ケルトの白馬 R.サトクリフ

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昨日、KiKi はLothlórien_山小舎から一番近い図書館へ行ってみました。  村のHPをネットで見ていたらこの図書館の紹介が載っていたので、これは1度立ち寄ってみる必要があるだろう!と思って早速出かけてみたっていうわけです。  (そのご紹介エントリーは後刻アップします。)  で、せっかく行ってみたのでついでに本も借りてきました。  都会の図書館と比べると本の痛み加減が全然違うのが何だか新鮮でもあり、嬉しくもあり・・・・・(笑)。  蔵書数ではさすがに都会の図書館には叶わないかもしれないけれど、気持ちよく利用できるという意味ではこちらの図書館の方に軍配があがるかもしれません。  ま、いずれにしろ、本日の KiKi の読了本はこちらです。

ケルトの白馬
著:R.サトクリフ 訳:灰島かり  ほるぷ出版

51RS3RT44VL__SL500_AA300_.jpeg (Amazon)

イギリス、バークシャーの緑なす丘陵地帯には、地肌の白い土を露出させて描いた、巨大な白馬の地上絵がある。  古代ケルト人の手になるその地上絵は、力強く美しく、悠久の時を超えて命の輝きを放っている。  なぜ、どのようにして、この「アフィントンの白馬」は描かれたのか。  カーネギー賞受賞作家サトクリフが、今はもう忘れられた豊かな物語を紡ぐ。  (単行本扉より転載)

実は KiKi はサトクリフ作品っていうのは正直なところ苦手意識があったりします。  まあ、初めてサトクリフ作品に出会った頃には、まだまだ KiKi が幼すぎたせいもあるんだろうと思うんですよね。  なんていうかお子ちゃまにはちょっと物足りないワクワク感・・・・とでも言いましょうか。  「ドキドキ感はあってもワクワク感が湧いてこない作家」というのが長らく KiKi が手前勝手に描いていたサトクリフ作品に対する評価でした。  これはたまたま当時の KiKi があれやこれやと忙しすぎて、読書が絶好の睡眠剤だった時代だったから・・・・とも言えるかもしれません。  そこそこドキドキはさせてくれるんだけどワクワクしてこないので、数ページで睡魔が襲ってくる・・・・・そんな作家の筆頭だったんですよね~(苦笑)。

ま、そんな KiKi が今回この本に手を出してみたのは、このあまりにも美しい表紙の写真(「アフィントンの白馬」)に思わず目を奪われたから・・・・・でありました。  東京でも同じ本は図書館で何回か見ているんだけど、残念なことに結構ボロボロで、惹かれるものはありつつもなかなか食指がうごかなかったんですよ ^^;  第一、苦手意識のあるサトクリフだし・・・・・。  ところがこちらの図書館ではこれが新品か!と思えるほどピッカピカの本だったんですよ。  で、その美しいままの状態の本でこの写真を見ると、もともと興味は持っていた本であっただけにこれは読まずにはいられない!・・・・と。  で、ついでにこの本と同時に何冊か、過去に睡魔と闘いつつとりあえず読み通したような記憶があるものの内容はほとんど覚えていないサトクリフ作品を借りてきました。

 

ケルトという現代の私たちの価値観から推し量ると「野蛮」ともいえるような時代(なんせ、この物語の中でも討ち取った敵の生首を飾ちゃうぐらい!!)のお話。  そうであるのに、何故か繊細さとか純粋さのようなものが際立つ作品だと思います。  これは表紙の写真から受ける印象も無関係ではないと思うんですよ。  緑濃い大地に刻まれた、未来へ走り続ける輝ける白馬の姿。  これはまさに主人公のルブリンの、そして、現代の私たち誰もの心の中にある、「彼方への思い」とでも呼ぶべきものを表しているように感じます。

地上絵って本当に不思議。  誰かがいつかの時代に何らかの想いを込めて描いたものなんだろうけれど、その詳細はわかっていない・・・・。  でも、それを見る現代に住む私たちに何かを訴えかけていて、私たちはそれを見ると心がザワザワする。  そして、「行かなくちゃ!」とか「何とかしなくちゃ!」とか「○○しなくちゃ!」という想いがかき立てられるんだけど、実際のところ「○○」に入れるべき何かは何なのかよくわからない・・・・・ ^^;  でもね、KiKi はナスカの地上絵にしろ、この「アフィントンの白馬」に代表されるヒルフィギュア等の地上絵にしろ、それらを見ると感じるのは「過去、そして未来へ繋がる人の熱い想い」とでも呼ぶべきもの・・・・なんですよね。  

サトクリフはその「過去、そして未来へ繋がる人の想い」を運命の子「ルブリン」に凝縮させ、見事な筆致で彼の住む世界を、そして彼の生きた時代とこのヒルフィギュアの生い立ちをこの作品で紡いでくれていると思います。  う~ん、これは困ったぞ・・・・・。    

って言うのもね、実際の「アフィントンの白馬」がどのようないきさつで、誰が、何の目的で描いたものなのかは、未だにはっきりしていないようなんですけど、KiKi が生まれて初めてこの「アフィントンの白馬」を写真で見たとき、この「白馬」及び馬飼いの民イケニ族はトールキンの「指輪物語」のローハンの民 & ガンダルフの愛馬「飛蔭」に見えちゃったんですよね~。  これって偏見かもしれないけれど、でも、トールキンの意識(というより知識?)の中にこの地上絵は絶対にあったような気がするし、あの中つ国に生きる民の生き様を描く際に、この地上絵から受ける何らかの感動(「急いで行かなくちゃ!」とか「未来を作らなくちゃ!」というような想い)が絶対にあの民の姿に凝縮されていたように感じるんですよ。  

でも、この物語は完璧と言えるほどまでに、この「アフィントンの白馬」とルブリンを印象付けてくれちゃったので、これから KiKi はこの写真を、そして運がよければ実物を見たときに、ルブリンとローハンの民、どっちを反芻しながらこの絵と対面すりゃあいいんだぁ????(笑)

さてさて、苦手意識のあったサトクリフだけど、少なくともこの本は KiKi の趣向にはぴったり合致しちゃうお話だったみたい・・・・・。  この後、図書館から借りてきた「炎の戦士 クーフリン」と「黄金の騎士 フィン・マックール」を読むことになるわけだけど、それらが楽しく読めるようであれば、久々に岩波少年文庫にラインナップされているサトクリフ作品にも挑戦してみようかしらん。  

       

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2010年11月 7日 13:57に書いたブログ記事です。

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