川をくだる小人たち & 空をとぶ小人たち M. ノートン

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M. ノートンの「小人たち」シリーズは子供時代に全冊読んだような気もするし、最初の2-3冊しか読んでいないような気もするし、はっきりとした記憶がありません。  確実なことは「床下の小人たち」と「野に出た小人たち」だけは何回か読んだことがある・・・・ということだけです。  今回、せっかくの機会なので5冊全部を読んでみようと試みているわけですが、今日までに読了した2冊は読み終わった今であっても「読んだことがあるような気もすれば、初めて読んだような気もする・・・・・」というかなり曖昧な印象です。  まあ、それだけ当時の KiKi は「床下」&「野に出た」以外の物語には思い入れが少なかったということなのかもしれません。  ま、何はともあれ、本日の KiKi の読了本はこちらです。

川をくだる小人たち & 空をとぶ小人たち
著:M. ノートン 訳:林容吉  岩波少年文庫

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森番の小屋でいとこの家族と再会した小人の一家でしたが、ここも安住の地ではありませんでした。  下水管を通って外へ出た一家は、やかんにのって川をくだりますが、新しい旅には大きな危険がまちかまえていました。  (文庫本裏表紙より転載)

模型の村(リトル・フォーダム)にたどりついた小人の一家は、平和な生活もつかのま、見物客めあてのプラターさんに誘拐されてしまいます。  とじこめられた屋根裏部屋から、気球をつくってなんとか脱出しようと試みますが・・・・・。  (文庫本裏表紙より転載)

この物語はいいなぁ・・・・・。  大人になった今、こうやって読み返してみる(ひょっとするとこの2冊は初めてかもしれないけれど)と、本当に大切なことが数多くこの物語には含まれていると感じられます。  自らの手を使って工夫をしながら生活を豊かにするということ、自分の力で自分の生き様を守り構築していくということ、生きていくためにそして生活を継続させるために何かを選択する際に必要な覚悟について、勇気と無謀の違いについて・・・・・・そういうことが、この小人一家を見舞う災難とそれに伴う冒険の描写の中でさりげな~く書かれているのが、とにかく好印象です。  

そして、ここまで進んでくるとポッド、ホミリー、アリエッティの性格もほぼはっきりしてきており、ホミリーに至ってはこの間で少しずつ変わってきているところもありで、何か起こるたびにそれぞれの反応の仕方が読んでいて楽しくて仕方がない!(笑)  彼らに関わってくる人間たちもどんどん多種多様化してきているのも楽しいし、なかなか安住の地にたどり着けない小人一家が Closed な家の中からまずは野原に出て、次に川をくだって、空まで飛んじゃうという波乱万丈ぶりも本当に楽しめます。  (これがもしも自分の身に降りかかったことだったら、「よくもまあ、次から次へと・・・・。」と辟易としちゃいそうだけど・・・・・ ^^;)

  

わざわざひどいことをしようってんじゃないんだ。  そのつもりもなしにしちまうんだな。  やつらがわるいってんでもないんだ。  そこんとこは、わしらとも似てるってこったろうな。  わしらは、だれもひとに害をあたえようなんて思ってはおらん - だが、ただしちまうんだな。

なあ、ホミリー、だいじなんは、蛇口やスイッチじゃないんだ。  戸棚でも羽根ぶとんでもない。  ちっとばかりの暮らしの楽しみが、とんでもなく高いもんにつくかもしれんのだ。  (中略)  じぶんの足でちゃんと歩いてくってこと、やすらかな気持ちでいられるってことが、たいせつなんだ。  ここにいては、わしの心は、いっときも休まらん。

いまここで、はっきりいっとくが、借り暮らしが人間と話をして、今までいいことがあったためしがないんだ。  やつらが、どんなふうに見えようと、なにをいおうと、どんなことを約束しようと、けっして、危険をおかすだけの価値はないんだ。

人間ってもんは、たいして上は見んもんだ。  じぶんらのことで、気にすることがありすぎるんだな。  なんでも狩りたてられるもんみたいなことはいらないんだ。  (人間を狩りたてるものは)ないようだな、わしの知ってるところじゃ。  もしあれば、ちょっとはやつらの薬にもなるんだろうが。  いっぺんだけでも、どんな気持ちのもんか思い知るといいんだ。・・・・・・  やつらは、おたがいどうし狩りたてるんだっていうもんもいるが・・・・・。  ひとりずつっていうこともあるし、時によると、大勢と大勢でやりあうんだそうだ!

ポッド父さんの言葉には、本当にいろいろなことを考えさせられます。  

さてさて、いつまでたっても安住の地にたどり着けない小人一家ですけど、残すところ1冊です。  最後の1冊のタイトルは「小人たちの新しい家」。  その「新しい家」が安住の地になるといいんですけどねぇ・・・・・。  とっても楽しい物語だけど、そろそろアリエッティの一家には落ち着いた生活をさせてあげたいものです。

 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年8月11日 14:31に書いたブログ記事です。

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