ガリヴァー旅行記(2) スウィフト

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図書館本の返却日との兼ね合いで、ちょっぴりゲームはお預けとし、何とか読了した「ガリヴァー旅行記」の後編です。  (1)は童話でもお馴染みの「小人国」と「大人国」での顛末だったわけですが、本日読了した(2)は KiKi にとっては初読となる「飛び島(ラピュタ)」と「馬の国」の物語です。

ガリヴァー旅行記(2)
著:スウィフト 訳:中野好夫  岩波少年文庫

1145380.gif (Amazon)

1726年に書かれて以来、世界中の大人と子どもに愛読されてきた名作。  船医のガリヴァーが航海に出て見聞したふしぎな国々「小人国」「大人国」での奇想天外な事件を語る。  (岩波書店HPより転載)

船医のガリヴァーが4つの航海で見聞したふしぎな国々「小人国」「大人国」「飛び島」「馬の国」での奇想天外な事件を記した旅行記。  1726年に発表されて以来、豊かな空想力と強烈な社会風刺で、世界中の大人と子供に愛読されてきた。  (文庫本扉より転載)

先日もお話したように、ここ(↑)でご紹介している Amazon Link は現在も入手できる新刊本なので、上下2巻構成にはなっていないのですが、KiKi が図書館から借りてきたのはこれよりも1つ前のシリーズの岩波少年文庫で、2巻構成になっています。  Amazon の情報だけではかつての2冊が1冊に編集されたものなのか、はたまたかつての2冊目に掲載されていた物語はカットされてしまって「小人国(リリパット)」「大人国(プロブディンナグ)」の物語のみになってしまったのかはちょっとわかりませんでした ^^; (山小舎の近くには本屋さんがないので、確認できていません。)

2011年9月15日追記:

本日、東京の本屋さんで確認しました。  現在販売中のこの(↑)岩波少年文庫では「小人国(リリパット)」「大人国(プロブディンナグ)」の物語のみになっていました。

因みに KiKi が読んだ「岩波少年文庫の前のシリーズ」の2冊の装丁はこんな感じ(↓)です。

2011_Sep04_001.JPG

ジブリ・アニメで有名になった「ラピュタ」の大元がこんなところにあったのにまずビックリ!  そして、KiKi も日々お世話になっている「ヤフー!」の大元もこんなところにあったのに2度ビックリ!でした。  大学時代の英文学史の講義で「ガリヴァー旅行記の諷刺の神髄は3度目及び4度目の航海にある」と学んだことは先日のエントリーでもお話したけれど、なるほど、その意味がようやく腑に落ちました。  確かにこの「飛び島」 & 「馬の国」での出来事に関しては、徹底した「人間批判」の精神が満ち満ちていて、読んでいてちょっと辛くなるぐらい・・・・(^^;)でした。

その批判精神があまりにも徹底しているだけに、KiKi のような凡人には逆に「そこまで毛嫌いしなくても・・・・」とさえ感じられちゃったぐらい・・・・・。  ここまで批判精神が徹底すると、ある面、生き辛かっただろうなぁ・・・・・。  ま、だからこそ著者の最期はかなりさびしいものだったみたい(この本のまえがきによれば、「不幸な、狂い死ぬような一生を送った」とのこと)です。  まあ、それも「さもありなん」っていう感じです。

 

「人間」という生き物に対して徹底した批判精神を向けていたその目線には、考えさせられることが多いけれど、同時にちょっと病的な感じもして、さらに悪いことにはこの物語で描かれている人間の欠点に関しては、素直に拝聴させていただくとして、でも「じゃあ、どうすればいい?」となると、今でいう「引きこもり」状態にしかなりえないというのが何ともねぇ・・・・・。  

もっとも・・・・・。  ガリヴァーのように、あまりにも激しい価値観の相違に直面することがもしもあったなら、冷静に対処できる自信は KiKi にもあんまりないんですけどね。  これって自我が目覚める時期に感じる「精神的な危機」をかなりデフォルメした状況とも読めるわけで、「信じられるもの、自分が物事に対処する際に使う物差し(のようなもの)」が使えなくなってしまった際に感じる、ブラックホールに吸い込まれそうなほどの「寄る辺なさ」にも通じるものがあるように感じました。  まあ、イマドキの言葉で言えば、「アイデンティティの喪失」とでも言いましょうか・・・・・。

ラピュタで遭遇する「偏執狂」的な人々も不気味だったけれど、「馬の国」の「フウイヌム」の美徳だらけの存在というのも KiKi には異常に感じられました。  ここにもキリスト教的な「絶対的な存在」という強迫観念(のようなもの)を感じずにはいられませんでした。  よくよく考えてみると、このスウィフトという方は「司祭」という側面も持っていらした方なので、それも「さもありなん」ということなのでしょうか・・・・・。

この「ガリヴァー旅行記(1)(2)」を通読して感じることは、スウィフトさん、かなり寂しい人生を送られた方なんだなぁ・・・・と。  見方によっては「透明」とも言える彼の「批判精神」は周囲と温かい人間関係を築いたうえで人が持てるものとは、やはり一線を画しているように感じられました。  そうであるだけに、「小人国」や「大人国」の物語ではさほど感じられなかったある種の「絶望」「渇望」のようなものが文脈のそこかしこから溢れ出ているようで、正直「楽しい」と感じられる読書体験とは言えず、ちょっと「痛い」感じがしました。

批判精神の中にどれだけの「愛情」を込めることができるのか?というのは、もちろん難しい問題だけど、「批判」は「批判」としてそこに一縷の「愛」が見えるとホッとすることができるようにKiKi は感じるのだけど、スウィフト氏のこの物語には「自分は与えられないけれど僕を愛して!」という、ある意味子供じみた欲求のようなものを感じてしまうのは気のせいかしら・・・・・・。

 

それにしても・・・・・・

KiKi が日々お世話になっている「Yahoo!」さん。  どうして、社名(と言うかサービス名?)に「Yahoo!」と名付けたんでしょうか??  読了後そのことが気になって仕方ない KiKi はちょっと調べてみました。  Wiki によれば

Yahoo!の名前の由来は「Yet Another Hierarchical Officious Oracle」(少し気の利く階層的でお節介なデータベース)の略だといわれている。  また、ファイロとヤンは自分たちのことを「ならずもの」だと考えているので、「粗野な人」という意味がある「yahoo」(『ガリヴァー旅行記』に登場する野獣の名前が由来)という言葉を選んだと主張している。  さらに感嘆符が付いていることに関しては「ヤッホー!」「やったー!」を意味する感動詞のyahooと掛けているとも考えられる。  (Wikipedia より転載)

う~ん、スタンフォード卒の「ならずもの(たち)」が開始したDB作成がその大元だったから・・・・・ねぇ。  何となく「こじつけっぽい」ような気がしないでもないけれど、本人たちがそう言うなら、それを尊重してあげる必要があるのかもしれません。  でも、いかに「自己批判」の精神に満ちていたとしても何も本作であんな扱い(どんな扱いかは本を読んでみてね♪ 笑)を受けている存在の名前を使うのは KiKi なら絶対に避けたいけどなぁ・・・・・・。

 

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年9月 4日 12:00に書いたブログ記事です。

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