ウィーンピアノ四重奏団コンサートに行ってみて・・・・・

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今日、KiKi は板橋アクトホールで催されたとあるコンサートに行ってきました。  今日はその時に感じたこと、考えたことをエントリーとして残しておきたいと思います。  KiKi が行ってきたコンサートはこちらです。

2010_Oct21_IMG_0001_NEW.jpg

KiKi はね、このブログでもお話しているように、ここ数年はHONDAさんの上得意と言っても過言ではないぐらい車を購入していると思うんですよね。  だって、もともと乗っていた車はシビックだったし、去年は軽トラ_Acty を買ったし、今年はシビックをフィットに買い換えたし・・・・・。  まあ、決して値の張る車を購入しているわけではないので、上得意は言いすぎかもしれませんが、でも毎年新車を買っているっていうことはディーラーさんにとってはそこそこいいお客さんだっただろうと思うんですよ。  で、たまたま KiKi の担当の営業さんがフィットの1ヶ月点検の時に、このコンサートの話を教えてくれて、「久々の生コンサート!」ということで、KiKi も飛び着いたわけです。

因みに、このウィーンピアノ四重奏団ですが、弦はウィーンフィルのメンバー、そこにチェロ奏者であるヨァゲン・フォゥグさんの奥さまであるピアニストの陽子・フォゥグさんという構成です。  久々の生コンサートが あの ウィーン・フィルの弦チームなんですよ。  KiKi がどれだけ期待し、こんなコンサートを企画したホンダさんにどれだけ感謝したか、クラシック音楽ファンの方々であれば、容易に察していただけると思います。

でね、9月の末だったか、10月の頭だったか忘れちゃったけれど、この(↓)「プログラム 兼 入場券」がホンダさんから届きました。  企業の冠コンサートなので、お値段も超破格で予約権利代(?)が500円。  その500円で当日は4人まで入場できるとのことでした。  まあ、そういう類のコンサートなので、当然のことながら事前の座席指定な~んていうものはありません。  ま、正直、この時点で KiKi はちょっと危ぶんだのです。  でも、もっと危ぶんだことがこのプログラムには印刷されていました。

2010_Oct21_IMG_NEW.jpgのサムネール画像

ト音記号の右側の白文字部分が見えますかねぇ~。

ト音記号の横に書いてある文言を念のためここに転記すると以下のとおりです。

小さいお子様連れのお客様も、お気軽にお越しいただき、お楽しみください!

・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・・

えっとですね、念のためお断りしておきますが、KiKi は子連れでコンサートに行くということ自体を否定するつもりはありません。  た・だ・し・・・・・です。  それはその子どもが少なくとも音楽を聴くという姿勢ができている・・・・とか、音楽に興味がある・・・・・とか、必要な時に必要な場所では静かにするという教育ができている場合に限ると思っています。  子供の情操教育のためにホンモノを聴かせたいという親心を否定はしません。  でも、本人にその準備ができていない子どもにとって、コンサート・ホールの1人分の座席というあんな狭いところで、長時間おとなしくしていることを要求すること自体に無理があると思っています。  だからこそ最近では託児施設付きのホールとか託児サービス付きの演奏会とかも頻繁に行われるようになっていますし・・・・・・。

このプログラムを見た時、KiKi はふと思ったのです。  このコンサート、名前は「ファミリーコンサート」だし、「小さいお子様連れのお客様もお気軽に」だし、500円で4人まで入場OKだし、大丈夫だろうか・・・・・と。  とは言え、久々の生コンサートだし、ウィーン・フィルの弦の響きは久しく生では聴いていないし、まして500円だし、これを聴き逃すテはないようにも思います。

こうして迎えた今日・・・・・・。

まずは、舞台セットを見てちょっと唖然・・・・・。  舞台にはスタインウェイのコンサート・グランドと譜面台 & 椅子が準備されていました。  ところが・・・・・です。  その椅子が・・・・・です。  何て言ったらいいんだろう、たとえば講習会みたいなものが開催される際にリスナーが座るような類の椅子(会議室の椅子)が2段がさねされて置かれていました。  せめて高さ調節のできる背もたれつきのピアノの椅子ぐらいを弦楽器奏者全員分用意することはできなかったんだろうか・・・・・・ ^^;  

 

う~ん、何となく不安だぁ・・・・・・・。

 

プログラムに「お子様OK」となっていただけのことはあり、子供の姿もチラホラと見かけます。  座席指定がないうえに、小雨模様のお天気も手伝って、開場(これも早まった模様)と同時にほぼ8割の観衆が席を埋めていました。  演奏が始まる前のザワザワ感も心なしか、通常の KiKi が通いなれたコンサートのそれ・・・・というよりは、ピアノ発表会のそれ・・・・・に近いものがあり、小さなお子様方は案の定あちらでキャーキャー、こちらでキャーキャー騒いでいます。

 

う~ん、ますます不安だぁ・・・・・・。

 

そうこうしているうちに、開演時間が訪れ、企業の冠コンサートにありがちな、社長さんのご挨拶があり、四重奏団が舞台に姿を現しました。  先ほどまでのザワザワ感は心持ち静かになったものの、まだ、あの演奏が始まる直前の水を打ったようなそれとは程遠いものがありました。  2段がさねの椅子に腰をかけたヴィオラ奏者はなかなかポジションが決めかねるようで、座る位置を模索しています。  

 

そうだよねぇ。  さすがに座り心地が悪いよねぇ・・・・・・。  ゴメンネ。  ゆっくりベスト・ポジションを探してね・・・・・・。

 

で、ようやく、ヴィオラ奏者の体制が整い、いわゆる普通のコンサートで感じられる最初の1音が発せられる前までの間合いを過ぎても、リーダーであるチェロ奏者はなかなか音楽をスタートさせません。  でも、どうしてスタートできないのか、KiKi には痛いほどわかります。  心なしかチェロ奏者の苛立ちが感じられます。

それもそのはず、客席後方では裏方担当と思われるホンダの社員の皆さんがヒソヒソと何かを話している空気の音が伝わってくるし、演奏者が舞台上でスタンバイしているというのに、まだ後方の扉近くで人が動いている気配があります。  

 

この期に及んで、ゴソゴソするんじゃない!!  

 

ようやくだいぶ静まった感じが出てきたところ(とは言え、普通の演奏会ではありえないざわつきが残る)で、モーツァルトのピアノ四重奏の第一音が出てくる・・・・・というそのほぼその瞬間、最も恐れていたことが起きました。  どこかのお子さんの「ダ~!」というような感じの奇声が・・・・・・・ ^^;

 

ああ、やっぱり・・・・・・

 

で、この奇声なんですけど、その1回だけ・・・・とか、1曲の間で2~3回というなら、「ファミリーコンサート」っていう名前のコンサートだし、相手は子供だし、まあまあ許してあげようかと思うこともできたと思うんですよ。  ところがこの1曲が演奏されている間中(ホントに間中、のべつまくなくって言う感じで)声はあげるは、椅子をガタガタ鳴らすは、持っているものをどこかにぶつけるは、落とすは・・・・と賑やかなことこのうえない。

KiKi の前席、その又前の席、そしてその席の通路をはさんだ向こう側の席はクラシック音楽会に通いなれた雰囲気のロマンスグレーのおじさま、おばさまだったんですけど、誰もの背中から苛立ちが漂っています。  そのお子さんを連れた若い女性二人組は KiKi の座っている列のちょうど反対側に場所を占めていたのですが、あまりにも賑やかでついついそちらを見てしまうと、子供を静かにさせようとしていない・・・・とまでは言わないけれど、ニコニコ笑いながら窘めているような、でも優しげな笑顔なだけに窘めになっておらず、下手をすると音をたてることを助長しているようにさえ見える始末。

ところどころ(楽章と楽章の間とか、曲の間とか)で、チェロ奏者が音をたてている人に向かって唇に指をあてて「静かに」というサインまで送りだす始末です。  休憩をはさんで後半部が始まった時、KiKi の前席のご夫婦が戻ってくることはありませんでしたし、休憩時間にトイレに向かう白髪女性の一団の脇を件の子どもとその保護者が通り過ぎた際には、中の1人の女性がちょっとケンのある口調で、聞えよがしに

まったく、子供なんてつれてこないでよ!。  おとなしくさせることもできない子なんて!!  楽しみにしてたのにがっかりよ!!

と口走る始末。  それにしても演奏会の途中で演奏者が客席に向かって「静かに」というジェスチャーをする演奏会なんていうのは KiKi も初めての経験でした。  KiKi がこれまでに参加したピアノ発表会であってさえも、もう少し「音楽を聴く体制」はあったように思うんですけどねぇ・・・・・・。  後半部に入る直前、さすがにまわりの厳しい視線に耐えかねたのか、その子連れの親御さんは会場から出ていかれました。  その後ろ姿を見た時、正直なところ、KiKi はほっとしました。  だって後半は KiKi が一番期待していたブラームスのP4だったし、そこで又あの声に邪魔されたら、KiKi も冷静ではいられないかもしれないし・・・・・・ ^^;

ところが後半が始まる直前のこと。  今度は最前列のこれまた親子(ひょっとするとおばあちゃんと孫?)がいきなり席を立ち、外へ出ていきました。  その子どもは別に奇声をあげるようなタイプの子どもではなかったので、KiKi の中では青信号の子どもたっだんですけどね。  でもね、15分という休憩時間がまさに今、終わり、後半のステージが始まろうとしているそのタイミングなんですよ。  彼らが出て行く後ろ姿を見た時、KiKi の脳裏をある想いがかすめました。

 

頼むから演奏中に入ってくるような常識はずれなことだけはしないでよね・・・・・・。

 

と。  ドラマなんかでは、演出効果を狙ってか、演奏中とか今まさに演奏に入ろうとするそのタイミングあたりに「ガタン」と音をたてて誰かがホールに入ってくるシーンがあったりもするけれど、あれってダメなのよ。  やっちゃいけないことなのよ。  

そしてその2人を待つことなく(当たり前だけど)ブラームスが始まりました。  最初の1音から KiKi を惹きつけてくれます。  ああ、これぞブラームス節・・・・・・・。  思わず身を乗り出し気味になりながら聴き入っていたところ・・・・・・・

 

ガタン  ドスドス  ピカ~!

 

あんなことを KiKi が考えたせいもあったのかなぁ・・・・・。  恐れていたことが起こりました。  扉を開ける音、足音、そしてさし込んでくる外廊下の灯り・・・・・・。  KiKi の集中力が途切れました。  恐らくは演奏者も・・・・・・・・。  

 

演奏そのものはよかった・・・・・と思うんですよ。  もっとも常に子どもの奇声やらガタガタいう音や何かに気を取られていたので、「いい音楽を聴いた」という意識はどうしても湧き出てこない、集中力に欠ける演奏会だったので、そっちの印象ばかりが残ってしまう演奏会でもあったんですけどね。  でも、久々のウィーン・フィルの弦の音色はただでさえ「ありがたい」という潜在意識が働くだけに、パーツパーツでは本当に心に沁み入ったのです。  

コンサートからの帰路、KiKi は思いました。  せっかく企業が顧客サービスの一環として行った演奏会だったわけだけど、これはある意味で失敗だっただろうな・・・・と。  そもそもどういうお客さんを相手にしたいのか・・・・がきちんと定義されていない。  もちろんクラシック音楽愛好者のすそ野を広げるという意味からすると「ファミリーコンサート」という企画はありだし、「小さなお子様OK」もアリだと思う。  でも、そういう趣旨のコンサートだったら、ウィーン・フィルメンバーなんて呼んじゃいけないように思うんですよ。  少なくともKiKiも、途中で帰ってしまった KiKi の前の席のご夫婦も、その又前の席のご夫婦も、そして、通路をはさんだ向こう側のご夫婦も、ある意味でストレスを感じてしまった演奏会だったことは間違いないのです。

さらには、今回のコンサートの裏方はホンダの社員さんたちで、それなりに一所懸命やっていらしたとは思います。  でも、彼ら自身がクラシック音楽コンサートのことをあまりにも知らなさすぎると感じました。  演奏が始まる前の後部座席でのヒソヒソ話しかり、演奏中の入場制限を徹底しないことしかり・・・・・・。  その他細かいことを言い出せばキリがないくらい、クラシックコンサートに行きなれた人種にとっては「ええ????」と感じさせてくれちゃうエピソードだけは豊富な残念なコンサートになってしまったと思うのです。  

そしてもう1つ。  KiKi はこれまで「クラシック音楽のコンサートってもっと手軽に行ける価格帯で、必要以上に構えないでも聴けるようなものを開催してくれればいいのに」と思っていました。  でもね、今回のコンサートを聴きに行ってみて思ったのです。  あれはあれで仕方ないこと(というよりいいこと)なのかもしれない・・・・と。  演奏者のギャラ云々(つまり演奏者の市場価格)・・・・ということ以上に、そこそこの値段をとることによって、「音楽を聴く心構えのある観客に絞り込みを行っている」とも言えるのではないか・・・・・と。

まあ、そういうことを考えたり、こうしてブログに書いたりする態度が「高尚ぶる」とか「選民意識」とか「堅苦しい」という批判に直結しがちであることは承知の上で敢えて言うなら、やはりクラシック音楽、それも家庭でのCDの「ながら聞き」ならともかくとして、演奏会っていう場所は、「ながら聞き」とは一線を画すべきものなんじゃないか・・・・・と。  必ずしも正装する必要はないけれど、これからある時間は「音楽を聴くことに集中するんだ。」という意識だけは必要なんじゃないか・・・・・と。  それが何らかの理由でできない人は音楽会なんていう場所には足を向けずに、CDでも、TVでも、ラジオでも、ネット配信でも何でもいいから、自分の普通の生活環境の中で、BGM的に音楽を流していればいいんじゃないか・・・・・と。

クラシック音楽のコンサートだから何か特別な知識が必要か?  No! 
クラシック音楽のコンサートは特権階級の社交場か?  No!
クラシック音楽のコンサートに必要な人種的な条件はあるか?  No! 但し、音楽を聴くために行くんだという心意気だけは絶対必要!!

 

・・・・・とは言うものの、これでどんどんクラシック音楽を聴く人が減ってしまったら、演奏会そのものも成り立たなくなってくるだろうし、ケチな KiKi みたいなクラシック・ファンだけだと、音楽を聴く心づもりだけはそこそこあっても、クラシック音楽界の支えにはならないし・・・・・・。  どう見ても乗っていなかったように見受けられる奏者たちが快くアンコールに応える姿を見ていたら、思わず涙ぐみたいような気分に襲われた KiKi なのでした。  彼らはどんな気持ちでこの夜を過ごすんだろうか・・・・・。

まあ、一番反省すべきなのは KiKi 自身なのかもしれません。  普段、コンサートにかけている出費に比べると破格の値段のコンサートに、普段と同じ質(但し、奏者の・・・・ではなく、聴衆の)を期待して、それが覆されたからと言って、何となくザラザラした気持ちを抱えてこんなエントリーを書いているのですから・・・・・・。  

う~ん、それにしても・・・・・・。  もっと音楽に集中できるコンサートで彼らの演奏を聴きたかったなぁ。  モーツァルトもブラームスも消化不良です。  プログラムにはあったのに演奏をキャンセルされちゃったリースのピアノ四重奏も、正価を払うそれなりの演奏会だったら、演ってくれたんだろうなぁ・・・・・・。  もっとも、それをキャンセルするというアナウンスがあった時、正直 KiKi はがっかりしたのですよ。  でもね、今は、今日のこのコンサートでリースを演奏しなかったのは正解だったと思います。  一、クラシック音楽愛好家としてはやっぱり残念ではあったけれど・・・・・。

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