これからの防災・減災がわかる本 河田惠昭

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KiKi の俄か勉強の4冊目を読了しました。

これからの防災・減災がわかる本
著:河田惠昭  岩波ジュニア新書

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家で、学校で、外出先で、もし災害に遭ったら?  年々、大災害が増加し、被害も拡大しています。  いつどこで災害に遭っても命と財産を守れる「減災」社会に変えていくにはどうしたらよいか。  災害のメカニズムを知り、適切な危機管理能力を身につけ、みなさんが自分で考えて行動できるようになるための一冊。  (新書本裏表紙より転載)

今回の震災の後、多くの報道番組がありましたがNHKが放映したある番組が KiKi の興味をひきました。  その番組では釜石(だったと思う)の風景が映し出され、これまで何年もこの町が群馬大学の先生と一緒に防災対策を行っていたこと、その先生が町の人たちと一緒になって町中を歩き回りながら「もしも津波が来たら・・・・」ということをある災害規模の想定内で・・・・ではあるものの検討・勉強・準備されていたこと、今回の津波はその想定をはるかに超えるものだったこと、結果的に大人は想像以上の被害規模に「今までやってきたことは何だったのか?」とがっくりきているんだけど、そんな中、その過程で行われた防災訓練のエッセンスが多くの子供たちの中に確かに息づいていて彼らの命が救われたこと等々が報告されていました。  

それだけの準備をしていても尚、と歯噛みする気持ちも抑えきれなかったけれど、翻って我が身を振り返ってみれば彼らの10分の1も災害に対する準備ができていないことにあらためて気が付かされます。  阪神の時も中越の時も、さらには地震以外のいくつもの自然災害の際にも結局 KiKi は報道されるニュースを見て涙を流したり、呆然としたりすることはあっても「同じことが我が身に起こったら自分を守るためにできることは何か?」を真剣に考えてこなかったような気がします。  多くの災害の報に接して以来変わったことと言えば、いわゆる「防災訓練」(年に1度か2度しかないけど ^^;)の際に、少しは真面目に参加するようになったこと・・・・ぐらいです。  これが仕事の場面になれば「Business Continuity Plan = 事業継続計画」を策定しなくては・・・・とか、「Disaster Recovery Plan = 障害復旧計画」を考えなくちゃ・・・・とやってきたにも関わらず・・・・です。 

要するに KiKi は自然災害を「我が身にいつ降りかかってもおかしくないこと」と考えることさえしてこなかったような気がします。  BCPにしろDRPにしろ、もしも大きな災害が襲ってきたとしても、合理的な理由は何もないんだけどなぜか自分だけは必ず助かっていて、復興人員として働いている気になっていた・・・・そんな気がします。

この本を読んでいて初めて知ったことに、「ゲリラ豪雨の局地的浸水と、台風などで川が氾濫する際では逃げ方が違う。  局地的豪雨なら外に出るより2階に避難したほうが安全な場合もあるが、川の破堤が起きたときは、家ごと流されてしまうので、とっとと逃げたほうがよい」 ということ。  何が起こったらどう動くのが正しいのか、その判断基準さえ持っていないことに愕然としました。  そして著者は言います。

わが国では災害は本格的に教科書で取り上げられない状態がいまだに続いています。  ふるさとの山や川の名前を知っていても、活断層の存在を知らないというようなことが起こっています。  どの教科書で教えればよいかも難しい問題です。  これまではせいぜい総合学習の時間に、熱心な先生によって取り上げられてきただけでした。

と。  ホント仰る通りで、KiKi はようやく先日、この本でその主なものを知ったばかりです ^^;  これも平和ボケの一種だよなぁ・・・・・。

 

KiKi の大好きなアメリカのTVドラマ「ザ・ホワイトハウス」で M.シーン演じるバートレット大統領がフィッツウォレス統合参謀本部議長に「君は有事と平時の違いが分かるか?」と尋ね、「いいや」と答えるシーンがあって、何となく心に残っていたんだけど、KiKi には「有事 ≒ 戦争・武力衝突」という思い込みのようなものがあって、「確かに戦争とか紛争っていつからを始まりと考えるんだろう?」と考えたことがありました。  でも、今回の震災であの地震 & 津波も、今も尚収束の道筋が見えない原発事故も紛れもない「有事」なんだなぁ・・・・と感じられます。  特にそう思ったのはあの原発で瓦礫を撤去するために戦車が出てきたときには正直、心底、ビックリしてしまいました。

個人的にはず~っと自衛隊という組織に対してどちらかというと否定的な考えを持っていた KiKi なんだけど、軍隊とか自衛隊だけが持つ機動力、組織力、持っている道具の特殊さ、そして自立性(食事・寝床・移動を自前で賄える)に感銘を受けました。  善意の一般人は復興の過程でこそ出る幕はあってもいざ!という時にできることには限りがある・・・・・。  有事に備えるためには確かに必要な存在なのかもしれません。  それでもああいう組織を持っていることによる人間の「欲・力の誇示」というあまり好ましくないそれでいて抑えがたい社会心理を考えると複雑なんですけどね。  今回のような大災害の時に良い面として発揮される機動力・組織力・自立性は場面が変われば脅威となる。  これもまた難しい問題です。

ま、いずれにしろ、「我が身を守る最後の最後は自分だけ」と心得、これからはもう少し自分を取り巻いているリスクに対して敏感になりたいものです。  この本の裏表紙が告げるように「適切な危機管理能力を身につけ、自分で考えて行動できるようになるための」一冊目としてはとても意義深い読書でした。 
  

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年3月30日 07:05に書いたブログ記事です。

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