雪は天からの手紙 中谷宇吉郎エッセイ集 池内了

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せっかく「松岡正剛千夜千冊フォロー」のカテゴリーを作成し、その Index まで完成させた(これが半端じゃない冊数で案外大変だった!)のに、全然フォロー活動に着手していない KiKi。  これはある程度計画的に読み始めていかないと、冗談抜きでこちらの寿命が追いつきません。  まあ、それがメインの読書カテゴリーじゃないからいいと言えばいいんですけど、作っちゃった以上はせめて手がけるぐらいの前向きな姿勢が必要なのが人の世の良識っていうモンではないかと・・・・・ ^^;  で、あらためて作っちゃった Index を第1夜からじっくりと見直し・・・・・・と思ったら、その第1冊で引っかかってしまいました。  第1夜は中谷宇吉郎さんの「雪」だったんですねぇ。

で、そのままそこへ進むんだったらこの(↑)良識に沿った読書活動となったりもするわけですが、同時進行で「岩波少年文庫全作品読破企画」を遂行中の KiKi のこと。  ここで気がついてしまうわけですよ。  そう言えば岩波少年文庫に「雪は天からの手紙 中谷宇吉郎エッセイ集」っていうヤツがあったなぁ・・・・と。  ま、てなわけで、「そろそろ松岡さんフォロー企画にも手をつけなくちゃ♪」と考えた矢先に「岩波少年文庫企画」に寄り道です(苦笑)。

雪は天からの手紙 中谷宇吉郎エッセイ集
編:池内了  岩波少年文庫

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雪の結晶の美しさに魅せられた物理学者・中谷宇吉郎。  「雪の十勝」「雷獣」「立春の卵」「線香花火」「地球の円い話」「イグアノドンの唄」「湯川秀樹さんのこと」など、科学のおもしろさや科学者たちとの交流について語るエッセイ21編。  (文庫本裏表紙より転載)

この本の大元のエッセイを書かれた中谷宇吉郎博士って、以前 KiKi が同じく岩波少年文庫で読んで「しまったぁ~!!  この本はもっと早く読んでおきたかったぁ!!!!」と後悔(?)した「科学と科学者のはなし」の寺田寅彦さんのお弟子さんだったんですねぇ。  最初に「あとがき」から読んで、その一事をもってして俄然この本に興味を持った KiKi。  ついでに言うと、この本の後には「千夜千冊」の「雪」が待ち構えているわけですから、かなりの期待感で胸を膨らませながら、読み進めていきました。

が・・・・・・・・

正直なところ、中谷宇吉郎さんの文章には寺田寅彦さんの文章ほどには興味も感銘も受けなかったことをまずは白状しておきたいと思います。  これは偏に KiKi が根っからの理系人間ではないことに原因があるのかもしれません。  寺田さんの文章にはさすが夏目漱石の直弟子だっただけのことはあって、なんと言うか文系人間にも受け容れやすいある種の「語法」のようなものが備わっているのに対し、こちらの本はどちらかというとやっぱり理系頭脳の人の文章っていう感じがそこかしこに漂っているんですよね~。

もちろんすべてのエッセイからバリバリ理系臭が放たれているわけではなくて、ところどころにとても興味深い話も書かれていたりするのですが、どちらかというと、ものすご~くおりこうさんの男の子が優れた指導者の元でしっかりと纏め上げた「夏休みの自由研究 理科編」のレポートみたいな感じがするんですよね。  

寺田さんのエッセイをまとめた「科学と科学者のはなし」の方は、身の回りの様々な出来事に対して、どんな「科学者の着眼点」があるのかということを、本当に楽しく書いてくれていて「ほうほう、なるほど、なるほど。  それは気がつかなかったけれど、そう言われてみると知りたい!  知りたい!!  で、どうして????」と素人をうま~く導入してくれているようなところがあるんですけど、中谷さんのこちらのエッセイの方は、そこがある意味あっさりしていて、テーマありき・・・・みたいなところがあるように感じられるんですよ。  で、その後の実験過程とか物理の小難しい話みたいなところを丁寧に比較的平易な文章で書いてくださっているんだけど、テーマそのものに興味が持てないとその後に書かれていることはなかなか身を入れて読み進められないし、実験過程をいろいろ読まされても、実験って言うのは自分でやってみて初めて面白さがわかるようなところがあるから、何となく字面を追って終わってしまうんですよね~。  

 

この本のおおまかな構成は以下のようになっています。

第1章: 北国での研究
1. 雪の十勝  2. 雪を作る話  3. 低温室だより  4. 南極・北極・熱帯の雪  5. 雷獣

第2章: 科学者たち
1. 球皮事件  2. 「茶碗の湯」のことなど  3. 湯川秀樹さんのこと  4. 長岡と寺田  5. ケリィさんのこと

第3章: 日常の科学
1. 兎の耳  2. 米粒の中の仏様  3. 線香花火  4. 茶碗の曲線

第4章: 科学のこころ
1. 千里眼その他  2. 立春の卵  3. 比較科学論

第5章: 若き君たちに
1. 「霜柱の研究」について  2. 地球の円い話  3. 私の履歴書  4. イグアノドンの唄

この中で KiKi にとって興味深かったのはさすがに「雪の研究者」の書いたものであるだけに「第1章」と高名な科学者たちとの交流を書いた「第2章」(特に『「茶碗の湯」のことなど』は大元の「茶碗の湯」が寺田寅彦さんの書かれた物;しかもこのエントリーでご紹介した実物を読んでいるだけに、本当に楽しめました)、そして「立春の卵」でしょうか??  

「立春の卵」は過去に「ザ・ホワイトハウス」というドラマでも取り上げられていた話で、ドラマ中のホワイトハウス・スタッフの中でも特に KiKi のお気に入りの「報道官 CJ クレッグ」が延々と卵を立てようと奮戦していて、立春になった瞬間に立った!という映像を観ていただけに、かなり興味深く読み進めることができました。

はてさて、この本の第1章は、この後に続く「雪」のこともあっての期待感からそこそこ楽しく読み進めることができた・・・・・とは言うものの、肝心要の「雪」の方はどうなることやら・・・・・。  期待半分、不安半分といったところです(苦笑)。

 

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