魔女の宅急便 角野栄子

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KiKi の魔女研究(?)本のご紹介第3弾はこちらの本です。  これは本と出会うよりも先に以前このエントリーでご紹介したアニメ映画で出会った素敵な物語。  KiKi の HN はこの物語の主人公から拝借しています。

魔女の宅急便
著:角野栄子 絵:林明子  福音館文庫

51NY6C9GXDL__SL500_AA300_.jpg(Amazon)

「ひとり立ち」するためにはじめての街にやってきた13歳の魔女キキと相棒の黒猫ジジ。  彼女が懸命に考えて自立するために始めた仕事は、ほうきで空を飛んで荷物を届ける宅急便屋さんでした。  ミスをしておちこんだりしながらも元気に生きるキキは、荷物を運びながら大事なことを発見していきます。  (文庫本裏表紙より転載)

映画から先に入った作品なのですが、世界観がほぼ同じなので何の違和感もなくサクサクと読み進むことができました。  まだ第1巻しか読んでいないので、この先、物語がどのように展開するのか、映画ではあったような出来事が起こるのか、そのあたりに関しても続きを読むのが楽しみです。  

KiKi はこの本を福音館文庫のボックスで購入してみたんだけど(そちらは3冊セット)、どうやら全部で6冊も出ているみたいですねぇ。  第4巻~第6巻は福音館文庫でも出るのかなぁ・・・・。  シリーズ全冊を読破したいと思っている KiKi としては、心の底から残り3冊の文庫での発刊を待ち望んでいます。  とっても素敵な物語だと思うけれど、さすがにハードカバーで揃えるだけの資力は持ち合わせていないので・・・・・(笑)

で、今日読了したのは全6冊のうちの第1巻。  キキの旅立ちとひとり立ち、そして初の里帰りまでの物語です。  映画にはなかったキキの初の里帰りのお話はとっても丁寧に描かれていて、読んでいるうちに KiKi も大学進学後の初の里帰りのときの気持ちやら、社会人になって初の里帰りのときの気持ちなんかを思い出し、胸がじ~んとしてきてしまいました。  そうそう、生まれてはじめての一人暮らしをした後、自分が成長したかどうかものすご~く気になったっけ・・・・。  そうそう、生まれてはじめて自分で稼ぐようになって、初ボーナス(と言っても満額は出なくて金一封だったけど)で両親へどんなお土産を買おうか、ものすご~く悩んだっけ・・・・・。  そして1年間会わない間に成長した娘の姿に、キキのお母さんが言ってくれた言葉は、キキが一番聞きたかったほめ言葉。

ついこの間まで赤ちゃんだったのに・・・・・・りっぱにやって・・・・・・

ここで思わず涙目に・・・・・(苦笑)  KiKi は正直、キキの気持ちで読んでいるのか、キキのお母さん(コキリさん)の気持ちで読んでいるのか、何が何だかわからなくなっちゃったけれど、いずれにしろよくわからない熱~い想いがじわ~っと浮かんできて、思わず「いや~、良かった、良かった」と声にしていました。  

でね、もっと素敵だなぁと思ったのは、久々の里帰りで「甘えん坊モード」に突入したはずのキキがたった5日でコリコの街(キキが見つけた新しい居場所)のことが気になって仕方なくなるところ。  そうなんですよね~。  生まれ育った場所って居心地もいいし、家族と一緒に過ごす時間って言うのはキラキラした宝物みたいなものなんだけど、ひとり立ちすることによって自分の場所はそんな見慣れた風景ではなく、暖かくてヌクヌクした家族の傍らではなくなっていっちゃうんですよね~。  

KiKi もね、大学1年生の初めての夏休みで実家に帰ったとき、最初の2~3日は「ああ、帰ってきたんだなぁ・・・・・」と懐かしかったり嬉しかったりしたんだけど、1週間もすると感じたものです。  「ああ、ここは私の家ではあったけれど、私の家じゃない。  両親の家なんだ。  ここでの私は変わらず娘ではあるけれど、ここに住んでいる人じゃなくてお客さんになっちゃったんだな」って・・・・・。  そして「私が家と呼べる場所は知らないうちにここではなく、東京のあの狭いアパートになっちゃったんだ。」って・・・・・。  それはある意味でとってもさびしいことでもあったんだけど、同時に「大人になるっていうのはこういうことなんだ」と思ったものでした。       

 

そんなことをふともらした KiKi に、両親は言いました。

「それが普通。  逆にそうでなくちゃこれからもちゃんとやっていけるのかって心配しちゃうところだよ。」

って。  そう、コキリさんと同じように・・・・・。

そしてその時にしみじみと思ったのです。  一緒に生活し、同じものを食べ、同じものを見るということの大切さ、意味について・・・・・・。  家族の本質について・・・・・。  もちろん離れて暮らしていても家族は家族。  親は親だし、子は子です。  そこは何があってもゆるぎない、絶対の、確固たる関係性ではあるけれど、やっぱり「離れて暮らす」ということは別の居場所を持つと言うことであって別の世界を持つと言うことなんですよね~。  そして同時に思ったのです。  「たとえお客さんになってしまったとしても、帰るところがあるというのは何て素敵なことなんだろう」って。  

KiKi はもうずいぶん長い間、両親とは離れて暮らしています。  そしてこれまでは両親も元気だったし、KiKi も KiKi なりにそこそこ頑張って楽しく幸せに暮らしてきました。  でも、最近では両親も老いてきていろいろな問題を抱えるようになってきました。  これまで好きなことを好きなようにやらせてもらってきたけれど、少しその関係性を見直すべきタイミングが来ています。  若い頃の自立はただ単に「ひとり立ちして自分の力で生きていくこと」だったけれど、今は・・・・・。  新しい自立の仕方を模索しています。  正直なところ、どうしたらいいのか、深刻になりがちだった今日この頃。  でもね、そんな今の KiKi の心をほんのちょっぴり軽くしてくれたお話もこの物語の中には含まれていました。

決して、素敵な解決策を見つけた・・・・・・っていうわけじゃないんだけど、なんとなく心が軽くなる言葉なんです。  それはね、

魔女ってね、時計にさす油みたいなものよ。  いてくれると町がいきいきするわ。

って言う言葉。  もちろん KiKi は魔女じゃないし、町をいきいきとさせるな~んていうのは大変なことだと思うから、額面どおりに受け取っているわけじゃなくて(そんなことは断り書きする必要もないだろうけど ^^;)、人ってみんなこの言葉を聞きたくて頑張るんだと思うんですよね。  「いてくれると嬉しい」って言う言葉。

自分がコリコの町にいることで、町の人たちにはちょっとした喜びや、ちょっとしたおどろきをふりまいているらしいことも、はっきりしてきました。  おソノさんは「早く帰っていらっしゃい」と言ってくれました。  とんぼさんがくれた袋にもそんな気持ちがこもっていました。  キキが空を飛ばないとなんとなくものたりないという人もいるのです。  

でも、そんな風に思われるのは、キキが「何か自分にできるものを見つけなくちゃ」と真剣に考え、「できることを一所懸命にやり続けてきたから」だと思うんですよね。  自分、自分っていつも自分が考えの中心にあって、欲しい、欲しいと言い続けていただけだったら、そんな風にはなれない・・・・。  そしてキキがず~っと「持ちつ持たれつ」を実践してきたからこそ「いてくれると町がいきいきする」魔女になれたんだと思うんですよね。

KiKi も今日、寝るときにはこの本で学んだ魔法のおまじないを唱えながら寝てみようかな・・・・なんて思うんですよ。  

♪ じゃじゃじゃん、 と、 ぱぱぱーん  これ、まにあわせ屋さんのまにあわせ、  まにあえば しあわせ、  まにあわなければ ふしあわせ ♪

  

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ひょんなきっかけで、このブログにたどりつきました。
実は魔女の宅急便を30代で発見して、素晴らしい本とだときづいた者です。ちなみに30代のおじさんですが。
同じような人がいて嬉しかったです。
本好きなので、しばらくブログを拝見させていただきます。これからも、どんどん面白い本を発見していって下さい。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年3月23日 21:04に書いたブログ記事です。

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