2010年4月アーカイブ

KiKi が蔵書管理等々で利用している「読書メーター」に1か月分の自分の読書を整理してくれる機能があることに気がつきました。  せっかくの機能なのでこれを利用して各月の最終日に「まとめエントリー」を起こしてみることにしました。  過去の分までは遡れないようなので2010年4月分から開始してみます。

4月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:7409ページ

獣の奏者 (4)完結編獣の奏者 (4)完結編
優れた文筆家の手にかかると、続編と言えどもかくも完成度の高い物語ができるのか!  これが KiKi の読書中の驚嘆でした。  多くの場合、作家がいったんは筆を置いた物語の続編というのは、どことなく「ついで感」が漂い、1作目・・・・というか本作の勢いが感じられず「まあ・・・まあ・・・・、こんなもんか・・・・」的な思いがぬぐえなかったりすることが多いものです。  でも、この「獣の王者」の「探求編」と「完結編」に関しては、続編と言えば続編、新作と言えば新作という雰囲気がそこかしこに漂っていると思います。  それ
読了日:04月30日 著者:上橋 菜穂子


獣の奏者 (3)探求編獣の奏者 (3)探求編
優れた文筆家の手にかかると、続編と言えどもかくも完成度の高い物語ができるのか!  これが KiKi の読書中の驚嘆でした。  多くの場合、作家がいったんは筆を置いた物語の続編というのは、どことなく「ついで感」が漂い、1作目・・・・というか本作の勢いが感じられず「まあ・・・まあ・・・・、こんなもんか・・・・」的な思いがぬぐえなかったりすることが多いものです。  でも、この「獣の王者」の「探求編」と「完結編」に関しては、続編と言えば続編、新作と言えば新作という雰囲気がそこかしこに漂っていると思います。  それ
読了日:04月28日 著者:上橋 菜穂子


バルサの食卓 (新潮文庫)バルサの食卓 (新潮文庫)
上橋作品の醸し出すリアリティに一役も二役も買っているのが、お料理の描写です。  人が生きていく中で、その人が生きている場所の匂い、雰囲気、風の香りや温度、そういうものがどのくらい繊細かつ詳細に描かれているか?  人が生きるうえで必要な衣・食・住の描写がどのくらい細やかか?  これらはかなり重要な要素だと思うんですよね。  物語の大筋ももちろん大切なんだけど、時に「この人ってどんな生活をしているんだろう?」という想像ができないことにより、嘘っぽさ・・・・みたいなものを感じて鼻白んでしまうことが KiKi に
読了日:04月27日 著者:上橋 菜穂子,チーム北海道


しつれいですが、魔女さんですか (魔女のえほんシリーズ)しつれいですが、魔女さんですか (魔女のえほんシリーズ)
劇的なオハナシもなければ、教訓めいたオハナシもなく、ただひたすら黒ねこハーバートが行き先を求めていて、ねこらしい(?)勘違いをしながら「しつれいですが、魔女さんですか?」と聞きながら町の中を歩き回るっていうお話なんですよね~。  江國さんがこのお話の何に惹かれて訳をされたのかはよくわからなかったけれど、ポップな絵の感じと、どこかお行儀のよいねこちゃんの言動が可愛い絵本だと思います。
読了日:04月26日 著者:エミリー・ホーン


獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)
この物語ではあえて「獣」との対話の物語が軸になっているけれど、じゃあ「人間同士ならもっと分かり合えるのか?」と言えば「わかった気になっている」に過ぎないことが多いような気がします。  そして、エリンが物語終盤でつぶやく「-知りたくて、知りたくて・・・・」  このセリフにガツンとやられたような気がします。  人は多くの場合、最初のうちは「相手を知りたい」というどちらかというと謙虚な気持ちからスタートする他者との関係性の中で、どの時点からなのかはよくわからないけれど「知りたくて、知りたくて」が「知ってほしくて
読了日:04月26日 著者:上橋 菜穂子


獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)
これって「児童文学」とか「ファンタジー」にカテゴライズされる作品なんでしょうか? 確かに上橋さんの文章には必要以上に難解な言葉は出てこないし、どちらかというと一文一文が短めで読みやすいけれど、扱っているテーマはあまりにも大きいと思うし、短い言葉の一つ一つに実は深い意味が込められている事が多いような気がするんですよね。  特にこの作品においては「他者との意思疎通」というテーマが1つの大きな柱になっていると思うんだけど、「わかった気になる」という悪意ない行為が本質的にはどういうものなのか・・・・は、大人であっ
読了日:04月24日 著者:上橋 菜穂子


天と地の守り人〈第3部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)天と地の守り人〈第3部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)
良かった!  とにかく良かった!!  全巻読み通してみて、あまりにも陳腐な感想だけど、今は良かった!という以上の言葉が見つかりません・・・・ ^^;  この作品を読んでいる間の没頭の仕方と言い、世界観に対する共感と言い、KiKi のこれまでの読書の No.1 だった「指環物語」とあっさり肩を並べてくれちゃいました。
読了日:04月20日 著者:上橋 菜穂子
天と地の守り人〈第2部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)天と地の守り人〈第2部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)
良かった!  とにかく良かった!!  全巻読み通してみて、あまりにも陳腐な感想だけど、今は良かった!という以上の言葉が見つかりません・・・・ ^^;  この作品を読んでいる間の没頭の仕方と言い、世界観に対する共感と言い、KiKi のこれまでの読書の No.1 だった「指環物語」とあっさり肩を並べてくれちゃいました。
読了日:04月20日 著者:上橋 菜穂子
天と地の守り人〈第1部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)天と地の守り人〈第1部〉 (軽装版偕成社ポッシュ)
良かった!  とにかく良かった!!  全巻読み通してみて、あまりにも陳腐な感想だけど、今は良かった!という以上の言葉が見つかりません・・・・ ^^;  この作品を読んでいる間の没頭の仕方と言い、世界観に対する共感と言い、KiKi のこれまでの読書の No.1 だった「指環物語」とあっさり肩を並べてくれちゃいました。
読了日:04月19日 著者:上橋 菜穂子


蒼路の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ)蒼路の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ)
ホントにまぁ、このシリーズの著者、上橋さんとは何とすごい人なんでしょうか!!  シリーズが進むにつれ小さな国の大きな世界(サグ & ナユグ)の物語から大きな世界の膨大な世界の物語にどんどん広げていくその手腕にまずは脱帽です。  これまでの作品はシリーズもの・・・・と言いつつも一話完結型の物語でしたが、今作は完結しきらずに To be continued..... という雰囲気たっぷりで著者は筆を置いています。  次への期待感を煽るだけ煽ってここで筆を置き、これに続く「天と地の守り人」が3巻編成。  そりゃ
読了日:04月18日 著者:上橋 菜穂子


神の守り人〈下〉帰還編 (軽装版偕成社ポッシュ)神の守り人〈下〉帰還編 (軽装版偕成社ポッシュ)
この物語を読み進めているとき、KiKi の心にはずっとある出来事が去来していました。  それは「9・11同時多発テロ事件」でした。  そして読了して、あとがきを読んだとき、この物語があの事件の1ヶ月前には書き上げられていたことを知り、著者上橋さんの心に浮かんだ物語と呼応するかのようにあの事件が発生したかのようなタイミングの妙に舌を巻きました。  とても残念なことに現実の世の中で発生したあの事件では「アスラ」のように「最終破壊兵器」を封印してしまえる勇気と胆力を持つ本当の意味で賢い人間はあらわれなかったけれ
読了日:04月16日 著者:上橋 菜穂子
神の守り人〈上〉来訪編 (軽装版偕成社ポッシュ)神の守り人〈上〉来訪編 (軽装版偕成社ポッシュ)
この物語を読み進めているとき、KiKi の心にはずっとある出来事が去来していました。  それは「9・11同時多発テロ事件」でした。  そして読了して、あとがきを読んだとき、この物語があの事件の1ヶ月前には書き上げられていたことを知り、著者上橋さんの心に浮かんだ物語と呼応するかのようにあの事件が発生したかのようなタイミングの妙に舌を巻きました。  とても残念なことに現実の世の中で発生したあの事件では「アスラ」のように「最終破壊兵器」を封印してしまえる勇気と胆力を持つ本当の意味で賢い人間はあらわれなかったけれ
読了日:04月16日 著者:上橋 菜穂子


夢の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)夢の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)
この「夢の守り人」は前作の「闇の守り人」とはまた全然異なる世界のお話ではあるのですが、文化人類学の学者さんという経歴をお持ちの上橋さんがフィールドワークの中で体感されてきた世界各国の霊的な信仰のエッセンスを大放出!という感じの物語だと思います。  この物語で大活躍するのはシリーズ全体の女主人公バルサ・・・・・というよりは、どちらかというと当初はサブだったはずの「タンダ」「トロガイ」という呪術師軍団と「シュガ」「チャグム」という宮様軍団です。  特にバルサの良き相棒・・・・・という位置づけだったタンダがもの
読了日:04月15日 著者:上橋 菜穂子


闇の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)闇の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)
軽装版に掲載されている作者・上橋さん自身のあとがきによれば「守り人シリーズの中では、この物語が大人の読者からもっとも支持されているようです。」とのことですが、KiKi は全作を読了したわけではないので「もっとも」かどうかまでは判断できないけれど、この物語が子供よりは大人に愛好されるのは納得できるような気がしました。  やっぱり「愛情」と「憎しみ」というある種の矛盾する感情が交錯する精神世界というのは、子供にはちょっと理解しづらいだろうし、それを子供時代に「読書」という仮想経験の中で感じることにはそれなりに
読了日:04月14日 著者:上橋 菜穂子


虚空の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ)虚空の旅人 (軽装版偕成社ポッシュ)
図書館本で読了 軽装版で収集 とにかく良い!!
読了日:04月13日 著者:上橋 菜穂子
虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)虚空の旅人 (偕成社ワンダーランド)
読了日:04月13日 著者:上橋 菜穂子

 

 


流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36)流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36)
番外編だし、短編集ということなので、もっとあっさりした内容のものかなと思っていたのですが、確かに1つ1つの物語は短いものの、ありとあるゆることが凝縮されて表現されている、抗いがたい魅力にあふれた珠玉の作品ばかりでした。 「浮き籾」「ラフラ(賭事師)」「流れ行く者」「寒のふるまい」の4作でこのうち「浮き籾」と「寒のふるまい」の2作がタンダ視点の物語。  「ラフラ(賭事師)」と「流れ行く者」の2作がバルサ視点の物語っていう感じでしょうか。  タンダ視点の2つの物語はなんともいえないのどかな雰囲気が漂い(自然の
読了日:04月12日 著者:上橋 菜穂子


精霊の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)精霊の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)
図書館本で読了。  軽装版で収集。  とにかく良い!!
読了日:04月10日 著者:上橋 菜穂子
精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)
短槍使いの女主人公の活劇もかっこいいんだけど、それより何より、それ以外の登場人物のキャラや舞台設定が KiKi のツボなんですよね~。  これはバルサ陣営(?)の包容力のある薬草師 「タンダ」 しかり、ヤクー(舞台となる皇国の原住民)の知恵を持つ呪術師 「トロガイ」 しかり、彼らに守られている第二皇太子にして精霊の守り人 「チャグム」 しかり。  でもね、こっち陣営だけが興味深いっていうわけじゃないところが、まさに KiKi のツボなんです。  冒頭ではバルサと敵対することになる、チャグムの父親である 「
読了日:04月10日 著者:上橋 菜穂子


魔女の宅急便 〈その6〉それぞれの旅立ち (福音館創作童話シリーズ)魔女の宅急便 〈その6〉それぞれの旅立ち (福音館創作童話シリーズ)
映画で最初に出会ったキキは13歳。  当時の KiKi は・・・・xx歳。  ふと気がつくと彼女もこの本では30代半ば・・・・とのこと。  この作品をリアルタイムで読んできたわけではないのだけれど、老眼鏡のお世話になるようになってしまったこの年齢でこの号を読めたということで、あたかも彼女の成長をリアルタイムで見守ってきたかのような錯覚を覚えます(笑) すべての号を読み通してきてみて、この作者の作品は自立しようとする世代の揺れ動く想いを描かせたときに一番の魅力が出てくるように感じました。  この号でも主役は
読了日:04月08日 著者:角野 栄子


魔女の宅急便〈その5〉魔法のとまり木 (福音館創作童話シリーズ)魔女の宅急便〈その5〉魔法のとまり木 (福音館創作童話シリーズ)
早いもの(?)で、今号でキキも20歳を迎えます。  相変わらずミョ~に大人っぽいところとミョ~に子供っぽいところが混在している複雑なキャラだけど、KiKi がそんなキキの性格に慣れてきたのか、はたまたやっぱりキキがそれなりに成長しているのか、今号では第3巻や第4巻で感じたほどの違和感・・・・というか居心地の悪さは感じませんでした。  今号でかなり好きだったのは第3章の「海のかぎ」、第7章の「ファッションショー」、そして第8章の「魔法のとまり木」です。
読了日:04月05日 著者:角野 栄子


魔女の宅急便〈その4〉キキの恋 (福音館創作童話シリーズ)魔女の宅急便〈その4〉キキの恋 (福音館創作童話シリーズ)
ついこの間13歳だったキキのひとりだちの物語を読んでいたのに、あっという間に17歳になっちゃっていて、この巻のタイトルも「キキの恋」・・・・・と少しずつ大人びてきているわけですが、とは言うものの、今号のキキは何となく子供っぽく見えちゃったのは気のせいでしょうか?  等身大の17歳の女の子ってこんな感じなのかな??  とっても不思議な感じがするのは、ある時はとっても大人びてみえるキキが別の時には急に子供っぽく見えること。  純粋なんだけど、単に純粋っていうのとは違う「幼さ」が残っているんですよね。  17歳
読了日:04月01日 著者:角野 栄子

読書メーター

昨日、自宅近所の BookOff で「獣の奏者 探求編 & 完結編」を入手し、本来であればこれを一気に読み終えたいところ・・・・ではあるのですが、本日 & 明日はお仕事の移動時に重~い Mobile PC を持ち歩かなくてはならない状況です。  これが講談社文庫であれば PC の1つや2つ何のその!(嘘です・・・・ でも1つぐらいなら何とかなる! 笑)、あの物語に没頭するところなのですが、さすがにハードカバーとPCではちょっとばかり荷が重い・・・・・ ^^;  ま、てなわけで本日の KiKi の移動時読了本はこちらです。

バルサの食卓
著:上橋菜穂子 & チーム北海道  新潮文庫

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バルサとチャグムが熱々をかきこんだ「ノギ屋の鳥飯」、タンダが腕によりをかけた「山菜鍋」、寒い夜に小夜と小春丸が食べた「胡桃餅」、エリンが母と最後に食べた猪肉料理・・・・・  上橋作品に登場するお料理は、どれもメチャクチャおいしそうです。  いずれも達人の「チーム北海道」が、手近な食材と人一倍の熱意をもって、物語の味の再現を試みました。  夢のレシピを、さあ、どうぞ召し上がれ。  (文庫本裏表紙より転載)

上橋作品の醸し出すリアリティに一役も二役も買っているのが、お料理の描写です。  人が生きていく中で、その人が生きている場所の匂い、雰囲気、風の香りや温度、そういうものがどのくらい繊細かつ詳細に描かれているか?  人が生きるうえで必要な衣・食・住の描写がどのくらい細やかか?  これらはかなり重要な要素だと思うんですよね。  物語の大筋ももちろん大切なんだけど、時に「この人ってどんな生活をしているんだろう?」という想像ができないことにより、嘘っぽさ・・・・みたいなものを感じて鼻白んでしまうことが KiKi にはよくあります。  でも、ここまで上橋作品を連続して読み続けてきている中で、それらがまったく想像できなかった物語が1つもないというのは KiKi にとってはある意味稀有な経験だったような気がします。  これはやはり女流作家ならでは・・・・という部分が大きいのではないでしょうか?

少なくとも上橋さんは「食いしん坊」なタイプの人じゃないかなぁと思うんですよね。  まあ、彼女のもう1つの顔、文化人類学者の人(人種)や異文化を見つめる視点があればこそ・・・・でもあるとは思うのですが・・・・。  いずれにしろ、どの物語でも必ず描かれている食文化の描写からは、その物語のその世界の人たちの生活の匂いが溢れ、日々の営みが色と温度を持ち、それがアジアン・テイストであることに日本人たる KiKi は安心感と共感を覚え続けました。  そう、例えて言えばヨーロッパを旅行していると、物珍しさによる興奮は得られるけれど、胃袋がホームシックにかかり、どこか居心地が悪いような気分になってくるのに対し、東南アジアのリゾートに旅すると、見るもの、食べるものにデ・ジャ・ヴ感があり、何となくほっとする・・・・・そのほっとする感じ・・・・とでも言いましょうか?(笑)

で、その物語に描かれていたお料理の数々が、レシピ & 写真とともに紹介されているのがこの本です。  いや~、どれもこれも想像していたのと大きな差もなく、文字から感じていたお料理の温度や香りをこの本によってさらに明確にイメージさせてもらって、読んでいるのが楽しくて、楽しくて♪  いや~、どれもこれもぜひ1度自分で作って食べてみたいものです。

 

えっとですね、昨日の「獣の奏者」のエントリーに追記で書いたように、今日、KiKi は帰宅途中で自宅近所の BookOff に寄ってみました。  まあ、メインの目的は「獣の奏者」の「探求編」と「完結編」がいくらで売られているのか確認すること・・・・・だったんですけど、結局価格の妥当性を評価する暇もなくそのまま「お買い上げ~♪」  まあ、KiKi の場合、本とCDに関してはこのパターンが言ってみれば当たり前・・・・ ^^;  で、ついでに久々に可愛い絵本を購入したので今日はそのご紹介です。

しつれいですが、魔女さんですか
作:エミリー・ホーン 絵:パヴィル・パヴラック 訳:江國香織  小峰書店

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ひとりぼっちの黒ねこのハーバート。  ある日、図書館で魔女の百科事典を読み、魔女が黒ねこを愛することを知りました。  そこで、魔女をさがしにでかけますが・・・・・・  (絵本表紙扉より転載)

「獣は所詮獣」というお話を読んだ直後に、思いっきり擬人化されたネコの物語を読むっていうのも不思議なものです。  この物語の主人公のねこちゃんは、言ってみれば「知ってほしい、わかってほしい、愛してほしい!」というモード全開です(笑)  それでもこういう物語の方があの物語よりも「想像力」という力をふんだんに発揮したい人間にとっては都合がいい・・・・・というか、受け入れやすい・・・・というか、わかりやすい・・・・・というか・・・・・(笑)

KiKi も昨日のエントリーでは「私たち人間はどこかで『下心のない真心なら時間がかかっても通じるはず』と思いたがるけれど、仮にそれが通じたとしてもそれは自分が相手に抱いている<愛情>とまったく同質なものではないかもしれない・・・・ということは忘れがちです。」な~んていう偉そうなことを書いてみたわけですが、そのエントリーを書き終えたその直後、足元にうずくまってじ~っと KiKi を見つめている愛犬ノルンに

「どうしたの?  おなかすいた??  それともかまってもらえなくて寂しくてじっと我慢してたの??  ノルンはおとなしくしていられておりこうさんだねぇ・・・・・」

な~んていう声をかけていたりして、忘れがち・・・・・どころか、そんなセリフを吐いたことはそっちのけです(笑)  

そして今日、この絵本の中のねこちゃんには

「良かったねぇ♪  行く場所が見つかって。  (裏表紙の絵を見ながら)魔女さんのほうきの乗り心地はいかが??」

な~んていう声をかけたいような気分になっているのですからゲンキンなものです。

 

ちょっとブログの更新が滞ってしまっていました。  「守り人シリーズ」で使い果たしたエネルギーをとりもどすため・・・・ではなく(笑)、ちょっとお仕事の関係で慌しかったり、雪が融けたLothlórien_山小舎では多くの野良仕事が待っていたり、EMobile を購入しようとした際についついセットものの Mobile PC を購入してその設定に頭を悩ませていたり・・・・・な~んていうことをしていたら、こちらのブログがちょっと置き去りにされてしまっていました・・・・ ^^;  ま、とは言え、一度火が点いてしまった「上橋 World 熱」はそうそう簡単に消えたりするものではありません。  てなわけで、本日の KiKi の読了本はこちらです。

獣の奏者(闘蛇編 & 王獣編)
著:上橋菜穂子 講談社文庫

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リョザ神王国。  闘蛇村に暮らす少女エリンの幸せな日々は、闘蛇を死なせた罪に問われた母との別れを境に一転する。  母の不思議な指笛によって死地を逃れ、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得たエリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが―。  苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける。   (闘蛇編 文庫本裏表紙より転載)

カザルム学舎で獣ノ医術を学び始めたエリンは、傷ついた王獣の子リランに出会う。  決して人に馴れない、また馴らしてはいけない聖なる獣・王獣と心を通わせあう術を見いだしてしまったエリンは、やがて王国の命運を左右する戦いに巻き込まれていく―。  新たなる時代を刻む、日本ファンタジー界の金字塔。   (王獣編 文庫本裏表紙より転載)

これまた「守り人シリーズ」同様、一気にこの物語の世界観に引き込まれてしまいました。  「守り人シリーズ」の終わりが見えてきた頃、上橋さんの他作品にどんなものがあるのか調べ始め、こちらの物語が「講談社青い鳥文庫」に収録されているのを見て「へぇ、何で?」と思ったのですが、この作品、NHKにアニメ作品があるんですねぇ・・・・・。  アニメで先にこの作品に出会った子供たちが、この物語を読んでどんな感想を持ったのか、とても興味があります。

KiKi はそのときに初めてアニメ作品の存在を知ったばかりだから、当然のことながらアニメのほうは未視聴なんだけど、この作品はアニメも観てみたいような気がします。  でも・・・・・恐らく・・・・ではあるんだけど、読書が先でアニメが後の場合には、いろいろピンとこなかったりするんだろうなぁ・・・・・。  KiKi の頭の中には読書中に描いていたエリンやソヨンやジョウンやエサルのイメージができあがっちゃっているから、そのギャップに居心地の悪さ・・・・みたいなものを感じちゃうような気がします。

ま、それはさておき、この物語です。  これって「児童文学」とか「ファンタジー」にカテゴライズされる作品なんでしょうか?  まあ、KiKi は正直なところ、お仕事のうえでは「セグメンテーション」に拘ったりもするけれど読書習慣の中ではあんまりそれに拘ったことがない(強いて言えばホラーと呼ばれるものはあまり好きじゃないぐらい? 笑)ので、どうでもいいと言えばどうでもいいんですけど、これってひょっとすると「ファンタジー」ではあるかもしれないけれど、「児童文学」ではない作品なんじゃないかしら・・・・・。  もっともそれってこの作品に限らず、上橋作品に共通することなのかもしれませんが・・・・・。

確かに上橋さんの文章には必要以上に難解な言葉は出てこないし、どちらかというと一文一文が短めで読みやすいけれど、扱っているテーマはあまりにも大きいと思うし、短い言葉の一つ一つに実は深い意味が込められている事が多いような気がするんですよね。  特にこの作品においては「他者との意思疎通」というテーマが1つの大きな柱になっていると思うんだけど、「わかった気になる」という悪意ない行為が本質的にはどういうものなのか・・・・は、大人であってさえもなかなか素直には理解しにくいし、自身を振り返りにくいことだと思うんですよね。

 

ああ、ついにこの日が来てしまいました。  もっともこんな KiKi の嗜好ドンピシャリの作品は味わいながらゆっくり読みたいという気持ちを一方で持ち続けながらも、やはり「やめられない、止まらないモード」全開でかっ飛ばすしかないのです・・・・ ^^;  ま、てなわけで、本日の KiKi の読了本はこちらです。

天と地の守り人(1)-(3)
著:上橋菜穂子 絵:二木真希子  偕成社

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天と地の守り人「第1部」はロタ王国が舞台。  行方不明の新ヨゴ皇国皇太子チャグムを救出すべくバルサは一人ロタ王国へとむかう...  『天と地の守り人』三部作の第一巻。

本書は、バルサの生まれ故郷カンバル王国が舞台。  「カンバル王がロタ王国との同盟をむすぶかどうかに北の大陸の存亡がかかっている」  このことに気づいたチャグムとバルサはカンバル王国へとむかう。  しかし、カンバル王の側近には南のタルシュ帝国に内通している者がいた。  あやうし、バルサ。  チャグムは北の大陸をまとめることができるのか。  『天と地の守り人』三部作の第二巻。

バルサとチャグムはこの物語の発端となったチャグムの祖国、新ヨゴ皇国へむかう。  新ヨゴ皇国は南のタルシュ帝国に攻めこまれ、一方、ナユグの四季も変化の時をむかえていた...  『天と地の守り人』三部作ここに完結。  (Amazon より転載)

 

ふぅ・・・・・・

 

良かった!  とにかく良かった!!  全巻読み通してみて、あまりにも陳腐な感想だけど、今は良かった!という以上の言葉が見つかりません・・・・ ^^;  この作品を読んでいる間の没頭の仕方と言い、世界観に対する共感と言い、KiKi のこれまでの読書の No.1 だった「指環物語」とあっさり肩を並べてくれちゃいました。

3巻という膨大な物語の感想をこんなチャチなブログの1日の記録に書けるものではありません。  でもチャグムの成長も、バルサとタンダの結末も(ちょっぴり胸が痛いこともあるけれど)、トロガイの活躍も、シュガの立ち回りも全てが彼ららしい生き方で「うんうん、そうだよね。  ○○は絶対こうでなくちゃ!」と頷ける、ものすごい大河ドラマでした。

 

 

 

蒼路の旅人 上橋菜穂子

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昨日、4月17日は KiKi の誕生日♪  ついに○○歳を迎えてしまいました。  本当に崖っぷちの年齢です・・・・。  そんな KiKi からすると30そこそこの女主人公が「オバサン扱い」されているこのシリーズ、自分の年齢をイヤというほど思い知らされてしまうので、痛いはずなのですが(^^;)、それでも先を読み進めずにはいられません!(笑)  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

蒼路の旅人
著:上橋菜穂子 絵:佐竹美保  偕成社

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新ヨゴ皇国皇太子のチャグムは罠と知りながら、祖父トーサと共に新ヨゴの港を出港する。  この船出がチャグムの人生を大きく変えていく...  罠におちひとり囚われの身となるチャグム。  愛する人との別れそしてあらたなる出会い...。  (Amazon より転載)

ホントにまぁ、このシリーズの著者、上橋さんとは何とすごい人なんでしょうか!!  シリーズが進むにつれ小さな国の大きな世界(サグ & ナユグ)の物語から大きな世界の膨大な世界の物語にどんどん広げていくその手腕にまずは脱帽です。  これまでの作品はシリーズもの・・・・と言いつつも一話完結型の物語でしたが、今作は完結しきらずに To be continued..... という雰囲気たっぷりで著者は筆を置いています。  次への期待感を煽るだけ煽ってここで筆を置き、これに続く「天と地の守り人」が3巻編成。  そりゃあ、これだけ世界を広げちゃったら1冊ですべてをまとめることは不可能でしょう(笑)。

バルサが主人公の「守り人シリーズ」の外伝扱いで、チャグムが主人公の「旅人シリーズ」が描かれているわけですが、「精霊の守り人」ではひたすら守られるだけだったチャグムが着実に成長し、「旅人シリーズ」ではバルサ・タンダ・トロガイからのある種の「親離れ」をし、「守られるだけではない男」に変貌しようとしています。  まして今号では「皇太子という立場」からさえも逃れられるなら逃れたいと考えていたチャグムが「皇国を担う者」という自覚に否応なく目覚めさせられ行動を起こすのです。  父・帝との確執、超大国・タルシュ帝国の野望とこの賢いながらも清廉さを保ち続けている優しい青年がどんな活躍をしてくれるのか楽しみであるのと同時に、彼の置かれた過酷な環境にエールを送る気持ちよりも「もういい加減幸せになって欲しい・・・・」と思ってしまうのは女子供の感傷でしょうか?

 

さて、ここのところ「守り人」シリーズにどっぷりと嵌り込んでしまい、クラシック音楽関係のエントリーがとんと御無沙汰になってしまっていました。  ここいらで少しはクラシック音楽の世界にも寄り道してみようかな・・・・・と思います。  いえね、本音の部分では次の「蒼空の旅人」が気になって、気になって仕方ないのですよぉ(笑)  でもまあ、人間、バランスというものも大事!ですからね♪  ま、てなわけで久々に「のだめカンタービレに出てくる音楽を聴いてみる企画」をすすめたいと思います。  てなわけで、本日の KiKi の1曲はこちらです。

チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 Op. 35
SONY SK 68338 演奏:Midori(vn) & C. アバド指揮_ベルリンフィル 録音:1995年3月

41LP6Xc7eNL__SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

「超」がつく有名曲。  巷(& KiKi の CD ライブラリー)には色々な奏者の演奏が溢れている中、今回 KiKi が選んだディスクはこちら(↑)です。  英文学を学び、イギリス児童文学をこよなく愛している KiKi がわが日本に「上橋菜穂子」という天才を見出して感動したように、今回はこの超有名曲を日本人演奏家の演奏で聴いてみたいと強烈に思いました。  そして日本の生んだ天才ヴァイオリニストの筆頭と言えば、やはり五嶋みどりさんだろうと思うのです。

このCDはね、KiKi としてはチャイコ狙いではなくショスタコ狙いで購入しました。  だから、ショスタコで聴くことは結構あったんですが、チャイコのコンチェルトは購入した直後に1回聴いたきり・・・・だったと思います。  彼女のテクニックには感銘を受けたものの、チャイコの世界にはもっと演歌のこぶしのような、半ばネットリ感とも言えるような、一歩間違えるとくどいぐらいの演奏に耳馴らされていた当時の KiKi にとってはちょっとアッサリ感のある演奏に聴こえちゃった・・・・というのもこの使用頻度(?)の低さの原因かもしれません。  まあ、子供時代からあまりにも多くの演奏を聴いてきた曲なので、なおさら一味癖のある演奏を求めがち・・・・・というのはあったように思います。

実際、今回この曲は「のだめ企画」があるからこそ聴いているのですが、今、KiKi が素の状態で「チャイコのVコンを聴こう!」と思うとしたらそれはよっぽどのことだと思うんですよね(笑)  まあ、そんな感じで聴いてみたのですが、驚きました!!  以前はほとんど心に残らなったこの演奏になぜか妙に惹かれるのです。

  

 

相変わらず「やめられない、止まらない」モードから抜けることができずに、まるでトリツカレタかのように先へ先へと読み進めている KiKi。  今回は(上)(下)2巻組なので、もう少し時間がかかるかと思っていたのですが、結局あっという間に読了してしまいました。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

神の守り人(上)(下)
著:上橋菜穂子 絵:二木真希子  偕成社

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ロタ王国建国の伝説にまつわるおそろしき神"タルハマヤ"とタルの民との秘密とは...。  王家に仕える隠密カシャルたちが遠い昔かわしたロタ王家との約束とは...。  タルの美少女アスラは神の子か、それとも災いの子か。  (Amazon より転載 上巻:来訪編)

アスラは自らの力にめざめ、サーダ・タルハマヤ"神とひとつになりし者"としておそろしい力を発揮しはじめる。  それは、人の子としてのアスラの崩壊を意味していた...。  はたして、バルサたちはアスラを救うことができるのだろうか。  (Amazon より転載 下巻:帰還編)

この物語を読み進めているとき、KiKi の心にはずっとある出来事が去来していました。  それは「9・11同時多発テロ事件」でした。  そして読了して、あとがきを読んだとき、この物語があの事件の1ヶ月前には書き上げられていたことを知り、著者上橋さんの心に浮かんだ物語と呼応するかのようにあの事件が発生したかのようなタイミングの妙に舌を巻きました。  とても残念なことに現実の世の中で発生したあの事件では「アスラ」のように「最終破壊兵器」を封印してしまえる勇気と胆力を持つ本当の意味で賢い人間はあらわれなかったけれど、この物語でははかなく幼い少女がそれをやってのけました。  深い物語だなぁと思います。

KiKi はね、何度かこのブログに書いているけれど、「正義とは立場が変われば変わるもの」ということを20代になってから漠然と感じるようになっていました。  ただ、それが確信に変わるまでにはそれから何年もの人生修行が必要でした。  それを邪魔していたのはある意味で自分の中で意識的に学んできたアメリカナイズされた考え方の枠からどうしても出ることができなかったからです。

大学生になったとき KiKi は ESS (English Speaking Socisty) というクラブに所属しました。  そのクラブに所属したのは中学・高校時代には「文学部の学生にだけはなりたくないなぁ」と漠然と考えていたにも関わらず、結果的には「英文学部」に所属した手前、せめて英語ぐらいは何とかモノにしないと何のための大学生活なのかわからない・・・・と考えたことがきっかけでした。  でもね、そのクラブで KiKi が得た新しい力は英語・・・・も少しはあったかもしれないけれど、それ以上に「論理的に物事を考える(Logical Thinking) 習慣」ということでした。

子供の頃から本が大好きで、音楽も大好きで、まあ言ってみればロマンチストで、母親からさえも「あんたは夢見る夢子ちゃんだから・・・・」と言われていた超「感覚人間」だった KiKi にとって、この論理的に物事を考えるという姿勢はとても刺激がありました。  ことに KiKi がESSでメインにしていた活動は Debate (ディベート)と呼ばれるもので、あるひとつの命題(例えば「日本政府は即刻年金問題に対処しなければならない」とか)に対して、2つの異なる立場に立って論旨を展開し、相手方と自分方のどちらがより説得力のある意見を述べることができるかを競う・・・・というようなゲームです。  

このゲームでは KiKi 本人がどう思うかには関わらず、「そうです、すぐ改革すべきです。」という立場か「いや、大きな問題がない限りにおいては現状がベストと判断すべきです。  改革にはこんなリスクがあるのですから・・・・。」という立場の両方にたつことを想定して論理を構築します。  一応トーナメントがあって、自分がどちらの立場でものを述べるかは試合開始前に決まりますから、本人の意見とは相反する意見であったとしても、そこでそれなりの「理屈」をもっともらしく述べなくてはなりません。  (ちなみにオウム真理教事件で一世を風靡(?)したあの上祐さんも大学時代にこの活動をされていました。)  でね、KiKi はこの Debate 活動をしている中で、2つの相反する立場にはそれなりの理由・正義というものが見つかるものだということを経験したのです。  

でもね、これはあくまでも学生のクラブ活動におけるゲームに過ぎなくて、これを実生活でどう生かせるか?を考えた時、自分なりの意見を論理的に組み立てられるようになる・・・・ということかな?と思ったのです。  実際の人生の中では常に何かを選択しながら生きていかなくちゃならないわけですし・・・・・。  その時に「何となくこっち」ではない人間、「こっち、なぜならば・・・・」という人間にならなくては・・・・・そんな感じです。  そうすると必要になってくるのが「物事の判断の基準になるものさし」や「自分の立ち位置を決める核のようなもの」だと思いました。  それを確立しなくちゃ・・・・と焦っていたのが20代だったような気がします。

そして20代の後半から KiKi は外資系(米系)の会社でお仕事をするようになりました。  KiKi が外資系の会社に自分の居場所を求めたのは、KiKi が社会人になってから数年は、まだまだ日本社会(特に会社組織)では男尊女卑があったし、KiKi が最初に入った会社では KiKi には「5年後、10年後に進歩している自分の姿のイメージが見えなかった」という理由が最大のものだったんだけど、外資系の会社に所属してみて初めて楽に呼吸ができるような気分になったし、学生時代に自分が経験してきたことが発揮できる「場」が得られたような気がしました。  

そして米系の会社というのはマニュアル類の完備の仕方がものすごいんですけど、それらを学んでいる際に感化されたことも多く、ビジネスにおける視点の持ち方、何かを判断する際のアプローチ方法、プロセスの構築の仕方、等々に多くの刺激を受けました。  当時の KiKi は「やっぱりアメリカってすごい!  こんな考え方をする国と戦った日本はアホだった。」ぐらいの感覚を持っていたような気がします。

そんな KiKi が30代の半ばごろ、ふと思ってしまったことがあるのです。  何がきっかけだったのかは今となってはよくわからない(多分、知らないうちに育っていった感覚だったんだろうと思うのですが)、「すべてが見えているわけではないのに、何らかの兆候だけから判断していくのは本当に正しいのだろうか?」とか、「すべてを知ることは決してできないはずだ。」とか、そういう「迷い」にも似た感覚を持ち始めたのです。  そして、色々なことを深読みするくせがついてきたことにより、「これはひょっとしたらプロパガンダじゃないだろうか?」とか「語られていない真実がありそうな気がする。」とか「じゃあ真実って何?」とか、そういうことを考える感覚が育ち始めました。

 

夢の守り人 上橋菜穂子

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いやはや、人間というものは勢いがついている時はスゴイもんですねぇ。  KiKi はこんなブログを書いているぐらいだから当然の事ながら昔から「本好き」でどちらかというと「活字中毒」に近いところもある・・・・という自負はあったんですけど、それでも今回の久々の「やめられない、止まらない状態」というのは正直、自分でもビックリ!(苦笑)です。  まあ、たまたま「軽装版」でど~んと大人買いしちゃったというのもあるんですけど、それにしても・・・・です。  本当であればこういう大好物系の物語はじっくり味わって読みたいはずなのに、1日1冊のペースで「で?  先は?  それから??」という想いに突き動かされ猛進している・・・・・そんな感じです(笑)  ま、これは KiKi にとって久々のクリーン・ヒットっていう感じでしょうか?  ま、てなわけで、本日も読了しちゃいました、「守り人シリーズ第3作」です。

夢の守り人
著:上橋菜穂子 絵:二木真希子  偕成社

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人の世界とは別の世界で花をつけ実をむすぶその"花"は、人の夢を必要としていた。  一方、この世をはかなんでいる者は、花の世界で、永遠に夢を見つづけることを望んだ。  いとしい者を花の夢から助けようと、逆に花のために魂を奪われ、人鬼と化すタンダ。  タンダを命をかけて助けようとするトロガイとチャグム、そしてバルサ。  人を想う心は輪廻のように循環する。  (Amazon より転載)

いやはや、作を追うごとに「児童書」というリミッターが外れていくように感じるのは気のせいでしょうか?  もちろんファンタジーというのが「子供向けの荒唐無稽のお話」という分類では決してないことは、よ~くわかっているんですよ。  でも、第1作の「精霊の守り人」を書かれた際の著者と出版社の会話のようなものを見る限りにおいては、それでもこのシリーズの出発点はやはり「児童書」というカテゴリーにあったはずなんですよね(笑)  つい最近発見したこちらのサイトにも書いてあります。  

この物語の草稿を担当の編集者さんに見せたとき、「あのね、児童文学って、子どもが主人公に心を乗せていける物語なのよ。子どものお母さんみたいな年代の女を主人公にして、どーする!」と怒られましたが、私にとっては、主人公のバルサは、どうしても三十歳以上でなくては、ならなかったのです。

・・・・・と。  この「夢の守り人」は前作の「闇の守り人」とはまた全然異なる世界のお話ではあるのですが、文化人類学の学者さんという経歴をお持ちの上橋さんがフィールドワークの中で体感されてきた世界各国の霊的な信仰のエッセンスを大放出!という感じの物語だと思います。  この物語で大活躍するのはシリーズ全体の女主人公バルサ・・・・・というよりは、どちらかというと当初はサブだったはずの「タンダ」「トロガイ」という呪術師軍団と「シュガ」「チャグム」という宮様軍団です。  特にバルサの良き相棒・・・・・という位置づけだったタンダがものすごいことになっています。

「夢の守り人」というタイトルでありながら「花の世界」という描写が多く、Amazonの概説にもあるようにこの「花の世界」が成熟するためには人の夢を必要としていた・・・・というのは感覚的には理解できていたんだけど、正直なところ「精霊の守り人」や「闇の守り人」ほどには「守り人」そのものがスンナリとは理解できずに読み進めていったのですが(何せタンダが変身させられちゃう化け物の呼び名が「花守り」で、読み方を代えれば「これって『花の守り人』っていうお話だったっけ?」と間違えそうな感じだったし・・・・・)、「夢の守り人」≒「呪術師」という決着のつけ方に正直「やられたぁ!」と思いました。

  

闇の守り人 上橋菜穂子

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KiKi が嵌ってしまった「守り人シリーズ」。  相変わらず図書館では借りられずにいる「闇の守り人」をどうしても読まずにはいられなくなって、かといってこれ以上いつ借りられるようになるのかさえはっきりしない状態で気長に待つこともできなくなって、ふと気がついたときには Amazon の Market Place で軽装版の一気買いという暴挙に走っていました。  まあ、もともと KiKi は大好きなシリーズとか何度も繰り返し読みたいと思う本に関しては蔵書にせずにはいられないという悲しい性を背負っているので、ことこのシリーズに関してはこれが運命だった・・・・・と考えるしかないのかなぁと自分の行動を正当化していたりするのですが・・・・・ ^^;  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

闇の守り人
著:上橋菜穂子 絵:二木真希子  偕成社

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女用心棒のバルサは久しぶりに生まれ故郷のカンバル王国にもどる。  幼い日、カンバル王に父を殺されたバルサは父の親友ジグロに助けられ、生まれ故郷をあとにしたのだった。  しかし、ジグロはそのため汚名を着ることになった。  バルサはジグロの汚名を命がけで晴らそうとする。  野間児童文学賞、産経児童文化賞受賞の『精霊の守り人』の姉妹編。  (Amazon より転載)

軽装版に掲載されている作者・上橋さん自身のあとがきによれば「守り人シリーズの中では、この物語が大人の読者からもっとも支持されているようです。」とのことですが、KiKi は全作を読了したわけではないので「もっとも」かどうかまでは判断できないけれど、この物語が子供よりは大人に愛好されるのは納得できるような気がしました。  やっぱり「愛情」と「憎しみ」というある種の矛盾する感情が交錯する精神世界というのは、子供にはちょっと理解しづらいだろうし、それを子供時代に「読書」という仮想経験の中で感じることにはそれなりに意味があることだと思うけれど、それをわが身の痛みとしても感じられるようだとそれはそれでちょっと問題かなぁ・・・・と思うのです。

そもそも、精霊の守り人で「チャグムの用心棒」という稀有な経験をしたことにより、バルサがジグロの心にようやく触れることができたような気がしたからこそ、バルサの故国カンバルへの旅がある・・・・という彼女の心理的背景自体が、子供にはちょっと難しすぎるような気がするんですよね。  「精霊の守り人」でバルサがタンダに語ったのは「一度カンバルに戻って、ジグロの親戚や友だちに会って、ジグロが何に巻き込まれ、どんな一生を送ったのかを伝えたい。」という理由だったけれど、それも嘘ではなくかなり大きな理由の1つではあるだろうとは思うけれど KiKi には彼女がカンバルに戻ってみようと思った一番大きな理由はほかにあるように感じていたんですよ。

そうしたら案の定、著者はこの「闇の守り人」の序章で KiKi が思っていたとおりの理由をあっさりと書いてくれていました。  曰く  

身体についた傷は、時がたてば癒える。  だが、心の底についた傷は、忘れようとすればするほど、深くなっていくものだ。  それを癒す方法はただひとつ。  -きちんと、その傷を見つめるしかない。

KiKi はねぇ、まだこの本(「闇の守り人」)を読み始める前にあちらこちらにあるこの本の紹介文のいくつかの中にこのバルサのカンバルへの帰還があたかも「ジグロの名誉回復を目的とした旅だった」みたいな書き方をしているのを読んだ時、正直言ってものすご~い違和感があったんですよね。  結果的にはそういう行動になったのかもしれないけれど、所詮は裏稼業で生きてきたジグロとバルサ。  最初から「名誉がどうしたこうした」というようなある面きわめて利己的な発想を持っていたら、用心棒なんていう稼業では生きられないだろうと思うのです。  

それよりも KiKi がバルサだったら、もっと異なる感情で動いたと思うのです。  理由もわからず(ある程度はジグロから聞かされていたとは言え)、なぜ自分が幼い身で父親と引き離され、ジグロと逃亡の人生を歩まなければならなかったのか?  惨殺された父の一生は何だったのか?  そしてジグロは親友から頼まれたから・・・・とはいえ、なぜそれまでの生活のすべてを捨ててまで自分を連れて故郷を出ることを決意できたのか?  あの気の遠くなるような逃亡と特訓の日々は本当に必要だったのか?  自分はなぜ、用心棒稼業に身を置いているのか?  自分のこれまでの人生には意味があったのか?  ジグロの人生にはどんな意味があったのか??  

ある意味で刹那的とも言える生き方を余儀なくされてきて、それが身に染み付いてしまっていたバルサにそんなある種の迷いにも似た感情を起こさせたのは「タンダの愛情」によるところもあるだろうし、「精霊の守り人」のラストで自分の生き方を決然と決めたチャグムの影響も無視できないような気がします。  あの「精霊の守り人」のラストで、第一皇太子が病死し、第二皇太子だったチャグムが追われる者から世継ぎ人に運命を一転させたその瞬間に「おれ、行きたくない!  おれ、皇太子になんか、なりたくないよ!  ずっとバルサとタンダと旅していたいよ!」と泣きつかれたとき、

「・・・・・わたしと逃げるかい?  チャグム。  え?  ひとあばれしてやろうか?」

と応じたバルサ。  彼女はチャグムを「あるべき場所に戻したい」という想いもあったかもしれないけれど、もしもチャグムが「うん♪」と答えたら、おそらくは本気でひとあばれして逃げてやろうと思っていたと思うんですよ。  ただ、同時に彼女はおそらくチャグムが最後はそれを選ばないだろうことを理解していたし、実際、彼が「いるべき場所に戻る」ことを選んだとき、このついこの間まで自分が守らなければ散ってしまいそうに弱々しく見えた少年でさえ、「自分が生きるべき道は何かを選ぶ」・・・・というより「選ばされることを受け入れる力がある」という方が正確なのかもしれませんが、それを持っていることに感動したんじゃないかと思うんですよね。  じゃあ、裏稼業に身をやつしている自分は・・・・・?と思わずにはいられなかったんじゃないかと。 

  

虚空の旅人 上橋菜穂子

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昨日は生憎のお天気 & 気候の1日でした。  相変わらず抜けきらない風邪と格闘中の KiKi は丸一日というもの家(Lothlórien_山小舎)に閉じこもって読書に励んでおりました。  今週末も例のしいたけ栽培の続きの作業があったし、それ以外にもちょっと手狭になってきた土地を広げるための打ち合わせがあったので週末からず~っと山小舎ごもりをしています。  空気のよいところにきたら風邪も治るんじゃないかと期待していたんだけど、今回の風邪はかなりしつこいみたいです ^^;  ま、それはさておき、読みたくても読めない「闇の守り人」のことを可能な限り考えなくても済むように・・・・ということで、「流れ行く者」を読了し、さて、その次は・・・・ということで手を出したのが、やはり「守り人シリーズ」の外伝扱いの「旅人シリーズ」です。  本日の KiKi の読了本はこちらです。

虚空の旅人
著:上橋菜穂子 絵:佐竹美保  偕成社

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新ヨゴ皇国の皇太子チャグムが、シュガとともに向かったのは、ヤルターシ海のサンガル王国だった。  新王の即位の儀に招かれたのだ。  ところが、めでたいはずのお祝いの席で、新王は、傷つけられ、チャグムたちは、はからずも呪詛と陰謀の中に身を置くこととなる。  小学高学年からファンタジーの好きな全ての人向き。   (Amazon より転載)

 

やっぱりいいわ~、このシリーズ。  そして同時にやっぱり順番通り読みたかったよぉ~(涙)  確かにこの作品は外伝だし、基本的には上橋さんの作品はシリーズ作と言えども1話完結型なので、単独で読んでいて問題ないといえば問題ないんだけど、チャグムがタンダの力を借りてハゲタカに姿を変えてどうした、こうしたな~んていう記述を読むと、「う~ん、それは知らない・・・・ ^^;」となってしまい、改めて「闇の守り人」や「夢の守り人」を読まずにこちらに手を出しているという事実を再認識して、ちょっぴり気持ちがザワザワしてしまうのです。

でもそれはさておき、「守り人シリーズ」のバルサが回想以外ではほとんど出てこないのは KiKi にとっては Good! だったし、「守り人シリーズ全作」でシュガがどのくらい存在感を出しているのかは知らないけれど、「精霊の守り人」を読了した時点でとっても興味のあるキャラの1人がシュガだった KiKi としては、そのシュガが大活躍 あ~んど チャグムの頼もしい補佐役になっていることが嬉しくてたまらない1冊でした。

冒頭の舞台 & 主要キャラ説明にあたる序章は、言葉やら名前やらがこんがらがってしまって「ちょっと読みにくい感」があったのですが、そこから先はスンナリこの物語の世界に入り込むことができたし、読了する頃にはあんなにこんがらがっていた色々な言葉が自然と頭に残っていて何の問題もなかったところが嬉しくもアリ、驚きでもアリ(笑)  物語によっては終盤近くになっても、言葉が自分に馴染んでいないために手戻りしたり、レファレンスページを参照しないとわからなくなってしまうような作品もあるんですけど、この物語はなぜかふと気がつく頃には、まるで昔から知っていた言葉・人名かのように、自分の中で読みわけができていました。  まあ、それだけ KiKi がこの世界に入り込むことができていた・・・・ということでもあるんでしょうね。

  

図書館っていうのは色々な本があって、それらをタダで読ませてくれる素敵なところだけど、図書館ゆえのストレスもあるっていうことを、久しく図書館通いをしていなかった KiKi は今回思い知らされました。  いえね、大した問題ではないんだけど、例えばこの「守り人シリーズ」みたいなシリーズ作。  やっぱり順番通りに読み進めていきたいっていうのが人情っていうものじゃありませんか?  

で、最新作(例えば、KiKi が今図書館で予約待ちしている五木寛之の「親鸞」とか)の場合には、なかなか順番が回ってこない・・・・というのも理解できるし、ようやく図書館から準備ができた旨の連絡がきて喜んだのも束の間、上巻よりも先に下巻だけ順番が回ってきたりするな~んていうこともよくあって、まあ、それが KiKi の足が図書館から遠のいた原因の1つだったりもするわけですが、今回はねぇ。  かなり時代から遅れてこの「守り人シリーズ」に手を出しているので、当然のことながら順番に借りられるだろうとタカをくくっていたのですよ。  ところが・・・・です。  一昨日、図書館に「精霊の守り人」( & 「魔女の宅急便」)を返却しに行って、さて続きをド~ンと借りて、Lothlórien_山小舎で「守り人の週末」を過ごそうと目論んでいた KiKi なのですが、「精霊の守り人」の次の作品、「闇の守り人」が貸し出し中・・・・・ ^^;  

一応、「闇の守り人」以外は全部揃っていたのでとりあえず「夢の守り人」「流れ行く者」「○○の旅人 2作」を借りてきたものの、どうしても「闇の守り人」を飛ばして「夢の守り人」に手をつける気分にはなれません・・・・(苦笑)  なら、「旅人」にいってみようか・・・・とも思ったのですが、発刊された順番が「闇」「夢」の次が「虚空の旅人」で、その後に「神の守り人」があって、さらにその次が「蒼路の旅人」であることを知っちゃっているだけに、やっぱり何となく手を出しにくいものがあります。  

で、結論からすると発刊順序からすると最新作であることは百も承知のうえなんですが、番外編に位置するこの「流れ行く者」から読み始めることにしました。  Amazonの情報などを見る限りにおいては、時系列という観点でいけば、「精霊の守り人」よりも遡ること10余年という時代のお話ということもあり、それならば比較的手をつけやすいだろうって思ったのがこの本を選んだ大きな理由の1つです。  ま、てなわけで、本日の KiKi の読了本はこちらです。

流れ行く者 - 守り人短編集
著:上橋菜穂子 絵:二木真希子  偕成社 ワンダーランド36

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王の奸計により父を殺された少女バルサと暗殺者の魔の手から親友の娘バルサを救ったがゆえに反逆者の汚名を着ることになったジグロ。  ふたりは故国を捨て酒場や隊商の用心棒をしながら執拗な追ってをかわし流れあるく。  その時々にであった人々もまたそれぞれに過去を持つ流れ行く者たちであった。  番外編にあたる守り人短編集。  (Amazon より転載)

 

・・・・・・・・

 

 

いや~、すごい!の一言です。  番外編だし、短編集ということなので、もっとあっさりした内容のものかなと思っていたのですが、確かに1つ1つの物語は短いものの、ありとあるゆることが凝縮されて表現されている、抗いがたい魅力にあふれた珠玉の作品ばかりでした。  

浮き籾
ラフラ(賭事師)
流れ行く者
寒のふるまい

の4作でこのうち「浮き籾」と「寒のふるまい」の2作がタンダ視点の物語。  「ラフラ(賭事師)」と「流れ行く者」の2作がバルサ視点の物語っていう感じでしょうか。  タンダ視点の2つの物語はなんともいえないのどかな雰囲気が漂い(自然の厳しさ等はあるものの)、古い日本の原風景という感じがして、日本人なら誰もが何となく甘酸っぱい郷愁を感じるような描写にあふれているのに対し、バルサ視点の2つの物語はそんな時代背景の中にありながら、「用心棒稼業」や「賭場稼業」に糊口を求めざるをえない人間の悲哀が余すところなく描かれています。

1作1作、少しずつ雰囲気は違うのですが、あのバルサの原点がどこにあるのか、あのタンダの原点がどこにあるのか・・・・が、物語の端々から香りたつように感じられる短編集だと思います。

 

図書館でゲットしてきた「豊島区教育委員会推薦図書」の一覧表。  こういう情報も提供されているのが公立図書館のおいしいところです。  一応、豊島区に住民税を支払っている成人として、せっかく教育委員会が推薦してくれている本は読破しておきたいなぁと思ったので、このブログでもリストを作成しておきたいと思います。

 

小学校低学年用(20冊)

はらぺこあおむし  著:エリック・カール  国・時代:アメリカ
ちいさいおうち  著:バージニア・リー・バートン  国・時代:アメリカ
しずくのぼうけん  著:マリア・テルリコフスカ  国・時代:ポーランド
かたあしだちょうのエルフ  著:おのき がく  国・時代:日本(昭和)
のはらうた  著:くどう なおこ  国・時代:日本(昭和)
どんぐりノート  著:いわさ ゆうこ  国・時代:日本(昭和)
泣いたあかおに  著:浜田 廣介  国・時代:日本(大正)
かいじゅうたちのいるところ  著:モーリス・センダック  国・時代:アメリカ
王さまと九人のきょうだい  著:中国民話(君島久子訳)  国・時代:中国
大きい1年生と小さな2年生  著:古田足日  国・時代:日本(昭和)
ぼくのいまいるところ  著:かこ さとし  国・時代:日本(昭和)
かわいそうなぞう  著:つちや ゆきお  国・時代:日本(昭和)
いちねんせい  著:谷川俊太郎  国・時代:日本(昭和)
わたしのろばペンジャミン  著:ハンス・リマー  国・時代:スウェーデン
番ねずみのヤカちゃん  著:リチャード・ウィルバー  国・時代:アメリカ
ふたりはともだち  著:アーノルド・ローベル  国・時代:アメリカ
さっちゃんのまほうのて  著:たばた せいいち  国・時代:日本(昭和)
日本のむかしばなし  著:不詳  国・時代:日本
おおきな木がほしい  著:佐藤 さとる  国・時代:日本(昭和)
おしゃべりなたまごやき  著:寺村 輝夫  国・時代:日本(昭和) 

小学校中学年用(21冊)

あらしのよるに  著:木村 裕一  国・時代:日本(平成)
エルマーの冒険  著:R.S.ガネット  国・時代:アメリカ
大きな森の小さな家  著:L.I.ワイルダー  国・時代:アメリカ
おおどろぼうホッツェンプロッツ  著:オトフリート・プロイスラー  国・時代:ドイツ
火よう日のごちそうはひきがえる  著:ラッセル・E・エリクソン  国・時代:アメリカ
かいけつゾロリのドラゴンたいじ  著:原 ゆたか  国・時代:日本(平成)
車のいろは空のいろ  著:あまん きみこ  国・時代:日本(昭和)
世界の昔話
  アンデルセン物語  著:アンデルセン  国・時代:デンマーク
  グリム童話  著:グリム兄弟  国・時代:ドイツ
  イソップ童話  著:イソップ  国・時代:不明
  アラビアンナイト  著:不明  国・時代:イスラム帝国
チョコレート戦争  著:大石 真  国・時代:日本(昭和)
長くつ下のピッピ  著:アストリッド・リンドグレーン  国・時代:スウェーデン
ドリトル先生アフリカゆき  著:ヒュー・ロフティング  国・時代:アメリカ
100万回生きたねこ  著:佐野 洋子  国・時代:日本(昭和)
ファーブル昆虫記 たまころがし  著:ファーブル  国・時代:フランス
ルドルフとイッパイアッテナ  著:斉藤 洋  国・時代:日本(昭和)
二人のロッテ  著:エーリヒ・ケストナー  国・時代:ドイツ
だれも知らない小さな国  著:佐藤 さとる  国・時代:日本(昭和)
猫は生きている  著:早乙女 勝元  国・時代:日本(昭和)
くちぶえ番長  著:重松 清  国・時代:日本(平成)
せかいいちうつくしいぼくの村  著:小林 豊  国・時代:日本(平成)
それいけズッコケ三人組  著:那須 正幹  国・時代:日本(昭和)
花仙人  著:松岡 享子  国・時代:中国 

小学校高学年用(24冊)

精霊の守り人  著:上橋 菜穂子  国・時代:日本(平成)
三国志  著:不詳  国・時代:中国
ヘレン・ケラー  国・時代:アメリカ
若草物語  著:オルコット  国・時代:アメリカ
冒険者たち ガンバと15匹の仲間  著:斎藤 惇夫  国・時代:日本(昭和)
よだかの星  著:宮沢 賢治  国・時代:日本(大正)
ガラスのうさぎ  著:高木 敏子  国・時代:日本(昭和)
西の魔女が死んだ  著:梨木 香歩  国・時代:日本(平成)
赤毛のアン  著:モンゴメリー  国・時代:カナダ
ハリー・ポッターと賢者の石  著:J.K.ローリング  国・時代:イギリス
ホビットの冒険  著:J.R.R.トールキン  国・時代:イギリス
怪人二十面相  著:江戸川 乱歩  国・時代:日本(昭和)
十五少年漂流記  著:ジュール・ベルヌ  国・時代:フランス
モモ  著:ミヒャエル・エンデ  国・時代:ドイツ
野口英世  国・時代:日本(昭和)
木を植えた男  著:ジャン・ジオノ  国・時代:フランス
片耳の大鹿  著:椋 鳩十  国・時代:日本(昭和)
キュリー夫人  国・時代:フランス
手塚治虫  国・時代:日本(昭和)
花のき村と盗人たち  著:新美 南吉  国・時代:日本(大正)
富士山大ばくはつ  著:かこ さとし  国・時代:日本(昭和)
アレクセイと泉のはなし  著:本橋 成一  国・時代:日本(平成)
身長と体重はたし算できるかな?  著:木幡 寛  国・時代:日本(平成) 

中学校用(55冊)

坊っちゃん  著:夏目 漱石  国・時代:日本(明治)
こころ  著:夏目 漱石  国・時代:日本(大正)
最後の一句  著:森 鴎外  国・時代:日本(明治)
高野聖  著:泉 鏡花  国・時代:日本(明治)
破戒  著:島崎 藤村  国・時代:日本(明治)
野菊の墓  著:伊藤 左千夫  国・時代:日本(明治)
蜘蛛の糸・杜子春  著:芥川 龍之介  国・時代:日本(大正)
羅生門・鼻  著:芥川 龍之介  国・時代:日本(大正)
トロッコ  著:芥川 龍之介  国・時代:日本(大正)
銀河鉄道の夜  著:宮沢 賢治  国・時代:日本(大正)
友情  著:武者小路 実篤  国・時代:日本(大正)
小僧の神様  著:志賀 直哉  国・時代:日本(大正)
伊豆の踊子  著:川端 康成  国・時代:日本(大正)
黒い雨  著:井伏 鱒二  国・時代:日本(昭和)
山椒魚  著:井伏 鱒二  国・時代:日本(昭和)
走れメロス  著:太宰 治  国・時代:日本(昭和)
金閣寺  著:三島 由紀夫  国・時代:日本(昭和)
沈黙  著:遠藤 周作  国・時代:日本(昭和)
塩狩峠  著:三浦 綾子  国・時代:日本(昭和)
路傍の石  著:山本 有三  国・時代:日本(昭和)
飼育  著:大江 健三郎  国・時代:日本(昭和)
少年H  著:妹尾 河童  国・時代:日本(平成)
父の詫び状  著:向田 邦子  国・時代:日本(昭和)
ポケット詩集  国・時代:日本(昭和)
森は生きている  著:富山 和子  国・時代:日本(昭和)
宮本武蔵  著:吉川 英治  国・時代:日本(昭和)
竜馬がゆく  著:司馬 遼太郎  国・時代:日本(昭和)
蝉しぐれ  著:藤沢 周平  国・時代:日本(昭和)
次郎物語  著:下村 湖人  国・時代:日本(昭和)
ビルマの竪琴  著:竹山 道雄  国・時代:日本(昭和)
二十四の瞳  著:壷井 栄  国・時代:日本(昭和)
はだしのゲン 1  著:中沢 啓治  国・時代:日本(昭和)
無人島に生きる十六人  著:須川 邦彦  国・時代:日本(昭和)
兎の眼  著:灰谷 健次郎  国・時代:日本(昭和)
君たちはどう生きるか  著:吉野 源三郎  国・時代:日本(昭和)
木に学べ - 法隆寺・薬師寺の美 -   著:西岡 常一  国・時代:日本(昭和)
天文学への招待  著:藤井 旭  国・時代:日本(平成)
夏の庭  著:湯本 香樹実  国・時代:日本(平成)
出口のない海  著:横山 秀夫  国・時代:日本(平成)
バッテリー  著:あさの あつこ  国・時代:日本(平成)
夜のピクニック  著:恩田 陸  国・時代:日本(平成)
絵のない絵本  著:アンデルセン  国・時代:デンマーク
レ・ミゼラブル  著:ビクトル・ユーゴー  国・時代:フランス
老人と海  著:ヘミングウェイ  国・時代:アメリカ
大地  著:パール・バック  国・時代:アメリカ
罪と罰  著:ドストエフスキー  国・時代:ロシア
車輪の下  著:ヘルマン・ヘッセ  国・時代:ドイツ
変身  著:カフカ  国・時代:ドイツ
あのころはフリードリヒがいた  著:リヒター  国・時代:ドイツ
アンネの日記  著:アンネ・フランク  国・時代:オランダ
星の王子さま  著:サン・テグジュペリ  国・時代:フランス
ジキル博士とハイド氏  著:スティーブンソン  国・時代:イギリス
竹取物語  国・時代:日本(平安)
現代語訳 徒然草  著:吉田 兼好(佐藤春夫訳)  国・時代:日本(鎌倉)
日本古典のすすめ  国・時代:日本(昭和)

なんだか中学生の推薦図書が日本人作家のものに偏りすぎているキライがあるような気がしないでもないけれど、それぞれの作品に関しては「なるほどね」と頷けるところもあるように思います。  まあ、これらの本も少しずつ図書館で借りながら読み進めて(? 大半が既読本だけど)みたいと思います。  

 

精霊の守り人 上橋菜穂子

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先日、このエントリーでもお話した久々(4年ぶり?)の図書館通い。  久々に図書館に行ったからこそようやく手に取ることができた本を読了しました。  本のタイトルからして KiKi の大好物感はぷんぷんと漂っています。  今日はその本のご紹介です。

精霊の守り人
著:上橋菜穂子 絵:二木真希子  偕成社 ワンダーランド15

51QPP85YXWL__SL500_AA300_.jpg (Amazon)

30歳の女用心棒バルサを主人公に、人の世界と精霊の世界を描いたハイファンタジー。  野間児童文芸賞新人賞・産経児童出版文化賞・ニッポン放送賞・路傍の石文学賞を受賞した作品で、『闇の守り人』『夢の守り人』『神の守り人(来訪編)』『神の守り人(帰還編)』と続く「守り人」シリーズの第1弾。

100年に一度卵を産む精霊〈水の守り手ニュンガ・ロ・イム〉に卵を産みつけられ、〈精霊の守り人〉としての運命を背負わされた新ヨゴ皇国の第二王子チャグム。  母妃からチャグムを託された女用心棒バルサは、チャグムに憑いたモノを疎ましく思う父王と、チャグムの身体の中にある卵を食らおうと狙う幻獣ラルンガ、ふたつの死の手から彼を守って逃げることになるのだが・・・

水の守り手とは何なのか?  夏至祭りに隠された秘密とは?  多くの謎を秘めて、物語は人間の住む世界「サグ」と精霊の住む「ナユグ」の問題へと発展していく。  精霊世界の存在や先住民族ヤクーの民間伝承など、古代アジアを思わせる世界の記述の細かさ、確かさは、文化人類学者である作者ならでは。

バルサを筆頭に、みずからの運命を呪いながらも逞しく成長していくチャグム、おてんばバアサンの呪術師トロガイ、バルサの幼馴染みのタンダなど、登場人物のキャラクター設定には魅力があふれている。  オトナの純愛物語、少年の成長物語としても深い味わいを残す本書は、子どもたちだけのものにしておくには惜しい1冊。(小山由絵)  (Amazonより転載)

この本はね、存在だけはずいぶん前から知っていたのです。  で、本屋さんで何度か手にとって「買って読んでみようか、どうしようか」と迷った作品なのです。  この本やその続編が次々に色々な賞を受賞していることも知っていたし・・・・。  Amazonの書評もいくつかは読んでいたし・・・・・。  でもね、本屋さんで現物を手にとったとき、どことなくアニメ的な挿絵を見て「う~ん・・・・・」と考え込み、結局はいつも棚に戻してしまう。  そんな本の代表でした。  で、棚に戻すときいつも思ったのです。  「いずれ、図書館に行くことがあったら、そこで借りればいいや。  今、急いで読まなきゃいけない理由もなし・・・・・。」と。

そうこうしているうちに本当にアニメ化されてしまい、アニメ化されたことによりさらに読者層を増やし・・・・となっていくと、天邪鬼の KiKi は「う~ん、なんか流行に乗っているような感じで読むのはイヤだなぁ・・・・。」などというひねくれたことを感じ、本屋さんでもあえてこの本を手に取らないようになっていきました。  そうこうしているうちに少しずつ、この本の存在さえもを忘れていきました。

ま、そんな経緯があったりしたものですから、今回図書館に行って、まずは「魔女の宅急便」の後半3巻を借り、ついでに児童書コーナーの本をざっと見ているうちにこの本に行き着いたとき「あっ!  精霊の守り人・・・・。  そういや、これ、図書館で借りて読もうと思っていた本だ!」と、まるでず~っと昔のクラスメート(ただし、さほど親しくはなかった)に街中でふっと出会い、お互いに子供時代はさほど話したことはなかったんだけど、顔と名前だけはなぜか一致して、その懐かしさと不思議さから急に相手に興味を持って、知り合って初めて一緒に喫茶店に入っておしゃべりしてみたいと思った・・・・というのに似た不思議な感覚をもって借りてきたのです。 

いや~、読み始めてみて「これは結構ヤバイ!」かも・・・・というのが KiKi の第一印象でした。  で、ふと気がつくとお布団の中で抜けきらない風邪による鼻水の対処に悩まされながら、「早く寝たほうがいい」とささやく理性を無視し、一気に読み終えてしまいました。  やっぱり KiKi はこういうプリミティブな信仰をベースにした物語には弱いんですよね~。

短槍使いの女主人公の活劇もかっこいいんだけど、それより何より、それ以外の登場人物のキャラや舞台設定が KiKi のツボなんですよね~。  これはバルサ陣営(?)の包容力のある薬草師 「タンダ」 しかり、ヤクー(舞台となる皇国の原住民)の知恵を持つ呪術師 「トロガイ」 しかり、彼らに守られている第二皇太子にして精霊の守り人 「チャグム」 しかり。  でもね、こっち陣営だけが興味深いっていうわけじゃないところが、まさに KiKi のツボなんです。  冒頭ではバルサと敵対することになる、チャグムの父親である 「帝」 しかり、その帝を補佐する星読人の 「聖導師」 & 「シュガ」 しかり、彼らの裏仕事を一手に引き受ける 「狩人の皆さん」 しかり。  最初はバルサ陣営 vs. 帝&星読人_時の権力者陣営 のよくわからない闘いの物語かと思いきや、本当の敵は別にいる・・・・というストーリーも Good! です。

単純な勧善懲悪ではなく、立場によって変わる正義というものが子供にもわかる形で描かれている物語だなぁと思うんですよね。  教訓的に読もうとすれば「正義とは絶対なものでなく、相対なもの」ということが余すことなく伝わってくる物語だと思うんですよ。  これは上記2つの陣営(?)のどちらにも単純な悪者がいないことからも明らかだし、本当の敵である卵食いのラルンガであってさえも悪意ある悪者ではなく、そういう定めを持った生き物であるに過ぎない・・・・というのがいいなぁと。

物語の世界観も KiKi 好みです。  舞台となっている新ヨゴ皇国の成立物語 「聖祖トルガル帝の水妖退治の伝説」 っていうのも、まるで 「ジークフリートの竜退治」みたいな雰囲気で興味深いし、そこに語られていることと語られていないこと、捻じ曲げられてしまった真実があるというのも民話伝承にはありがちな話でゾクゾクするし、今に伝わる 「夏至祭りの儀式」 や 「わらべ歌」 に真理が隠されているというのもワクワクします。  

  

春先にひいた風邪っていうのはどうしてこうも長引くものなんでしょうか!  ちょっとよくなったかな?と思うとまたぶり返しの連続で、正直ちょっときついところです。  今週は発熱こそしていないんですけど、なんとなくくしゃみの連発 & 鼻がグズグズという感じが一進一退を繰り返しています。  KiKi は花粉症のケは持っていないはず(でもあれは、前年までは大丈夫でもある年からいきなりかかるようになることもあると聞いたことがあるような気もするのですが・・・・ ^^;)なので、多分風邪だとは思うんですけどね。  昨晩は少しのども痛かったし・・・・・。  

ま、そんな重苦しい感じを背負いつつ、本日は久々にクラシック音楽関連のエントリーを書いてみたいと思います。  漫画「のだめカンタービレに出てくる音楽を聴いてみる企画」の次の音楽にすすみます。  ま、てなわけで本日の KiKi の1曲はこちらです。

ハイドン 交響曲第104番「ロンドン」 Hob. I-104
Brilliant 99925-53 演奏:アダム・フィッシャー(cond) & オーストラリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団 録音:1987年 or 1989年

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このCDはね、KiKi がまだ「落ちこぼれ会計人の Music Diary」をせっせと書き連ねていた頃、クラシック音楽ブログのお友達何人かの間で話題沸騰だったCDなんですよね~。  「あの、Brilliant からハイドンの交響曲全集が出た!  しかも、アダム・フィッシャーだよ!」 てな感じでね。  で、誰も彼もが次々とこのボックスを購入されていたのですが、当時の KiKi はどうも踏ん切りがつかなくてなかなか手を出せずにいたのです。  って言うのもね、なんせハイドンの交響曲全集なわけですよ。  半端じゃない曲数あるわけです。  CDの枚数にして33枚!!  

当時の KiKi はハイドンの交響曲にはさほど興味のなかった時期だったし、33枚もののボックスセットを購入しても、「いつ聴くんだ?」っていう感じがあって、ついでにリング関係のCDも次々と発売されていた時期でもあったし、正直「ハイドンまで手(耳?)が回らないし・・・・・」という感じで躊躇していたのです。  でもね、やっぱり聴かずに済ますという選択肢だけはなかったみたいで、それから数年後、かなり時代から遅れた感じで結局は購入して、一部の有名曲だけは何度か聴いたものの残りはそのままほとんど手付かず状態になっているCDなのです。

KiKi はどうもハイドンの音楽ってあんまり好んで聴こうと思わないんですよね~。  もちろん大好きな曲はいくつかあるんですよ。  でもね、ハイドンっていうと忌まわしい・・・・とまでは言わないけれど、あんまり楽しくない思い出とセットになっちゃうんですよ。  と言うのもね、KiKi は一時期「音大に行こうかなぁ」と思って東京のとある音大の先生にレッスンしていただいた時期があるんだけど、その先生についていたとき、KiKi のピアノを弾くときの指の形を矯正するために与えられていた課題がハイドンのピアノ・ソナタだったんです。  

その曲自体は決して嫌いな感じの曲じゃなかったんだけど(ハイドンの曲って「嫌い!」と思わせる要素がそもそも少ないと思うんだけど 笑)、何せ指の使い方の矯正をしているわけですよ。  幼稚園入園前から中学生になるまで毎日毎日練習して、いわば無意識に使っている身にしみついちゃっている打鍵方法をいちいち直されちゃうわけですよ。  「そこはもっと指を立てて・・・・」とか「そこはもっと指のここを使って・・・・」とかね。  で、その矯正によって音の出方みたいなものに雲泥の差があって心地よい音楽になるならいざ知らず、使い慣れていない打鍵方法だから逆に音のコントロールがうまくできなくて、本人にとっては楽しくもなければいい音にも聞こえないんです、その段階では。  これが苦痛でねぇ。

もちろんそのレッスンを今の KiKi が批判したいと思っているわけじゃなくて、多分あの時点で矯正されたことによってその後の KiKi のピアノライフで躓かずに済んだことも色々あるんだろうとは思うんだけど、いずれにしろ KiKi にとっての「ハイドン」の強烈なイメージがあの「指の矯正練習の音楽」というものになっちゃうことだけは確か & 変えようがないんです。  そしてその時の苦しさを思い出すとハイドンってどことなく敬遠しちゃう・・・・・というようなところがあるんですよね~。  ところがそんなハイドンの作品の中でも、この交響曲は比較的聴いている機会が多いのですから、やっぱり演奏される機会も録音される機会も多い曲なんだろうと思います。

 

ついにこの日を迎えてしまいました。  KiKi の大好きなこの「魔女の宅急便」シリーズの最終巻をとうとう読了してしまいました・・・・(ため息)  思えばこの作品に映画(ジブリアニメ)で初めて出会ってから20年余りの年月が過ぎているんですよね~。  当時はこの作品が児童小説をベースにしていることを知らず、セルDVDを購入した際にパッケージに印字されている情報から原作の存在を知りました。  でも、その頃の KiKi は物語の世界からは若干遠ざかっていて、購入したり図書館で借りたりして読む本は実用書ばかり・・・・・。  結局、この年齢になるまでこの小説を読む機会を逸してしまっていました。  

それが、「岩波少年文庫全冊読破!」という企画を思い立ち、このブログの前身である「落ちこぼれ会計人の本棚」というブログを作ったときから、「岩波少年文庫ではないけれど、いずれはこのシリーズは全冊読もう!」と思って Wish List に書き連ねてありました。  今日はその締めくくりの日です。  では本日の KiKi の1冊、魔女研究本第8弾のご紹介です。

魔女の宅急便(その6) ~それぞれの旅立ち~
著:角野栄子 絵:佐竹美保  福音館

51NrrddQfNL__SL500_AA300_.jpg (Amazon)

前作から15年がたち、「魔女の宅急便」の主人公キキは30代半ばになりました。  ずっと好きだったとんぼさんと結婚して、いまではふたごのおかあさんです。  キキの子どもたち、お姉さんのニニと弟のトトはふたごなのに性格は正反対です。  元気で活発なニニは魔女にあまり興味がなさそうで、物静かで魔女になれないはずのトトは魔女に興味津々です。

13歳になって旅立ちのときをむかえるふたりと、見守るキキをはじめおなじみのコリコの町の人たち。  それぞれの新たな旅立ちまでがさわやかに描かれます。  本の扉を開けて、キキと一緒に新たな旅立ちに出かけませんか。  奇抜でゆかいなエピソードの中に、少女の心をいきいきと描いた物語は、宮崎駿監督によりアニメーション化もされ、年齢・世代を超えたたくさんの人々に大好評をいただいています。

初めて「魔女の宅急便」の物語を読む方も、このシリーズを読みながらキキと一緒に大きくなった方も、この機会に「魔女の宅急便」の世界をまるごとお楽しみください。  (Amazon より転載)

映画で最初に出会ったキキは13歳。  当時の KiKi は・・・・xx歳。  ふと気がつくと彼女もこの本では30代半ば・・・・とのこと。  この作品をリアルタイムで読んできたわけではないのだけれど、老眼鏡のお世話になるようになってしまったこの年齢でこの号を読めたということで、あたかも彼女の成長をリアルタイムで見守ってきたかのような錯覚を覚えます(笑)

すべての号を読み通してきてみて、この作者の作品は自立しようとする世代の揺れ動く想いを描かせたときに一番の魅力が出てくるように感じました。  この号でも主役はおそらくキキなんだろうけれど、KiKi の関心は常にキキの双子の子供、ニニとトトに向けられていたように思います。  特に半分魔女の血をひいていながら「男の子」であるがゆえに「魔法は使えるかもしれないけれど、魔女にはなれない」トトの葛藤には思わず目頭が熱くなってしまったこと、数え切れず・・・・ ^^;

そのトトがいろいろな意味で頼りにしている存在があの「ケケ」であることが、不思議といえば不思議なんですけど「半分魔女」ということで、トトとの対比が面白くもあり、KiKi の目には「ケケ」のこの物語の中での一番大きな存在意義はこの最終巻のためにあったかのようにも感じられました。

キキの使い込んだほうきを2つに分けて、双子のために2つのほうきをつくってあげたとんぼさんには、感動でした。  キキもニニも最初から「魔女は女の子。  トトは男の子だから魔女にはなれない」とある意味決めつけて(でもそれが普通だけど)いて、トト自身さえもが「常に家族の注目の的になるのはニニでニニが魔女になるかならないかにみんなの興味が向いている」とある種の諦観みたいなものを持っている中で、とんぼさんだけはトトの中に眠っている想いをちゃんと受け止めてあげているんだなと思いました。  もっともこれは「魔女になるかならないか」というよりは、自分自身も「キキのように飛べたらいいのに!」と思っていたとんぼさんのある種の夢だったのかもしれませんけれど・・・・。  自分は普通の人間だったから、どんなに想いが強くても空を飛ぶことはできなかったけれど、魔女の血をひくトトだったらひょっとして・・・・・みたいなね。

そんなほうきに愛着をもって、一人で飛ぶ練習をしようとするトトの姿には思わず「頑張れ!」と声援を送っちゃったし、結局、トトには飛ぶことができなかった描写を読んだ時には、ひょっとしたらトト以上に KiKi はがっかりしていたかもしれません(笑)。 

 

しいたけ栽培挑戦!

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月曜日は生憎のお天気のため、遂行することができなかったしいたけのホダ木づくり。  でもでも、農作業っていうのはタイミングが重要なのです!  お天気が悪かったから・・・・といって来週まで繰り延べしたとしても来週末にお天気がよいという可能性は???なわけでして。  で、たまたま昨日、TVやらネットやらで天気予報をチェックしてみたら、今日、火曜日は終日ドピーカンになるとのこと。  まるで KiKi の日頃の行いの悪さに対するイヤミみたいな天気予報になっちゃっているじゃありませんか!!!  フン、そうきたか!  なら徹底的に行いの悪い人(会社人として)になってやる~!!!と、この際今日まで滞在を伸ばして何が何でもホダ木づくりを決行することにしました。  もっとも水曜日はちょっと出張 & 会議の予定が入っていてこちらは調整不可能な予定になっているので、今日、Lothlórien_山小舎にいられるのは午後3時頃が限界なんですけどね(笑)

てなわけで、本日もLothlórien_山小舎にいた KiKi は生まれて初めてのしいたけ栽培に挑戦です。

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↑ お天気がよかった日曜日のうちに切り出しておいた材木の山

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↑ 地元材木業者のHさんにお願いして調達しておいていただいたしいたけの種(なんと1,000個入り)

この種をあの木材に埋め込んでホダ木を作るわけですが、そのためには道具が必要です。  KiKi が用意していたのはこれらの道具です。

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上のブルーの手がついているのが電動ドリル(しいたけ用のヘッド付)で下が木槌です。  ドリルで穴をあけ、そこに種をさしこんで木槌で叩き入れるというのが手順になっています。  でもね、このドリル、Lothlórien_山小舎に居を構えて最初にカインズホームで調達した超安物!で、家の中で試しに作動させてみたんだけど、どうも動きがノロイというかトロイというか鈍いんですよね~。  とっても軽いので KiKi のちょっとした組み立て仕事(キットものを買ってきて自宅で組み立てる)の時には重宝しているんですけど、ちょっとこの作業には物足りない可能性大!なのです。  そこで、念のためにこちらも充電して準備しておきました。

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決して高級品とは言い難いのですが、一応こちらは上のブルーのやつよりはまともなインパクトドライバーです。  薪小屋づくりの時にはあちらのチャチな機械ではちょっと物足りなく、こちらが大活躍してくれました。

朝食も早々に終わらせ早速ホダ木づくり作業にとりかかりました。  何せ3時には作業を終わらせなければいけないのです!!  初体験にも関わらず時間制限があるとは何たること・・・・・。  

と☆こ☆ろ☆が・・・・・

案の定ブルーの電動ドリルではまともに穴も開きません ^^;  そこでドリルをブルーからレッドに変更しました。  この赤いドリル、パワーはそこそこあるんですけど、ちょっと重いので長時間の作業は体力的にきついかもしれません。  なんせ、材木の量が量ですから・・・・・(最上部の写真参照)  でも始めないことには何も始まらない(当たり前か・・・苦笑)ので意を決して作業開始です。

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↑ (見えにくいかな?) 材木にドリルで穴をあけ、しいたけの種をさしこんだところ

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↑ 木槌で打ち込んだところ

なるほど~、面白い ^o^  へぇ、しいたけってこうやって作るんだ! 

 

最初の3本までは初体験の物珍しさっていうのもあって、楽しくやっていたのですが、4本目にさしかかる頃から KiKi の頭にいや~な予感が走り始めました。

面白いっていえば面白いんですけど、作業効率がめちゃくちゃ低いような気がするのは気のせいでしょうか???

で、手順を変えてみました。  何本かをまとめて穴あけ作業をし、その後それに種を打ちこむという方式です。  やっぱりこういう単純作業は同じ作業を固めてみるのが効率化の第一歩です。  少なくとも道具を持ちかえる手間分だけ時間短縮ができるはずです。  

 

 

それから約1時間が経過・・・・・・・

 

 

ひたすら穴をあけ続けた材木が山と積まれ・・・・・・・となっている予定が、せいぜい10本ぐらいの材木が積まれている状態で、穴の数にしてせいぜいが150個ぐらい・・・・・。 

 

えっと種は1,000個もあるんですよね~。  で、切り出してある材木もあんなにいっぱいあるんですよね~。  ・・・・・・・  

これって何日がかりの仕事になっちゃうんでしょうか?????

 

ちょっと茫然としつつ、材木の山に目をやると・・・・・・

 

 

 

 

 

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えっ!?  あなた、誰????

 

 

まるで要領の悪い KiKi を見学にきたかのごとく、山のキジさんが目と鼻の先にいらっしゃいました。  まるで飼い鳥みたいに恐れることも怯むこともなく、ホント50cm先ぐらいのところです。  

 

「あ、お・・・お・・はよう!  ひょっとして KiKi の激励に来てくれたのかしら?」

 

「キ~ッ キ~ッ!」

 

「あ、びっくりした。  あなた、すごい声で鳴くのねぇ・・・・・  でも、それって応援??  それともバカにしてる??」

 

「キ~ッ キ~ッ!」

  

  

バカにされているのか、声援を送られているのか、真相は定かではないのですが、いずれにしろ呆然としている場合ではありません。  何せ、KiKi には時間がないのです!!!

 

 

そこでまた、ノロノロと仕事に戻りました。  

 

 

それからさらにまた約1時間が経過・・・・・・・

 

 

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相変わらずキジさんは、どこにもいかず、興味深げ(?)に KiKi の作業を見守っています。  これは KiKi が自然に同化していると思われていると喜ぶべきなのか、このキジさんの野生を疑ってみるべきなのか・・・・。

そんなことを考え始めたら、一声高く「キ~ッ!!」と叫んで羽音をバタバタたてながら、キジさんは林の中に一目散、逃げていきました。

 

 

「えぇ~!  ちょっと待ってよぉ。  何で逃げるの??  さっきまでは横に何気にいたくせにぃ!!  応援してくれてるんじゃなかったのぉ????」

 

 

すると、庭の向こうの村道に、見慣れたノロノロ運転の軽自動車が現れました。  どうやらキジさんはその音を聞きつけて(?)林の中に隠れた模様です。  野性味を失っていたわけではなかったみたい・・・・・(笑)

 

 

キジさんに変わって現れたノロノロ運転の軽自動車ですが、案の定、目の前で停まりました。  そして車から降りてきたのは、毎度おなじみのちり紙交換牛乳でお世話になっている、元地主の酪農家 H さんです。

 

「今日はあったかでいいねぇ~。  ところで、何してんの?」

 

「ああ、Hさん、こんにちは。  ホント今日はあったかですねぇ。  いえね、しいたけ栽培に挑戦してみようかと思って・・・・・・。」

「ほぉ、そうかい。  どれどれ・・・・・・。」

 

 

Hさんは KiKi の作業場に近づいていらっしゃいました。  で、あたりに散らばっている KiKi の道具類を一目見るなりおっしゃいます。

 

 

「バッテリー式じゃない、電動のドリルの方が効率いいよ。  うちは去年やって今年は使う予定ないから、持ってきてやるよ。」

「あら、そんな面倒でしょ。  いいですよ。  なかなか作業が進まないんですけど、まあ、半分は楽しみでやっているんだし・・・・・・」

「いや、持ってきてやる。  ちょっと待ってな・・・・・。」

 

そう仰ると、先ほどのノロノロ運転はどこへやら・・・・。  サ~っと走り去って行きました(笑)。    

今日も KiKi はLothlórien_山小舎に来ています。  外は雨・・・・・。  いえね、本当だったら今日は KiKi はしいたけのホダ木作りにいそしんでいるはずだったのです。  そのために昨日の日曜日は例の薪の原料に・・・・と購入しておいた山積みの材木山からほどよい太さの木を選んで、しいたけ栽培用の長さ(約1メートル)に切り出す作業をせっせとしていたのですから。  ところがあいにくのお天気となってしまい作業は中断中・・・・・。  う~ん、困ったもんだ!  

で、外作業は断念して、今日は山小舎の中に閉じこもり、「そうそう例の OTTAVA がちゃんと聴けるかどうかのテストをしなくちゃ♪」と繋いでみたところ・・・・・。  案の定でした。  ISDNではやっぱり音がぶつぎれになってしまいおよそ音楽鑑賞とは言い難い状況です。  う~ん、腹立つなぁ。  

TVでは大々的に「光に変更しましょう!」とCMが流れ、電器屋さんに行けば「地デジTV、 NTT光とセットで購入すれば○万円値引きします」な~んていう値札が踊り、素敵なインターネット・ラジオ番組も見つけたというのに、KiKi には光に変更する気がマンマンなのに、NTTさんのご都合(何度も依頼の電話をしている)により、そのどれもが享受できないなんて、なんとも割り切れない気分です。

と、まあ、ブチブチ文句を言いたい気分をぐっと抑えるために、今朝も読書にいそしんでおりました。  てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

魔女の宅急便(その5) ~魔法のとまり木~
著:角野栄子 絵:佐竹美保  福音館

51dURIlvUyL__SL500_AA300_.jpg (Amazon)

魔女のキキも今回の作品のなかで、二十歳になりました。  あいかわらずそばには、相棒の黒猫ジジがいます。  今回も、魔女として旅立ったばかりの女の子など新しい人との出会いがあります。  猫のジジにも素敵な出会いがありました。  そしてコリコの町の町長さんをはじめ、今までの四作品で出てきたなつかしい登場人物たちもかわるがわる顔を出します。  物語の最後には、長かったとんぼさんとのつかずはなれずの関係も大きく動きます。  「魔女の宅急便」は十三歳になったキキの旅立ちから始まりました。  今回は二十歳になったキキの新たな旅立ちの物語です。  一作目からずっと読んできてくださった方も、初めてキキの物語に触れる方にもきっと楽しんでいただけると思います。  (Amazon より転載)

早いもの(?)で、今号でキキも20歳を迎えます。  相変わらずミョ~に大人っぽいところとミョ~に子供っぽいところが混在している複雑なキャラだけど、KiKi がそんなキキの性格に慣れてきたのか、はたまたやっぱりキキがそれなりに成長しているのか、今号では第3巻や第4巻で感じたほどの違和感・・・・というか居心地の悪さは感じませんでした。  今号でかなり好きだったのは第3章の「海のかぎ」、第7章の「ファッションショー」、そして第8章の「魔法のとまり木」です。

第3章の「海のかぎ」の物語はなんだかホンワカしていていいなぁと思うんですよね。  コリコ湾に沈んだ船から引き上げた銀製の鍵を相棒の鍵穴に合わせてあげたいというお届け物の依頼のお話。  この鍵の持ち主がキャプテン・ゴーゴーという人らしいんだけど、その方はすでに他界されていてそのゴーゴーさんの子供やら孫やらが住むところにキキがこの鍵を届けに行くんです。  するとそこのお宅には家族が「もしかしたらの箱」と呼んでいる宝箱があって、鍵がないためにその箱をあけることができなくて、家族全員の一種の謎だったんですよね。  で、そこに鍵が届いたものだから、最初こそは「やっと何が入っているか見ることができる♪」と大喜びなんだけど、いざ!というその瞬間、その家の家長たるお父さんが言うんですよ。

「あけちゃっていいのかい?  ほんとうにいいのかい?  あけちゃったら、それでおわり。  ぜんぶ見ちゃったら、それでおわり。  『もしかしたらのパーティ』はおしまいになっちゃうんだよ。  それでいいのかい?」

なんとその家族は、キャプテン・ゴーゴーが遭難した日に、その箱をかこんでみんなが集まって、なかに何が入っているかを想像する遊びを始めていて、それが「もしかしたらのパーティ」。  この想像にはルールがあって、それは「あんまりばかばかしいのはダメで、ありそうなんだけどなさそうって思えるようなことでなくちゃいけない」というもの。  で、この家族は最終的に家族全員の意見が一致して、この鍵を受け取らないんですよ。

「あればあけたくもなります。  この世は決まりきったことが多すぎるから、なんだかわけのわからない遊びがあってもいいじゃないですか。  欲しい方がいたらお譲りになってください。」

「行方がわからなくなってしまうかもしれませんよ。」

「ええ、いいです。  この世にかぎが存在すると思えば、もしかしたらの楽しみもさらに大きくなる。  これからもずっと続けられるし。」

で、この仕事の依頼主(鍵を発見した人)にその話をすると、この人のリアクションがまたいいんですよね~。

「それなら私もこのかぎを売らないでとっておきますよ。  そしたら私にも『もしかしたら』が続くかもしえないから。  この気持ちっていいですねぇ。」

・・・ということで白黒はっきりつけるばかりじゃないよね♪的な気分が盛り上がったところで、最後にジジが締めてくれるんだけど、ここで KiKi はやられたぁ!って思いました。

「(あけたらそこで)おわりじゃないよ。  また不思議が出てきたりして、やってみなくちゃわからないじゃないか。  ちゃんと答えを見つけるのも大切だよ。」

あいまいなことを残しながら空想することの楽しさ、大切さもあるけれど、空想ばかりしていないでちゃんと答えを見つけることも大切・・・・というこの展開は思わず「うまい!」と思ってしまいました。  しかもこれを魔女猫が言ってのけるところがいいなぁ(笑)

    

最近はこのエントリーでご紹介したインターネット・ラジオ OTTAVA に嵌ってしまっていて、なかなかCD鑑賞にまでは手が出ていない KiKi です。  まあ、傾向としてはクラシック音楽の全曲(例えば交響曲や協奏曲やソナタなんかの全楽章)がかかることはなくて、どちらかというとBGM系のどちらかというと静か目な音楽が1楽章だけ流れて、トークが入って、また別の曲の1楽章が流れて、トークが入るっていう感じなんですね~。  そういう意味では「きちんと音楽を聴くぞ!」という心構えで聴くクラシック番組ではなく、言わば「ながら聴き」をするクラシック音楽専門チャンネルっていう感じ。  でもね、例えばお料理しながら・・・・とか、お掃除しながら・・・・・のBGMには悪くありません。

iTunes がPCに入るようになってからは、音楽の流しっ放しっていうのは昔に比べると格段と楽になった(CDを入れ替えたりする手間がいらない)けれど、あちらは自分のコレクションに限定されちゃうので「あれ?  これ何だっけ??」っていう意外性の愉しみには欠けているところがあるけれど、こちらの放送だとイントロクイズを楽しむような気分が盛り上がるのもなかなか Good! です。  そして、ところどころに入るトークもちょっと得したような気分にさせてくれることがあるし、ラジオ番組らしく天気予報が入ったりするのもなかなか Good! です。  

インターネットラジオっていうのは電波放送じゃないから、恐らくLothlórien_山小舎でも楽しめるんじゃないかと思っているんだけど、通信環境が Poor だと音がぶつ切りになっちゃったりとかするんでしょうかねぇ。  これは今週末、テストしてみる必要がありそうです。 

ま、そんな中、本日も進めていきますよ、「のだめカンタービレに出てくる音楽を聴いてみる企画」。  今日はちょっと短めの音楽になっちゃいますけどね。  ま、てなわけで、本日の KiKi の1曲はこちらです。

ラヴェル 管弦楽版「亡き王女のためのパヴァーヌ」
DG F28G 22013 演奏:小沢征爾指揮 & ボストン交響楽団 録音:1974年~1975年

Ozawa_Ravel.jpg   (Amazon; 現在販売されているものでは多分これ)

この曲は KiKi にとっては「管弦楽曲として」・・・・というよりも、「ピアノ曲として」・・・・の音楽の方がおつきあいが長いんですけど、今では「管弦楽曲として」の音楽の方により親しみを感じます。  まあ、先日のこのエントリーでもお話したように、ラヴェルのピアノ曲がどちらかというと苦手な人間なので、その思い込みも多分に影響していると思うんですけどね。

因みにこの曲にはちょっと悲しい逸話があるんですよね。  それはね、ラヴェルって1932年、何かの都合で乗っていたタクシーが彼の自宅近くで交通事故を起こしてしまって、その時に受けた脳の損傷が原因で記憶障害になってしまうんですけど、そんな時にこの音楽を聴いて「この曲はとてもすばらしい。  誰が書いた曲だろう。」と言ったとか言わなかったとか・・・・。  本当か嘘か KiKi は不勉強のためよくわからないんだけど、ラヴェルってこの脳の障害がどんどん進行して、最後は廃人同様にして亡くなったということなので、この言葉を残したとされる段階ではまだ「記憶障害」だけで音楽の良し悪しを感じる感性・・・・というか、音楽を分析する力・・・・みたいなものは衰えていなかったっていうことですよね。  そういう芸術家魂みたいな部分は記憶よりも長続きするのかなぁと思うと、やっぱり「才能」っていうのはあるんだなぁと思わずにはいられません。

もっとも・・・・・

KiKi は今、ちょっと「アルツハイマー」に関して勉強していたりするんだけど、あの病気でも「記憶障害」は起こしていても、感情というか感性というかは、最初のうちは衰えない(逆に研ぎ澄まされたりもする)みたいだから、これは才能とは別物なのかもしれません。

 

 

 

今週の KiKi は風邪っぴきです。  先週木曜日にちょっとお仕事の関係で雨に濡れてしまい、帰宅してから咽喉が痛くていや~な予感はしていたんですよね。  もともと KiKi は平熱が低い体質だっていうこともあって、ちょっとした発熱でもすぐだるくなってしまっておまけに吐き気を伴う気鬱に陥っちゃうんですよね~。  で、多くの場合、風邪のひき始めは咽喉が痛いところから始まるんです。

咽喉の痛みを感じる → 扁桃腺が腫れる → 発熱する → 食欲が落ちる → 治りが悪い

という負のスパイラルに陥っちゃうと後が面倒なので、先週の木曜日の段階で「これはヤバイ!」と思って、帰宅して食事をすますと風邪薬を飲んで早々にお布団に入って休養を心がけました。  だから先週末はLothlórien_山小舎行きも急遽中止して東京でず~っとおとなしくしていました。  ようやく「だいぶ治ってきたかな?」と思えるようになった月曜日。  どうしても出席しなくちゃいけない会議があったので出かけたのですが、あの日はかなり冷え込んでねぇ・・・・。  会議が終わって帰宅したらまた強烈な咽喉の痛みが襲ってきました。  先週の木曜日の痛みより感覚的には重症な感じ・・・・・ ^^;  で、帰宅して食事をすますと風邪薬を飲んで、ついでに扁桃腺が腫れちゃうのを予防するためにルゴールを塗ってご就寝 Zzzzz  

ところがねぇ、そこまで用心したのにやっぱり出ちゃったんですよね、熱。(汗)  で、火曜日・水曜日はひたすらお布団に包まって安静に過ごしていました。  でもね、あんまりお布団とばかり仲良くしていると頭はぼ~っとしてくるし、ついでに運動不足で足が突っ張ったような感じになっちゃうんだな、これが。  ま、てなわけで、暖かいうちに運動不足解消と気分転換、風邪菌が充満しているお布団の天日干しを兼ねて、お散歩に行くことにしました。  ほどよい距離感でほどよい所要時間で帰宅できるところ、できればちょっとした目的意識も欲しいなぁという病人の割には欲張りな欲求を満たしてくれるところを色々検討してみた結果、KiKi のお散歩の目的地は近所の図書館に決まりました。  

久々だったので、使用停止状態になっている利用カードを復活させてもらって借りてきたのは、とうぜんのことながらあの続編です。  まあ、そんなこんなで本日の KiKi の読了本はこちらです。

魔女の宅急便(その4) ~キキの恋~
著:角野栄子 絵:佐竹美保  福音館

61XH34EJCKL__SL500_AA300_.jpg (Amazon)

とんぼさんがかえってくる!  ふたりでむかえる夏休み。  キキの胸はたのしい計画でいっぱいになりました。  そこに送られてきた一通の手紙。  その意味は...  さあ、本の扉をあけて、キキといっしょに17歳の夏の空を飛んでください。  (Amazon サイトより転載)

ついこの間13歳だったキキのひとりだちの物語を読んでいたのに、あっという間に17歳になっちゃっていて、この巻のタイトルも「キキの恋」・・・・・と少しずつ大人びてきているわけですが、とは言うものの、今号のキキは何となく子供っぽく見えちゃったのは気のせいでしょうか?  等身大の17歳の女の子ってこんな感じなのかな??    

とっても不思議な感じがするのは、ある時はとっても大人びてみえるキキが別の時には急に子供っぽく見えること。  純粋なんだけど、単に純粋っていうのとは違う「幼さ」が残っているんですよね。  17歳頃っていうのはそんなにも不安定な時代だったっけ???  17歳といえば高校2年生か3年生ぐらいですよね。  お散歩効果で少しはすっきりしたものの、まだぼ~っとしている頭をふりしぼって思い出してみました。  

17歳当時の KiKi はどんな生活をしていたんだっけ??  クラブ活動に夢中な時間帯があったなぁ・・・・・(「エースをねらえ!」に触発されてテニス部に所属していたので毎日クタクタだった)   それから一応受験校だったから勉強も大変だったっけ・・・・(授業にやっとこさっとこついていく & 模試づけの毎日だったような・・・・・)  そうそう、それからちょうど東京の音大の先生のレッスンも受けていた頃なので、ピアノの課題も多くて、いつも「時間が足りない!」と叫んでいたような記憶が・・・・・・。  ま、要するに何が何だかよくわからないまま色々なことに追いまくられていて多忙だった・・・・という以上の記憶が浮かんできません(笑)

でもね、それって逆の見方をすれば、KiKi の人生の中で「他人との関連性がもっとも希薄だった時代」と言えるのかもしれません。  テニスにはもちろんダブルスとか団体戦というのもあるけれど、基本的には個人技のスポーツだし、ピアノというのは完璧に個人技の世界。  受験勉強というのも自分の力が試されるわけで、そういう意味では「人と比べてどうした、こうした」な~んていう余裕はなかったような気がします。

自分の状況と他人を比較してああだこうだと考えていたのは、どちらかというと大学生時代だったかなぁ・・・・。  あれ?  だとするとキキが子供っぽいんじゃなくて、KiKi の方が子供っぽかったっていうことなのかしら???  それでも、自分と比べてこの物語のキキの方に子供っぽさを感じちゃうのはこの物語を読んでいる今の KiKi が大人だからなのかなぁ????  

あのね、そういう部分も否定できないような気もしないじゃないけれど、多分違うんだと思うんです。  キキは13歳で一人立ちして、既に「社会人」になっちゃっているので、KiKi の意識の中のどこかに「社会人としてのキキ」が根強く残っているんですよ。  実際、そういう部分ではものすご~くしっかりしていて、大人っぽいんですもの。  でもね、その「社会人しているはずのキキ」の言動だと思って読んでいると、今号ではあまりにも「普通の女の子」っぽい言動が多くて、幼さを感じちゃう・・・・・  そういうことのような気がするんですよね。  

特にそれを強く感じちゃうのは「ほうきがない!」の章。  楽しみに待っていたとんぼさんの帰省を一方的にキャンセルされ、ある種身勝手なイライラ感を抱えていたキキが、たまたま出会ったある人に誘われて楽しい夜の予定が入ったまさにその日。  よりにもよって「魔女の宅急便屋さん」にとって遠くて面倒くさい、しかも別の日には変更不可能なお仕事が入ります。

「でも私、バタバタ慌てるのって、案外好きなのよね。  特にあとで楽しみがある時はわくわくするもの。  ちゃんと時間通りに行って魔女の力をみんなに見せてやるわよ、ぜったいよ、ふん。

あれれぇ~、「見せてやる」とか「ふん」とかってキキのキャラクターには合わないと思うんですけど・・・・。  

で、挙句

「見つからなかったら帰っちゃおう・・・・  どうせちっちゃな泡立て器だもの。  ないとすごく困るってものじゃないでしょ・・・・・。」

「やだ、あったわ。  見つけちゃったわ。」

う~ん。  このあたりで既にいや~な予感はしていたんですよね。    

 

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