NHK「坂の上の雲」第2回 Review

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先週末、KiKi は久々にLothlórien(山小舎)に行っていました。  日曜日の夜、山から都会へ戻ってくるため、「坂の上の雲」の第2回はReal Time で観ることができず、留守録 Video をようやく今日になって観ることができました。  てなわけで、若干出遅れた感もなきにしもあらずですが、「坂の上の雲 第2回」放送の Reivew を今から書き連ねたいと思います。

第1回 青雲 2009年12月6日(日) 放映
 【総合テレビ】 午後8時00分
 【デジタル衛星ハイビジョン】 午後5時30分
 【衛星第2】 午後10時00分 

明治17年(1884年)、上京から1年。  真之(本木雅弘)と子規(香川照之)が上京した東京は、文明開化の奔流のただ中にあり、伊予松山とは別世界であった。  

9月、真之と子規はそろって大学予備門に合格。  報告を受けた好古(阿部寛) は座右の銘である福沢諭吉の言葉「一身独立して、一国独立す」をもって、自分を甘やかすな、と諭す。  そこへ下宿先の娘・多美(松たか子)がお祝いだと言って大きな鯛をもってきたので、気まずくなるが・・・。  好古が在学する陸軍大学校では、児玉源太郎(高橋英樹)がドイツから教師として、智謀神ノゴトシとうわさされるメッケル少佐(ノーベルト・ゴート)を招へい。  日本の陸軍はドイツ式となっていくのだった。

春となり、子規の妹・律(菅野美穂)が松山から出てきて、結婚の予定を打ち明け、真之に子規のことを託す。  やがて真之と子規は予備門で塩原金之助(後の夏目漱石・小澤征悦)と仲良くなったり、野球を始めたりするが、自分たちの将来について悩む。  坪内逍遥に感銘し文学を一直線に目指す子規を見て、真之は「自分は何ができるのか」という 問いに直面。  好古の座右の銘を深く考えた真之は子規と袂を分かち、軍人になることを決意、好古に告げる。

明治19年10月、真之は海軍兵学校に入学し、自分の道を探し始める。  ここで、1学年上の広瀬武夫(藤本隆宏)と親しくなる。  翌々年、兵学校が江田島に移り、真之は休暇で松山に帰省。  父・久敬(伊東四朗)、母・貞(竹下景子)から律が離縁されたことを知らされる。  江田島に帰る真之を三津浜の船着場に追いかけてきた律は離縁の訳を明かす。

その頃、好古は、旧松山藩の若殿の供でフランスの陸軍士官学校に留学中だった。  日本陸軍がドイツ式の体制を目指す中にあって、フランス騎兵団の優位性に着目していた。  明治23年1月、好古は官費留学にきりかわる。  それは、陸軍が騎兵建設を好古に託したことを意味した。

明治という生まれたばかりの時代は青雲の志に満ちていた。  その中で、三人の主人公は、それぞれの将来に向かって歩み始めるのだった。

pic_story02_01.jpg   pic_story02_02.jpg

NHK松山放送局のHPより転載)

 

この回では好古、真之、子規のそれぞれに転機が訪れます。  兄・好古は本人の希望・・・・とは言えないまでも初めて明治日本を離れフランスへ、弟・真之は迷いに迷った末海軍への道を、そして子規は大学に通いつつ自ら進むべき道の照準を「俳句」に定めたようです。  昔であれば同じ城下でお役目の違いこそあれ、似たり寄ったりの生き方をしていただろう3人の若者が、それぞれに全く違う生き方を選ぶ・・・・・ということ自体が新しい世の中が訪れた証左だったんでしょうね。

とは言うもののやはり今の時代に生きる私たちから見ると、それでもなお息苦しい選択をしなければならなかった彼らの生きざまに目を見張りました。  例えば兄・好古さん。  彼は旧松山藩の若殿様のお供・・・・ということで、ドイツ式が主流だった日本陸軍にいながらフランス留学をすることになります。  ある意味でそれは出世を諦めることに通じていただろうし、今更お殿様もないだろうという時代になっていたにも関わらず、彼は潔く「それが自分に求められていること」と受け入れます。  「潔さ」に拘っているから、自分の力で自分の未来を切り開くんだけど、「自分、自分」と声高に叫ぶのではなく、与えられた環境・与えられた使命をも受け入れ、それを自分の選択とし、その自分の選択を人のせいにはせず自分に恥じない生き方をしようとする。  そんな姿勢に驚きと共に感動を覚えました。  そんな生き方をしているからこそ、フランス騎馬法の方がドイツ騎馬法よりも優れている点を見出すことができたし、次のステップにつながっていく。  そんな風に感じました。

弟・真之さんもある意味ではとっても潔いと思うんですよね。  だって、彼には好古の援助を受けながら勉強を続けるという選択肢も残っていたはずなのですから・・・・・。  しかもその道がとても心地よいとも思っていたわけで・・・・・。  それでも尚且つ、自らの意思でその想いを断ち切って、敢えて海軍士官になるという道を選択しています。  

一人、子規だけが、どちらかというと現代人に近い感覚で、自分・己を優先しているように KiKi の目には映りました。  でも、そんな子規であってさえも太政大臣になるという夢(というより国を出てきたときの大志)と自分の興味のギャップに心を痛めたりしています。  

「何となく生きている」というのが当たり前のような風潮になっている現代人とこの明治の人たちの生きざまの違いはどこから来るのでしょうか?  それはやはり貧しかったから??  彼らがあの時代のエリートだったから???  KiKi はねぇ、海軍の道を選んだ時の真之さんの言葉がグサリと自分の痛い所をえぐってくれちゃったような気がするんですよね~。

「このまま予備門におったら、あしは恐らく第二等の学者になります。  あしの学問は二流、学問をするに必要な根気も二流じゃ。  あしはどうも要領がよすぎますけん。」

本当に秋山真之と言う人が二流の学者にしかなれなかったかどうかはわからないし、原作によれば少なくとも好古さんは弟のことをそういう風には見ていなかったような記述があったけれど、「自分は何を成し遂げるために生まれてきたのか?」を真摯に考える時代だったから、真之さんがヤンチャをしつつもず~っとそれを真剣に考え続けた、そういう人だったからこそ、あの若さで自分をそこまで客観視して分析することができたんだろうなぁと思うと、20代ぐらいからず~っと迷い続け、不惑の40代を迎えても相も変わらず気持がフラフラしている KiKi は我が身を恥じ入るばかりです。  

KiKi はね、競争社会というものに否定的な意見を持っている部分もあるし、「♪ No.1 にならなくてもいい ♪」という歌を初めて聴いた時も実は結構感動したりしたんだけど、この時代のエリート君たちは常に No. 1 を目指していたからこそ、こういう選択ができたのかもしれない・・・・・とも思ったりして、競争社会というのも本当は悪くないんじゃないか・・・・と思っちゃった(苦笑) 

恐らく・・・・だけど、お兄さんの好古さんは、ただ単に「自分は要領がよすぎて学問をする根気には欠けていて、このままいっても二流の学者にしかなれないから・・・・」というだけでは、真之さんの決意を認めてくれなかったような気がします。  やっぱり彼の言葉の中に「海の向こうに広がる世界を自分の目で見て、自分の心で感じたいと心の底から思えるようになった。」というフレーズがあったからこそ、賛成してくれたんだろうな・・・・と。  「心の底から思う ≒ ある種の覚悟 ≒ 兄から自立する」の方程式があったればこそだったんだろうなと思います。

原作にはないお律さんとのやりとりは、KiKi にはちょっと蛇足に見えました。  まあ、ドラマだし、若者に恋はつきもの・・・・かもしれないけれど、それってあまりにも現代的なアレンジにすぎるんじゃないかなぁ。  まして、お律さんの離婚の原因(ドラマ上)が、今の時代のお話ならいざ知らず、あの時代ではとても受け入れてはもらえない原因だったように感じるんですよね。  まして、明治の男を描く部分では自分を優先させず潔く自分に与えられた使命を受け入れつつ、前に進む姿を描いているのに、女の方ではそれに逆行する描き方をしているのはどうなんだろう??  現代女性の一人として、今の時代に生きながらもお律さんのような理由で離縁されることがあったということであれば憤慨もすれば「女子でも一身独立できる」という落とし所はアリだと思うけれど、男の方は殿様仕えであんまり嬉しくないフランス留学を受け入れたり、心地よい書生暮らしから足を洗おうとしているのに、バランスが悪いなぁという後味の悪さが残りました。

あ、別に KiKi は昔がよかったとかそういうことを言いたいわけではないんですよ。  ただ単にお話のトーンがちょっとね・・・・と思う。  そういうことです。

いずれにしろ、ここまで人生を歩んできてしまっている KiKi には彼らの生きざまはとってもまぶしくてこの第2回を観ての最終的な感想は「若いっていいなぁ・・・・」という羨望だったりもするわけですが、これから激動の時代にこぎ出していく彼らにエールを送りたい。  そんな第2回の放送でした。

   

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2009年12月 8日 22:15に書いたブログ記事です。

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