サブリエル―冥界の扉 (古王国記) G.ニクス

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先日挫折した「王国の鍵」と同じ作者の作品を読了しました。  正直なところ、「王国の鍵」のトラウマ(?)がまだ癒えていないタイミングだったので、おっかなびっくりの読書でしたが、この作品に関してはさほどの拒否反応(?)も出ないまま読了することができました。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

サブリエル―冥界の扉 (古王国記)
著:G.ニクス 訳:原田勝  主婦の友社

51CZQN78FNL._SX230_.jpg  (Amazon)

古王国―アンセルスティエールの人間にとっては、その名を聞くだけで恐ろしいところ。  そこでは、魔術がさかえ、死霊が徘徊し、冥界への扉が常に開かれている。  古王国との『壁』に好んで近づく者はいない。  古王国出身のサブリエルは、アンセルスティエール側の『壁』近くにあるワイヴァリー学院の寮に五歳のときから入れられ、十三年間、親と離れて暮らしていた。  母は、彼女を産み落としたときに亡くなった。  父のアブホーセンは古王国きっての魔術師で、蘇ろうとする死霊たちに永遠の死を与える務めを果たしている。  その父が、サブリエルの卒業が間近にせまった今、失踪した。  サブリエルのもとには、彼の剣と魔術の道具が、不吉な化け物の手によって届けられた。  聞けば、ここ数年、『壁』の付近に出没する死霊の数が激増し、『壁』のむこう側で暮らす人々の姿がぷっつり見えなくなったという。  古王国でなにかが起こっている ― サブリエルは父を捜しに、単身、『壁』のむこう側に旅立った。  (単行本扉より転載)

この本に関しては、以前から比較的好意的な感想を何人かの読友さんから聞いていたので、いつかは読んでみようと思っていました。  でもなかなか手を出す気になれずにいた理由の一つは、主人公 & 主人公のお父さんがネクロマンサー(死霊使い)という設定なんだけど、KiKi にとって「ネクロマンサー」っていうのはRPGの「アーク・ザ・ラッド」に出てくるアンデッド系モンスターのイメージがあまりにも強烈で、そのグラフィックスと表紙に描かれている彼女のイメージがあまりにも遠すぎて、本を読んでいる間中、あのゲーム画面にいたモンスターがウジャウジャと浮かんじゃうような気がして躊躇していた・・・・な~んていうしょうもないことだったりします。

読み始めて暫くの間は当たり前のように出てくる「チャーター魔術」とか「フリー・マジック」というものがどういうものなのか、違いが何なのかさっぱりわからなくて、なかなか読み進むことができませんでした。  でも途中からはそれがはっきりとはわかっていなくてもほとんど気にならなくなって、特に主人公が壁を越えたあたりからは、風景や情景の描写に引き込まれスイスイと読み進むことができるようになりました。


この物語がなかなかよいのは主人公が完璧なネクロマンサーではないということに尽きるような気がします。  勝ち気過ぎるということもなく、弱々し過ぎることもなく、理知的ではあるものの魔法の知識やら秘められた魔力みたいなものが絶大なわけでもない。  魔法を使うにも「魔法書(マニュアル)」首っ引きで、大きな失敗こそはしでかさないまでも大成功ということもほとんどない。  18歳の女の子というキャラ設定に程よく等身大なのが◎だと感じました。

そしてさらに秀逸なのは彼女が表紙絵で首に巻いている猫ちゃんの存在です。  味方なんだか敵なんだかわからないキャラで、姿かたちは猫であっても実態は異なるもの(但し男性)らしい・・・・。  口は悪いし、ここでこそ助けてほしいというような場面では役に立たなかったりもするんだけど、それでもやっぱり頼りになる存在というさじ加減が絶妙です。  この猫ちゃんが秀逸なだけに、もう一人の大切な男性キャラの存在感がかなり薄まっちゃっているのはご愛嬌・・・・なのかな?(笑)

それにしても、ネクロマンサーの武器でもあるあのハンドベルって扱うのが厄介な代物だったんですねぇ。  性能・性格が異なる7つのベルを状況に応じて使い分けるっていうだけでも大変そうなのに、それぞれのベルがあたかもそれ自身の意思を持つかのように鳴りたがったり、又、扱い方を間違えればそのベルを使った本人にも何等かの害をなすこともある・・・・だなんて、KiKi だったらそのリスクを考えると怖くて使えないだろうなぁ。  

因みに・・・・・

あのゲーム(アーク・ザ・ラッド)のネクロマンサーも両手にベルを持っていて、バトルの最中にはそれでこちらを叩きのめしているようなグラフィックスだったんだけど、実際にはいくつかのベルを使ってこちらの魂を抜き取ろうとしていたんですねぇ・・・・。  そうとは気が付いていなかった KiKi は物理攻撃メイン(ドラクエでいうところの「がんがん、いこうぜ!」モード)で戦っていたんだけど、その戦略は実は大間違いだったことをこの本で知りました(笑)。

さて、このシリーズであれば次にいってもよさそうな雰囲気なので、早速図書館へ行って「ライラエル」「アブホーセン」を借りてこようと思います。

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年11月23日 09:21に書いたブログ記事です。

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