あそびあいてはおばあさん 木島始

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今月からは60周年記念の岩波少年文庫の現在絶版になっている物語を集中的に読んでいきたいと思います。  今日ご紹介するのは1996年に初版が発刊された日本の物語。  こちらも表紙の純日本風の絵柄に惹かれて手に取った1冊です。  本日の KiKi の読了本はこちらです。

あそびあいてはおばあさん
著:木島始 画:梶山俊夫  岩波少年文庫

51WVHSKKNAL__SL500_AA300_.jpeg (Amazon)

おかあさんの入院中、ちいさなカオルのさびしさをまぎらわしてくれたのはおばあさん。  もみじ焼きを作ってくれたり、手まり歌を歌ったり、そして不思議なお話で、カオルを幻想的な世界につれていってくれた。  (文庫本扉より転載)

この本の表紙も素敵なんですよね~。  千代紙や日本てぬぐいなんかにありそうな図柄が、なんとはなしに KiKi の和心をくすぐります。  よくよく眺めてみると、どことなくグロテスクだったり、ちょっと恐ろしかったりもするのですが、これが日本人が元来持って生まれているある種の世界観なんだと思うんですよね。  だから、そのグロテスクさや歪みのようなものの中に美を見出すとでも言いましょうか・・・・・。  今、たまたま NHK の朝ドラで「ゲゲゲの女房」というのをやっていて、妖怪大好き人間の水木しげるさん一家の物語の中で「見えないけれど、そこにおる」とか「怖いけど面白い」というキャッチフレーズ(?)が何度もくり返されているけれど、それにかなり近い世界観がこの挿絵にも、この物語にも流れていると思います。

そして、お年寄りがどんどん社会の重荷でもあるかのような扱い方をされているように感じられなくもない昨今、こういう物語が伝えてきた世代を超えた人と人のつながりに何となくほっとしたものを感じます。  ただねぇ、このおばあさん & カオルの遊び方と現代の子供の遊び方にはあまりにも大きな乖離があるので、こういう物語は今では廃れちゃうんでしょうねぇ・・・・・。

元来、子供っていうのは面白いお話を聞くことに目がないと思うんだけど、「面白い」という感性自体も時代とともに変わってきてしまっているのは、事実だと思うんですよね。  KiKi の子供時代はこの物語にあるような「おばあさんの昔語り」や「お父さんの思い出話」を聞くことがとっても楽しいことで、面白いことだったけれど、イマドキの子供たちはこういうお話にどういう反応を示すのかなぁ??  子供のいない KiKi には想像もつかないけれど、何となく・・・・ではあるんだけど、中学生になった KiKi が興味を示さなくなっていたのと同じような反応の仕方でイマドキの小学生、下手をすると幼稚園児であってさえも、この物語を捉えるんじゃないか?  そんな気がしました。

 

KiKi 自身は前にもちょっとだけお話したように、核家族世代に生まれ育っているので、祖父母と同居したことはありません。  でもね、「おばあちゃん(母方)のおうちへ行く」頻度はかなり高くて、その「おばあちゃんのおうち」は電車(JR)と私電を乗り継いでいかなくちゃいけないところにあったんだけど、小学校1年生で初めて1人で「おばあちゃんのおうち」へ行った事を今でもよく覚えています。  駅まで迎えに来てくれていたおばあちゃんが、ホームを降り立った KiKi にちぎれんばかりに手を振っていた姿は、KiKi の瞼の裏にしっかりと焼きついていて、自分もそろそろ「おばあちゃん世代」に突入している KiKi だけど、今でもはっきりと思い浮かべることができます。  

KiKi のおじいちゃんもおばあちゃんも決してこの物語のおばあさんのようにお話し上手ではなかったけれど、KiKi が遊びに行ったときに、今で言う「読み聞かせ」をしてくれるための本がたくさん常備されていました。  字を覚えたばかりの KiKi が「逆読み聞かせ(? というより読み方披露?)」をするようになると、おじいちゃんもおばあちゃんも目を細めて喜び、次はこれ、その次はあれ、と多くのリクエストをいただき KiKi も半端じゃなく嬉しかったことも今では懐かしい思い出です。

この本を読みながら、そんな昔のことを思い出していました。  KiKi の世代の人にとってはある種の郷愁をかきたててくれる物語だと思います。

 

 

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