RDG(5) 学園の一番長い日 荻原規子

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さて、読み始めちゃった以上は最後まで見届け(というより読み届け?)なくちゃいけないような気分で、図書館から借り出してきたこの1冊。  今日はこちらのご紹介です。

RDG(5) 学園の一番長い日
著:荻原規子 絵:酒井駒子  角川書店

51jj8DPwKiL._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

いよいよ始まった"戦国学園祭"。  泉水子たち執行部は黒子の衣装で裏方に回る。  一番の見せ場である八王子城攻めに見立てた合戦ゲーム中、高柳たちが仕掛けた罠に自分がはまってしまったことに気づいた泉水子は、怒りが抑えられなくなる。  それは、もう誰にも止めることは出来ない事態となって...。  ついに動き出した泉水子の運命、それは人類のどんな未来へ繋がっているのか。  (単行本扉より転載)

う~ん・・・・・。  やっぱり KiKi はこの作家さんとは相性が良くないのかなぁ・・・・。  背景として彼女が選んでいるものには興味があるし、和風ファンタジーというある種チャレンジングな世界に挑む姿勢は評価しているし、文章もうまいとは思うんだけど・・・・・・。  何て言うか、心に残らないんですよね~。  なんかありきたりの表層的なものしか感じないというか、何というか・・・・・。  まあ、恐らく彼女が想定している対象読者層よりも歳をとりすぎているせい・・・・だとは思うんだけど、それでも「岩波少年文庫」に収録されている作品群にはもっと感じるものがある(その作者さんがイメージしている読者層は彼女のそれよりもっと若い・・・というか幼いとわかるものであってさえも)んだけどなぁ・・・・。

まあ「今っぽい」と言えば「今っぽい」軽さなんだけど、この乙女チックさがやっぱりどうにもむずかゆい・・・・・。  ま、その原因の大半が登場する男の子たちが押しなべて、「男らしく」ないあたりに原因があるような気がしないでもありません。  いや、「男気」は発揮しているように見えるんだけど、「女の子の好きな男気」「女の子が好む男らしさ」に偏りすぎているような気がしてしょうがないんですよね~。 

ま、今号では勇者といってもいいような行動をとる深行(みゆき)君にほだされないでもないんだけど、繊細な言葉で紡がれる彼の心理も理解できないじゃないんだけど、それでもいわゆる「シンデレラ・シンドローム」の「白馬の王子さま待望」の女の子心理の枠内の「男子像」から今一つ抜け出ていないというか、何というか・・・・・

その点、これまで主人公が属するグループの対立軸にいた高柳君の方が「男の子」としては共感できるような気がしちゃうし、KiKi としては興味深い存在に映りました。  

「Amazon」にしろ「読書メーター」にしろ「ブクログ」にしろ、とっても評価の高い(というより評判の良い)作品だけど、KiKi には正直なところ、どこがその大絶賛のポイントなのかわからない・・・・・ ^^;  ま、だからといって「じゃあ、つまんなかったのか??」と言われると「1回読む分にはつまらないわけじゃない物語」であることに間違いはないんですけどね(苦笑)

この作品を読んでみて考えさせられたことがあるとすれば、多くの普通の女の子たちが夢見る「特別な存在でありたい」というお姫様願望の変形バージョンっていうヤツは、自分が普通だから素敵に見えるだけで、もしも本当に当人がそういう立場に立たされたら、決して居心地のよいものではない・・・・・ということかな。  この物語のヒロイン泉水子ちゃんが感じている通り、「普通でありたい」と願うのが当然だし、「普通の良さ」「普通のありがたさ」っていうのが実はあって、「普通に生まれ、育ち、普通であり続けていることの幸せさ」があるっていうことに改めて思い至る・・・・・っていうことのような気がします。

それにしてもこの作者さん、「山伏」やら「陰陽師」やら「忍者」やら「神霊」やらと奥深いものをあたかもオールスターキャストの如く登場させているけれど、この先これらの方々を「舞台背景」以上のものに深めていくつもりはあるんでしょうかねぇ・・・・。  恐らく普通に、しかも「都市」で生活している普通の人にしてみれば「ちょっと謎めいたエキゾチックな存在」というイメージ先行のこういう特殊な人たち。  それは隣のおじさんがそうだとかうちのお兄ちゃんがそうだということがない、いわゆる「非日常の存在」だから「謎めいてエキゾチック」なわけだけど、それこそこの物語にも描かれているように現代においてもサラリーマンを続けながら(これは生きて・食べて・住んで・着るために)も、その世界に真摯に取り組んでいる人たちも数は多くないものの確かに存在しているわけで、そういう人たちが何を信じ、何を大切にし、何を求めてその道を歩んでいるのかがこの物語からはさっぱり伝わってこないのが残念でなりません。

せっかくこういう人たちを登場させた以上、そしてそれが日本の文化史の中に確かに存在していた(そして今も細々かもしれないけれど受け継がれている?)人たちである以上、もう少し「舞台背景以上のもの」として扱ってほしいような気がするのは KiKi だけでしょうか??  若い人たちにそういう人たちの存在を認知させればそれでOKということなのかなぁ・・・・。  そうだとするとあまりにも勿体ないような気がしてしまいます。  


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このページは、KiKi (Brunnhilde)が2011年12月18日 10:23に書いたブログ記事です。

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