KiK とレコード鑑賞 その6

| コメント(0) | トラックバック(0)

今日もクラシック音楽関係のシリーズ・エントリーの続きを書き進めたいと思います。  これまた毎度毎度のお話ではありますが、今回も無意味に長~いエントリーになるだろうと思いますので「続きを読む」をポチっとする前によ~く考えましょう b-hato4-b.gif

尚、このエントリーはシリーズ・エントリーであること、間がかなり空いてしまったことを考えて、以下に関連エントリーのリンクを作っておきます。

第1弾: KiKi とピアノとの出会い

第2弾: KiKi とピアノの再会

第3弾: KiKi と電子ピアノの生活

第4弾: KiKi と運命のピアノの出会い

第5弾: KiKi のピアノレッスン その後

第6弾: KiKi とレコード鑑賞 その1

第7弾: KiKi とレコード鑑賞 その2

第8弾: KiKi とレコード鑑賞 その3

第9弾: KiKi とレコード鑑賞 その4

第10弾: KiKi とレコード鑑賞 その5


さて、KiKi のピアノレッスンが進むにつれ、レッスンで与えられる教材がどんどん本格化していきました。  こうしてレッスンカリキュラムが「バッハ(インヴェンションから平均律へ)」、「ツェルニー50番練習曲集」、「ショパンエチュード集」、「ベートーヴェンピアノソナタ集」へと進むと、当時使っていた全音の楽譜は赤帯(初級過程)から黄帯(中級過程)へ、そして青帯(上級過程)へと変化していきます。  どうでもいいことだけど、この色が変わると気持ちが引き締まったものでした(笑)  ま、それはともかくとして、この青帯には今となっては文言の一言一句までは覚えていないんだけどこんな趣旨のことが書かれていました。

ピアノを本格的に学ぶ人は、バッハの平均律、ショパンのエチュード、そしてベートーヴェンのソナタ全集を繰り返し学ぶことになるでしょう。

なるほど~。  さすがベートーヴェン!!  繰り返し学ぶことになるのかぁ・・・・・  全部で32曲(一般的な楽譜やCDでベートーヴェン・ピアノソナタ全集に収録されている曲数。  実際にベートーヴェンが生涯で作曲したピアノソナタ作品は実は37曲)もあって、そのひとつひとつが長大 & 難解なのに、これらの楽曲を繰り返し学ぶほど人生は長いのかぁ・・・・

そんなことを漠然と考えたことを覚えています。  で、当時の KiKi はまだ音楽の道に進むかどうかも決めていなかったんですけど(例の東京の先生に師事する前)、「繰り返し学ぶのであれば参考にさせていただく演奏のレコードを1つ持っていてもいいんじゃないか?」な~んていうことを思いついちゃったわけです。  

因みに KiKi は小学生の間はお小遣いと呼べるようなお金を持たされていませんでした。  あの幼き日の借金癖があったためか、はたまたピアノを習わせること自体が我が家にとっては大変だったせいかは定かではないのですが、欲しいものがある時は常に申告をして親の承認を得て初めて買ってもらえる(挙句、その買い物には親の監視付き!  何せお買いものに行くためには車を出してもらわなくちゃいけなかったので・・・・^^;)という生活をしていました。  でも中学進学と同時にようやく「お小遣い」をもらえるようになりました。  もっとも当時は時代が時代だったし、住んでいる場所が田舎だったということもあって、子供がお小遣いで買うものと言えば「お菓子」とか「マンガ」とか「おもちゃ(それも現代のゲーム機器やソフトなんかに比べれば極めて安価なもの)」ぐらいだったんですよね~。

で、KiKi の場合は外で遊ぶのが大好きだったし、ピアノの練習はあるし、学校の宿題はあるし(中学ぐらいまでは優等生だったのです 苦笑)、袋菓子の買い食いをしなくても家にはおやつがあったし、本は学校の図書館でとりあえず事足りていたし、どこへ行くにも制服だったから洋服はいらないし(おシャレに興味もなかった)、更にはお小遣いで何かを買うという習慣そのものが欠落していたから、お小遣いをもらうようになってからもほとんど使うことがありませんでした。  そうやってコツコツと貯めたお小遣いとお年玉を握りしめて、KiKi が最初に買ったレコードがバックハウスの弾く「月光ソナタ」が入ったLP数枚でした。  この頃には田舎の町のレコード屋のおじさんと KiKi は顔見知り程度にはなっていたので、そのおじさんが普段はほとんど扱っていないクラシック音楽の、しかもバックハウスのベートーヴェン・ピアノソナタのLP限定でせっせと入荷してくれました。

まあ、全曲分が揃うには3年ぐらいかかったように記憶しているんですけど、このLPこそ本当の意味で「KiKi の所有物」と所有権を主張できるレコードになったのです。  そうであるだけにこのLPはそれこそすりきれそうになるほど何度も何度も聴きました。  32曲もあるのですから、日替わりで聴いたって結構日持ちする(?)のも嬉しかったし、KiKi につきあわされて否応なく聴かされる親にしても気分が変わってよかったみたい(苦笑)

初めのうちこそ「標題付き」の超有名どころのソナタばかり聴いていたんだけど、そのうちにそれ以外のソナタも繰り返し聴くようになりました。  そしてバックハウスのベートーヴェンでお小遣いを使い果たした KiKi のある年のお誕生日、今度は「ポリーニのショパンのエチュードのLP」を買ってもらいます。  

さらにはその後、KiKi がピアノ発表会で「メンデルスゾーン ロンド・カプリチオーソ」を弾くことになった際には「ロロフ」のLPを、「リスト ハンガリアン・ラプソディ第6番」と「リスト パガニーニの主題による変奏曲第5番 狩り」を弾くことになった際には「シフラ(ハンガリアン・ラプソディ)」と「中村紘子(パガニーニ)」のLPを、「ショパン スケルツォ第2番」を弾くことになった際には「ルービンシュタイン」のLPを、という風に発表会で与えられる曲が収録されているレコードが続々と仲間入りしていきます。

これに追加で、かなり真剣に音楽に没頭している娘にほだされた父親やそんな様子を伝え聞いた祖父母がせっせと買ってくれたLPが別にあり、その中に「ドヴォルザーク 新世界」とか「シューベルト 鱒、死と乙女」とか、「ショパン 英雄ポロネーズ」とか、「チャイコフスキー ピアノ協奏曲 & ヴァイオリン協奏曲、悲愴」といったような、今にして思えば超ポピュラーな有名曲のライブラリーが少しずつ揃っていきました。  中学生から高校生までの約6年間、 KiKi は自宅にいて暇な時間がある時には常にそれらのライブラリーからその日の気分でどれかを取り出し聴いていました。  もっとも高校に入ってからは例の東京の大先生の所へレッスンで通わなければならなくなってしまったので、そんな余裕のある時間はどんどんなくなっていったのですが・・・・・。(当時は当然のことながら iPod も、ポータブルMDも、もっと言えばウォークマンさえなかったので、東京との往復の移動時間に聴くな~んていう離れ業はできませんでした。)

この時期に祖父が買ってくれたレコードに大きなボックスタイプのLP集(収録されていた曲は全部は覚えていない)がありました。  箱の中に5~6枚のLPが入っていて、そこに解説書がついているレコード2種類で、1つは管弦楽曲の Box、もう1つはピアノ曲だけの Box でした。  このセットも KiKi の大のお気に入りとなりましたが、今ではこのLPで初めて聴いた曲がどの曲だったのかまではちゃんと覚えていません。  ただ、このLPで強烈に印象に残っているのはピアノ Box の中にアルゲリッチの演奏が入っていたことです。  アルゲリッチの情熱的な演奏には久々にすっかりやられました。  その Box Set の中で彼女が唯一の女性ピアニストだったことも、この感動には一役買っていたかもしれません。  

都会にお住まいだった方は何もレコードなんかを買わなくてもラジオのFM放送なんかで、プロの解説つきでクラシック音楽を楽しむことができたんでしょうけれど、KiKi の実家があるあたりは当時は電波の入りが悪くてFM放送は雑音はひどいし、音は途切れるしで聴けたものではありませんでした。  そうであるだけにちゃんとした音楽を聴くためにはこれらのレコードは必須で、KiKi は宝物のように大切にしていました。  いつだったか大きな地震があった時(とは言っても今年の震災なんかに比べれが可愛いものだったけれど)、眠っていた KiKi は飛び起きて風呂敷にレコードを入れてからそれを持って机の下に避難しようとしていて、父親にこっぴどく叱られたことがあったぐらい・・・・・。  まあ、あの時その作業を最後まで続けることができたとしても、全部のLP(と言っても今の KiKi のCD Library と比較すると悲しいほど微々たるものでしたけど)をあの風呂敷に納めるのは多分無理だっただろうと思うのですが・・・・・。  

そうこうしているうちに、新しい発表会の曲をもらう時期がやってきました。  それは時期としては高校2年の春のことで、その年の秋に発表会が開催される予定でした。  この時、KiKi の先生は何とか KiKi にブラームスのソナタを引っ提げて出場してもらいたかったみたいだったんだけど、結局 KiKi はその発表会には出ませんでした。  理由はいくつかあったんだけどメインどころをあげると

  1. ブラームスの曲を聴いたことがなく、学校の音楽室の壁に掛かっているあのひげ面のおっちゃん(の肖像画)が気に入らなかった(笑)
  2. 当時、学校の図書館でサガンの「ブラームスはお好き?」を借りて読んでみたんだけど、全然面白くなかった(苦笑)
  3. 東京の先生の元に通いながらも「このまま音大に進学していいんだろうか?」と悩み始めた時期だった
  4. もしも音大から普通の大学に進路変更するならば2年生の夏ぐらいからは今までさぼっていた分、ピアノよりも学業に専念せざるをえないだろうことがわかっていた
っていう感じでしょうか。  今にして思うと、「どうしてあの時、無理をしてでもブラームスを弾いておかなかったのか?」「どうしてあの時、ブラームスの音楽をちゃんと聴いてみようと思わなかったのか?」と残念でならないんだけど、ま、そんな感じです。  

こうして発表会にも出場せず、東京の大先生の所に通うことも辞め、普通の受験生になった KiKi はその後音楽鑑賞はほとんどしないで受験体制に突入したのです。  こうしてあれらのコツコツと集められたレコード類は収納されていた Box から取り出されることはほとんどなくなりました。


To be continued .........


2011年12月13日 追記

上でご紹介した全音青帯付きの楽譜(ショパンのエチュード; 最近ではパデレフスキ版ばかり使っているのでエチュードの楽譜がどこにあるのか忘れていました ^^;)が山小舎の楽譜入れの奥から出てきました。  それによると青帯に書かれていた文言は以下のとおりでした。

第5課程  この青帯の楽譜は、高度の技術と音楽性を体得するための曲集です。

この課程ではショパンのエチュードが中心になっていますがベートーヴェン・ソナタ(1)、(2)とバッハの平均律曲集は第4課程にとどまらずピアニストが常に繰り返し勉強すべき重要な曲集です。

補足: 当時の全音の楽譜が赤帯(初級)、黄帯(中級)、青帯(上級)にランク分けされていたのは上述の通りですが、さらにそれぞれの級が2つずつの課程(全6課程)に区切られていました。  そして、ベートーヴェンのソナタ集は(1)が中級_第4課程、(2)が上級_第5課程に、バッハの平均律は中級_第4課程にランクされていました。  因みに最上課程に位置する第6課程には「ドビュッシー エチュード」、「ショパン ソナタ」、「ラフマニノフ 前奏曲」がピアノ独奏曲としてランクインしていますが、それ以外のほとんどはコンチェルトとなっています。 


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://poco-a-poco.chu.jp/mt/mt-tb.cgi/1063

コメントする

2015年2月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

Current Moon

CURRENT MOON

東京のお天気


山小舎のお天気


Booklog



ブクログ

アーカイブ

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261

TrackbackPeople

クラシック・ピープルの Trackback People Site


チェロ ラヴァーズの Trackback People Site


Piano~ぴあの Trackback People Site


ピアノオススメ教本の Trackback People Site


ピアノ教室の Trackback People Site


Book Love Peopleの Trackback People Site


本好きPeople・ぴーぷるの Trackback People Site


今日読んだ本の Trackback People Site


ファンタジーが好き♪の Trackback People Site


この絵本がすごい!の Tackback People Site


児童書大好き♪の Trackback People Site


ハヤカワepi文庫の Trackback People Site


岩波少年文庫応援団の Trackback People Site


薪ストーブの Trackback People Site


週末は田舎暮らしの Trackback People Site


野菜育てPeopleの Trackback People Site


ガーデニングの Trackback People Site


パッチワークキルトの Trackback People Site


あなたの訪問は?


日めくりカレンダー


Real Time News


カテゴリ

ノルンはいくつ?

本が好き!


読書メーター

KiKiさんの読書メーター
KiKiさんの読書メーター

最近読んだ本

KiKiの最近読んだ本

今読んでいる本

KiKiの今読んでる本

読了目標





今やってるゲーム

KiKiの今やってるゲーム

このブログ記事について

このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年12月11日 15:11に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「絵のない絵本 H.C.アンデルセン」です。

次のブログ記事は「KiKi とレコード鑑賞 その7」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

高速運賃





Edita

ブロガー(ブログ)交流空間 エディタコミュニティ

名言黒板


作家別タグ