楽見物」の話やら青木繁の絵画の話、果てはギリシャ神話やらトロイア戦争やらローマ建国のお話までチラチラと出てきて、「へぇ」x6ぐらいのお話が結構収録されていたりするわけです。

個人的にこの本で始めて知ったのが「十干十二支」の組み合わせ表の内容です。  十干が「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」から成ること、十二支が「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」から成ること、そしてその組み合わせで例えば「甲子(きのえね)」みたいなものがあることは知っていたんだけど、実はこれ(十干)は五行(木・火・土・金・水)と兄(え)弟(と)の組み合わせで甲(きのえ)は木+兄(これできのえと読む)だな~んていうことは始めて知りました。  文庫本の1ページを割いて十干十二支の組み合わせ表が載っていて、実は「古事記」とは直接の関係がある話じゃないんだけど、そこは食い入るように眺めてしまいました(笑)。

古事記は「上」「中」「下」の3巻から成っているというのもこの本を読んで始めて知ったことでした。  子供用に編纂されているだろう「岩波少年文庫の古事記物語」は読み易いだろうけれど、一応○0歳を目前に控えた大人としては「古事記入門書」としてこの本を先に手にしたのは正解だったような気がします。  次に読み進むのは間違いなく「岩波少年文庫」だけど、その後で学生時代に挫折した「本居宣長」に進むか否か、まあそこは悩みどころですけどね♪

 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2009年10月24日 10:58に書いたブログ記事です。

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