中高年からの田舎暮らし 湯川豊彦

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昨日、食材の買い出しで自宅近くのスーパーに行った帰りに、その並びにあるブックオフに久々に寄ってみました。  最近では KiKi は新刊本を購入することはとっても稀で、多くの場合がブックオフもしくは Amazon の Market Place での中古本購入がその大半・・・・・となってしまっています。  とは言うものの、ブックオフに寄ると大抵の場合が何かしら(それも5~6冊単位で)を購入してしまう習癖があるため、「今日は疲れているなぁ・・・・・」と感じる日には持ち帰ることになるだろう本の重さを想像しただけで「又、今度・・・・・」となることが多いんですけどね(笑)  いえね、別に本だけだったらいいんですよ。  でも、多くの場合が食材の買い出しとセットになっているので、片手に本、片手に米 とか 大根 とか じゃがいも とか 醤油 だったりすると、会社帰りの疲労気味の身体にはチト辛くてねぇ・・・・・。  ついでに会社から持たされているPCを背中に背負ったりしているので・・・・ ^^;  

ま、それはさておき、ブックオフでの本購入において問題になるのは定価ではないことによる気安さから、選択眼が甘くなりがちで、「タイトルに惹かれて・・・・・」というだけで、ついつい手を伸ばしてしまう本が多くなったこと・・・・・でしょうか?  今日ご紹介する本も正直なところ中身はほとんど吟味しないまま、「タイトルに惹かれて」手を出してしまった1冊です。

 

中高年からの田舎暮らし
著:湯川豊彦  学研M文庫

4059020575.jpg  (Amazon)

都会の喧騒や慌しさから離れ、豊かな自然、静寂、新鮮な空気を求めて田舎で暮らしたい。  でも、具体的にどうすればいいのか?と、今ひとつ足を踏み出せないでいる方々も多いはず。  そんな疑問に、「元・都会人間」を自認する著者が、実際に田舎に暮らす自らの経験をもとに、「田舎暮らし」の喜び、失敗談、そして具体的な方法を分かりやすくお教えします。  この一冊で、豊かな田舎暮らしが貴方のものに!  (文庫本背表紙から転載)

このブログにある程度定期的に訪ねてくださるゲストの皆様は KiKi がLothlórien_山小舎暮らしを画策していることはとうにご存知だと思うんですけど、そろそろ本格的な移住スケジュールを検討し始めた KiKi はここいらでもう一度自分がやろうとしていることを客観的に見つめ直してみたいなぁ・・・・と思っていたところ、たまたまブックオフの棚で燦然と光を発している(笑)この本のタイトルに吸い寄せられてしまいました。  で、ご購入と相成ったわけです。  因みにこの本、こんな構成になっています。

プロローグ 田舎暮らしで、もう一人の自分に出会う
       (十年間、田舎で暮らしてわかってきたこと)
第1章 現代の田舎は、昔の田舎とは大違い
       (もはや、子供時代ののどかな田舎をイメージしてはならない)
第2章 田舎の住まい探しは、自分で行うのが原則
       (自分の目で確かめ、自分の価値基準で判断すれば、後悔しない)
第3章 田舎の家は、自分中心の発想で造りたい
       (新築、リフォーム・・・・。  田舎には建売住宅は存在しない)
第4章 田舎暮らしに、日曜日は存在しない
       (のんびり派も、張り切り組も、田舎では毎日がウィークデー)
第5章 田舎暮らしのQ&A
       (「都会も田舎も、同じ人間が作る社会」 そう考えると、気が楽になります。)
付録・田舎暮らし希望者のための情報集

全ページ数297なんだけど、たった数時間で読めちゃった・・・・・・ということは、まあ KiKi にとってはどちらかというと「さらっと流せるタイプの本」だったということになろうかと思います。  でもそれは内容がめちゃくちゃ薄い・・・・・ということではなく、どちらかというと「田舎暮らしをイメージだけしていて躊躇している人の背中を押す本」というカテゴリーに入る記述が多いから・・・・・とも言えるような気がします。  

この本を購入するにあたり期待していたのは、KiKi のような「週末田舎暮らし組」が「定住田舎暮らし組」になろうとする時に必要な予備知識・・・・みたいなものだったんだけど、結論からすると「実際の経験 & それに伴う感情に勝る知識はない」という、ある種当たり前のことでした。

特に第4章まではデジャブ感・・・・というか、「そうそう、そうなんだよね~」という共感だとか、「うんうん、KiKi もやったよ、それ」という追体験だったりとか、そんな感じでホントさらっと流しちゃった(笑)  で、第5章でようやくまだ定住していないが故に経験していないことがチョコっと出てくるんですけど、いわゆる「想定外」みたいなことはな~んにも書かれていなかったので、「まあ、これなら何とかなりそうだな」という一種の安心感を得た・・・・・そんな感じでしょうか?

 

KiKi の場合、この本に書かれていることがさほど参考にならなかったのは恐らく KiKi が「根っからの都会生まれの都会っ子ではない」ということにあるんだろうな・・・・と思うんですよね。  大学進学後ず~っと今に至るまで都会暮らしをしているので、かなり「都会ズレ」はしていると思うしその自覚もあるんだけど、やっぱり KiKi は根っこが田舎者で、子供時代に経験してきた細々とした経験の1つ1つがあって、田舎で発生するハプニングに心底からはビックリしない・・・・というか、ショックを受けないという土壌があるような気がするんですよね~。

例えば虫。  都会で生活していると、ましてマンションなんかで生活していると、最近では蠅もミミズも蜂も蟻もテントウムシも百足もゴキブリも、下手をすると蚊さえお目にかかることが少ないと思うんですよね。  でも当然のことながら田舎で暮らすとそんなものがとっても身近になってきます。  KiKi も週末Lothlórien暮らしを始めた最初の頃、ほんと久しぶりにそれらの虫さんたちと遭遇したわけだけど、「お久しぶり~、ぶり♪、ぶり♪」とは思ったけれど、そしてミミズなんかは KiKi の記憶にあるミミズよりやたらサイズが大きいことに感動さえしたけれど、「キャ~!!  いやぁ~!」とはならなかった(笑)  (とは言っても、砂糖壺の中が蟻だらけだったことがあって、その時だけは「キャ~!  何、コレ」と叫んじゃったけれど ^^;)

人間関係が微妙だったり複雑だったりするのは都会も田舎も同じだと思うから、そこもあまり気にならないし・・・・・・。  都会暮らしではある意味おカネが全てで、何でもおカネで解決するようなところがあるけれど、田舎だと自分が動くしかないことが多いというのも経験的に知っているし・・・・・。  この本の著者の方もそこかしこで仰っているけれど、自分(もしくは都会)の価値観や時間的観念をそのまま押しつけようとさえしなければいいと開き直っているようなところがあるし・・・・・・。

実はね、KiKi の大好きな例の地元材木業者のHさん。  一部の都会からの移住者とは反りが合わなかったりするんですよね~。  東京感覚だとHさんはある意味で「調子よく安請け合いするけれど、約束したことをすぐに忘れちゃう」ようなところがあるし、余計なコストを極力かけないようにという心遣いから、ちょっと面倒そうに思えることを提案してきたり・・・・みたいなところがあって、「カネの心配はしてくれなくてもいい。  それよりスピードが大事だ!  依頼したことをやってくれればいい!」みたいな都会人とはちょっと違う時間軸・価値観で動いているようなところがあったりもするんですよね~。  それを「おせっかい、だらしない」と感じるか、「親切、面倒見がいい、時に忘れちゃうこともあるけれど、思い出させてあげると結果、ちゃんとやってくれるし、サポートもしてくれる」と見るかで彼との付き合い方が変わってくると思うんですよね。  KiKi はどちらかというと、Hさんの反応そのものを楽しんじゃうタイプなので、そういう点でイライラさせられたことはなくて、結構いい人間関係が築けていると勝手に思っているんだけど(← 勝手にそう思えるところがそもそも楽天的にすぎるのかもしれないけれど ^^;)、それって都会で仕事をしている時の KiKi のビジネス・スタイルとは全然合致していなくて、田舎に行くと顔を出す KiKi の根っこの性格・・・・・みたいなもの と最近は感じているんですよね。

「赤ちゃんはトップレディがお好き」という映画があるんだけど、その物語の中の田舎に引っ込んだ元NY のキャリア・ウーマン(それも超優秀)が、田舎の大工さんの応対にイライラするシーン、それを彷彿とさせる実例がここにあるなぁ・・・・と思うんですよね。  何を問いかけても、「う~ん・・・・・・・・・ノー。」  「う~ん・・・・・・・・・・・イエス。」という間延びしたようなお返事ばかりの地元の大工さんに当初はイライラしっ放しの彼女(これがHさんと反りが合わない元都会人の方の反応のパターン; KiKi にも理解はできるんですよね~、一応エセ都会人だし・・・・・笑)が、なが~い田舎暮らしの末には、自分が立ち上げたビジネスの買収オファーを受けた際に、その大工さんと同じような返答をするようになる・・・・・・。  価値観とは所・シチュエーションが変わればかくも変わるもの、もしくは変えなくちゃいけないもの。  そんな気がします。  あ、もちろん人には絶対に譲れない自分の核を作っている価値観っていうのがあって、そこを崩してまで変える必要があるかと言えば、それはそうじゃないと思うんですよ。  でもね、田舎暮らしを選択する際には、変えなくちゃいけない価値観もある。  逆にそこが変えられないのであれば、田舎暮らしには向かない人(田舎を非日常と定義している人)≒根っからの都会人なんだと思うんですよね~。      

KiKiが田舎暮らしを模索し始めた最初の頃(それは30代に遡るんだけど ^^;)、とにかくネックだったのは「文化的生活から遠ざかることによる喪失感に対する恐怖」でした。  例えば本屋さん。  田舎の本屋さんって KiKi の感覚では「雑誌屋さんではあるけれど本屋さんではない」お店が結構多かったりします。  だから KiKi が読みたいと思うような本は「取り寄せ」してもらわない限り入手できないと思っていました。  例えばCDショップ。  田舎のCDショップって演歌か流行歌は扱っていても KiKi の大好きなクラシック音楽のCDは申し訳程度にしか置いてなかったりします。  これまた「取り寄せ」です。  じゃ、「取り寄せ」の何が問題なのかをじっくりと考えてみると、それは「取り寄せ」の待つ時間が問題じゃなくて、「いくつかの選択肢の中から自分が選択したのがこれだ!」という選択の満足感みたいなものが問題だったんですよね~。  それ以外では、例えば「展覧会」とか「音楽会」とか「シネマ」の類。  都会に比べると箱モノそのものが少ないうえに、開催頻度も極端に少なくなります。  「いつでも行ける」という安心感・・・・・みたいなもの。  それが大事だと思っていたようなところがあるんですよね~。  

でもね、これらを解決してくれたのが「Amazon」であり、「HMVネットショップ」であり、「DVD」であったりするわけです。  展覧会とか音楽会に関して言えば、結果的に経済的な限界もあって、結局たいした量のそういう機会には顔を出していなかったりもするわけです。  昔は都響の定期会員だったけれど、定期会員をやめちゃってからずいぶん経つし・・・・・・。  で、今の頻度でそういうイベントを楽しむのであれば、本当に観たい・聴きたいと思うものがあったらその時に東京に出てくりゃいいじゃないか・・・・・思っちゃったんですよね~(笑)  それを気軽に享受するため・・・・・というだけで都会生活のコストが見合うんだろうか?  それを考えたらバカらしくなっちゃった。  恐らくこれに加えて、音楽に関して言うならば、「聴く」ことも相変わらず大好きだけど「演る」楽しさを知っている・・・・・というのも大きな要素だと思うんですよね。  この本の著者の方も仰っているんですけど、都会人の特質の1つに「ひたすら自分を何かの外側に置いて、『眺める』だけの立場にいる人間」というのを挙げていらっしゃるんだけど、これはある種の真実だと KiKi は思うんですよね。  だからこそ都市は「消費型社会」なわけだし・・・・・。

残るは稼ぎ・・・・・という問題だけ。  これに関しては、まだまだ具体的な方策を見出せている・・・・・とは言い難いんですけど、そこはこの本でこんな勇気の出る言葉を見つけることができました。  曰く、「たとえ老人でも、田舎では貴重な労働力」。  曰く、「田舎の経済生活は、確実に安く上がる。」(確かに KiKi はLothlórien_山小舎に行くようになってから、牛乳とお米といくばくかの野菜で苦労したことがありません 笑)  曰く、「選ばなければ、どんな仕事だってある」。  まあ、ちょっとマユツバチックなところもあるけれど、結局は「何とかなるさ」だし、「あるもので暮らす」のが田舎暮らしの醍醐味なんだよなぁ・・・・・・と。

ま、あんまり目新しい収穫があったとは言い難い読書でしたけれど、自分の考えていることを再確認するきっかけとしてはそこそこ意味のある読書だったかな・・・・・と思っています。  もしも「田舎暮らしに憧れているけれど、自分にできるだろうか?」と考えていらっしゃる方がいらっしゃったら、そこそこオススメできる本じゃないかな・・・・・と思います。  

 

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