リスト メフィスト・ワルツ第1番 S.514 「村の居酒屋での踊り」

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さて、今日は先日のバルトーク同様、最近では滅多に手を触れることのなくなった「CD収納プラスチックケース」(全部で5つくらいある)の中から出てきたリストを聴いてみたいと思います。  KiKi はね、子供の頃はリストのピアノ曲にものすご~く強い憧れを持っていたんですよね。  でもね、中学生の時のピアノ発表会で「パガニーニ練習曲集から『狩』」 と 「ハンガリアン・ラプソディー第6番」を弾いて、そこでリスト熱はある意味で冷めちゃったんですよね~。  まあ、ハンガリアン・ラプソディーで本番にちょっと失敗した・・・・・っていうのもあるんだけど、それ以上に発表会準備をしている中で、この曲の中に何となく「これ見よがし的なもの」を感じちゃって「うへぇ」と思っちゃったというのもありまして・・・・・。  まあ、子供の感じた「これ見よがし的なもの」なので、その実態が何だったのかはわからないし、それを真剣に追求・検討したこともないので、うまく説明できないんですけどね。  

で、そういう意味ではそれ以後、今日に至るまで、実はリストのピアノ曲のよい聴き手・・・・とはお世辞にも言えない状態・・・・ではあるのです。  ま、何はともあれ、今日の KiKi の1曲はこちらです。

リスト メフィスト・ワルツ第1番 S.514 「村の居酒屋での踊り」
TELDEC WPCS-10387  演奏:シプリアン・カツァリス(pf) 録音:1980年4月

41XKCYQR2FL__SL500_AA240_.jpg   (Amazon)

KiKi はね、カツァリスというピアニストを随分長いこと知らなかったんですよ。  で、彼の存在を初めて名前と顔が一致している状態で認識したのが、NHK教育で放映された「ショパンを弾く」という番組で・・・・でした。  欠かさずこの番組を見ていた KiKi は、彼の演奏技術にノックアウトされ、彼の楽曲へのアプローチに心酔し、そこからカツァリスのCD探しが始まりました。  

ま、そんな中で入手したCDの1枚がこちら(↑)だったんですよね。  KiKi はこの曲(「村の居酒屋での踊り」)を生まれて初めて聴いたのが「中村紘子さんのLP」でした。  上記(↑)発表会の準備をしているときに「狩」で行き詰っちゃって「模範演奏」を一度聴いてみたいと思って親にせがんで買ってもらったのがその「中村紘子さんのLP」だったんだけど、当時は田舎のレコードショップにはそんな在庫(中村紘子さんの ということではなくクラシックのピアノ曲のLPの在庫という意味ですけど)はなくて、その店のおやじさんの趣味(?)でやっと取り寄せてもらったのが「中村紘子さんのLP」という状態でした。

で、当然のことながら、それ1枚しかないわけだから、子供時代(中学生~高校卒業まで)の KiKi はその1枚を大切に大切に、何度も何度も聴いたわけです。  で、中村紘子さんの「村の居酒屋での踊り」がまるで刷りこみみたいに耳に浸み込んじゃっているわけです。  その KiKi にとってこのカツァリスの「村の居酒屋の踊り」は衝撃でした。

中村紘子さんの演奏が悪い・・・・っていうことじゃ決してないんですよ。  でもね、このカツァリスの演奏を聴いた時は「これは本当に人間が弾いているんだろうか??」って唖然としちゃったんですよ。  ピアノを弾く人間がピアノ曲の録音を聴く時って、純粋に音楽を楽しんでいるようでいて、実はそうじゃないことって多いんですよね。  KiKi も BGM 的に音楽を聴いている時はまだいいんだけど、楽譜を見ながら聴いちゃう時は楽しめない。  下手をすると「マラドーナコンクール ファイナルの会場に向かうバスの中ののだめちゃん」状態で、楽譜を膝の上に置いて、その楽譜の上で指を動かしている・・・・そんな聴き方になっちゃうんです。  

もちろん初見だと完璧に指を合わせることはできないんだけど、それでも何となく追いつくケースが多いんだけど、このカツァリスの演奏を初めて聴いた時は、早々に諦めちゃった ^^;  とにかく早い、とにかく揺れる、そしてとにかく内声部まで歌ってる・・・・・。  まあ、この揺らし方は人によっては苦手かもしれないけれど、KiKi はこの曲が「メフィスト・ワルツ」であることを考えると、何とも悪魔的で、ゾクゾクしてきちゃうんですよね(笑)  ま、楽譜を見ながら聴いていると、楽譜に書かれていない音(KiKi とは異なる版の楽譜で弾いているだろうからその楽譜には載っているのかもしれないけど)が足されているような感じがしますが・・・・・・。  千秋君がこの演奏を聴いたら「楽譜通りに弾け~!  作曲してんじゃねぇ~!!」と怒り狂っちゃうかもしれないけど(笑)  

それにしても、どんな練習をすればこんな風に弾けるようになるんだろう????  のだめにも何度も出てくる「超絶技巧練習曲(これもリストだけど)」っていう曲があるけれど、カツァリスの演奏を「超絶技巧」と言わずして誰を「超絶技巧」と呼べばいいんだ??っていう感じがします。  じゃあ、テクニックだけで弾いていて面白みのない演奏か?と言えばそうじゃないところがカツァリスの偉大なところだと思うんですよね。  KiKi はね、若かりし頃のポリーニには実はそういう感想(テクニック先行で面白みのない演奏)を持っているんだけど、カツァリスの場合、圧倒的なテクニックで人を唖然とさせるんだけど、音色・情感ともに格別なものを持っていらっしゃる。  KiKi の憧れているピアニストのお1人です。  (後はミケランジェリとかリパッティが好き♪  そうそう、忘れちゃいけないのがアラウ 266.gif

 最後に・・・・・この音楽の背景にある物語にもちょっとだけ触れておきたいと思います。  この曲はゲーテ・・・・ではなく、レーナウというドイツ=オーストリア系の詩人が書いた「ファウスト」を題材として書かれた管弦楽曲のピアノ版(管弦楽曲と同時に書きすすめたらしい)で、この曲のベースにある物語は概略こんな感じ(↓)です。

村の居酒屋にファウストとメフィストがやってきて、メフィストは楽師からヴァイオリンを取り上げてちょっといっちゃった感じで弾き始める。  そのヴァイオリンに合わせて人々が浮かれて踊っている間にファウストは娘を見つけて、2人で踊りながら居酒屋からそっと抜け出し森へ入る。  夜空にはナイチンゲールが歌声を響かせている。

この曲はこの場面のBGM的にかなり写実的に情景が描かれている音楽・・・・・ということになっています。    

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