のだめカンタービレ #8 Review

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のだめカンタービレ #8
作:二ノ宮知子 講談社

51KK8WMDX5L__SL500_AA240_.jpg  (Amazon)

羽ばたく千秋にのだめ、追いつけるのか!?

飛行機恐怖症のため日本から出られないままの千秋だったが、その迷いをふりきり、R☆Sオケの公演で大成功をおさめる。  そんな千秋に贈られた、のだめからの切ないプレゼントとは・・・・・・?  初めて明かされる千秋のトラウマの正体。  のだめのコンクール挑戦。  大きく動き出した運命の流れは、どこへ・・・・・・?  (単行本裏表紙より転載)

 

この巻は凄い!!  Sオケのガーシュインの時も、この絵から音楽が鳴り響いてきたような錯覚にとらわれたけれど、この巻のR☆Sオケの初公演の絵からも、あれを圧倒するレベルで音楽が鳴り響いてきた・・・・・そんな気がします。  多分、ところどころに添えられている言葉と奏者それぞれのバストショットが効いているんでしょうね~。  個人的にはこの漫画家さん、決して上手な絵を描く人じゃないと思うんだけど(失礼 ^^;)、このあたりはノリノリで描いていらっしゃる・・・・・そんな空気を感じます。

音楽をやっていくためには才能だけじゃなく、運も絶対必要だ。  君は掴むことができるか?  千秋真一

きっとそうなんだろうなぁ・・・・・。  もちろん運だけではどうにもならない世界なんだろうけれど、才能は必要最低条件でそこに+αで運が味方したときに、初めてモノになる・・・・・  そういう厳しい世界なんだろうと思うと、早々に足を洗っておいてよかった(笑)  まあ、KiKi の場合は、そもそも必要最低条件の「才能」の方に難があったと思うので、よかったもへったくりもないのですが・・・・・・ ^^;

この巻ののだめちゃんはちょっといいですよね♪  千秋先輩の飛行機恐怖症を直してあげようとしたり(それが千秋の留学を意味することを知りつつも)、その先輩についていくためにピアノを頑張ってみようとしたり・・・・・・。  理由が何であれ、理由がよくわからない状態で「幼稚園の先生」に固執していた頃の彼女よりず~っと感情移入しやすいし、仮にところどころ変なところがあったとしても、友達として応援してあげたい・・・・そんな気分にさせてくれます。

それにようやくピアノ音楽が出てくるようになった点も KiKi にとってはとっても Good!! なのです。  一応主役は「天才ピアニストのだめ」のはずなのに、ここまであまりにもピアノ曲が出てこなさすぎ!です(笑)  もちろん「おなら体操」や「もじゃもじゃ組曲」がダメなわけじゃないけれど、曲のイメージがつかめないのでどことな~くフラストレーションを長い間感じていたんですよね。  そうそう、そういう意味ではドラマ効果は凄くって、ドラマで「おなら体操」を聴いたり見たりして、さらには in Europe で「もじゃもじゃ組曲」を聴いたことによって、今回の再読にあたっては「おなら体操」のシーンやら「もじゃもじゃ組曲」のシーンでは音楽のイメージがあって、初めてこの漫画を読んだときよりはフラストレーションが少なかったことを白状しておきます。 

やっとやる気を出したのだめちゃんとハリセンこと江藤先生の会話がこの巻での笑いのツボですね~。  ピアノにこそはそこそこ本気になってきたのだめちゃんだけど、それ以外の部分でのマイペースぶりは健在で、それにいちいちはまって青くなったり赤くなったりしている江藤先生が何とも言えません。  2人の会話のほとんどが面白かったんだけど、やっぱり極めつけは

「お前、めっちゃシューベルト苦手なんちゃうか?  なんで一次の曲、シューベルトにしたんや?」
「な、なんでって・・・ 何となく付き合ったことのないタイプの人と付き合ってみたくなったというか、そんなカンジです。」
「付き合ったことある奴と付き合え―――!!  アホちゃうか~っ」

でしょう。  そして面白い・・・・というのとは違うけれど、結構意味深だなぁと思ったのがのだめと千秋君のメールのやりとりです。

「シュベルトは   気難しい人みたいで頑張って話しかけてもなかなか仲良くなれません。  お昼はカニ玉です b-hato4-b.gif
「シュベルトは   本当に『気難しい人』なのか? 自分の話ばかりしてないで、相手の話もちゃんと聴け! 楽譜と正面から向き合えよ。」

これはねぇ、KiKi もピアノの前に筆書して貼っておきたいぐらい(笑)  そっかぁ、どうしても曲がわからないと思った時、千秋君が言っているように「自分の話(やり方)ばかりで押し通すのではなく、もう一度サラな気持ちで楽譜と向き合って、作曲者の気持ちになってもう一度考えてみる」ことも必要なんだろうなぁ・・・・・と。

のだめちゃんのコンクール挑戦のお話を読んでいるうちに、ず~っと昔、KiKi も一度だけコンクールに出てみることを勧められたことがあったことを思い出しました。  当時の KiKi は自信もなかったし、のだめちゃんと同じように「コンクールに出て、そしてどうする」がなかったためにそのお話は断ったんだけど、その時先生が仰っていたのは「コンクールに出て入賞するかどうかも大事だけど、コンクールに出ることによってレパートリー・ビルディングをすることも大事なことよ。」ということでした。  ここまでろくにピアノ曲が出てこなかったにも関わらず、このコンクール騒動でのだめちゃんは多くの曲にチャレンジしています。  めまぐるしく進化しているのは、テクニックだけにあらず、そういう部分もあるんだろうなぁ・・・・・と妙なところで感じ入ってしまいました。

     

シューマン マンフレッド序曲 Op. 115  
   (R☆Sオケ 初演演目その1)

モーツァルト オーボエ協奏曲 K. 314  
   (R☆Sオケ 初演演目その2)

ブラームス 交響曲第1番 Op. 68  
   (R☆Sオケ 初演演目その3 & 第2回公演演目その1)

シューベルト ピアノソナタ第16番 D. 845  
   (のだめ、マラドーナ・コンクール一次予選の曲)

サン=サーンス チェロ協奏曲 第1番 Op. 33   
   (R☆Sオケ 第2回公演演目その2)

J.S. バッハ 平均律クラヴィーア曲集 Vol. 2  第16番 BWV. 885  
   (のだめ、マラドーナ・コンクール二次予選の曲その1)

ショパン エチュード第4番 Op. 10-4  
   (のだめ、マラドーナ・コンクール二次予選の曲その2)

リスト 超絶技巧練習曲第5曲「鬼火」  
   (のだめ、マラドーナ・コンクール二次予選の曲その3)

ドビュッシー 喜びの島  
   (のだめ、マラドーナ・コンクール三次予選の曲その1)

ブラームス パガニーニの主題による変奏曲 Op. 35-1  
   (瀬川悠人、マラドーナ・コンクール三次予選の曲その1)

ラヴェル 夜のガスパール より スカルボ  
   (瀬川悠人、マラドーナ・コンクール三次予選の曲その2)

 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2009年12月12日 12:54に書いたブログ記事です。

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