調べてみよう エネルギーのいま・未来 槌屋治紀

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KiKi の大好きなTV番組に日テレで放映されている「ザ・鉄腕・DASH」があります。  KiKi のLothlórien_山小舎暮らしの後押しの何十分の1かにこの番組(DASH 村)の影響があったことは素直に認めざるをえません。  その「DASH 村」、確か福島県にあったよなぁ・・・・と思ってちょっと調べてみたら、収録の際にだけ村に出かけていく TOKIO とは別に村を維持している常駐スタッフの皆さんや近隣にお住まいでアドバイザーをしてくださっている明生さんたちも福島原発の影響で避難生活を余儀なくされていらっしゃるとのこと。  都会に住むサラリーマン家庭に育つ人たちに「農」や「食」について何事かを考えさせる役割の一端を担っていた(ように KiKi には感じられる)あの番組も今後について見通しが立たないようです。 

そんなことまで引き起こしている「原発」について、素人なりにいろいろ考えてみようと昨日の「原発を考える50話」に引き続き、KiKi が読了したのはこちらです。

調べてみよう エネルギーのいま・未来
著:槌屋治紀  岩波ジュニア新書

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新エネルギー技術はほんとうに省資源や環境にいいのだろうか、効率は悪いのではないかなどと思っていませんか。  じっさいに調べてみましょう。  エネルギー分析から発光ダイオードと白熱電球の差がはっきり見え、企業や自治体の活動から、太陽電池や燃料電池の時代がそこまできていることが実感できます。  (新書本裏表紙より転載)

昨日のエントリーの再末尾で KiKi は

「会計人」の立場からすると企業は「右肩上がり(仮にそれが微々たるものであっても)」を目指すのが宿命でもあるから、どうすればいいのか現時点ではやっぱり KiKi にはわからないけれど、考えさせられます・・・・。

と書いたわけだけど、そうは言いつつもまさにそれこそが KiKi が脱会計人を目指すきっかけになった問いでした。  端的に言えば「無限の成長はありえないんじゃないか?」という疑問を抱いてしまったのです。  でもね、企業っていうものは成長し続けることが期待されている(基本は継続することだとは思うんだけど)し、そのためにこそ「会計・管理」という職責があると KiKi は思っているようなところがあって、その自覚のもとに、「それが正しいことだと信じる信念・・・・のようなもの」をベースに長年仕事をしてきました。  でも、ある時期からその信念がぐらつき始めてしまったんですよね。  だからこそ、それが責務である仕事から少し距離を置いてみないと、見えてこないものがあると考え、某社の部長職を辞し、契約社員という立場で細々とお仕事をしながらLothlórien_山小舎暮らしをスタートさせました。

でね、そういう生活を始めてからず~っと考えてはいた(四六時中というわけではないけれど)けれど、相変わらずその答えを得ることができずに本日ここに至っています。  今回、この本を読んでどうして KiKi にはその答えが未だに得ることができていないのか、ほんのちょっぴりわかったような気がしました。  それはね、第2章の「エネルギーをどう見ればいいのか?」というところに書いてある以下のようなくだりです。

科学・技術者は、エネルギーについて、まずそれが保存されるものであり、なくならないものであると考えます。  これはエネルギー保存の法則あるいはエネルギー不滅の法則と呼ばれ、エネルギーは消失しないことをあらわしています。  (中略)  投入したエネルギー = 目的を達するのに必要なエネルギー + 損失(≒ 低温の廃熱)  (中略)  目的を達するのに必要なエネルギーと投入したエネルギーの比、あるいは単純出力エネルギーと投入エネルギーの比は、エネルギー効率によって表現されます。  (中略)  たとえばガソリンエンジン自動車のエネルギー効率は13%程度といわれています。(ガソリンの熱エネルギーのうち、わずか13%が自動車を走行させるエネルギーになる)  (中略)  科学・技術者は、エネルギー保存の法則という点からエネルギー変換に着目し、その変換効率を高めてエネルギーを有効に利用しようと考えます。

経済学者はエネルギーは使えばなくなっていくものと見ています。  そしてエネルギーは経済成長の原動力であると考えます。  (中略)  一単位の経済活動を生み出すために必要なエネルギー量を「エネルギー原単位」と呼び、このエネルギー原単位が小さければ、小さいエネルギー量で同じ経済活動を生み出せることになります。  (中略)  又、エネルギー需要は人口に比例して大きくなるので、一人当たりエネルギー需要と人口をかけるとエネルギー需要になると考えます。  エネルギーを使えば便利な生活ができるので、一人当たりエネルギー需要は、単純に考えれば生活水準をしめすと考えられます。  (中略)  経済学者は、他の商品と同様に需要と供給の関係がエネルギーについても成り立ち、「エネルギーの価格が上がれば需要は低下する、逆にエネルギーの価格が下がればエネルギー需要は増加する」と考えています。

KiKi は経済学者ではないけれど、後者のようにエネルギーを捉えたことはあっても、前者のように捉えたことはありませんでした。  というより、エネルギー効率ということは考えても、損失を抑えるという部分に関しては経験値の範囲以上に革新的に飛躍させることができる可能性というものをある意味否定してかかる立場で物事を考える癖がついているんですよね~。  だから、右肩上がりの成長という素地(前提)がないと、「顕著に効果があらわれる何か」はできなくて、言ってみれば「延命措置的な対処療法しかできない」と考えがちなんですよ。  

 

もちろん今(まで)の生活、今(まで)の文化水準を延命させることはとっても大切だし、意義もあるけれど、それでも今直面している多くの社会的課題を解決できず、もっと言えば相変わらず「害」の部分を今までよりは抑えつつ・・・・であったとしても垂れ流し続けることを承知の上で、存続させることに疑問を持たずにいられませんでした。  で、経済の前線から一歩引いて物事を考える道を選んだわけだけど、長年しみついた思考回路から自由になることはできなくて、その延長線上でばかり物事を考えていたことに思い至りました。  うんうん、こういうことがあるから自分の専門外の分野の、それでいて専門的にはなりすぎない本を読んでみる価値があるんですよね~。

今回、この本を図書館から借りて読んでみようと思ったきっかけは「原発を云々評論する前に、原発が必要とされてきたエネルギー状況をきちんと把握しなくては!」と思ったから・・・・だったんだけど、ひょっとしたらこの本を精読することにより、KiKi が何年も考え続けてきて未だに答えを得られずにいる問題に対する何らかの自分なりの考えがまとめられるかもしれない・・・・・と感じました。

著者はプロフィールからも、そして文体からも、バリバリ理系の方で、根っから文系人の KiKi には若干読みづらいところもあるんだけど、それでも「ジュニア新書」ですからちょっぴり時間をかければチンプンカンプンということにはなりません。  

最後に・・・・・  この本を読んでいてちょっと気になり、これからじっくり考えてみたいなぁと感じたいくつかのキーワードを備忘録として残しておきたいと思います。

供給重視型アプローチ(Supply Oriented Approach) vs. 最終用途重視型アプローチ(End Use Oriented Approach)

かつて人類が歩んだ「狩猟型文明」から「耕作型文明」へ歩んだのに習い、これからはエネルギーに関しても「エネルギー狩猟型文明」から「エネルギー耕作型文明」へ

サステイナブル(持続可能)の条件の3つの不等式
  1)再生可能な資源の消費速度 < 再生可能な資源の再生速度
  2)枯渇性資源の消費速度 < 再生可能な資源の開発速度
  3)廃棄物の放出速度 < 自然界が安全に吸収する速度

上記3不等式の反証
  1)森林資源は再生可能な資源だが、現実には地球上の森林面積が減少している
  2)化石燃料を消費する速度は自然エネルギーの開発速度より圧倒的に大きい
  3)化石燃料から生じる二酸化炭素が大気中に滞留・蓄積し、温暖化を引き起こす

人類は、生物として生存するための10倍の二酸化炭素を、化石燃料を消費して輩出している。  だから人類は地球上で平均すると、一人が二酸化炭素換算で10人の奴隷を使っていることになる。  奴隷とは、自動車、電気洗濯機、冷蔵庫、冷暖房装置、工場の機械などを意味する。  先進国の奴隷の数はもっと多く、1人当たり日本人は25人、アメリカ人は55人の奴隷を使っていることになる。

う~ん、難しい問題ばかりだけど、こういうことを考えること、そして自分にできそうなことは何かを選択・実践しながら、さらに深く・広く考えを広げていくことを心掛けててみたいなぁと思います。  人間は知恵を働かせて多くの問題を解決してここまで生き抜いてきたのですから・・・・・。  

 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年3月23日 12:37に書いたブログ記事です。

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