ケルト妖精物語Ⅱ ジョーゼフ・ジェイコブズ

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昨日から KiKi は群馬県の山小舎、ロスロリアンに来ています。  今週の目的は長年(?)の夢だった軽トラ搬入の受け入れをするため。  これでようやく田舎暮らしも板についてきた感じです。(恰好から入るところがいかにも都会人ですが・・・・^^;)  まあ、そのお話は別エントリーをたてるとして、まずはこのエントリーでご紹介した「ケルト妖精物語Ⅰ」の続編、「ケルト妖精物語Ⅱ」を読了したのでそのお話から・・・・・・。

ケルト妖精物語Ⅱ
編:ジョーゼフ・ジェイコブズ 訳:山本史郎・山本泰子  原書房

 

51VPTZHHBBL__SL500_AA240_.jpgのサムネール画像     (Amazon)

これもやっぱり面白かった~。  もっともところどころお話が唐突な感じのする所もなくはなかったのですが・・・・・。  でもね、やっぱりおとぎ話って人をワクワクさせる何かが潜んでいるんですよね~(笑)  面白いだけではなく、悲しくも美しい物語だったり、しんみりさせられちゃう物語だったり、クスッと笑わせてもらったりとホント様々な要素が含まれているんだけど、いずれにしろ一気に読みきってしまいたいと思わせる何かがあるんです。

今回のお話の中で KiKi がとりあげたいと思うのは第14話として収録されている「ノックグラフトンの伝説」というお話です。  これって先日読んだ「みどりいろの童話集」「ホック・リーと小人たち」(中国の昔話)ととっても似ているお話なんだけど、その「ホック・リー」を読んだときには「どこかで似たようなお話を読んだことがあるんだよなぁ。」とは思ったものの、明確に「これだ!」と思い至らなかった KiKi が今回この「ノックグラフトン」を読んだときはピンときたんですよ。  それはね、これってこれらって日本昔話としても有名な「宇治拾遺物語」の中にある「こぶとりじいさん」とおんなじプロットの物語じゃないかっていうこと!!!

 

どの物語もある人が身体のどこかに瘤とか腫れ物とかを持っていて、妖精とか鬼とか小人とかの前で芸を披露すると楽しませてもらったお礼にということでその瘤とか腫れ物を取り去ってもらうんですよ。  で、その話を聞きつけた別の人が同じことをしようとすると・・・・・というプロット。  一番御伽噺チックではなくて、「瘤を持ったある人」が必ずしも善人じゃないのがホックリーで、彼は見た目こそ堅実な人なんだけど裏の顔はこそ泥集団の一味なんです。  そして、小人に腫れた顔を治してもらった秘密をその話を聞きつけて相談に来た同じ悩みを抱える人たちに「秘密をもらさないという条件付で自分が何をしたかという物語を大金で売り払う」タイプの人なんです。  (この人物設定の違いが KiKi の「どこかで似たような・・・・」という思いをダイレクトに「こぶとりじいさん」に結び付けなかった原因だと思う。)  ところが、「ノックグラフトン」と「こぶとりじいさん」は瘤のある場所こそ違えど(ノックグラフトンは背中、こぶとりじいさんはほっぺた)、どちらも瘤をとってもらった秘密を別の人にタダで教えてあげるんだけど、その別の人がちょっと人格的に問題アリの人で、更には妖精とか鬼の前で披露する芸に失敗して、2倍の瘤付きになって帰ってくる・・・・・という物語。  ね、そっくりでしょ。

考えてみると日本人が考え出した「鬼」っていうヤツは、絵本の世界では悪者にされてしまうことが圧倒的に多いし、どちらかというと乱暴者キャラで物語のヒーローに退治されちゃう側だし、角が生えていたり牙があったりとビジュアル的にもあまりよいイメージを与えられていない(「泣いた赤鬼」は例外中の例外?)けれど、西洋の妖精と日本の鬼っていうのはある面でとっても似通った性格の存在なのかもしれません。  あ、そういえばトロールっていうのも言ってみれば妖精の一種らしいから、トロールと鬼ってそこはかとな~く似ているのかも・・・・。

でもね、なにはともあれ、ケルトの人たちと日本の人たちが場所を遠く隔て、時も隔てているにも関わらず、ほとんど同じプロットの物語を持っているというのは本当に不思議です。  この間は同じようなプロットの物語でも人間の育った気候やら環境やら文化・宗教の違いがあると、物語は色々変化するものなんだなぁということを感じたばかりなんだけれど、一方で原始的な部分では気候や環境や文化・宗教が異なっても人間って似たようなことを考えたり創造したりするんだなぁと思うとますますもって不思議な感じがします。

 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2009年10月18日 08:30に書いたブログ記事です。

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