伝説の名参謀 秋山真之  神川武利

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このブログのメイン企画「岩波少年文庫」をちょっとお休みして、群馬⇔東京の移動時間のための読書・・・・ということで、以前父親の本棚から頂戴してきた本を選びました。  今日の KiKi の読了本はこちらです。

伝説の名参謀 秋山真之
著:神川武利  PHP文庫

51YXT7VT10L._SX230_.jpg (Amazon)

バルチック艦隊を日本海軍が破ることができるか―。  これが日露戦争の勝敗を決する最も大きな分水嶺であった。  国家存亡の危機に立った明治日本が、まさに背水の陣で戦った「日本海海戦」。  伝説の如く語り継がれるその勝利に日本を導いたのが、参謀・秋山真之である。  この一戦に勝つために生まれて来たかのような、彼の戦略・戦術に賭けた生涯を勇壮に描き上げる、長編歴史小説。  (文庫本裏表紙より転載)

今週末には最終回を迎えるNHKのドラマ「坂の上の雲」。  原作の司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」も大好きだけど、あれって全部で文庫本8巻もあるので、まだまだ読了しなくちゃいけない岩波少年文庫がヤマとある KiKi にとっては再読するのはちょっぴり重荷・・・・(苦笑)  ま、それだけじゃなくて、たまたま以前実家に帰ったとき父の読み終わった文庫本の山(床に直置きしてあって、まさに山!)の中を物色していて見つけちゃったので、自分では絶対に買わないだろうと思っていた本だっただけに、お断りしたうえで拝借してきちゃいました。

まあ KiKi は個人的には「坂の上の雲」の影響で彼よりはお兄さんの好古さんの方に興味が湧いちゃった人間なんですけど、この本を読み終わった今、同じPHP文庫の「秋山好古 - 明治陸軍屈指の名将」の方を買ってまでして読むかどうかはビミョーっていうところでしょうか。  だいたい、これ、「歴史小説」って言える本なんですかねぇ・・・・・。  どことな~く、「坂の上の雲」を要約しただけの本っていう印象が拭えません。


こちらの本で良かったのはあの「日本海海戦」以後の真之さんのことがわずかながら書かれているっていうことと、あとがきの中にあったこの(↓)言葉に感銘を受けたこと・・・・・ぐらいでしょうか?

史は詩であり志である
司馬さんの「坂の上の雲」を読んでいても感じる高揚感は、まさにこの言葉に凝縮されていると思うんですよね~。  「歴史に学べ」とは言い古された言葉だけど、私たちが偉大なる先人に学ぶべきことの1つはこの「志」じゃないかなぁ・・・・と。  志のあるところに事が成り、その事が歴史として後世に伝わり感動を生む・・・・そういうものじゃないかなと思うんですよね。

KiKi の期待としては日本海海戦以後の真之さんのことにももっともっとページを割いてほしかったんですよね~。  彼があの戦争のあと宗教にかなり傾倒していったということは知識として知っていたけれど、その中で彼が何を見つけ、何に幻滅し、どんな過程を経て「・・・色即是空、空即是色・・・・是諸法空相、不生不滅・・・・」に至ったのか、この般若心経の短い字句の中にどんな深遠な宇宙の哲理を見出したのか(← この般若心経~は作者が本文で使っている言葉のまま)を知りたかったなぁ。  論理的な考え方を常に自分に課してきた人であるだけに、そこがとっても興味深い・・・・。

それにしても・・・・・

KiKi は♀だからなのか、はたまた戦後の平和教育の賜物だったからなのか、いわゆる「戦記」、それも近・現代の戦記には長らく苦手意識があって、軍隊のことや戦闘のことが詳細に書かれているものは毛嫌いしてきたような傾向があるんだけど、これって決して褒められる性向じゃなかったなぁと反省しています。  「戦争という史実」を直視しようとしてこなかった・・・・・とでも言いましょうか。  だから軍隊の中の階級のこともちゃんと理解できていないし、軍艦、巡洋艦、駆逐艦、通報艦っていうのも文字から類推できる以上にはそれぞれの艦の役割がまったく理解できていないし・・・・・。  これが男の子だと模型とかプラモデルとかでもうちょっと子供時代から親しんでいて今の KiKi よりは知っていたりもするんだろうなぁ・・・・・。

あの日露戦争を経験し、第一次世界大戦を視察した真之さんが「次の大戦は国家の総力戦、無限戦争になる。  戦闘は航空機と潜水艦が主力となる。  そうであればなおさらのこと、米国と事を構えてはならぬ。  海軍は航空機と潜水艦の研究発達に万全を期さなければならない」と看破していたことを知り、彼の早すぎる死が惜しまれます。  それも虫垂炎の手術をこばみ腹膜炎を併発させた末に亡くなったとは・・・・・。

日露戦争当時、若い士官として参加されていらした方の中に後の第二次大戦 & 戦争処理で名を馳せた人たちの名前が数多くあるだけに、真之さんがあの時代まで生きていてくれたなら何か、それも非常に大事な「志」の部分でもっと違う歴史があったかもしれないと思わずにはいられません。

そして、もう一つ。  作者のあとがきによれば、この頃「東郷平八郎さん:58歳、 山本権兵衛さん:53歳、 小村寿太郎さん:50歳、 秋山真之さん:38歳」だったのだそうです。  いや~、皆さん想像していたよりもはるかにお若い・・・・。  我が身を振り返るとホント、「穴があったら入りたい気分」です。 

   

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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年12月21日 18:23に書いたブログ記事です。

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