モーツァルト ピアノソナタ第8番 K. 330d (310)

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「のだめカンタービレに出てくる音楽を聴いてみる」企画。  基本的には第1巻から順次聴いていっているのですが、ここのところは「マラドーナコンクール」あたりの物語に出てくる音楽がレンチャンのため、ピアノ曲が多いのが KiKi には嬉しいところです。  決して KiKi はピアノ曲しか聴かないクラシック音楽愛好家ではないのですが、それでもやはり聴いてきたキャリア(?)みたいなものは、ピアノ曲がダントツですから・・・・(笑)  それにね、ピアノ曲の場合、KiKi には別の楽しみもあるんですよね。  それはこのブログで何度もお話している「いつかは弾きたい曲リスト」の更新作業(?)に寄与しちゃうということ。

まあ、そろそろ残りの人生のカウントダウンと曲数のせめぎあい・・・・みたいなものに頭を悩ませなくちゃいけない年代には入っているんだけど、面白いもので20年前は「いつかは絶対弾けるようになるんだ!」と思っていたはずの憧れの曲が、最近聴いてみると「う~ん、これはもういいか・・・・」と感じたり、逆に15年位前には興味の欠片もなかった曲が、今は「これはやっぱり弾いてみたい!」と感じたり・・・・・。  

人間っていうのは基本的にはそんなに大きくは変わらないものじゃないかとは思うんだけど、こういう些細なところでは「何でだろ?」と思うようなことが色々起こっているんですよね~。  自分の変化ってなかなか如実に感じる機会は少ないと思うんだけど(人から指摘されて気がつくことはあっても)、KiKi は二重線で消した跡がいっぱい残っていて、隅のほうが破れていたりするこの「いつかは弾きたい曲リスト」を眺めるたびに、「へぇ、私の興味ってこんな風に変わってきているんだ!!」と新たな発見があって、それもまた楽し♪って感じです。

ま、それはさておき、本日の KiKi の1曲はこちらです。

モーツァルト ピアノソナタ第8番 K. 330d (310)
DENON COCQ-83689-93 演奏:I. ヘブラー(pf) 録音:1986年8月

414XCCEPP1L__SL500_AA240_.jpg (Amazon)

KiKi にとってモーツァルトのピアノソナタのスタンダードはヘブラーの演奏(但し旧盤)でした。  この新盤は比較的最近入手したのですが、これまであまりちゃんと聴いたことがなかったので、今回、のだめちゃんがマラドーナコンクールで弾いたこのソナタでじっくり堪能してみようと思い、今日はこのCDをピックアップしました。

この曲をはじめて聴いたのはおそらく小学校の中学年の頃だと思うんですよね。  その頃の KiKi にとってこの曲はなんだかとっても大人っぽい曲に感じられました。  やっぱりモーツァルトのピアノソナタの中では珍しい短調の曲だった・・・・ということもあるだろうし、何となく重苦しいような付点リズム、不協和の前打音と、およそ当時の KiKi にしてみると「モーツァルトらしからぬ音楽」に思えたんですよね~。  当時はまだ、ト短調交響曲なんかをじっくりと聴いてみる前だったから、とにかく KiKi にとってのモーツァルトは「明るくて軽快」であったはずなんですよ。

でもね、大人になった今、「モーツァルトのピアノ曲の中でどれが好きですか?」と聞かれれば、KiKi は迷わずこの曲を候補の1つにあげるだろうと思います。  そして、昔であれば「モーツァルトらしからぬ音楽」だと思っていたこの曲ほど「モーツァルトらしい音楽」はないんじゃないかとさえ思うんですよね~。

 

 

この曲が作曲されたのは1778年、ところはパリ。  モーツァルトはちょうど大好きだったお母さんを亡くしたばかりです。  ま、ついでに就職活動もうまくいかなくて、「あっちもこっちも八方塞で、いいことなんて1つもない!」という状況の中、精神的にも音楽的にも一皮向けた感のあるモーツァルトの中期の傑作の1つだと思います。  

「11歳のとき、オーケストラと初めて弾いたのもモーツァルト。  ザルツブルクのモーツァルテウムで、少女の私はショルツ教授の手からモーツァルトのフレージングを教わりました。  私はやはり、モーツァルトを弾くために生まれてきたのだと思います。」

これはライナーノーツに書かれていたヘブラー女史の言葉です。  「○○弾き」と呼ばれること(レッテルを貼られること)を嫌う演奏家も多い中で、彼女は淡々とそう語ったのだそうです。  そんな風に自分を思えるっていうのは芸術家としてとっても幸せなことなのかもしれません。  そして、この言葉をかみ締めていると、KiKi のCDライブラリーの中の彼女の「ピアノ協奏曲全集」と「ピアノソナタ全集」を今後も大切に聴いていきたいなという思いを新たにします。

そして旧盤を録音したときとこの新盤を録音したときのご自身の変化についてはこんな風に語られています。

「以前には、モーツァルトの作品は水晶のように感じられました。  今では、その水晶体のかげにあるもの、それを作った源にあるものが見えてきたという気がします。  言い換えれば、以前はモーツァルトを一面的にしか見ていなかったのが、今はもっと多面的に、隠れたところまで見えるようになった、ということでしょうか・・・・・  (多面的な隠れたものというのは)モーツァルト個人の心情とかではなく、もっと大きく普遍的なものですね。  モーツァルトはその"永遠なるもの"をとらえ、音楽として表現するための特別な才能を恵まれた人だったと思うのです・・・・・。」

1つのテーマに真摯に向き合ってきた人だからこそ、確信をもって言える言葉だなぁと思います。  

今回は、KiKi にしては珍しく、モーツァルトのピアノソナタを楽譜(ウィーン原典版)を見ながら聴いてみました。  う~んよくわからん。  アーティキュレーションや強弱記号はこれでいいの???(あんまりきちんと書かれていない印象)  どうしたいの、モーツァルト????  ふと気がつくと楽譜にのめりこんでいる KiKi がいました。

うん、これまで KiKi の「いつかは弾きたい曲リスト」にモーツァルトのピアノソナタが出てくることはなかったけれど、この曲はひょっとしたら取り組んでみたい曲・・・・かもしれません。  今晩はこれからこの楽譜とちょっとだけ格闘してみようと思います♪ 

あれ??  あれれ???  ショパン(バラード#1)とシューマン(クライスレリアーナ)の譜読みも着手し始めたばかりだったはずなんだけどなぁ・・・・(汗)  「どうしたい?>モーツァルト」の前に、「どうしたい?>自分」を考えるべきのような気もするなぁ・・・・。  第一、そんなにいっぺんにできるはずもなし・・・・・  でも、ま、いいか(苦笑)

 

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yurikamomeの妄想的音楽鑑賞とお天気写真 - モーツァルト作曲、ピアノ・ソナタ第8番 K.310 (2010年3月17日 10:28)

 今日はもうだいぶお休みの会社も多いらしく、かかってくる電話も少ないので仕事の合間に先月末からずっと痛かった足を診てもらいに医者にいった。  実はここ1... 続きを読む

コメント(6)

こんにちは。
このソナタは私も大好きです。
オールド・ファンとしてはやっぱりリパッティ?
と言いたくなりますが、ヘブラーも良さそうですね。
昨年、ムスメ(15歳)がこの曲、しばらく練習してました。
演奏は、まあ、それなり・・・ゴニョゴニョ。


へブラーはいいでしょうね。
彼女のこの演奏は残念ながら持っていませんが聴いてみたいです。
モーツァルトの短調ってはまりすぎてなんだかかっこよすぎると言いますか、実は彼が成熟した人であることがわかっちゃって、正直なんだか私には幼稚園の先生のようにいつもにこやかに子供たちと遊ぶような長調の曲の方が彼の良さが実感できる気がするのですがどうでしょう。

のだめカンタービレ、最近はあまり読まなくなりました。
千秋のモデルと言われている指揮者の演奏を最近聴くのですが、なんと言いますか。。。。。
峰竜太郎のような茶髪のアクションの派手なコンマスは髪が黒くなりガッカリです。
でも彼がコンマスの時はオケはいい音がします。
リアル千秋どうかわかりませんがリアル峰は本物です。
マンガとは逆です。

リアル峰君は神奈川フィルのコンマス、俺様石田泰尚様で、茶髪でピアス。ヘッツェル顔負けの派手なアクション。彼はリハーサルで背中に「俺様」と書いてあるTシャツを着ています。笑える。ちなみにそのTシャツは俺様石田様の公式HPで売っている石田グッズなのですよ。
でもマンガとは違いその実力はドイツ生粋の頑固、癇癪親父のシュナイトをしてこんな優秀なコンマスは初めてと言わしめるほど。
リアル千秋は、のだめ作者が千秋のモデルと言ったか言わないか、言ったらしい金聖響。
ただ作る音楽はマンガとは違い、特にハイドンの104番はマンガの序奏激遅、激重ではなくその真逆のピリオド基本の尻軽音楽。
と言うわけで神奈川フィルは美人フルートのリアル鈴木萌の山田さんもいるし。
本当は、私的にはリアル千秋は音楽性も含めて名誉指揮者の前常任の現田さんだと思うんだけど。
歳がもう50だからもっと若ければ奥さんも多賀谷冴子のような佐藤しのぶだし。
はい、失礼致しました。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年3月16日 12:00に書いたブログ記事です。

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