古事記と日本書紀でたどる日本神話の謎 瀧音能之

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KiKi は学生時代、新書というヤツが大好きでした。  幅広い分野を扱っているということと言い、専門書なんかに比べると平易で読みやすい文体であることと言い、要するに「ちょっと気になった事柄」に関して、コンパクトにまとめられていて、そして要領よく(効率よく?)知った気分になるにはピッタリの本だったからです。  特に大学生になると学校で学ぶことは専門性を増してくるようになり、いわゆる一般教養的なものを補うにはちょうどよい媒体だと認識していました。  因みに、この新書、我が日本でのスタートはご多聞にもれず「岩波新書」だったらしいのですが、岩波さんによれば「古典を収録する岩波文庫に対し、岩波新書は書下ろしを中心として、『現代人の現代的教養を目的』とした」とのこと。  因みに新書の定義は

  • カバーや見返しの有無に関係なくペーパーバックスである
  • 判型はB6判より小さい40判(B全判から片面40ページが取れる大きさ)が基本だがその変形もある
  • 初版部数がある程度見込まれる廉価本で、ページ数は200前後
  • 定期かつ継続的に出版できる一般啓蒙書で読みやすさを重視
  • 書下ろしが原則で、対称とする分野は各種の解説・読物から随想まで間口は広い
  • 単発的なベストセラー狙いではなく、どちらかといえばロングセラーを指向

というのが現在の一般的な認識なのだそうです。  で、その新書。  学生時代~30代前半頃までは大好きだったにも関わらず、その後、めっきり読まなくなってしまいました。  一般啓蒙書で読みやすさを重視はいいんだけど、何となく中身が薄っぺらに感じられるようになってきちゃったんですよね~。  まあ、本の厚さ自体がせいぜい200前後となれば、濃密なものを期待する方が間違っている・・・・とは思うんだけど、何て言うか「ああ、どこかで読んだことがあるような気がする・・・・」ということがこれまたサラッと書かれているだけの本だと読後の満足感に欠けるとでも言いましょうか・・・・。 

で、若いころであれば自分が不得手とする分野に関してでも「恥ずかしくない程度には知っておきたい」という欲があったけれど、40も近くなってくるといわゆる「専門外」のことに関する好奇心が薄れてくるということもあって、勢い、自分がどちらかと言うと得意とする分野の本を手に取る機会が増え、そうなると「ああ、それ知ってる」ということが多くなってくるので、尚更その内容の薄っぺらさが気になるようになるんですよね。  ま、てなわけで最近では滅多に新書を買わなくなった KiKi なのですが、今回ついつい手を出してしまった本を本日読了しました。  

古事記と日本書紀でたどる日本神話の謎
著:瀧音能之  青春新書

418davUO5HL__SL500_AA300_.jpeg (Amazon)

神話はあくまでも神々の話であって、現実の歴史ではない。  しかしながら、神話の中に、古代人のさまざまな考えが入り混じっているのも事実である。  本書では、『古事記』や『日本書紀』を中心に神話の楽しみ方を案内しながら、同時に、古代人の思考や、古代社会の実態にも迫ってみたい。  (新書扉より転載)

なるほど、そんな意味が隠されていたのか!  スサノオの高天原追放に見え隠れする編纂者の「意図」。  「風土記」とは舞台も展開も違う「国譲り神話」の謎・・・・  遺された神々の「痕跡」が物語る古代日本の実像  (新書帯より転載)

 

戦後教育を受けてきた KiKi にとって日本の神話物語というのはさほど近しいものではなく、子供時代に絵本で親しんだ「因幡の白兎」と「八岐大蛇」のお話、「海幸・山幸」のお話ぐらいしかさっと思い出せるものがありません。  「ギリシャ神話」や「北欧神話」、さらには「ゲルマン神話」には興味を持って、多くの本も読み、絵画も見てそれなりに親しんでいるのに、肝心要・自国の神話には疎いというのはいかがなものか?  そんなことを感じ始めたのは40代を迎えてからでした。  とは言うものの、漢文調の日本の古典を読む根気は失いつつある年代でもあったため、ある種の積み残し・宿題となったままここまできてしまっています。  こんなんじゃいかん!とばかりに古事記関連の本は何冊か購入して現在積読状態になっているのですが、そんな中、群馬県は渋川のお気に入りの本屋さんで見つけたのがこの本でした。

漠然とした知識として、同じような神話の世界を扱いつつも「古事記」と「日本書紀」では記述の違いがあることは、これまでの読書体験の中からある程度は知っていたので、そのあたりが解明できないものか・・・・と期待をもって読み進めました。

結論から言えば・・・・・・

やはりこの本ではどうしても中途半端感は否めません。  でも、KiKi のような「古事記 & 日本書紀ビギナー」にとってありがたいのは巻末に付されていた「古事記・日本書紀神話対照表」です。  そしてもう1つ、KiKi にとって目新し(単に KiKi が物知らずだったというだけのことかもしれないけど ^^;)かったのは、「古事記」と「日本書紀」では編纂意図が異なるというお話です。

著者曰く、「古事記」は天皇家の歴史を詳述することに重きが置かれ、「日本書紀」は国家の成り立ちを対外的に述べる事に重きが置かれていたとのこと。  なるほど~、それで KiKi の長年の疑問が解けました。  ず~っと昔から KiKi はほぼ同年代に完成された2種類のこの古文書、どうして2種類必要だったのか、疑問に思っていたのですよ。  (← 疑問に思いつつも、日本神話には興味がなかったのでろくに調べようとしたこともない・・・・ ^^;) 

せっかく今回、この本を読んだのでこの印象が残っているうちに「岩波少年文庫」に収録されている「古事記物語」を読んでみようと思います。

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