クロニクル千古の闇 1 オオカミ族の少年 M.ペイヴァー

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以前から本屋さんに行くたびに気になって気になって、何度も手には取るもののハードカヴァーであることによるちょっとした心理的バリアも働いて、どうしても購入に踏み切れなかった本を吾妻郡図書館で見つけました。  恐らく KiKi 好みの本であると KiKi のアンテナは反応を示しているのですが、まずは図書館本で読了してから購入の是非を検討しようと思っています。  実は、最近、ちょっと「図書費」がかさみ気味でねぇ・・・・。  それもこれも、岩波少年文庫で色々復刊してくれちゃったせいおかげなんですけどね(笑)  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

クロニクル千古の闇 1 オオカミ族の少年
著:M.ペイヴァー 訳:さくまゆみこ 画:酒井駒子  評論社

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「おまえに誓ってほしいことがある」父さんが言った。  「山を見つけるんだ。  "天地万物の精霊"が宿る山だ。  ...そこにしか望みはない」  ―紀元前4000年の森―  巨大なクマの姿をした悪霊に襲われた父との誓いを守り、"精霊の山"をさがす旅に出たトラク。  道連れは、生まれて間もない子オオカミのウルフ。  "案内役"とは?  精霊にささげる"ナヌアク"とは?  ...いよいよ冒険が始まる!  (単行本カバーより転載)

案の定です。  KiKi のアンテナはやっぱりさびついていなかったみたい!!  KiKi が大好きな上橋菜穂子さんの「守り人」シリーズを読み始めたときとまったく同じ興奮を味わわせてもらっちゃいました!!  やっぱり KiKi はこういう「どこかにある本当の人間の世界」から彼らの生き方、生活の仕方、道具・食べ物等々の着想を得た物語には滅法弱いみたい ^^;  最近になって KiKi は改めて気がついたんだけど、どうやら KiKi はキャラの魅力だけで引っ張っていくような物語よりも、世界観そのものに魅せられ、それをイキイキと想像できる物語が好き♪みたい・・・・・。  舞台は6000年前の原始時代・・・・ということだけど、KiKi が通常思い描いている原始時代の暮らしとはちょっと異質で、逆に今現在 KiKi が指向しているような生き方にものすご~く近い世界観 & 暮らし方の物語です。

この物語、端的に表現しちゃうと主人公自身のセリフにもあるように「だれも見たことのない山を見つけなくちゃいけなくて、だれにも答えのわからないなぞなぞを解かなくちゃいけなくて、だれもかなわないクマを倒さなくちゃいけない」という、何とも言えない宿命を背負わされてしまった少年の冒険物語なんだけど、それだけじゃない。  描かれている彼及び彼が出会う人たちの生き様が、私たちが日頃は意識することも少なくなったけれど、それでもDNAの中にでも刷り込まれているのか潜在意識の中には確かに残っていて、ふとしたはずみでそれに触れると郷愁のようなものさえ感じる「大自然に対する畏怖の念」や「そこに宿る精霊の存在を信じ敬う気持ち」・・・・そんなものを刺激してくれる・・・・そんな物語だと思いました。

 

メインで冒険の旅をするのが孤独な少年 & 群れからはぐれた子オオカミなんだけど、ところどころこの「子オオカミ目線」の章が出てきます。  この子オオカミは主人公の少年を「背高尻尾なし」と呼んだり、太陽のことを「熱いまぶしい目」と呼んだり、矢のことを「長く飛ぶ爪」と呼んだり、火のことを「熱い舌で刺すまぶしい獣」と呼んだりするんだけど、読んでいる間、それぞれが何を言い表そうとしているのか迷うことがなく読み進められるのは凄いことだと思いました。  それだけ、オオカミの感性と同化できちゃっているのはやはり筆者 & 訳者の筆力に負うところが多いんだろうなぁ・・・・・と。

この物語はシリーズもので、全6巻。  まだまだ物語は始まったばかりです。  とりあえずこの第1巻「オオカミ族の少年」ではトラク少年は1つ目の冒険を成功させたわけだけど、まだまだここには謎も残っているし、トラク少年が何者なのかとか、彼を追う敵の真の姿等々は明らかにされていません。  第1巻最後で別れ別れになってしまった子オオカミ、ウルフのその後も気になります。  やっぱり彼の「特殊用語」の力も侮れないし・・・・・(笑)。  これは続きを読むのが楽しみです。

最後に・・・・・

どうやらこの物語、リドリー・スコット監督で映画化される予定(?)があるようだけど、何でもかんでも映画化するっていうのはどうなのかなぁ・・・・・。  特に「指輪物語」のヒット以来、ファンタジーものの映画化が盛んだけど、KiKi はこの物語みたいな大自然とそこで必死に生きている人間を扱う物語はできれば映画にはして欲しくないような気がするんですよね~。  それよりは自然を扱うドキュメンタリーとか、原始的な生活をしている人たちのドキュメンタリーでも観て、それをベースに想像力を働かせてこそ味わえる「何か」が大切な物語のような気がするんだけどなぁ・・・・・・。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年11月20日 17:06に書いたブログ記事です。

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