マジョモリ 梨木香歩

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久々の東京!  今日、KiKi は帰京しています。  今では仕事で必要がある時ぐらいしか東京には出て来なくなってしまった KiKi ですが、出てくると必ず出かけるお店があります。  それはブックオフ。  Lothlórien_山小舎のある山村にはブックオフはおろか普通の本屋さんさえないし、山から下りた町にはブックオフこそはあるものの、マンガ & ゲームを除けば普通の本の品揃えが都会のそれとは雲泥の差であんまり立ち寄る気がしないんですよね。  もちろん今では実店舗のあるお店が充実していないからと言っても、インターネットな~んていう便利なものがあるので、「これが欲しい!」と明確に思っている場合には Amazon とか、E-BookOff とか HMV のネットショップにアクセスすれば大抵のものは手に入るので KiKi が子供時代に感じていたような「田舎の不便さ」からはかなり解放されているわけだけど、1つだけ残念なことは「本屋さんにブラっと寄って、いわゆる立ち読みをしながら、興味深い本を探すともなく探す・・・・」という行為は望めないということ。  まあ、逆に言えばそれこそが KiKi が都会暮らしから離れようと考え始めた原因の1つ「避けがたい衝動買いの誘惑」というものであるわけですが・・・・ ^^;  ま、てなわけでウキウキしながら都会のブックオフ店内をウロウロして今日入手した本の1冊を読了しました。

マジョモリ
著:梨木香歩 絵:早川司寿乃  理論社

41YGKRRRPCL._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

春のマジョモリは花が満開。  ある朝つばきは、森から届いた招待状を手に初めて森の奥へ。  そこで出会ったハナさんとノギクやサクラのお茶でティーパーティー。  後からもう一人来た女の子は誰?  誰もがやがて忘れてしまう 「小さな女の子の時間」を鮮やかにくっきり描く。

KiKi の大好きな梨木さんの絵本。  以前からとっても気になっていた本の1冊ではあるけれど、絵本って結構お高いので「カートに入れる」をポチッとしにくくて、未だに入手していませんでした。  こういう本とふと出会えちゃうのが都会のそぞろ歩き@ブックオフの醍醐味だと思うんですよね~。  欲を言えばこの本の隣あたりに「ペンキや」とか「蟹塚縁起」とか「ワニ - ジャングルの憂鬱草原の無関心」なんかが並んでいてくれるとナオヨシっていう感じでしょうか?(笑)  ま、それはさておき・・・・  

冒頭で

(子供たちが「まじょもり」と呼ぶ森は)昼間でも暗い所です。  子供たちはこっそりどんぐりを拾いに行ったりしていますが、あんまり深く入るのはやっぱり怖いので、木の隙間から、森の様子が見えるところぐらい(つまり、外の世界とつながっている範囲)までしか入ったことはありません。

と言っているにも関わらず、この画家さんの絵はパステルカラーで彩色されていてちょっと違和感・・・・ ^^;  日本の神域っていうのはこんなに明るくないと思うんだけどなぁ。  まあ、お話自体がその「まじょもり」から招待状を受け取った女の子の話というこれまたありえない設定だからこのカラーリングでもいいのかもしれませんけれど ^^;  そんな違和感を冒頭から持ってしまった KiKi だけど、梨木さんの端正な筆致が不思議な説得力を持ってその違和感を打ち消してくれたので、途中からはあんまり気にならなくなったのも又事実なんですけど、絵本の絵はやっぱり文章のイメージを膨らませるものであって欲しいなぁ。     

梨木さんの作品ってその多くがどことなく「異国風」を感じさせるところがあると思うんだけど、こういう日本の神様を扱う物語でもその特徴はしっかりと残っています。  扱われている女神さまはどうやら「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」らしいんだけど、その神聖な女神さまを「ハナちゃん」と呼び、彼女のご招待でお茶会を催すな~んていう発想は異国情緒以外の何物でもありません(笑)  それでも、出される飲み物が「紅茶」や「ハーブティー」ではなく、「ヨモギ茶」、「カキの葉茶」、「サクラ茶」、「野菊茶」、「笹酒(ささしゅ)」というあたりが微妙に「和風」です。  とは言っても飲み物は和風なのに、お茶菓子は「御神饌(ごしんせん)の生クリームサンド」という得体の知れなさ・・・・。  いやはや、こういう発想は KiKi には持ちたくても持てそうにないなぁ(笑)

この物語のとっても素敵なところは、主人公のつばきちゃんのおかあさんが、マジョモリから招待を受けたと娘から聞いて、大粒の涙をぽろぽろとこぼしながら「私もご招待されたーい」と言ってしゃくりあげるというくだり。  そして、そんなおかあさんにも遅ればせながら「まじょもりからの招待状」が届くや否や、「すごい、やった」と叫び、玄関に走りかけつつも、ガスとアイロンの始末を忘れないという描写。  つばきちゃんのお母さんにもつばきちゃんと同じように不思議な出来事をそのまま受け入れた時代があったし、大人になった今でもきっかけさえあればそんな「女の子」に戻ることもできなくはないんだけど、それでもやっぱりどこかに残る生活臭みたいなものが、穏やかで平和な日常を表しているのと同時にどことなく寂しい・・・・。  

個人的には日本の神様っていうのはもっと野性味があって、こういうホンワカムードとはどちらかというと無縁で「荒ぶる神」という表現がぴったりくる存在だと思うんだけど、これはこれで1つの世界観が短い中にもしっかりと構築されていて、素敵な物語だと思いました。  

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年11月 9日 18:07に書いたブログ記事です。

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