日本社会の誕生(日本の歴史1) 吉村武彦

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坂の上の雲を再読し始めたのを機に、何だか急に日本の歴史への興味がプクプクと膨らんできてしまった KiKi。  西洋ものへの興味も尽きないところだし、岩波少年文庫読破計画もまだまだ道のりは遠いというのに、あちらこちら浮気をしていていいんだろうか?という疑問を抱えつつも、やはり関心のある時に関心のある本を読みたいのが人情と言うもの。  で、こちらも再読・・・・ではあるのですが、KiKi の家の本棚でどど~んと存在感を主張している「岩波ジュニア新書」の「日本の歴史シリーズ(全9巻)」をこの際読んでみようと思います。  今日はその第一冊目です。

日本の歴史【1】 日本社会の誕生
著:吉村武彦  岩波ジュニア新書

5172Q5WG6VL__SL500_AA240_.jpg    (Amazon)

私たち「日本人」の祖先は、一体いつ、どこからこの列島に来たのか?  稲作の起源は?  邪馬台国の最新の学説は? - 現代考古学の最先端の成果に基づいて贈る最新の「日本」前史。  原始以来の私たち日本人の歴史の要所要所をコンパクトに理解するために最適な、ジュニア新書版「日本の歴史」(全9冊)の第1巻。  (新書裏表紙より転載)

いや~、岩波ジュニア新書っていうのもなかなか「すごいもん」ですねぇ。  正直なところここまで読み応えがあるとは思ってもいませんでした。  まあ、歴史を専門に研究されていらっしゃる方とか、歴史に特別な興味を抱いていらっしゃる方からするとこれでも大雑把過ぎたりとか情報が古かったり(1999年9月20日 第1刷発行)とかあるのかもしれませんが、特に「古代」には疎いド素人の KiKi からすると、「へぇ」の連発でした(苦笑) 

それに、KiKi が習った古代史とも大きく異なっているのが稲作の始まったタイミング!  新聞なんかで「かつては弥生時代から稲作が始まったと言われていたが、実際は縄文時代から始まっていた!」みたいなことは聞きかじって(読みかじって?)いたんだけど、それをいわゆる「歴史関連書籍」でちゃんと読んだことがなかったので、そのあたりの記述もかなり興味をもって読み進むことができました。

     

この本、前半と後半ではちょっと書き方が変わっているような感じがします。  前半は当然のことながら文字で書かれた資料がないために、遺跡だとか遺物をベースにした「考古学的?」なアプローチでそこかしこに挿入されている写真やら地図、表の類を参照しながら読むと非常にサクサクと読めちゃいます。  これに対し、後半は「日本書紀」や「古事記」等々の文献資料をベースにした書き方になっていて、正直、素人にとってはいきなり敷居が高くなったような感じを受けます。  それでも KiKi はたまたま先日、阿刀田高さん著の「楽しい古事記」を読んでいたので少しは抵抗感が薄れていたような気がしないでもないんだけど、やっぱり漢字の当て字満載の人名とか地名は読みにくい・・・・ ^^;  

かなり驚いたのは、この本を書かれた方が巻末で紹介していらっしゃる文献の量です。  都合5ページほどの参考文献のご紹介があるわけですが、このよくわからなかった時代の本が今ではこんなにあるんですねぇ・・・・・。  しかもこれも恐らくは世に出回っている書籍のほんの一部なんだろうと思うと、「古代日本」の研究に情熱を傾けられていらっしゃる方が想像していた以上に多いことにかなりびっくりしました。  中には「祭りのカネ銅鐸」な~んていうタイトルのかなりニッチな世界に特化した本もあるみたいだし・・・・(笑)

KiKi が学んだ歴史(日本史)の授業でも最初の1時間で石器時代から縄文、弥生まではあっというまに通り過ぎてしまったような記憶があるだけに、KiKi 自身が興味を持つにいたる以前に通り過ぎちゃった感のある古代史。  わからないことが多いだけにそこに秘められているロマンが大きいような気がしました。

この作品の著者は最初は「明治維新の変革」に興味を持ち、そこを調べているうちにその前史となる「日本の封建社会」が気になり始め、さらに、その前史の「古代社会」がわからなければ落ち着かない・・・・という芋づる式遡り方式で日本列島社会の誕生に落ち着いたという経歴の持ち主なんだそうです。  そういうアプローチの方であることがこの本の書き方にも多大な影響を及ぼしているような気がします。  ご本人もエピローグで仰っています。

本書では、その結論だけを提示するのではなく、今日に至るまでのプロセスをできるかぎり説明するよう心がけました。

と・・・・・。  こういう本に若いうちに出会うと最近では恐らくかなり廃れ気味(? 儲かる仕事に直結しない)の考古学の世界やら万物の起源を追い求めるような学問に身を投じる人が増えるのかもしれないなぁ・・・・と思いました。  いずれにしろ、個人的には非常に良書だと感じました。

        

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