北欧神話 P. コラム

| コメント(2) | トラックバック(0)

せっかく「リング祭り」を開催(?)しているので、それに因んで、今日はこちらの本をご紹介したいと思います。  ワーグナーが「リング」を構成するにあたり、その原典を求めた「ゲルマン神話」「ゲルマン伝説」の1つ、北欧神話の「エッダ」をコラムというアイルランドの詩人でもあり、劇作家でもある方が「子供にもわかりやすく再話、再構築した物語」、北欧神話です。

北欧神話
著:P. コラム 訳:尾崎義  岩波少年文庫

1145500.gif  (Amazon)

神の都アースガルド。  威厳にみちたオージン、力自慢のトール、いたずら好きのローキ、美しい首飾りとひきかえに夫を失った女神フレイヤなど、個性的な神々の活躍を描きます。  「エッダ」に基づいて書かれた少年少女のための北欧神話。  (文庫本裏表紙より転載)

 

今、KiKi はこれと並行して「エッダ」を読み進めているんですけど、あちらは韻文テイストを残している上に、ところどころ欠落部分があったり、話があっちへ飛んだりこっちへ飛んだりしているのに比べて、こちらは組み立て直しが行われているのでスンナリ読めるところが楽チンです(笑)  実はこの本は KiKi は子供時代から何度も読んでいるので、北欧神話のスタンダードは KiKi の中ではこの本になってしまっています(笑)

KiKi はね、子供時代は「神話」って大好きで、当時図書館で手にすることができるありとあらゆる神話を読み耽っては想像をたくましくしていたようなところがあるんですけど、成長するにつれて、神話と宗教の関係性(?)がよくわからなくなっていっちゃったんですよね~。  で、同時に特定の宗教に帰依していないということもあって、自分を無神論者だと思う時期があったり、一神教を胡散臭いと思う時期があったりして、30代に入ってからまた神話の世界に惹かれるようになって・・・・・という感じで「神話」とお付き合いしてきています。

そんな「神話とのお付き合い」の中で、KiKi は北欧神話ってギリシャ・ローマ神話とかエジプト神話以上に惹かれるものがあるんですよね~。  エジプト神話の神様っていうのはやっぱり神様然としていると思うんだけど、ギリシャ・ローマ神話の神様も北欧神話の神様も、神様ではあるんだけど神々しいだけじゃなくて人間臭い・・・・・というか、欠点もいっぱいあって親しみが持てるところがいっぱいあると思うんですよね。  でも、ギリシャ・ローマ神話の神様はどことなく洗練されていて優雅さを湛えているのに対し、北欧神話の神様ってもっと素朴な感じ(野暮とも言える ^^;)がして、およそ完全無欠とは言い難い・・・・・その曖昧さが好きなんですよ。

だいたい神様のちょっとした行為が、その時には目に見えるような何かを引き起こすところまでは至らないのに、結果的に「神々の黄昏」を導いていく・・・・・というのは人間の業にも通じるものがあるような気がして、神話でありながら我が事のように読むことができるというのがかなり特異だと思うんですよね。  神々の長、オージンが自分の片目を捧げてまでして得た「知恵」を持ちながらも、とある出来事で発生した賠償問題で「金・宝」による取引をしてしまう話、その取引の結果として「金・宝」に執着する一度はアースガルドから追放した強欲女の入国を許してしまう話、その女に撒き散らした毒の話、本来であればラグナロクで威力を発揮するはずだった武器を、ひとめぼれした乙女との結婚の代償として手放してしまっていた神様の話、等々が全部ラグナロクに集結していくというのがものすご~く強烈であるのと同時に、金権主義にまみれている今の自分の生活にふと引き寄せて色々なことを考えさせられるし・・・・・・。

 

話は変わるけれど、KiKi は子供時代「北欧神話」というのはその名前から現代の北欧五ヶ国(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、アイスランド)の神話だと思っていました。  でも、そのうちにフィンランドには「カレワラ」という別の神話があることを知り、???となってしまい、一度は残り北欧四ヶ国の神話なのかなぁ・・・・と思ったり(笑)していたんですよね~。  今にして思えばこれは、ギリシャ神話ならギリシャ、ローマ神話ならローマ、エジプト神話ならエジプト、インド神話ならインド、日本の神話なら日本と、国ごとの神話が多いために陥ってしまった穴のようなもの。  よくよく考えてみると、国の無かった時代にヨーロッパ北部の広大な大地に語られた神話には、国の名前はつけられないんだ・・・・ということに思い至るまでにずいぶんの時間がかかりました。  (だいたい「北欧」という国は存在したこともないし・・・・・ ^^;)

で、別の書物で「ゲルマン神話」という言葉が出てきた時、「北欧神話」と「ゲルマン神話」はまったくの別物だと最初のうちは思っていたし、「この2つは似ているなぁ・・・・」と感じ始めた時も、名前に踊らされて「陸続きだからお話も似通っちゃうんだ・・・・・」とは思ったものの、根本的には同じものという考えに至るのに正直、時間がかかりました(笑)  当時はまだ「民族」という概念もよくわかっていなかったと思うんですよね。  何せ日本は単一民族国家であるのと同時に、島国である種の閉鎖性がある国だから・・・・・・・。

で、ある時期から神話というものは土地ではなく人に属するものなんだと思うようになって(特に文字のない時代、印刷技術のない時代には口伝がほとんど)で、人に属すると言うことは、人が移動すれば神話も人と共に移動するんだ・・・・・ということに思い至り、ついでに「ゲルマン民族の大移動」な~んていう社会科の授業で習った言葉も頭を去来し、そのゲルマン民族の大移動につれて、彼らの持つ神話もまた、各地に移動していったんだということが納得できたのが高校生の頃(おそっ! ^^;)

で、ここからタキトゥスの「ゲルマニア」にいったり、カエサルの「ガリヤ戦記」にいったりという読書体験に繋がっていったのですが、それぞれの本にどんなことが書いてあったか、情けないことに今となってはうろ覚え状態です ^^;  ああ、何だか久々に「ゲルマニア」や「ガリヤ戦記」、そして塩野七生さんの「ローマ人の物語」も「ユリウス・カエサル」あたりから再読してブログエントリーを書きたい気持ちがフツフツと湧いてきちゃったぞぉ~。  

ま、こうしてつまみ食いばかりをして読み散らかすから頭に何も残らないんだろうなぁ・・・・・ ^^;

 

 

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://poco-a-poco.chu.jp/mt/mt-tb.cgi/467

コメント(2)

KiKiさん、こんにちは~。
こちらにもTBさせていただきますね。

ギリシャ・ローマ神話の洗練されて優雅なイメージというのは
ギリシャ彫刻の美しさも多少影響してるのではないかと思うのですが
それでもやっぱり北欧神話の神々の方が素朴ですよね。
きっと気候の違いから来る人間の気質の違いなんかも大きいんでしょうね。
ギリシャ・ローマみたいに太陽の恵みを満喫する感じではなくて
北欧の方が、もっと生きていくのに厳しい環境ですものね。

とは言っても、「ヘイムスクリングラ」なんかを読んでみると
北欧の民族の起源がアジアになっていて驚かされたのですが!
しかもオーディンが実在の英雄とされているし。
この辺り、まだまだ知らないことがいっぱいです~っ。

この本はほんと分かりやすくて面白くていいですよね。
岩波文庫、侮りがたし、です。^^

コメントする

2015年2月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

Current Moon

CURRENT MOON

東京のお天気


山小舎のお天気


Booklog



ブクログ

アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261

TrackbackPeople

クラシック・ピープルの Trackback People Site


チェロ ラヴァーズの Trackback People Site


Piano~ぴあの Trackback People Site


ピアノオススメ教本の Trackback People Site


ピアノ教室の Trackback People Site


Book Love Peopleの Trackback People Site


本好きPeople・ぴーぷるの Trackback People Site


今日読んだ本の Trackback People Site


ファンタジーが好き♪の Trackback People Site


この絵本がすごい!の Tackback People Site


児童書大好き♪の Trackback People Site


ハヤカワepi文庫の Trackback People Site


岩波少年文庫応援団の Trackback People Site


薪ストーブの Trackback People Site


週末は田舎暮らしの Trackback People Site


野菜育てPeopleの Trackback People Site


ガーデニングの Trackback People Site


パッチワークキルトの Trackback People Site


あなたの訪問は?


日めくりカレンダー


Real Time News


カテゴリ

ノルンはいくつ?

本が好き!


読書メーター

KiKiさんの読書メーター
KiKiさんの読書メーター

最近読んだ本

KiKiの最近読んだ本

今読んでいる本

KiKiの今読んでる本

読了目標





今やってるゲーム

KiKiの今やってるゲーム

このブログ記事について

このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年1月26日 19:30に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「山小舎暮らしゆえに手にすることになったもの」です。

次のブログ記事は「中高年からの田舎暮らし 湯川豊彦」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

高速運賃





Edita

ブロガー(ブログ)交流空間 エディタコミュニティ

名言黒板


作家別タグ