ボストン夫人のパッチワーク D.ボストン & L.M.ボストン

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先日このエントリーで思わず衝動買いしちゃったこちらを読了(鑑賞了?)しました。

ボストン夫人のパッチワーク
著:D.ボストン 訳:林望 パッチワーク:L.M.ボストン  平凡社

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「グリーン・ノウ物語」の作者として知られるボストン夫人の、あたかも詩の一編のようなパッチワーク作品の数々。  冬のイギリスと、リンボウ先生が愛したマナーハウスと、色とりどりのパッチワークに宿る思い出たち。  (Amazon より転載)

美しいカラー写真(一部モノクロ)で紹介されるボストン夫人のパッチワーク作品に、彼女の息子さん(グリーン・ノウ物語の挿絵を描いた人)の奥さん、ダイアナさんが解説を付した本です。  ただその解説が自身はパッチワークをなさらないというダイアナさんが書かれているために、いわゆるハウツー本にはなっておらず、どちらかというとエピソード集となっているあたり、「グリーン・ノウの煙突」のおばあさんの昔語りを彷彿とさせます。

45歳でマナーハウスを購入し、修復し、住み続け、夏はガーデニング、冬はパッチワーク & 児童書等の執筆という生活を93歳になるまで続けられていたボストン夫人の生き様が先日読了した「グリーン・ノウ物語全巻」に、そしてここに納められた「パッチワーク作品」に見事に凝縮されていると感じました。  

意外だったのは彼女の作品が必ずしも端切れの有効利用というだけではなく、いわゆる「工芸品的な美の追求」にもかなり傾斜していたということです。  それはこの本で紹介されている以下のボストン夫人の言葉に端的に表れています。

生地の中の、特定の柄を揃えて切り出し、対称的な形に配置していくことで、面白いパターンを生み出していくことができる。  もっとも、かかる手法を用いる時には、当然のことながら無駄な端切れがたくさん出ることは避けられない。  もともとパッチワークというものは、端切れを無駄にしないために作られるようになったのであるが・・・・・。  (十字架づくしのパッチワークを展覧会に出した際に本人が付した言葉より転載)

今、KiKi もいくつかのパターン(基本の四角をいくつかつないだもの)を試作しては眺めているんだけど、ホントの端切れだけでそこそこの雰囲気を出そうとすると、かなりの量の端切れのストック(しかもトーンが似通ったものと、それを引き立たせるもの)がないと難しいことを実感しています。  で、これを追求し始めると、KiKi がどちらかというと苦手意識を長い間持ち続けた「お金をかけた手作り強調型」になっていってしまうのが非常に悩ましいところです。

 

この本はボストン夫人のパッチワークの紹介本ではありますが、その作り方を解説した本ではありません。  型紙もついていなければ、縫い方、縫いしろの倒し方等々が記されているわけでもありません。  あたかも美術書を眺めるがごとく掲載されている作品を鑑賞し、その作品にまつわるエピソードを楽しむ本です。

とは言っても、彼女の作品にはさすが一時期は画家を目指した作家らしく、配色のセンスや造形のセンスにキラリと光るものがあり、なかなか見応えがあります。  使っているパターンも今となっては目新しいものがあるとは言い難いのですが、恐らく彼女の時代には独創的だったものもあったのではないかと思います。  

ところで・・・・・

第1作を製作以来、なかなか第2作のご紹介をしていないので、「KiKi のパッチワーク熱は早くも冷めたか?」と危惧されていらっしゃる方もいらっしゃるのではないかと思うのですが、今、KiKi が熱中しているのはパターンのお勉強です。  KiKi が自宅@東京の近くのブックオフで仕入れた何冊かの「パッチワーク関連本」に載っているだけでも1,000種類以上のパターンがあり、それを繋げることによりどんな模様が浮かび上がってくるのかを方眼紙上でシミュレーションしているんだけど、これが楽しいの!!(笑)  同じような作業を嬉々として行っているボストン夫人の姿が時折目に浮かぶ・・・・ような気がしています。

製図の基礎みたいなところでは、小学生の頃に習ったきりず~っと実生活では何ら役に立たなかった正方形の描き方とか六角形の描き方を思い出し、幾何学模様の奥深さには数十年ぶりに感動しています。  

彼女のパッチワーク作品の精密さを見るにつけ、彼女の文学作品における言葉の緻密さを思い出し、パッチワーク作品の鑑賞をしているんだか、先日までの読書の記憶を反芻しているんだか、自分でもよくわからなくなりました ^^;  でも、はっきりしていること。  それはとっても贅沢で豊かな時間を過ごすことができたなぁ・・・・と実感しているということ。  この年齢でボストン夫人に再会できたのは KiKi にとって幸せなことだったなぁと思います。

 

  

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年1月21日 10:36に書いたブログ記事です。

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