わが家への道 ローラ・インガルス・ワイルダー

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とうとう岩波少年文庫に収録されている「ローラ物語全5巻」が完結してしまいました。  先日のエントリーでもお話したように本の厚みからしてあっという間に終わっちゃうだろうなぁ・・・・とは思っていたのですけど、なんだかとっても呆気なかったような気がします。  ま、なにはともあれ、今日の KiKi の読了本はこちらです。

わが家への道 ローラの旅日記
著:ローラ・インガルス・ワイルダー 訳:谷口由美子  岩波少年文庫

51H2CYT1RDL__SL500_AA240_.jpg (Amazon)

1894年7月、ローラたちは酷暑のなかを、自分の土地をもとめて馬車の旅に出る - その時のローラの旅日記と、のちに娘ローズが書いた当時のワイルダー一家の生活の記録をおさめるノンフィクション。  (文庫本裏表紙より転載)

子供時代にこの「ローラ物語」は何度も読んだはずなんだけど、その中でもっとも印象に残っていないのがこの「わが家への道」でした。  今手元にあるこの岩波少年文庫の裏表紙の情報によればこの本の読書推奨年齢(?)は「中学以上」になっているようなんですけど、実は KiKi が学校の図書館でこれらの本を借りて読んでいたのは小学生の時でした。  まだまだ子供だった KiKi にとって、物語仕立てのこれまでの本(岩波少年文庫には収録されていない「大きな森の小さな家」から「農場の少年」までを含め)とは明らかに異質なこの本はさほど興味を引くものではなかったんだと思います。

でも大人になった今、この本を再読すると、ここに描かれている情報の一つ一つが興味深いものでした。  一番興味深かったのはローラが記録している気温(笑 いかに自然が厳しかったとはいえ、ここまでものすごい暑さは変だろう・・・・・)ではなく、掲載されている様々な写真類でしょうか?  何よりもびっくりしたのが「『この楽しき日々』の頃のアルマンゾ」という写真です。  結構 KiKi 好みのいい男 266.gifじゃありませんか!(笑)  表紙の写真のアルマンゾはちょっとオッサン臭くなっちゃっていますけど・・・・。

ま、それはさておき、子供時代の KiKi にとってこの「わが家への道」があまり興味深いものではなくて、今の KiKi にとっては興味深いというのは、やっぱり「家」に対する意識の持ち方の違い・・・・みたいなことに原因があるように感じました。  KiKi にとって子供時代の「家」っていうのは、自分がどうにかして手に入れてメンテして日々の営みを築き上げていく場所・・・・というよりは、「そこにあるもの」「与えられたもの」だったと思うんですよね~。  極論すれば家事ひとつとってもその行為は「お手伝い」に過ぎなくて、「主体的に生活を営む」というレベルとは大きな隔たりがあったと思うんですよね。  でも大人になるにつれてその一つ一つが現実に自分の手でこなしていかなければならないものになっていった・・・・・。  その積み重ねがあって初めて、ローラたちがこの旅にどんな夢を託していたか・・・・とか、気に入る土地を探すというのがどういうことか・・・・とか、そういう部分に感情移入できるようになったように思います。

  

  

この本を読みながら KiKi が Lothlórien_山小舎の候補地をうろうろと探し回っていたときのことを思い出していました。  さすがに KiKi の場合は、家財道具を一切合財持っての土地探しではなかったし、ある意味で帰るところがちゃんと東京にあったうえでの移動だったから、ローラたちに比べると切実感・・・・みたいなものは希薄だっただろうと思うし、虎の子はちゃ~んと銀行に預けた状態で、まるで観光旅行のようなお手軽さでの土地探しだったけれど、それでも自分のこれからの生活のイメージを膨らませながら、土地の理想形を思い描きながらの旅・・・・という意味では似ている部分もいっぱいあったんだろうなぁと思うと、子供時代にはちょっと遠い世界の物語に感じられたものが、何だかとても近しく感じられました。  

それにしても、この時代のアメリカでは、いかに多くの人たちが「自分の土地」を求めてあの広い大地をウロウロとしていたことでしょう!  ローラたちがこの旅で行き会った人たちだけでもかなりの数になることを考えると、まあ気候のよい数ヶ月しか移動期間がなかったとしても、夥しい数の人たちがあちこちへ移動しまくっていたんですねぇ。  ず~っと昔、社会の授業時間にアメリカの大プランテーションに度肝を抜かれたけれど、その大プランテーションの基礎を築いたのが、これらの夥しい移動していた人たちなんだと考えると、あの国の、そしてアメリカ人の持つ生命力に圧倒されたような気分になりました。

それにしても・・・・・

子供時代にはちょっと気がつかなかったのですが、ひょっとすると KiKi はローラとはあまりいいお友達にはなれないかもしれません。  そう感じたのはローラたちが大切に文具箱にしまっておいた、新しい土地での生活を始めるための虎の子の100ドル紙幣がなくなった(実は後から出てきたみたいなんだけど)事件に関する記述を読んだ時でした。  まあ、これは当事者である娘側の一方的な言い分なので割り引いて聞かなくちゃいけないとは思うんだけど、根拠もなく娘を疑ったこと。  そして、後からその紙幣が出てきた時に、その娘に謝った形跡がないこと。  

疑った・・・・まではあまり感心しないとは言え、まだ理解できるんです。  ローラ自身もかなり狼狽していただろうし、彼女としてはひょっとしたら疑うつもりはなくて、あくまでも可能性の1つとして確認しておきたかっただけかもしれないし・・・・。  でもね、少なくとも疑われた娘の方はそれに深く傷ついているわけですよ。  その前後のことをよ~く覚えていて、長々と書いているあたりからしても、この事件が娘のローズにとってどれほど屈辱的で、プライドを傷つけられた出来事だったのかが伺えるような気がするんですよね。  

でも、その後、紙幣が出てきたときもローズは何も言わず(疑われてから紙幣が出てきて土地を購入し、その土地に移動するまでの記述の間に何度も何度も出てくるんだな、『私は何も言わなかった』・・・・という言葉が ^^;  そこにローズの根深い憤怒のようなものを感じちゃうんですよね~)にいて、どうやらローラも何も言わなかったみたいなんですよね~。  それってどうよ?ってちょっと思っちゃった。  ま、ローラの方は悪意がなかっただけに、娘を疑ったこと自体を忘れちゃったのかもしれないけれど・・・・・。

さて、とうとう岩波少年文庫の「ローラ物語」は終わってしまったわけだけど、ここまで読み進めてくると、「ローラ物語」をもっと遡ってみたいという欲求が・・・・・・ ^^;  

ま、てなわけで、本来であればこのブログでは「岩波少年文庫読破」という企画がメインだったはずなんだけど、ここで新しい寄り道企画、題して「講談社 青い鳥文庫もかじってみる」が自然発生的に立ち上がってしまいました。(笑)  ああ、こうしているうちにひょっとすると「福音館文庫もかじってみる」企画だとか、「偕成社文庫もかじってみる」企画だとかが立ち上がってしまって収拾がつかなくなってしまいそうな予感が・・・・・・ ^^;  

ま、あまりにもストイックに1つのテーマに固執するのは KiKi の性分には合わない(要するに浮気モンっていうことです)ので、それもまた仕方ないか?  いずれにしろ今しばらくは読書カテゴリーのエントリーは「大草原の小さな家シリーズ」にお付き合いくださいませ♪

 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年2月25日 23:59に書いたブログ記事です。

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