ベートーヴェン ピアノソナタ第1番 Op. 2-1

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秋ですね~。  ついこの間まで「暑い、暑い、あっつ~いぃ!!」と叫んでいたのが嘘のようです。  先週末は体調を崩したためにLothlórien_山小舎へは行けなかった KiKi なのですが、あそこは最早秋というよりは初冬の気候なんじゃないかしら・・・・。  先日、ネットを徘徊していたら、Lothlórien_山小舎のご近所さんのブログを発見したのですが、そこに

今日なんぞは、雨も降っていて、
霧も巻いていて、
外気温は、日中でも12度。

火が欲しいところだが、
一度点けてしまうと、歯止めがきかなくなるので、
薪ストーブは、ぎりぎりまで我慢。我慢。

な~んていう記述があって、「ああ、とうとう薪ストーブの季節到来かぁ・・・・」と、KiKi@東京 まで何となくプルプルと震えに襲われてしまった次第。  今週末は車にジャンパーでも積んでいこうかなぁ・・・・。

さて、秋と言えば「食欲の秋」、「読書の秋」、「芸術の秋」、「スポーツの秋」と人によって様々ではあるけれど多方面から引っ張りだこの「人に何かを促す季節」ですよね。  じゃあ、KiKi にとってそんな秋がどういう季節かっていうとね、それは

 

無性にピアノが弾きたくなる季節

 

なんですよね~、これが。  ピアノを弾くっていうのは案外重労働なので、夏は暑さのせいもあって、なんとなく疎遠になるんですよ。  で、それが一段落して気候がよくなると、まるでその反動のようにピアノが弾きたくて弾きたくてたまらなくなるんです。  これがもう少しして寒くなっちゃうと、手が悴んで思うようにパッセージが弾けなくてイライラしたりもするんだけど、秋はそういうことがないし・・・・。  まあ、要するに「あまり汗をかかないうえに、手(指)が自由に動く季節」なんですよね~。

無性にピアノが弾きたくなる原因はそれだけじゃなくて、だいたいこの季節に調律師さんから連絡が入るんですよ。  「そろそろ、調律の季節ですよ・・・・」ってね。  それも東京のマンションとLothlórien_山小舎の2台分!!  そうすると、昔懐かしい抜き打ちテストの時同様、KiKi の焦燥感に火がぽっと灯るんです。  

 

いかん、いかん。  ピアノを弾かなくちゃ!!

 

ってね。  長~い前振りだったけれど、ま、てなわけで、今日の KiKi の1曲はこちらです。

 

ベートーヴェン ピアノソナタ第1番 Op. 2-1
PHILIPS 432 317-2 演奏:C. アラウ (pf) 録音:1964年3月

414CTMWHPFL__SL500_AA240_.jpgのサムネール画像  (Amazon)

 

先日、仕事仲間のある女性と話をしていた時のこと。  彼女がこんなことを言いました。

「これぐらいの年齢になってくると、自分の仕事の修め方・・・みたいなことが気になってくるよね~。  何て言うか、仕事人としての幕の引き方っていうか、そういうこと・・・・。  特に私たちの年代の女性で、そこそこ仕事をしてきた人ってそういう傾向があるような気がする・・・・。」

彼女も KiKi もまだまだ男尊女卑の強い時代に社会に出て、「女性が会議に出席することが稀」だった時代を経て、長~いお茶汲み時代を甘んじて受け入れ、40代前後で会社経営の一角に顔を出せるようになるまで頑張ってやってきた女性という共通項があります。  ま、今となってはどちらも仕事の場では「女」と思われていないという共通項があるんですけどね(苦笑)  で、これを言われた時、KiKi は思ったのです。  彼女ほど明確にそういう意識があったわけではないけれど、確かに KiKi にもそういう時期があったような気がする・・・・と。  その現れの1つがLothlórien_山小舎のような気がしないでもない・・・・と。  

でね、それ以上に KiKi が考えたこと。  それは KiKi の場合、「仕事の落とし所」というよりは、「自分の人生の落とし所」という意識の方が強いような気がするなぁ・・・・ということ。  まして、最近では KiKi の母がアルツハイマー症状を呈し始め、祖母も同じ病だったことを考えると「遺伝子の法則」で KiKi にもそういう時代が来ることがリアルに想定できるようになってきているし、その母の兄(KiKi の伯父)がつい先日亡くなったばかりで、ある意味で「死」と言うか「残された時間」という意識が今まで以上に強く、身近に感じられるようになってきたような気もします。  そうするとついつい考えてしまうんですよ。  何て言うか、「やり残しているアレコレ」について・・・・ね。  

そんなことをツラツラと考えているちょうどその時、「秋」が訪れました。  KiKi にとっては「ピアノを弾かなくちゃ! の秋」です。

考えてみたら、仕事が忙しいことにかまけて、ここ何年かは過去に弾いたことがある曲のおさらいばかりしている自分。  (それはそれで大事なことなんだけど・・・・。)  ず~っと昔、音楽の道に進まないことを決心した時に「それでも、趣味のレベルでいいから、ピアノに関するライフワークだけはきちんと持っておこう!」と考えたはずの自分。  でもね、そのライフワークには手をつけようとさえしてこなかったんですよね~。  そして今、少しずつ感じられるようになってきた自分に残されている時間という意識。  いったいぜんたいあと何曲、仕上げることができるんだろうか???  

そうしたら何だか例年以上に焦る気持ちが湧き上がってきちゃったんですよね~。  ま、てなわけで、本日の KiKi の1曲は KiKi のライフワークだったはずの「ベートーヴェンのピアノソナタ」となりました。  そろそろ真剣に取り組まなくちゃ、下手をするとこのまま1曲も仕上げることができずに終わっちゃうかもしれない・・・・・ってね。

  

この第1番のソナタは1794年というベートーヴェンの初期も初期、24歳のときの若書きの作品です。  とは言うものの、ここには後のベートーヴェンの音楽の神髄の大半がすでに見え隠れしていると思うんですよね。  彼の持つエネルギッシュさ、がっちりとした構成感。  この1曲をそれと知らずに聴いたとしても、これは「ベートーヴェンの音楽以外の誰のものでもない」と感じさせてくれるものを持っていると思います。

第1楽章の出だしはちょっと聴き、モーツァルトのト短調交響曲(第40番 K. 550)の終楽章にどことなく似ているんだけど、そこからの展開は紛れもない「ベートーヴェン節」。  この第1楽章では KiKi は第2主題が好きなんですよね~。  第1主題と第2主題への接続部もゾクゾクするぐらいカッコイイ!  

第2楽章のアダージョは装飾的でありながらもしっとりとした風情を醸していて、これが24歳の青年の書いた音楽なのかと驚嘆せずにはいられません。

第3楽章はメヌエット・・・・ということになっているんだけど、あまりメヌエットの雰囲気じゃないんですよね~。  凡そメヌエットの持つ優雅さとは趣を異にする音楽だと思います。  ちょっと対位法的な響きもあって、時にこれが3拍子の音楽であることを忘れちゃいそうになるほどです。

第4楽章。  ここまでも充分ベートーヴェンらしい音楽だったんだけど、ここで「ベートーヴェン節、炸裂!」っていう感じ。  中期のソナタに通じる音色使い。  激しいアクセントの洪水に時に押し流されそうな気分になります。

う~ん、初期のソナタと言えども侮れないのがこの第1番。  KiKi がアラウのこの演奏を初めて聴いたのが10代の後半か20代になったばかりの頃だったんだけど、その時、雷に打たれたみたいな衝撃を受けて、曲が終わった後も暫く呆然としていたことが今でも思い出されます。  既に「アパッショナータ」も「ハンマークラーヴィア」も聴いたことがあったにも関わらず・・・・。  それは「初期ソナタ」を少し舐めてかかっていた KiKi に対するベートーヴェンの戒め・・・・というよりも鉄槌に感じられたものでした。

お前程度の小娘に俺の何がわかる!!

みたいな感じでね(苦笑)  ああ、これだから KiKi はベートーヴェンのピアノソナタにだけは拘らずにはいられない・・・・・。

                    

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年10月 6日 06:29に書いたブログ記事です。

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