王国の鍵 1.アーサーの月曜日 G.ニクス

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吾妻郡図書館の児童書コーナーで見つけた、およそ児童書らしからぬこげ茶色の重厚感ある装丁のシリーズ。  それが本日の KiKi の読了本です。

王国の鍵 1.アーサーの月曜日
著:G.ニクス 訳:原田勝  主婦の友社

51BDkobgrpL._SX230_.jpg  (Amazon)

米国では全巻ベストセラーTOP10入りをはたす超人気シリーズ。  ぜんそくの発作で絶命しようとしていたアーサーのもとに不思議な鍵がとどけられ、「ハウス」の扉が開かれた――。  ぜんそくの発作で命を落とそうとしていたアーサーのもとに、どこからともなく奇妙な男があらわれ、鍵を渡す。  ふしぎなことに、その鍵をにぎると、呼吸が楽になった。  そして、奇妙な男がいなくなったとたん、空中から手帳が落ちてきた。  なんの気なしに手帳をポケットにつっこみ、ふたたび意識を失うまぎわ、鍵を手ばなしたアーサーだったが、病院のベッドでふと枕の下に違和感をおぼえて手を入れてみると、手ばなしたはずの鍵がある。  ポケットにも、ちゃんと手帳が入っていた。  手帳には『ハウスおよびその周辺の詳細地図帳』という題が刻印されていた。  手帳をひらくと、真っ白のページにつぎつぎと文字や図がうかびあがってきた。  この鍵と手帳はいったい――?   そして『ハウス』とは?   アーサーの前にとんでもない世界への扉が開く――。  ファンタジーの天才ガース・ニクス最新作。  シリーズ全7巻中、すでに刊行ずみの巻はすべてアメリカでトップ10入りをはたしている超人気シリーズ第1巻。  (Amazon より転載)

う~ん、この本はかなりビミョーかも・・・・。  正直なところちょっと読み進めるのが苦痛でした。  世界観にも主人公にも、ついでに端役にもほとんど感情移入(と言うか、共感?)することができなくて、「ハウス」自体も何だか得体が知れないだけでちょっとなぁ・・・・っていう感じ。  何て言うのか描写のあちこちに「映画化してくんない???」っていう色気みたいなものを感じちゃって、楽しめなかった・・・・・とでも言いましょうか??

何で「映画化してくんない??」っていう色気みたいなものを感じたかと言うと、例えばハウスのスケール感とかインテリアの描写とか、アーサーと彼を襲う者の描写とか、格闘シーンとか、そのひとつひとつの描写が派手さはあっても精密さがないんですよね~。  だから例えばおどろおどろしい様子なんかの描写も映像的な描き方はしていても、そこから感じられる空気感みたいなものが希薄なんですよ。  もちろん主人公が喘息持ちで呼吸が苦しいという設定があるがゆえに、空気感を表し難いというのはわかるんだけど、それでもねぇ・・・・。


それにね、もっと言うならば、どうもこの物語の設定が KiKi にはちょっと理解できないんですよね~。  これはひょっとすると日本語訳の問題なのかもしれないんだけど、どうやらこの物語では「創造主」なる存在(しかもこれはどうやら女性らしい)がいて、その創造主が私たち人類が住む地球も作ったことになっているらしいんだけど、この「創造主」が死んじゃっていて(少なくとも姿を現さない)、しかも遺書(ウィル)を残しているらしいんです。  ここでまず悩んじゃうのが「創造主」と呼ばれるほどの存在が限りある命だったというのがどうにも腑に落ちないんですよね~。  まあ、本文の中で「女性」と言われるから人間と同じような肉体を持つ者を想像しちゃうわけだけど、そもそも肉体は持たなくて「意思」のみの存在っていうことで、最初から生きてもいなければ死んでもいないのかもしれませんけれど・・・・・。  (この物語ではどうやら Will という単語を「遺書」という訳語で表しているみたいなんだけど、当然のことながら Will には「意思」という意味もあるわけで・・・・・ ^^;)

でね、よくわからないことの2つ目はこの物語の冒険の舞台である「ハウス」とそこに住む人々(人と呼んでいいのかよくわからないけれど)も普通に考えれば「創造主」が創造した存在と推測できるわけだけど、その創造主によって創造された存在の方はどうやら「無限の命」を持っているみたいなんですよね~。  う~ん、どうして自分は有限の命のくせに、自分の創造物には無限の命を与えような~んていうことを考えたんだろうか???  しかも彼女が創造したものがすべて無限の命を持っている設定だったらまだ一貫性があるから悩まないで済むんだけど、彼女の創造物である人類は相変わらず有限の命の存在で、どうやらこの物語の世界観の中では異例の存在みたいなんですよ。  こうなってくるとますますチンプンカンプンです。

さらに謎が深まるのが、その創造主が創造行為をする際にあれこれ助けたらしい「古き者」と呼ばれる巨人(?)みたいなのが出てくるんだけど、この「古き者」は「創造主」が創造した存在なのか、創造主と同時期に生まれた存在なのかがまた不明。  仮に創造主が創ったものだとしたら自分が死んじゃうのにこの「古き者」にも無限の命を与えたのが又不思議だし、同時期に生まれ出でた存在だったのだとしたら、「創造主」はいないのに「古き者」は生きているのがまた不思議。  しかも、自分よりも長命の「古き者」にとんでもない罰を与えたというのが、何のためなのかまったくわからない・・・・・ ^^; 

要するに様々な???が提示されるわりには、「きっとこうなんだろうな・・・・」とその???に対する自分なりの解釈(仮にその解釈が後々裏切られるとしても)が持てないまま、さらに次の???が投げかけられるばかりなので、正直混乱しちゃって、わけがわかんなくなっちゃうんですよね~。

しかもこの「創造主」。  今のところ敵なのか味方なのかもわからなくて、彼女が残した遺書の一編であるウィルも本当のところ敵なのか味方なのかもわからない。  彼らをアーサーが信じているのかどうかもよくわからない。  で、わからないにも関わらず、アーサーは「創造主」 & 「遺書」陣営?の一員となって、敵陣マンデー & マンデーが放つ刺客と戦うんだけど、彼はいったい何のために戦っているのやら・・・・・ ^^;    

まあ、こういうシリーズものは最初の1作は布石だけを置いて謎が解かれるのはその先のシリーズで追々・・・・・というのが常套手段であることは分かっているんだけど、それならそれでもうちょっと、アーサーの一挙手一投足に関してだけは納得させて欲しいんだけどなぁ・・・・。  

今回、このシリーズを2冊図書館から借りてきているので、一応第2巻までは必ず読了しようとは思っているんだけど、何となく、何となく、第3巻には手を出さないような予感がするのは気のせいだろうか??  ああ、こんなことになるんだったら同じ著者の「古王国記」を読んでからこの本に手を出すべきだったのかも・・・・。  「古王国記」の方は何人かの「読友」さんの高評価を耳にしていたので、いずれは読んでみようかと思っていたんだけど、この作品で挫折するとそれは当分先のことになってしまいそう・・・・・。  

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年11月13日 13:15に書いたブログ記事です。

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