シューマン 劇音楽「マンフレッド」序曲 Op. 115

| コメント(0) | トラックバック(0)

リング祭り開催中・・・・ではありますが、なんせリングは長いので(^^;)、ウィークデーの音楽鑑賞には必ずしも適している・・・・・とは言い難いものがあります。  特に今回は読書と並行してのエントリーということで書き連ねているので、平日音楽鑑賞としてのハードルは高くなるばかり・・・・・(苦笑)  ま、てなわけで今日は平日向きに、ぐっとハードルを下げた音楽についてのエントリーを書いてみたいと思います。  これまたちょっと忘れかけた感のある別企画「のだめカンタービレに出てくるクラシック音楽を聴いてみる」に戻ってみました。  ま、てなわけで今日の KiKi の1曲はこちらです。

シューマン 劇音楽「マンフレッド」序曲 Op. 115
DG 437 641-2 演奏:バレンボイム指揮 & シカゴ響 録音:1977年3月

CD12_2.jpg  (Amazon)

この曲、KiKi はLP時代に結構いろいろな指揮者の演奏で聴いたような記憶があるんだけど、現在手持ちのCDではめっきり減ってしまっているようで、iPod に転送されているデータを見る限りではこの1枚しか発見することができませんでした。  因みにこのCD、今よりCDが高かった時代にドイツグロモフォンが廉価版ということで発売した「Galleria」というシリーズに入っています。  同時収録曲はシューマンの交響曲(全曲)です。

このCDを購入した頃は KiKi にとってバレンボイムは指揮者というよりピアニストの印象が強かった時代です。  ピアニストとしてのバレンボイムは実はあんまり好きじゃなかったし、KiKi のミューズ、ジャクリ―ヌ・デュ・プレとの色々があったりして、正直「バレンボイム、どうもムシが好かん!」と思いつつも、なけなしのお小遣いでシューマンの交響曲全集を手元に置くために「今の資力で買えるのはバレンボイムしかないか・・・・・」と購入した・・・・・といういきさつのあるCDです。  そんな KiKi が今ではバレンボイム盤のリングをほいほいと買うようになっているのですから、人間の感情なんていうのはコロコロと変わるものですねぇ・・・・・(笑)

ま、それはさておき、オペラを作らなかったシューマンが作曲した劇付随音楽「マンフレッド」(序曲と全15の場面音楽で構成)の序曲部分です。  マンフレッドそのものはバイロン(イギリス・ロマン主義を代表する詩人)の詩劇です。  因みに、この「マンフレッド」、岩波文庫に収録されていたのですが、今では絶版状態で Amazon で調べてみると Market Place の最低単価が 2,000 円!!!  大学時代に KiKi はこれを岩波文庫で持っていたはずなんだけど、あの本はどこへ行っちゃったんだろ???  手元にあればそれを売っぱらって(今時買う人がいるのかどうか、よく知らないけど)今、欲しいなぁと思っているCDが買えちゃう値段です(^^;)

ま、それはさておき、さすが音楽界のロマン派の雄シューマンはやっぱり選ぶ題材もロマン派。  しかもその内容がいかにもシューマン好み。  主人公の青年マンフレッドは愛人を死に追いやってしまった罪をかかえ、その罪故に深く苦悩し、忘却の淵に沈むか発狂するかもしくは自らの死を求めるのですが、呼び出した精霊や魔女には「ごめん、それ私の領域とはちょっと違う・・・・」と断られながらアルプスの山中をさまよい続けます。  ついにその愛人の亡霊を呼び出すことに成功し、許しを乞い自らも息絶える・・・・・・・・と。  かすかな記憶ではそんな物語だったように思います。  

「のだめ」ではこの曲、R☆Sオケのデビュー公演の幕開け曲として紹介されています。  で、そのコンサートのメインディッシュがブラームスの交響曲第1番。  因みに裏話的には、ブラームスはシューマンのこの「マンフレッド」を聴いて、「う~ん、やっぱり僕も交響曲を書いてみなければ・・・・・」と思ってブラ1に着手(但し、そこからできあがるまでに、また膨大な時間を要することになるのですが・・・・ ^^;)した・・・・ということになっています。  そういう意味では、「マンフレッド序曲」と「ブラ1」をセットでプログラムした千秋君(もしくは二ノ宮女史)、さすが芸が細かくていらっしゃる・・・・・っていう感じです。

 

曲はシューマン独特のナイーブでドラマティックな旋律がとても印象的です。  と同時に物語の舞台になっているアルプスの雄大な自然・景色も彷彿とさせ、聴き応えがあります。  個人的にはシューマンの音楽の中でもっとも美しい曲の1つじゃないかと思うんですよね~。  彼が持っている「危うさ」(そこが魅力だったりもするのですが 苦笑)があまり顔を見せず、「不安」「混乱」レベルでとまっているところがいかにもロマン派っていう感じがするんですよ。

KiKi はシューマンの一番ロマン派的な側面っていうのは、フロレスタン(外交的な性格)とオイゼビウス(内省的な性格)という相反する2つの性格を自身の心情に当てはめ、それぞれの性格から湧き上がる感情を音符に写し取る・・・・という作曲の仕方にあると思っているんだけど(そこがまた分裂気質とも言えるけど)、この音楽ではフロレスタンやオイゼビウスの力を借りなくても、マンフレッド自身がシューマン的なものを持っていて、そのマンフレッドにシューマン自身の苦悩、不安、混乱を重ね合わせている・・・・そんな感じがします。

木管が奏でる繊細で悲痛ささえもを湛える音楽と、厚みのある金管の響き、そしてそれを支える弦楽器が重なり、ホント美しい。  また、終わり方もシューマンの音楽としてはけっこう好きなパターンかもしれません。  シューマンの音楽って、特にピアノ曲に多いんだけど「え? これが終わり?」と思わせるものがあったりもする(忽然と終わるというか、ふっと消えるというか; 例 クライスレリアーナ)けれど、この曲の場合はひっそりと終わると言う意味では共通している部分もあるけれど、祈りがあって静かに息をひきとる・・・・・そんな感じがします。 

う~ん、この曲を聴くのは本当に久しぶりだったけれど、やっぱり好きだなぁ、シューマン。  KiKi が子供時代(小学生~高校生)に師事していたピアノの先生はシューマンがお嫌いで、発表会はおろかレッスンでもなかなかシューマンの曲は弾かせてもらえなかったんですよね~。  でも大人になってからついた先生は逆にシューマンが結構お好きで、KiKi もレッスンでいくつかの組曲を弾かせていたたきました。  それでもまだ未着手な曲、KiKi の「いつかは弾きたい曲リスト トップ10」にランクインされているあの曲に取り組んでみるべきタイミングなのかもしれません。  たまたま、ここ最近、シューマンが傾倒していたという E.T.A. ホフマンの本も何冊か入手したところだし・・・・・。  うん、うん、今から譜読みしてみようっと♪

追記: このエントリーは2010年1月29日、stonezさんのブログの関連記事に TB させていただきました。

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://poco-a-poco.chu.jp/mt/mt-tb.cgi/469

コメントする

2015年2月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

Current Moon

CURRENT MOON

東京のお天気


山小舎のお天気


Booklog



ブクログ

アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261

TrackbackPeople

クラシック・ピープルの Trackback People Site


チェロ ラヴァーズの Trackback People Site


Piano~ぴあの Trackback People Site


ピアノオススメ教本の Trackback People Site


ピアノ教室の Trackback People Site


Book Love Peopleの Trackback People Site


本好きPeople・ぴーぷるの Trackback People Site


今日読んだ本の Trackback People Site


ファンタジーが好き♪の Trackback People Site


この絵本がすごい!の Tackback People Site


児童書大好き♪の Trackback People Site


ハヤカワepi文庫の Trackback People Site


岩波少年文庫応援団の Trackback People Site


薪ストーブの Trackback People Site


週末は田舎暮らしの Trackback People Site


野菜育てPeopleの Trackback People Site


ガーデニングの Trackback People Site


パッチワークキルトの Trackback People Site


あなたの訪問は?


日めくりカレンダー


Real Time News


カテゴリ

ノルンはいくつ?

本が好き!


読書メーター

KiKiさんの読書メーター
KiKiさんの読書メーター

最近読んだ本

KiKiの最近読んだ本

今読んでいる本

KiKiの今読んでる本

読了目標





今やってるゲーム

KiKiの今やってるゲーム

このブログ記事について

このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年1月28日 23:20に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「中高年からの田舎暮らし 湯川豊彦」です。

次のブログ記事は「あしながおじさん ジーン・ウェブスター」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

高速運賃





Edita

ブロガー(ブログ)交流空間 エディタコミュニティ

名言黒板


作家別タグ