床下の小人たち & 野に出た小人たち M. ノートン

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最近では滅多に観なくなってしまったのですが、実は KiKi はジブリ・アニメが大好きだった時期があります。  正直なところ「もののけ姫」あたりからはちょっと食傷気味・・・・なんですけどね(苦笑)  ま、それはさておき、ジブリが又々新しいアニメを公開しているようです。  恐らくこれも KiKi はTVで放映でもされない限り観ないだろうとは思うのですが、これを機会に久方ぶりにその原作を読んでみようと思い立ちました。  ま、てなわけで、本日の KiKi の読了本はこちらです。

床下の小人たち & 野に出た小人たち
著:M. ノートン 訳:林容吉  岩波少年文庫

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イギリスの古風な家の床下に住む小人の一家。  生活に必要なものはすべて、こっそり人間から借りて暮らしていましたが、ある日、小人の少女がその家の男の子に見られてしまいます―。  カーネギー賞を受賞した、イギリスファンタジーの傑作。  「小人シリーズ」の第1作。  (文庫本裏表紙より転載)

床下にひっそりと住んでいた小人の一家は、人間に見つかり、野原へ脱出します。  はじめての野原で、小人の少女アリエッティは野イチゴつみを楽しみ、野育ちの小人スピラーと友だちになります。  けれども、戸外の生活は危険がいっぱいです。  (文庫本裏表紙より転載)

この本を初めて読んだころ、KiKi もちょうど箱に入れて大切にしていたボタンをなくしてしまった直後でした。  当時の KiKi は洋服と言えば親戚のお下がりばかり・・・・だったのですが、そのボタンがついていた服はそんな中、珍しくも KiKi のために新品を購入してもらったもので、さすがにその頃にはもう小さくて着られなくなってしまい、ボタンだけをまるで宝物のようにしてとっておいたのです。  その大切なボタンの行方がわからなくなってしまったことは当時の KiKi にしてみると大事件で何日も何日も家中を探し回り、大騒ぎしていました。  そんな最中に出会ったこの物語。  そして、

「ああ、うちにもポッドやホミリー、そしてアリエッティみたいな小人がいるんだ。  そして KiKi のあの宝物のボタンをアリエッティみたいな女の子が大切にしてくれているんだ。」

と信じ込むことにより、ようやく諦めがついた・・・・・そんな気分になったことを思い出します。  

人間の生活に依存しながら、床下に暮らしている小人たち。  その設定が今回読み返してみてもとても素敵だと思いました。  どこがいいかって、この小人たちが人間から借りてくるものが、「仮に人間がなくなったことに気がつくことがあっても、そんなに気にしないような些細なもの」であるところ。  確かにメイおばさんの弟が言うように、彼らの「借りる」という行為は「返す」という行為とはセットになっていないので、「盗む」という行為とさして変わりはないかもしれないけれど、それでも「些細なもの」でありすぎちゃうために微笑ましさが先に立ってしまうんですよね~。

でもね、よくよく考えてみると人間だってある意味では立派な「カリモノヤ」だと思うんですよ。  太陽の光、そして大地の恵み。  大地の恵みの方はそれでもまだ種を蒔いたり、苗を植えたり、肥料をあげたり、水をやったりとしているからひょっとすると「カリモノ」とは又別のモノかもしれないけれど、それでもやっぱり最近の KiKi にはこれも立派な「カリモノ」の1つに過ぎないように感じられます。  そうやって考えてみると、人間が自然の恵みをある意味「当然のもの」として享受している姿と、「人間は自分たちを養うために存在しているもの」と考えている小人たちの姿が微妙にシンクロしているように感じられなくもありません(苦笑)


 

ま、それはさておき、小人たちの暮らしがあくまでも人間に依存している以上、その人間たちとの折り合いが何らかの理由でつかなくなってしまった時、彼らは引越しを余儀なくされます。  そういう意味では彼ら「借り暮らしの人たち」の生活は、決して安定した基盤のうえに成立しているとは言い難いものがあります。  やたら「人間臭い」この小人たちは、私たち人間同様に「安定」を求めています。  特にアリエッティの母、ホミリーはその典型みたいな感じの人。  うんうん、こんな感じのおばさんってたくさんいるよなぁと彼女の言動には苦笑することしきり・・・です。  

第1作の「床下の小人たち」の最後で永年住みなれた大きな家を追い立てられた「借り暮らしの人たち」が野原へ脱出し、危険と隣り合わせの自由な世界の中でアレヤコレヤと珍騒動が持ち上がるのが「野に出た小人たち」なんですけど、この第2作では「借り物」をする相手(≒ 人間)がほとんど出てこないためにちょっと1作目とは雰囲気が異なります。  この「野に出た小人たち」から登場する正体不明(?)の小人族の1人、スピラーがいい味を出しています。  なんていうか、生命力にあふれた「タフガイ」っていう感じなんですよね~(笑)

子供時代にはあまり気にならなかったけれど、大人になった今読み返してみるとところどころ翻訳に???を感じるところがあるのが難点と言えば難点。  なんとなく日本語としてこなれていない感じがするところがところどころにあるんですよね~。  まあ、この物語に関しては原書を読んでいないのであまり大きなことは言えないんですけどね。

この物語を読むと、ず~っと昔、欲しくてたまらなかった「ドール・ハウス」が又欲しくなっちゃうんですよね~。  そういう意味ではとっても「女の子」向けの物語・・・・・なのかもしれません。 


追記) 宮崎駿50選の中での宮崎氏のコメント

はじめにこの本を読んだのは、50年近くも昔のことです。  ヒロインのひびきの良い名前と、老婦人と少女が暖炉の前にいるらしい挿絵が、とても強く印象に残っています。  自分達が大きな人間で、小人はひっそりくらしている小さなものと考えていたのに、今では自分達こそ小人のような気がする時代になりました。  それで、この本は少しも古くなっていないのだと思います。  (2011年12月15日転記)


 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年8月10日 15:02に書いたブログ記事です。

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