2010年5月アーカイブ

2010年5月の読書のまとめです。

 

5月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:5134ページ

背教者ユリアヌス (下) (中公文庫)背教者ユリアヌス (下) (中公文庫)
学究肌の皇帝であったからこそ、ユリアヌスが求めた「理想の哲人政治」。  複雑怪奇な現代社会の政治にさらされている現代人の KiKi にとってはあまりに「夢想的」というか「理想主義的」な考え方・アプローチに見えなくもないユリアヌスの姿勢に、胸が痛むと共に、それでも「政治にこそ」このようなある種の理想主義は必要なものなのかもしれないと感じました。  一般人の日々の生活は「理想ばかりは言っていられない」「理想だけではおなかいっぱいにはならない」「理想だけでは雨露を凌げない」という現実の重さ・・・・というか、生活
読了日:05月31日 著者:辻 邦生


背教者ユリアヌス (中) (中公文庫)背教者ユリアヌス (中) (中公文庫)
凡そ実務肌の人間とは思えなかったユリアヌス、学究肌で理想主義者というイメージのユリアヌスが最大の危機(皇帝への反逆罪の嫌疑をかけられたこと)を乗り越え、本来なら片腕として頼みたいはずの人々に恵まれない中、混乱のガリア平定で着々と成果を挙げる姿を描いているこの中篇。  ユリアヌスの度を過ぎているように見えなくもない「御人好しさ加減」にハラハラし、現実世界に生きつつも相変わらず理想主義を貫いている姿に惚れ惚れとし、文字の小ささ & Volumeの多さを苦ともせず、あっという間に読了してしまいました(笑)。
読了日:05月27日 著者:辻 邦生


背教者ユリアヌス (上) (中公文庫)背教者ユリアヌス (上) (中公文庫)
この上巻ではまだまだユリアヌスが何を「自分の核とする考え方」と捕らえているのか、なぜ彼が「背教者」と呼ばれるようになったのか、彼が「背教者」と呼ばれることを潔しとし、それでも守りたかったもの、信じたかったものが何だったのかまでは描かれていないけれど、ある意味でヨーロッパ史を築き上げてきたベースにキリスト教の台頭という事実があるだけにこの先の物語に興味を持たずにはいられません。
読了日:05月25日 著者:辻 邦生


水辺にて―on the water/off the water水辺にて―on the water/off the water
梨木さんの作品は現段階ではこの本を含めてまだ4冊しか読んでいないんだけど、物の見方、感じ方、そしてそれを表現する際の言葉の選び方にものすご~く親しいものを感じます。  上橋さんの作品に関しては「参った!」っていう言葉が相応しかったような気がするんだけど、梨木さんの作品に関しては今のところ「参った!」という言葉よりは、「うんうん、わかるわかる。  あ、やっぱり?  あ、そうそう、KiKi には見つけられなかった言葉だけどそれよ、それ!」っていう言葉が似合うと言うか・・・・・・。
読了日:05月21日 著者:梨木 香歩


丹生都比売丹生都比売
いかにも「武人」という雰囲気のある大海人皇子を父に、女傑という言葉を体現したかのような鸛野讃良皇女(後の持統天皇)を母にもつ草壁皇子。  2人の子供とは思えないほど、線が細く、気持ちが柔らかで、生き抜くことが困難だった混沌とした時代のリーダーにはおよそ向いていない感じがします。  でも、逆にその「細さ」ゆえに見えること、感じられること、引き寄せられるものが美しい日本語で繊細に描かれている物語だと思います。
読了日:05月19日 著者:梨木 香歩


この庭に―黒いミンクの話この庭に―黒いミンクの話
しまった~!!  この本のことをあまりしっかりと調べないで「文庫本になっていない梨木作品」ということで安易に図書館に予約を入れちゃっていたんだけど、これって実は「りかさん」「からくりからくさ」の番外編・・・・・みたいな本だったんですね~。  「りかさん」も「からくりからくさ」も KiKi の蔵書(文庫だから蔵書な~んていう風に呼ぶのはちょっと憚られるけれど・・・・ ^^;)の中には既に仲間入りしていて、出番を待っているところだったんだけど、未読の KiKi にとっては主人公のアル中女性(?)の心の傷の深遠
読了日:05月19日 著者:梨木 香歩


空色勾玉 (トクマ・ノベルズ EDGE)空色勾玉 (トクマ・ノベルズ EDGE)
なるほどね~。  記紀をベースにしてこんな物語が描けるんですねぇ・・・・・。  興味があってもなかなか読み進めるのには骨が折れる「古事記」や「日本書紀」の世界。  日本人としてきちんと読んで知っておきたいという想いを抱くことがあっても、結構途中で挫折しちゃう人って多いんじゃないかと思うんですよね。  かくいう KiKi もその1人なのですけど・・・・・ ^^;  KiKi の場合、あちらで挫折しちゃう1つの大きな理由は「読みにくい人名」にあるんですけど、この「空色勾玉」は同じ「カミサマ」の名前であっても文
読了日:05月16日 著者:荻原 規子


西の魔女が死んだ (新潮文庫)西の魔女が死んだ (新潮文庫)
う~ん、心がほっこりしますねぇ、こういうお話。  やっぱり人間は自然の中のちっぽけな生き物に過ぎなくて、自然の中にあって生きるために必要なことを黙々と、粛々とやっていくのがもっとも健全な生き方なんだという確信にも近い想いを新たにしました。  そして、魔女っていうのは魔法の呪文が使えるような人のことではなくて、もっと普通の存在・・・・・。  でも、自分にとって一番大切なものが何かをしっかりと体感できていて、その芯をぶらすことはなく、自分が生かされていることを謙虚に受け止め、その中でできることをきちんとしてい
読了日:05月13日 著者:梨木 香歩


西の善き魔女〈8〉真昼の星迷走 (中公文庫)西の善き魔女〈8〉真昼の星迷走 (中公文庫)
全編を読み終えてみて言えること。  恐らく作者の荻原さんがイメージしていたこの物語の構想っていうのは、この冊数で収まりきれる内容のものではなかったのだろうなぁ・・・・ということです。  と、同時に、児童文学からスタートしつつもどこかで「児童文学のリミッター」を外していった上橋さんに対し、あくまでも「児童文学のリミッター」を自らの枷として書き続けていったのが荻原さんだったのではないか?  そんな気がします。 本来なら本編とは別物として扱われるべき「外伝」部分を読んで初めて、ルーンがどうしてルーンたりえている
読了日:05月12日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈7〉金の糸紡げば (中公文庫)西の善き魔女〈7〉金の糸紡げば (中公文庫)
全編を読み終えてみて言えること。  恐らく作者の荻原さんがイメージしていたこの物語の構想っていうのは、この冊数で収まりきれる内容のものではなかったのだろうなぁ・・・・ということです。  と、同時に、児童文学からスタートしつつもどこかで「児童文学のリミッター」を外していった上橋さんに対し、あくまでも「児童文学のリミッター」を自らの枷として書き続けていったのが荻原さんだったのではないか?  そんな気がします。 本来なら本編とは別物として扱われるべき「外伝」部分を読んで初めて、ルーンがどうしてルーンたりえている
読了日:05月12日 著者:荻原 規子


西の善き魔女VI- 闇の左手 (中公文庫)西の善き魔女VI- 闇の左手 (中公文庫)
なんとまあ、唐突な!!  これが KiKi の第一印象でした。  今回 KiKi は文庫本で読んでいるので、当然この第6巻の「闇の左手」を読む前に第5巻の「銀の鳥 プラチナの鳥」を読んでいるから、南国で起こるさまざまな出来事に関してそこそこ予備知識をもって望むことができたからいいようなものの、もしもこれをオリジナル版のままに読み進めていたら、「は?  なんで???」と思っちゃっただろうなぁと感じずにはいられませんでした。  そして、上記、文庫本裏表紙から転載した「内容紹介」にある「賢者とは?  吟遊詩人と
読了日:05月11日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈5〉銀の鳥プラチナの鳥 (中公文庫)西の善き魔女〈5〉銀の鳥プラチナの鳥 (中公文庫)
何だかますます「少女マンガチックな叙事詩を真似た物語」っていう感じがしてしょうがないんですよね。  古今東西の名だたる名作のエッセンスやら題名やらをぱくっていて、だからといってそのパクリだけで終わっているわけではないような雰囲気も漂わせつつ、それでもこの物語独特の世界観がレースごしにしか見えてこなくて、じゃあ読み進めるのが嫌になっちゃうかと言えばそうでもない・・・・なんとも不思議な物語です。
読了日:05月10日 著者:荻原 規子


西の善き魔女 4- 世界のかなたの森 (中公文庫)西の善き魔女 4- 世界のかなたの森 (中公文庫)
何だかますます「少女マンガチックな叙事詩を真似た物語」っていう感じがしてしょうがないんですよね。  古今東西の名だたる名作のエッセンスやら題名やらをぱくっていて、だからといってそのパクリだけで終わっているわけではないような雰囲気も漂わせつつ、それでもこの物語独特の世界観がレースごしにしか見えてこなくて、じゃあ読み進めるのが嫌になっちゃうかと言えばそうでもない・・・・なんとも不思議な物語です。
読了日:05月09日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈3〉薔薇の名前 (中公文庫)西の善き魔女〈3〉薔薇の名前 (中公文庫)
何だかますます「少女マンガチックな叙事詩を真似た物語」っていう感じがしてしょうがないんですよね。  古今東西の名だたる名作のエッセンスやら題名やらをぱくっていて、だからといってそのパクリだけで終わっているわけではないような雰囲気も漂わせつつ、それでもこの物語独特の世界観がレースごしにしか見えてこなくて、じゃあ読み進めるのが嫌になっちゃうかと言えばそうでもない・・・・なんとも不思議な物語です。
読了日:05月08日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈2〉秘密の花園 (中公文庫)西の善き魔女〈2〉秘密の花園 (中公文庫)
う~ん、面白くないわけじゃないんだけどちょっとビミョーかも・・・・。  今のところ全8冊のうち2冊しか読んでいないからなんとも言えないし、それなりに続きの展開に興味もあるんだけど、何となく40代のおばさんには苦笑せざるをえないような、ティーン・エイジャー向けの設定が多すぎるような・・・・・。  「舞踏会」「亡き母の形見の首飾り」「白馬の騎士」「女子高の表のルールと裏のルール」と KiKi にはこそばゆくなっちゃうような舞台設定のてんこ盛りです(笑)  もちろん登場人物の1人1人のキャラは立っているし、そこ
読了日:05月05日 著者:荻原 規子


西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)西の善き魔女〈1〉セラフィールドの少女 (中公文庫)
う~ん、面白くないわけじゃないんだけどちょっとビミョーかも・・・・。  今のところ全8冊のうち2冊しか読んでいないからなんとも言えないし、それなりに続きの展開に興味もあるんだけど、何となく40代のおばさんには苦笑せざるをえないような、ティーン・エイジャー向けの設定が多すぎるような・・・・・。  「舞踏会」「亡き母の形見の首飾り」「白馬の騎士」「女子高の表のルールと裏のルール」と KiKi にはこそばゆくなっちゃうような舞台設定のてんこ盛りです(笑)  もちろん登場人物の1人1人のキャラは立っているし、そこ
読了日:05月04日 著者:荻原 規子


狐笛のかなた (新潮文庫)狐笛のかなた (新潮文庫)
これって「精霊の守り人」なんかと同様、「野間児童文芸賞」の受賞作ということなんだけど、「精霊の守り人」は辛うじて児童文学っていう感じがするものの、この「狐笛のかなた」は児童文学とは呼べないんじゃないのかなぁ・・・・・。  幻想的な世界を描いている ≒ 夢物語 ≒ 児童文学 というある種のヘンテコな括りの中で「児童文学扱いされている文学」っていう感じがしました。 この物語、そこかしこに「死」とか「霊魂」みたいな空気が漂っているんだけど、子供時代ってものすご~く「生」に執着していて「死」っていうのはある種の状
読了日:05月02日 著者:上橋 菜穂子

読書メーター

 

えっと、これとは別に「メディアメーカー」さんで提供されているカウントダウンパーツで「目標読書量」に対するカウントダウンをこのブログでは表示しているのですが、その目標数に年間で100冊、月間で10冊を入れておいたところ、ここ数ヶ月は月間に関しては常にマイナス表示で終わり、今日現在、年間の目標冊数に対しては残り32冊となってしまっていました。  このままのペースでいくとあと3ヶ月ぐらいで年間の目標に到達してしまいそうな雰囲気です。

基本的には冊数をこなす読書には走りたくないため、目標数にとやかく拘りたくはないのですが、少なくとも今のペースだとカウントダウンをする意味もあまりないような感じがしないでもありません。  ま、てなわけで、とりあえず目標数を変更することにしました。  とりあえず「月間目標数=15冊」、「年間目標数=180冊」にしてみたいと思います。  まあ、個人的にはこの目標数に意味があるとはあまり思っていないんですけどね・・・・・・(苦笑)

    

今週末のLothlórien_山小舎はお天気に恵まれず、色々気になる野良作業がありつつもほとんど庭や畑に出ることができませんでした。  今年の5月は晴天に恵まれた GW と同じくドピーカンだったその後の週末で「筋肉痛とお友達」状態がず~っと続いていたのですが、ようやくちょっとした小休止といった感じでした。  で、本来ならば「晴耕雨読」の雨読に没頭しているはず・・・・・ではあったのですが、ちょっと大きなお買い物の下見にかなりの時間を費やすことになってしまいました。  その大きなお買い物とはです。  そろそろ買い替え時が来ているということもあるし、KiKi の愛車は都会生活に照準を合わせたいわゆる「シティ・カー」だったので、今後の人生に合わせてそろそろ「山向きの車」「田舎向きの車」に変更しようかな・・・・・と。  ま、てなわけでちょっぴり読書の方がスピードダウンしてしまった週末でした。  そんな中、お布団読書でようやく読了したのがこちらの図書館本です。

背教者ユリアヌス(下)
著:辻邦生  中公文庫

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永遠のローマよ。  日の神は今わが生を見棄てられた!  ペルシア兵の槍に斃れたユリアヌスは、皇帝旗に包まれてメソポタミアの砂漠へと消えてゆく。  毎日芸術賞にかがやく記念碑的大作!  (文庫本裏表紙より転載) 

ず~っと昔、KiKi がまだ高校生だった頃、世界史の授業でこのユリアヌス帝時代のローマの歴史に関しては何を学んだのか??  この3冊を読みながら一所懸命思い返してみたのですが、正直なところほとんど記憶の端に浮かんでくるものがありませんでした。  それでも、「背教者ユリアヌス」という言葉だけは漠然と覚えている・・・・・・そんな感じです。  

今回この大著を読むことによって、挿話1つ1つの真偽はともかくとして、人となりに関してはかなり明確にイメージできるようになったような気がするし、以前このエントリーでもちょっとだけ触れた、学校時代の世界史の授業では結局のところ理解することができなかった「宗教」と「政治」がどんな風に絡まっていたのかに関してもかなり明確に頭の中が整理できたような気がします。

 

ふと気がつくと5月も終盤。  まもなく梅雨のシーズンです。  中学生の頃、校長先生の訓話の中に「4月の雨は嫌だけど、5月の花を咲かせます。」という言葉があり、長い間そんなことはすっかり忘れてしまっていたけれど、ふいに昨日その言葉だけが思い出されました。  この言葉を用いながらどんなお話をしていただいたのかは残念なことに思い出すことができないのですが、とても心に残る言葉だと思います。  因みに「マザー・グース」には、これに似たこんな歌があることを大学生の頃に知り、この歌に出会ったときもその校長先生のことを懐かしく思い出しました。

  March winds and April showers
  Bring forth May flowers.

「三月の風と四月の雨が、五月の花々を咲かせる」というほどの意味でしょうか。  又、イギリスに暫く滞在していたとき(これも大学生の頃)、これに似たような言い回しの言葉をホームステイしていたお宅のお母さんから聞き、その時も新鮮な驚きを感じると共に、その校長先生のことを薄ぼんやりと思い出したこともありました。

  A windy March and a rainy April make a beautiful May.

「三月の風と四月の雨が美しい五月をつくる」というほどの意味ですよね。  どうしてこんなことをふいに思い出したのか・・・・・。  それはたまたま今が5月の下旬であるということもあるように思うのですが、同時に本日読了した「背教者ユリアヌス(中)」の中に描かれるユリアヌスの姿に、どことなく「青臭い」ものを感じ、同時にその「青さ」に似たものを持っていた自分への郷愁のようなものがあったから・・・・・のような気がします。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

背教者ユリアヌス(中)
著:辻邦生  中公文庫

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けがれなき青年の魂にひたむきな愛の手をのべる皇后エウセビア。  真摯な学徒の生活も束の間、副帝に擁立されたユリアヌスは反乱のガリアの地へ赴く。  毎日芸術賞にかがやく記念碑的大作!  (文庫本裏表紙より転載)

凡そ実務肌の人間とは思えなかったユリアヌス、学究肌で理想主義者というイメージのユリアヌスが最大の危機(皇帝への反逆罪の嫌疑をかけられたこと)を乗り越え、本来なら片腕として頼みたいはずの人々に恵まれない中、混乱のガリア平定で着々と成果を挙げる姿を描いているこの中篇。  ユリアヌスの度を過ぎているように見えなくもない「御人好しさ加減」にハラハラし、現実世界に生きつつも相変わらず理想主義を貫いている姿に惚れ惚れとし、文字の小ささ & Volumeの多さを苦ともせず、あっという間に読了してしまいました(笑)。

 

本日の読了本も図書館本です。  おとぎ話、神話、ファンタジー、叙事詩、英雄伝、そして歴史物。  KiKi の読書嗜好はこれらのジャンルに偏っているようなところがあるのですが、日本人の書いた歴史物の中でもかなり大きなインパクトをもってその存在を認知しつつ(何せ文庫本3冊なので・・・・・ ^^;)、でも所詮日本人が書いた西洋史ものなんだよなぁというミョウチクリンな懐疑の目を向けつつ、長い間ず~っと気になっていた本の第1巻(上巻)を読了しました。

背教者ユリアヌス(上)
著:辻邦生  中公文庫

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ローマ皇帝の家門に生まれながら、血をあらう争いに幽閉の日を送る若き日のユリアヌス。  やがて訪れる怒涛の運命を前にその瞳は自負と不安にわななく。  毎日芸術賞にかがやく記念碑的大作!  (文庫本裏表紙より転載)

いや~、久々に「本らしい本」を読んだ!  そんな感じです。  あ、もちろんこれまでず~っとこのブログで取り上げてきた本たちが「本らしくない本」だと思っているわけではないんだけど、ある意味で気楽に楽しく、まるで日常会話を楽しむが如く読めちゃう本だったのに対し、この本はどこか居住まいを正して読まなきゃいけない本っていう感じです。  でもね、それは「読みにくい」とか「わかりにくい」とか「格調が高すぎる」ということではなく、ものすご~く引き込まれるし、スラスラ読めちゃうんだけど、でも何かが違うんですよね~。

ま、これはひょっとしたら久々に小さな活字の本だったから・・・・・なのかもしれないんですけどね(笑)  最近では老眼鏡のお世話になっている KiKi にとって、活字が小さいというのは中身はともかくとしてそれだけで正直「うへぇ~!」っていう感じがするんだけど、この本もご他聞にもれず、そんな本なのです。  これで KiKi の心の中に「前から気になっていた」というフックがなかったら、「無理!」と最初から読むのを諦めてしまったかもしれません。

でもね、最初のうちこそは字の小ささに若干辟易としていたのですけど(何せ、目が悪くなってきたところへもってきて、KiKi の読書タイムは基本的にはお布団の中、寝る寸前なので ^^;)、10ページぐらい読み進めたところでもうそれは「気にならないこと」「瑣末なこと」になってしまいました。  それぐらい引き込まれて先へ先へと読み進めていくことができました。

水辺にて 梨木香歩

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今日の読了本も図書館本です。  この表紙(↓)、素敵ですよね~。  これは川の風景なんでしょうか?  KiKi には湖の風景に見えるんだけど、こういう「幽玄」という言葉が似合いそうな景観は KiKi の大好物!  期待を抱えて読み始めたところ案の定、あっという間に読了してしまいました。  

水辺にて
著:梨木香歩  筑摩書房

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生命は儚い、けれどしたたかだ-。  川のにおい、風のそよぎ、木々や生き物の息づかい。  カヤックで漕ぎだす、豊かで孤独な宇宙。  そこは物語の予感に満ちている。  『Webちくま』連載に書き下ろしを加えて単行本化。  (Amazon より転載)

梨木さんの作品は現段階ではこの本を含めてまだ4冊しか読んでいないんだけど、物の見方、感じ方、そしてそれを表現する際の言葉の選び方にものすご~く親しいものを感じます。  上橋さんの作品に関しては「参った!」っていう言葉が相応しかったような気がするんだけど、梨木さんの作品に関しては今のところ「参った!」という言葉よりは、「うんうん、わかるわかる。  あ、やっぱり?  あ、そうそう、KiKi には見つけられなかった言葉だけどそれよ、それ!」っていう言葉が似合うと言うか・・・・・・。

で、梨木さんのエッセイを今回初読みしてみたわけだけど、何となく、何となく・・・・・ではあるんだけど、ある種の共通項・・・・みたいなものを見つけたような気がします。  まず第一に同世代だということ。  つまり同じような子供時代体験をしてきているんだろうなぁ・・・と。  そして同じようにイギリス文学に憧れて、イギリスにも滞在(梨木さんの方が長いし、きっちり学んでいらしてるから「同じように」という言葉は相応しくないかもしれないけれど)してみた人だということ。  観光地よりもそこから外れたちょっと寂しいような、厳しいような世界に何故か惹かれる体質(?)の持ち主だということ。  大胆なようでいてその実臆病なところ。  そして現在の文明社会・・・・というか都市型生活を否定こそしていないけれど、そこから逃げたい衝動を持っていそうな人だということ。  そしてそんな経験を通じて「老い」に足を踏み入れつつある同じような老成経験(?)をしている人・・・・・のような気がするんですよね~。  

 

丹生都比売 梨木香歩

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本日も図書館から借りてきた本を読み進めています。  あ、因みに今回図書館から借りてきたのは以下の9冊。

梨木香歩作品

  この庭に - 黒いミンクの話
  丹生都比売(におつひめ)
  水辺にて

辻邦生作品

  背教者ユリアヌス (上)
  背教者ユリアヌス (中)
  背教者ユリアヌス (下)

茅田砂胡作品

  デルフィニア戦記 第一部放浪の戦士 (1)
  デルフィニア戦記 第一部放浪の戦士 (2)
  デルフィニア戦記 第一部放浪の戦士 (3)

一応、今のところこの順番(↑)で読み進めていきたいと思っています。  で、昨日の読了本が「この庭に」で、本日の読了本はこちらです。

丹生都比売
著:梨木香歩  原生林

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持統天皇の治世を舞台に、丹生都比売という姫神と、水と、銀とに彩られた、草壁皇子の少年の日々を描く。  (Amazon より転載)

この図書館本に入る前に読んでいたのが「空色勾玉」。  たまたま今 KiKi が集中して視聴している Podcast が「歴史ラジオ」「NipponArchives 万葉集~ココロ・ニ・マド・ヲ~」と何故か「日本探訪モード」に入っているのは偶然なんでしょうか?  それとも何かのめぐり合わせなのでしょうか??  日本人なのに案外日本のことを知らないという反省とも焦燥ともつかない想いを KiKi が抱くようになったのが10年くらい前からのこと・・・・。  そしてLothlórien_山小舎を構えてからは特に「万葉集」には興味を抱くようになっていきました。  それは意外と万葉集には「東歌(あずまうた)」が多く収録されていることに気がついたからです。

そして万葉集の中でも超有名な歌、高校の古文の授業でも学んだ歌がいわゆる相聞歌で、

あかねさす 紫野行き 標野行き
  野守は見ずや 君が袖振る    額田王

紫草の にほへる妹を 憎くあらば
  人妻ゆえに われ恋ひめやも   大海人皇子

こんなにもおおらかな恋歌を交わした人たちはどんな人たちだったんだろう?  それが KiKi が大海人皇子に興味を持った最初のきっかけでした。  そして、壬申の乱を知り、天智・天武・持統の3天皇を知り、その物語の中で大海人皇子(後の天武天皇)と鸛野讃良皇女(後の持統天皇)の息子である草壁皇子という存在を知りました。  

でもね、この時代の政権争いにおける悲劇のヒーローとしては、どうしても大友皇子や大津皇子に座を譲らざるを得ない皇子様だと思うんですよね~。  草壁皇子も若くして亡くなられる方だし、時代も時代なので、今はまだ知られていない(KiKi が知らないだけかもしれませんけど ^^;)何らかの物語があるのかもしれませんが、恐らくはこの物語で描かれているように「強者」というよりは、線が細い人だったんでしょうね。  いすれにしろちょっと地味・・・・というか、存在感が薄い・・・・皇子様、そんな草壁皇子が主人公の物語なのですから、梨木さんも面白い人に目をつけたものです(笑)

 

図書館から予約してあった本が揃ったというメールが届き、早速昨日、それをとりに行ってきました。  先日「西の魔女が死んだ」を読んで、表現方法が気に入った梨木さんの本を3冊。  久々にちょっと固めの本も・・・・と思って、これまた以前から気になりつつも読んでいなかった「背教者ユリアヌス」の文庫3冊セット。  そして日本のファンタジーに遅ればせながら目覚めちゃったということもあって「デルフィニア戦記」の最初の3冊の都合9冊です。  「空色勾玉」の世界からいきなり「背教者ユリアヌス」っていうのもきつそうだったし、デルフィニア戦記は続きものだから「次は?  次は?」となってしまうリスクが大きいので後回し。  ま、てなわけで昨晩の KiKi のベッドタイム・ストーリーには一番手軽そうなところでこちらを選びました。

この庭に 黒いミンクの話
著:梨木香歩 イラスト:須藤由希子  理論社

 

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雪のふる小屋にこもる主人公は、ある日、日本人形のような白い顔の少女に出会う。  「この庭に」と、彼女が語りだす。  「この庭に、ミンクがいる気がしてしようがないの」 不思議な魅力ある、もうひとつの「ミケルの庭」の物語。  (Amazonより転載)

しまった~!!  この本のことをあまりしっかりと調べないで「文庫本になっていない梨木作品」ということで安易に図書館に予約を入れちゃっていたんだけど、これって実は「りかさん」「からくりからくさ」の番外編・・・・・みたいな本だったんですね~。  「りかさん」も「からくりからくさ」も KiKi の蔵書(文庫だから蔵書な~んていう風に呼ぶのはちょっと憚られるけれど・・・・ ^^;)の中には既に仲間入りしていて、出番を待っているところだったんだけど、未読の KiKi にとっては主人公のアル中女性(?)の心の傷の深遠さ・・・・みたいなものがよくわからず(ものすご~く深くて大きいこと以外は)、この庭のある家で過ごす時間の貴重さ・・・・・みたいなものが、正直なところ切実にはわからなかったのがとても残念です。

ただ、過度のアルコール摂取量の話やら、オイルサーディンの描写を読んでいると、主人公の抱えている痛みだけは伝わってきて、何だか読み進めるのが辛くなってしまいました。  もっともそれを理解しないままに読み進めてもこの庭のモノトーンの世界が主人公の心象風景となっていることはひしひしと伝わってきたし、薄墨で描いたような淡いモノトーンの世界にときおり浮かぶ、血の赤、ミンクの輝く黒がとても効果的な、絵画的な作品だと思いました。  絵画的でありながらも幻想的。  なんとも不思議な物語です。 

空色勾玉 荻原規子

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この週末も KiKi はLothlórien_山小舎で野良作業に没頭していたわけですが、その間にも着々と読書の方は進行しておりました。  でもね、昼間に暑い太陽がギラギラする中で慣れない作業をした後は、睡魔がものすごい力で襲ってくるんですよね~、これが。  ま、てなわけで若干のペースダウンの末ようやく読了したのはこちらです。

空色勾玉
著:荻原規子 絵:佐竹美保  徳間 Novels Edge

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「・・・・水の性をもつ乙女よ。  そなたの力はか弱いが、母なる御神の最も近くにある。  そなたは大蛇の剣にふれることさえできるのだ」 「・・・・これはそなたのもの。  生かすも殺すも、そなたとともにあるものじゃ」  言葉もなく、狭也は両手を出してうけとった。  老婆の手の燐光にまだ薄く光るそれは、狭也の指の先ほどの小さな勾玉だった・・・・・  なめらかに乳色がかった青。  春の空を見上げたときの、淡くやさしい色だった。  (本の裏表紙より転載)

なるほどね~。  記紀をベースにしてこんな物語が描けるんですねぇ・・・・・。  興味があってもなかなか読み進めるのには骨が折れる「古事記」や「日本書紀」の世界。  日本人としてきちんと読んで知っておきたいという想いを抱くことがあっても、結構途中で挫折しちゃう人って多いんじゃないかと思うんですよね。  かくいう KiKi もその1人なのですけど・・・・・ ^^;  KiKi の場合、あちらで挫折しちゃう1つの大きな理由は「読みにくい人名」にあるんですけど、この「空色勾玉」は同じ「カミサマ」の名前であっても文字数が少ない分読みやすい!(笑)  

よくロシア文学の人名が長すぎるうえに○○スキーばっかりでわかりにくいっていう話を聞くけれど、あちらは外国物だと思うとまだ我慢できる KiKi も日本人名にも関わらず漢字が読みづらくて、ついでに誰も彼もが「○○のオオキミ」とか「○○の××ヒメ」とか「△△の××のミコト」っていうのはホント読みづらいんですよね~。  しかも現代人からすると当て字に見えなくもないような漢字が含まれている分タチが悪いんですよぉ。

とは言うものの、複雑怪奇な人名を不心得ながら適当に「太郎君」とか「次郎君」に変えて読むとそこに美しい物語が浮かび上がってくるのが我が日本神話のもったいないところ・・・・・と常々感じている KiKi にとって、この物語は読んでいてとても楽しいものでした。  日本の風土から生まれた自然描写の巧みさ、色重ねの美しさ、そして各章の扉に書かれる五七調の和歌・短歌の世界。  こういう物語を読むと「日本って捨てたもんじゃない!」と妙な自信にも似た想いがわきあがってきます(笑)  日本人の感性だからこそ深く味わうことができる世界がそこかしこに広がっています。

 

今週末も KiKi はLothlórien_山小舎に来ています。  いえね、春先っていうのはホントここLothlórien_山小舎 ではやらなくちゃいけないことが満載なのですよ。  冬が長くて春が遅く、夏も秋も短くてまたまた冬が長い山村では「春が来た!」と言ったら暖地では冬の間から準備し始めているようなことを遅ればせながら手掛け(要するに土づくりとか畑を耕すとかそういう下準備です)、同時進行で種蒔きやら苗植えやらも手掛け、さらにはいきなり雑草王国となってしまうためにその生命力とこちらも死力を尽くして(?)闘わなくちゃいけません ^^;  

特に今年は、普通の年でさえスタートダッシュがきつかったところにもってきて、以前このエントリーでもお話したように土地を増やしちゃった関係で KiKi の山小舎の春の生活は大変なことになってしまいました。  しかもGWからこの方、暑い!!!  4月半ばにはまだ雪が降っていたくせに、それから半月と経っていないのにいきなり夏日が続いています。  日射病 & 熱射病を気にしながらの畑仕事です。

昼間はそんな風に汗だくで帽子が手放せない状況にも関わらず、朝晩はまだ冷え込んでくるので相変わらず薪ストーブの火を消すこともできません・・・・・ ^^;  う~ん、自然っていうのは元来こんな風に厳しいものなんだなぁ・・・・と妙なところで納得している昨今の KiKi です。

さて、では植物の生育がどこまで旺盛なのか、まずはその証拠をお見せしましょうね。

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GWにはこんな状態(↑)だったホスタが今週末にはこんな状態(↓)に・・・・・・。

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同じようにGWにはこの程度(↑)だった別のホスタも今週末にはこんな状態(↓)に・・・・・

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GWにはようやく蕾が膨らんだかなぁ・・・・という状況(↑)だった山吹はこんな感じ(↓)に・・・・・・

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そしてチューリップ花壇も見事に咲き揃ってくれるように(↓)なりました。

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上橋菜穂子さんの作品に嵌って以来、あたかも「読書感想文ブログ」の様相を呈してきている Lothlórien です。  ふと気がつけばクラシック音楽関連のエントリーを何1つ書いていないじゃあ~りませんか?!  確かに KiKi はあれやこれやと手を広げ過ぎる傾向が昔からあるのですが(^^;)、ことブログ生活のスタートは「クラシック音楽ブログ」から始まっているので、ここまで放置しっ放しでいいわけがありません!!  だいたいにおいてまだまだこのブログではとりあげていない曲が山積みだと言うのに!!!!  ま、てなわけで、ほんと久しぶりではあるのですが、本日は「のだめカンタービレに出てくる音楽を聴いてみる企画」を先に進めていきたいと思います。  本日の KiKi の1曲はこちらです。

ドビュッシー ピアノのために
EMI TOCE-8176 演奏:サンソン・フランソワ(p) 録音:1968 - 1969年

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この曲はね、「ベルガマスク組曲」を書いた後、10年くらいの間ピアノ音楽からちょっと離れていたドビュッシーが久々に題名通り、まさに「ピアノのために」書いた音楽です。  3曲から構成されていて、

1. 前奏曲
2. サラバンド
3. トッカータ

と題されています。  結構笑えちゃうのがこれらの曲が献呈されている人の名前を見た時。

1. 前奏曲  → ロミリー嬢
2. サラバンド → ルアール夫人
3. トッカータ → コロニオ

それぞれの人がどんな人でドビュッシーとどんな関わりを持ったのか、実際のところ KiKi はよく知らない(知らないなら敢えて書くな!っていう感じですが・・・・ ^^;)のですが、何だか女性の名前が並んでいるあたりが何となくドビュッシーらしいなぁ・・・・と思っちゃうんですよね~。  何せ KiKi のドビュッシーに対するぬぐい去れないイメージ(詳細はこちら)というのが、「女の敵!」というものなんですよ。  生涯で2度までも交際した相手にピストル自殺を図られるな~んていうのは、そうそうあってはならないことだと思うんですよね~。

 

せっかく「西の魔女」本を読了したので、勾玉三部作へ行く前にちょっと寄り道を・・・・・。  ということで本日の KiKi の読了本はこちらです。  

西の魔女が死んだ
著:梨木香歩  新潮文庫

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中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。  西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。  喜びも希望も、もちろん幸せも...。  その後のまいの物語「渡りの一日」併録。  (文庫本裏表紙より転載)

この本は以前から気にはなっていたのです。  正直なところ、この本といい先日読了した「西の善き魔女」といい、気にはなりつつもどうしても手を出せずにいたのは、やっぱりタイトルのせい(笑)  どうしても「オズの魔法使い」と被っちゃうんですよね~、イメージが・・・・・ ^^;  ま、でも映画にもなったみたいだし、KiKi のLothlórien_山小舎暮らしへの衝動と似ている部分もあるような予感があって、今回せっかく「西の善き魔女」を読了したこともあり、思い切って手を出してみました(笑)

う~ん、心がほっこりしますねぇ、こういうお話。  やっぱり人間は自然の中のちっぽけな生き物に過ぎなくて、自然の中にあって生きるために必要なことを黙々と、粛々とやっていくのがもっとも健全な生き方なんだという確信にも近い想いを新たにしました。  そして、魔女っていうのは魔法の呪文が使えるような人のことではなくて、もっと普通の存在・・・・・。  でも、自分にとって一番大切なものが何かをしっかりと体感できていて、その芯をぶらすことはなく、自分が生かされていることを謙虚に受け止め、その中でできることをきちんとしていくことができる人ということではないかと思いました。

  

面白くないわけじゃないけれど、何かが違う・・・・・。  決して嫌いな設定というわけでもなさそうなのに何か違和感がある・・・・・。  そんな想いを抱えながら読み進めてきた「西の善き魔女」ですが、こんなこともあるんですね~。  文庫本の第7巻 & 第8巻。  オリジナルでは外伝にあたる物語を読んでみて「なるほど~、そういうこと??」と初めて合点がいき、それまで感じていた「何となく違和感」を解消してもらった・・・・・そんな印象です。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

西の善き魔女
(7) 金の糸紡げば & (8) 真昼の星迷走
著:荻原規子  中公文庫

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もうすぐ八歳になる少女フィリエルの「家族」は、天文台に住む父親のディー博士と、お隣りのホーリー夫妻。  住民四人のセラフィールドに、ある日おかしな子どもがやってきた。  自分の殻に閉じこもり数列を唱え続ける少年ルーン。  とまどいながらも徐々に心を通わせていく二人...運命の出逢いを描く、四つの季節の物語。  (文庫本裏表紙より転載)

再会を誓い、ルーンは世界の果ての壁を目指して南へ、フィリエルは北極の塔へ。  吟遊詩人に導かれ、それぞれの危険すぎる旅がはじまった  ―「氷の都」で彼らを待ち受けるのは、「真昼の星」を目とする賢者。  女王の血を引く少女の勇気が、今、世界を変える!  傑作長篇ファンタジー、ついに完結。  (文庫本裏表紙より転載)

全編を読み終えてみて言えること。  恐らく作者の荻原さんがイメージしていたこの物語の構想っていうのは、この冊数で収まりきれる内容のものではなかったのだろうなぁ・・・・ということです。  と、同時に、児童文学からスタートしつつもどこかで「児童文学のリミッター」を外していった上橋さんに対し、あくまでも「児童文学のリミッター」を自らの枷として書き続けていったのが荻原さんだったのではないか?  そんな気がします。

本来なら本編とは別物として扱われるべき「外伝」部分を読んで初めて、ルーンがどうしてルーンたりえているのかということも、フィーリ(賢者)とバード(吟遊詩人)が何者なのかということも、この世界が本当のところどういう姿・思想の世界観なのかということも、結局「外伝」にあたるこの「金の糸紡げば」と「真昼の星迷走」、そして既読の「銀の鳥 プラチナの鳥」を読んで初めて納得できた・・・・というか共感できたような気がします。

そうやって考えてみると、おそらくオリジナル本の5冊では収まらなかった・・・・というのが本当のところなのではないでしょうか?

 

昨日のエントリーにも書いたようにこの物語のオリジナル版ではこの第6巻「闇の左手」が完結編に当たるらしい・・・・・ということで、文庫本では残すところ2冊あるのですが、とりあえずここで一旦エントリーを書いておきたいと思います。  本日の KiKi の読了本はこちらです。

西の善き魔女
(6) 闇の左手
著:荻原規子  中公文庫

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「世界の果ての壁」の謎を追うルーンとフィリエル、ユニコーンを駆り竜退治に赴くユーシス。  彼らが辿り着いた南の地には、東の帝国の侵略軍が・・・・・  グラールの危機に、フィリエルは女王と対峙するため聖神殿へ乗り込む。  賢者とは?  吟遊詩人とは?  わらべ歌や童話に隠された「世界」の秘密がついに明かされる!  C★ノベルス版第5巻と同内容  (文庫本裏表紙より転載)

なんとまあ、唐突な!!  これが KiKi の第一印象でした。  今回 KiKi は文庫本で読んでいるので、当然この第6巻の「闇の左手」を読む前に第5巻の「銀の鳥 プラチナの鳥」を読んでいるから、南国で起こるさまざまな出来事に関してそこそこ予備知識をもって望むことができたからいいようなものの、もしもこれをオリジナル版のままに読み進めていたら、「は?  なんで???」と思っちゃっただろうなぁと感じずにはいられませんでした。

そして、上記、文庫本裏表紙から転載した「内容紹介」にある「賢者とは?  吟遊詩人とは?  わらべ歌や童話に隠された「世界」の秘密がついに明かされる!」に至っては、KiKi にとっては決して明かされたようには思えないんですけど・・・・・・ ^^;

賢者も吟遊詩人もそれなりに登場してはいるけれど、彼らがどんな存在で何をものさしに動いている人(・・・・と呼んでいいのかさえも定かではない 苦笑)なのかさっぱりわからなかったし、そのものさしを持つに至った価値観の核にあるものもはっきりとは見えてこなかったし、もっと言えば「わらべ歌」や「童話」がどういうものだったのか、なぜ隠喩に使われてきたのかもさっぱり理解できませんでした。  

わかったのは結局フィリエルとルーンは仲良しこよし、アデイルとユーシスも仲良しこよし、案外柔軟な考え方の持ち主だったレアンドラ、結構普通のおばあさんっぽかったコンスタンス女王陛下、大陰謀を企てた割には最後まで影の薄いメニエール大僧正っていう感じでしょうか?  

   

冬が長く、春・夏が短い山小舎暮らしをしていると、春、特に5月というのは本当に忙しい季節です。  特に今年は最後の積雪が4月半ばにあったぐらいですから、例年よりもさらに春は短くなってしまったうえ、土地の買い増しな~んていうことをしたためにますますもって5月初旬に「やらなければならないこと」が満載です。  とは言っても山の日暮れは早いために読書する時間だけはた~っぷりとあるんですけどね(笑)  昼間は野良仕事、夜は読書に勤しむ「晴耕雨読」ならぬ「昼耕夜読」の生活を続けている KiKi です。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

西の善き魔女
(3) 薔薇の名前、(4) 世界のかなたの森 & (5) 銀の鳥プラチナの鳥
著:荻原規子  中公文庫

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幼なじみルーンと自分の身を守るため、フィリエルは女王候補アデイルと共に王宮へ上がる。  光輝く宮殿に渦巻くのは、派閥のかけひき、冷酷な謀りごと。  持ち前の勇気と伯爵家の協力で、フィリエルは王宮の光あたる場所を得ようと奮闘するが、ルーンは彼女に背を向けて闇へと姿を消してしまう・・・・  胸躍る長篇ファンタジー、波乱の第三巻。  (Amazon より転載)

竜の被害に悩む隣国の要請を受け、伝統ある竜退治の騎士がグラールを発った。  あかがね色の髪の乙女フィリエルは騎士を守ろうと心に誓い、ひそかに後を追う。  しかし胸の奥には消えた幼なじみルーンへの想いが秘められていた。  母国のはるかに南の土地で、竜騎士団とフィリエルが出会ったものとは!?  長篇ファンタジー、南方冒険篇。  (Amazon より転載)

「西の善き魔女の名において、ブリギオンの侵攻を止めた者をこの国の女王に」  女王選びの課題を受けた十六歳のアデイルは、東の帝国ブリギオンの狙いを探るため、親友と共に隣国トルバートに向かう。  侍女に変装し、砂漠の向こう、オアシスの街へ。  異国の王宮で異教徒の巷で、アデイルを待ち受ける危険な罠とは―!?  長篇ファンタジー東方冒険篇。  ノベルス版「外伝2」を改題。  (Amazon より転載)

KiKi が読み進めている文庫本版では第5巻になっている「銀の鳥プラチナの鳥」はオリジナルでは「外伝の2」だったんですねぇ。  この文庫本の末尾に載っている資料によれば

オリジナル;

 1. セラフィールドの少女
 2. 秘密の花園
 3. 薔薇の名前
 4. 世界のかなたの森
 5. 闇の左手
 外伝1 金の糸紡げば
 外伝2 銀の鳥 プラチナの鳥
 外伝3 真昼の星迷走  

という構成だったようです。  これが KiKi の読み進めている文庫本だと;

 1. セラフィールドの少女
 2. 秘密の花園
 3. 薔薇の名前
 4. 世界のかなたの森
 5. 銀の鳥 プラチナの鳥
 6. 闇の左手
 7. 金の糸紡げば
 8. 真昼の星迷走

となっているとのこと。  順番が入れ替わっているのは時系列で並べなおした・・・・っていうことなのでしょうか?  ま、いずれにしろ「ビミョー」と言いつつもこのシリーズの半分は読み終えてしまったことになります。  で、ここまで読み進めてきてみて KiKi の評価が変わったか?と問われれば、相変わらず「ビミョー」なんですよね~ ^^;

何だかますます「少女マンガチックな叙事詩を真似た物語」っていう感じがしてしょうがないんですよね。  古今東西の名だたる名作のエッセンスやら題名やらをぱくっていて、だからといってそのパクリだけで終わっているわけではないような雰囲気も漂わせつつ、それでもこの物語独特の世界観がレースごしにしか見えてこなくて、じゃあ読み進めるのが嫌になっちゃうかと言えばそうでもない・・・・なんとも不思議な物語です。

 

GW の Lothlórien_山小舎 Part 3

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さて、「GW の Lothlórien_山小舎」シリーズのエントリーもこれが最後です。  今日は例の新しく整地していただいたエリアがどんな風になったのかをご報告しておきたいと思います。

新しく整地していただいたエリアはもともとはと言えば坂状の土地でした。  しいたけ置き場の林を段々畑状にしていただいたというのも、坂状の土地にそのままホダ木を置くと何かのはずみで転がってしまうのを防ぐため・・・・ということもありました。  で、その林の手前が KiKi の予定では「バラ & ハーブ園」にする畑エリアです。  そこは自然の景観を生かして、坂のままにしておく・・・・・という選択肢もあったのですが、坂のままにしておくと別の問題が発生します。  それは耕耘機の扱いが難しくなる・・・・ということです。

先日ご紹介した牛糞を混ぜ混ぜした従来からの畑エリアですけど、ちょっと見あそこは平らに見えるんだけど、実はとっても緩やかな坂状の土地で、昨年初めて耕耘機をかけた時、KiKi は下り坂に負けそうになる耕耘機を必死で上へ上へと動かそうとした結果、下敷きになりかかったという苦~い経験があります(苦笑)  そこで今回は、そこの坂を切り崩し、可能な限り平坦な土地にしていただくことをHさんにお願いしました。  その結果・・・・・ 

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こ~んな風にまるで盛り土したかのようになってしました。  (因みに土止めとして設置した手前の材木横倒し部分も KiKi の GW の土木作業です ^^;)  で、奥の方はと言えば・・・・・ 

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こ~んな風に土地が抉れた状態です。  これをこのまま放置すると雨が降るたびに土砂崩れが起こること必至です。  これは何とか手を打たなくちゃいけません。  石を積むというのも1つの選択肢ですが、そんなお金はもうどこにも残っていません。  仕方ないので植物の力を借りることにしました。  色々な植物をあちこちに植えて、その根がはることにより土を安定化させようっていうわけです。

その前に・・・・・  まずはおおまかなレイアウトを考え、大物を設置します。  「バラ & ハーブ園」の入り口にはやっぱりそれらしいエントランスが必要だろう・・・・ということで最初に設置したのがこちらです。 

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いわゆる「バラアーチ」っていうヤツです。  この写真では見難いかもしれないけれど、アーチの左側には「つるばら」の一種を、アーチの左側には「クレマチス」と別の種類の「つるばら」を植え、誘因しました。 

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クレマチスは購入した日には花が1つしか咲いておらず、蕾がいっぱいという状況だったのですが、植えた日には見事に咲き誇ってくれちゃっていました。  次に設置したのがこちらです。 

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一応敷地のど真ん中にバラを植え、カインズホームで購入した縁飾り(正式名称は知らない・・・・ ^^;)も埋め込みました。 

 

4月の KiKi の読書は上橋菜穂子さん一色といってもいいような感じで、「守り人」シリーズと「獣の奏者」、そして「狐笛のかなた」と読み進めてきました。  でね、KiKi は「まえがき」とか「あとがき」とかもしっかりと読む方なんだけど、どの巻だったかはっきりとは覚えていないんだけど、「あとがき」を寄せられているどなかたの文章の中で「現代日本ファンタジー界の三羽烏は上橋菜穂子荻原規子小野不由美の3名である」というような記述を目にしました。  そう言われてしまうと素通りできなくなってしまうのが KiKi の困った性癖・・・・と言うか、自然の成り行きと言うか・・・・・(苦笑)  で、「守り人」シリーズが終わりに近づいた頃、自宅付近のブックオフで探してみたところ(獣の奏者のハードカバーを購入した同じ日に!)荻原規子さんの「西の善き魔女 中公文庫版」が全冊そろって棚に鎮座していました。

まあ、できれば「空色勾玉」「白鳥異伝」「薄紅天女」の「勾玉三部作」から手をつけたかったというのが正直なところ・・・・ではあるものの、それらは E-BookOff で購入したので、残念なことにGWには間に合いませんでした。  ま、てなわけでGW後半の KiKi の読了本はこちらです。

西の善き魔女
(1) セラフィールドの少女 & (2) 秘密の花園
著:荻原規子  中公文庫

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舞踏会の日に渡された、亡き母の首飾り。  その青い宝石は少女を女王の後継争いのまっただ中へと放り込む。  自分の出生の謎に戸惑いながら父の待つ荒野の天文台に戻った彼女を、さらなる衝撃が襲う。  ―突然の変転にもくじけず自分の力で未来を切りひらく少女フィリエルの冒険がはじまった。  胸躍る長篇ファンタジー、堂々開幕。  (第1巻 Amazon より転載)

幼なじみのルーンの安全を守るため、フィリエルは、伯爵と女王候補アデイルに力を貸すことを約束。  貴族の娘としてふるまうのに必要な教育を受けるべく、修道院附属学校に入学する。  しかし平和に見えた学園は、乙女たちの陰謀が渦巻く場所。  フィリエルは初日から生徒会の手荒い歓迎を受けることに......。  胸躍る長篇ファンタジー第二巻。  (第2巻 Amazon より転載)

う~ん、面白くないわけじゃないんだけどちょっとビミョーかも・・・・。  今のところ全8冊のうち2冊しか読んでいないからなんとも言えないし、それなりに続きの展開に興味もあるんだけど、何となく40代のおばさんには苦笑せざるをえないような、ティーン・エイジャー向けの設定が多すぎるような・・・・・。  「舞踏会」「亡き母の形見の首飾り」「白馬の騎士」「女子高の表のルールと裏のルール」と KiKi にはこそばゆくなっちゃうような舞台設定のてんこ盛りです(笑)  もちろん登場人物の1人1人のキャラは立っているし、そこかしこにはっとするような表現もあるから「う~ん、パス!」とはならないんだけど、上橋作品で感じた「読まされる感」はかなり希薄な感じです。

とは言うものの、御伽噺や中世叙事詩の美味しいところをさりげな~く取り入れて、新たな物語を作っている技量には感服しないでもない(・・・・と言いつつも、美味しいとこ取り以上でも以下でもないような気がしないでもない・・・・ ^^;)んですけどね♪  それに、この先ちょっと勝気な KiKi 好み・・・ともいえるフィリエルに何が起こるか?とか、ルーンはどうなっていくのか?とか、行方不明の博士はいずこに?とか、この世界の「異端」って何?とか、新女王継承権の行方は?とかフィリエルの母はなぜ出奔した?とか、興味をそそられているのは確かです。

GW の Lothlórien_山小舎 Part 2

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Part2 は「Lothlórien_山小舎の春の訪れ」と題し、今回 KiKi が目にした庭の様子をご紹介したいと思います。

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ホスタが芽吹き・・・・・

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水仙も花開き・・・・・

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原種系チューリップも雑草に埋もれつつ花をつけ・・・・

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普通のチューリップも蕾が膨らんできました。

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初夏にボンボリみたいな花をつけるアリウムも順調に育っているようです。

 

GW の Lothlórien_山小舎 Part 1

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さて、お天気に恵まれた今年のGW。  久々にLothlórien_山小舎通信をしたためたいと思います。  まず、今回 KiKi が東京からLothlórien_山小舎に移動し、到着した際に目にしたものをご紹介したいと思います。

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これ(↑)何だと思います??  (実はこれってもう既にだいぶ切り崩した状態で、えぐれている手前側もコンモリとあってちょっと見富士山みたいな格好をして置かれていたんですけど・・・・ ^^;)  これはね、牛糞。  畑の肥しとして毎年元地主の酪農農家のHさんからご厚意でわけていただいているものです。  普通暖地では2月頃から畑の土づくり作業に着手するのですが、ここLothlórien_山小舎のあるエリアでは畑仕事のスタートはだいだい4月末からGW頃になります。  で、これを畑いっぱいに広げるところから野良作業はスタートします。

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こんな風に広げて土と混ぜ合わせるわけです。  で、本来であればその土と混ぜ合わせる作業においてはコイツ(↓)が大活躍するはず・・・・・・だったのです。

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ところがドッコイ、今年の冬の寒空の中で、いかにビニールシートが被せてあったとは言え、まあ言ってみれば雪ざらし、寒風ざらし、雨ざらしという3ざらし状態に据え置かれていたコイツ。  とうとうストライキを起こしやがりました ^^;  スイッチ部分が壊れ、電導系がうまく動かず、エンジンがかかりません(涙)  で、結果的にスコップと鍬を駆使して手作業で畑づくりにとりかからなくちゃならなかった・・・・というのが今年の KiKi のGW前半の悲劇でした。

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で、因みに KiKi が土づくりで汗水たらしているまさにその時、その畑の隣の土地ではこ~んなことが起こっていました。

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つい先日買い増ししたばかりの隣の敷地の整地作業です。  因みに下の写真の後ろ姿の男性は KiKi がいつもお世話になっている地元材木業者のHさんです。  煎餅の菓子折り & KiKi の手作りパン(ホームベーカリーで焼いたもの)を日当(?)として差し上げたら、ニコニコ & せっせとこれらの作業をやってくださいます(笑) (← 嘘です。  ちゃ~んと土地代金に作業工賃も含まれています。  でも、今回はかなりオベンキョウしてもらっちゃったけれど・・・・笑)

で、上の写真にかすかに写っている軽トラの向こうに例の定点観測している薪の原材料の山があります。  そうそう、このGWはいっさい薪切り & 薪割り作業はやっていないけれど、これも恒例行事。  現在の状況も記録しておきたいと思います。

2010_May05_006.jpg 薪小屋1号

2010_May05_007.jpg 薪小屋2号

これら2つの薪小屋は新しい土地に移設する予定です。  で、追加で3号~6号まで作らなくちゃいけません >x<  まだまだ山小舎生活の基盤は安定していないのです。

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しいたけ作りでだいぶ減った材木の山!

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薪切りを待つ材木たち

狐笛のかなた 上橋菜穂子

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このGWの KiKi のLothlórien_山小舎暮らし。  最大の目的は今年の夏に向けての畑の準備と先日新たに買い増しした土地の整地 & プラン作りでした。  で、本来であれば以前このエントリーでお話したアイツの雄姿をご紹介する予定だったのですが、長い冬をブルーシートが被せてあったとはいえ風晒しにさせておいたことに対する反乱なのか、何なのか??  どうしてもエンジンがかかってくれません(涙)。  せっかくお天気には恵まれているというのに何たることか!!!  

ま、おかげで夜にさほどの肉体疲労には苛まれず読書がそこそこ捗っているわけですが・・・・・(苦笑)  それでもね、山小舎暮らしっていうやつは昼間の時間帯にはそこそこやらなくちゃいけない野良仕事も多いので、ガンガン進む・・・・というほどでもないのですけどね。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

狐笛のかなた
著:上橋菜穂子  新潮文庫

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小夜は12歳。  人の心が聞こえる「聞き耳」の力を亡き母から受け継いだ。  ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の「あわい」に棲む霊狐・野火だった。  隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年・小春丸をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる...  ひたすらに、真直ぐに、呪いの彼方へと駆けていく、二つの魂の物語。  (文庫本裏表紙より転載)

これって「精霊の守り人」なんかと同様、「野間児童文芸賞」の受賞作ということなんだけど、「精霊の守り人」は辛うじて児童文学っていう感じがするものの、この「狐笛のかなた」は児童文学とは呼べないんじゃないのかなぁ・・・・・。  幻想的な世界を描いている ≒ 夢物語 ≒ 児童文学 というある種のヘンテコな括りの中で「児童文学扱いされている文学」っていう感じがしました。

この物語、そこかしこに「死」とか「霊魂」みたいな空気が漂っているんだけど、子供時代ってものすご~く「生」に執着していて「死」っていうのはある種の状態を表す言葉に過ぎなくて、「霊魂」が抱え続ける想いの深さみたいなものとは無縁なんじゃないかと思うんですよね。  あ、それは現代の子供に関してであって、古い日本でもっと「死」が日常的だった世界では違うと思うんですけど・・・・・。

じいさまやばあさまと共に暮らし、子供も家族の中でそれなりの役割(概念論的な役割ではなく、実際の労働力としての・・・・という意味ですが)を担っていた時代、じいさまやばあさまに会うのは「夏休みに遊びに行くとき」だけ、老いを間近に見ることもなく、その死を看取ることもなく、お葬式でようやく久々のご対面な~んていう今の時代にはこの物語の底辺に流れている「生命の連鎖」とか「あわい」とかっていう世界観は自分の「死」を意識し始める世代でないとなかなか読みくだくことができないような気がします。

  

GW突入!  皆さんはいかがお過ごしでしょうか?  KiKi は当然のごとくLothlórien_山小舎に来ています。  GW初日に東京からこちらへ移動。  予想に反してさしたる渋滞にも巻き込まれず、あっさりと山小舎に到着しました。  でもねぇ、今回は6日に歯医者の予約やらお仕事やらの予定が詰まっているので5日のうちに移動しなくちゃいけないんですけど、ここ2日ほどの渋滞情報を見ていると帰りはとんでもないことになりそうで今から戦々恐々です・・・・ ^^;  ま、それはさておき、本日(ではなく、厳密には4月30日)の KiKi の読了本はこちらです。

獣の奏者(探求編 & 完結編)
著:上橋菜穂子  講談社

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あの「降臨の野」での奇跡から11年後ー。  ある闘蛇村で突然「牙」の大量死が起こる。  大公にその原因を探るよう命じられたエリンは、「牙」の死の真相を探るうちに、歴史の闇に埋もれていた、驚くべき事実に行きあたる。  最古の闘蛇村に連綿と伝えられてきた、遠き民の血筋。  王祖ジェと闘蛇との思いがけぬつながり。  そして、母ソヨンの死に秘められていた思い。  自らも母となったエリンは、すべてを知ったとき、母とは別の道を歩み始める・・・・・。  (探求編表紙扉より転載)

王獣たちを武器に変えるために、ひたすら訓練をくり返すエリン。 -決してすまいと思っていたすべてを、エリンは自らの意志で行っていく。  はるか東方の隊商都市群の領有権をめぐって、激化していくラーザとの戦の中で、王獣たちを解き放ち、夫と息子と穏やかに暮らしたいと願う、エリンの思いは叶うのか。  王獣が天に舞い、闘蛇が地をおおい、「災い」が、ついにその正体を現すとき、物語は大いなる結末を迎える。  (完結編表紙扉より転載)

優れた文筆家の手にかかると、続編と言えどもかくも完成度の高い物語ができるのか!  これが KiKi の読書中の驚嘆でした。  多くの場合、作家がいったんは筆を置いた物語の続編というのは、どことなく「ついで感」が漂い、1作目・・・・というか本作の勢いが感じられず「まあ・・・まあ・・・・、こんなもんか・・・・」的な思いがぬぐえなかったりすることが多いものです。  でも、この「獣の王者」の「探求編」と「完結編」に関しては、続編と言えば続編、新作と言えば新作という雰囲気がそこかしこに漂っていると思います。  それほどまでに、前2作と登場人物や世界観を共有しつつも別個の物語として存在していると思います。

KiKi は「闘蛇編」と「王獣編」のエントリー

KiKi にとって興味があるのは実はエリンとリランよりも、「真王(ヨジェ):セィミヤ」と「大公(アルハン)の長男:シュナン」のこれからだったり、「堅き盾(セザン):イアル」のこれからだったり、リョザ神王国のこれからだったりするのですが・・・・・・(笑)

と書いたわけだけど、この2編はまさにそのあたりを描いている物語というのが、KiKi にとっては Good! でした。  「真王(ヨジェ):セィミヤ」と「大公(アルハン)の長男:シュナン」が何を選択し、リョザ神王国が何に巻き込まれ、「堅き盾(セザン):イアル」や「エリン & リラン」が何をどう消化していくのか・・・・・  そのあたりに関してはきっちりと描かれていると思いました。  まあ、さすがにエリンとイアルの間に子供ができているとは思いませんでしたけれど・・・・・(苦笑)

 

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