2012年1月アーカイブ

ラヴェル 水の戯れ

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岩波少年文庫を離れると一挙に読書スピードが落ちます・・・・・ ^^;  やっぱり「大人本」はそれだけ文字数も頁数も多く、ついでに読みながら考えさせられることも多いっていうことなのかもしれませんね。  ま、そういう意味では「光文社古典新訳文庫」に手を出したことがそのまま、「今年のもう一つのこのブログの目標;クラシック音楽関係のエントリーをもう少し増やす」を達成できる機会が増えることにつながるわけで、我ながら絶妙(?)な目標を設定したものです(笑)  ま、何はともあれ昨日から読み始めた「グレート・ギャツビー」が読中のため今日のエントリーは「のだめ(漫画)に出てくる音楽を聴いてみる企画」を進めることになりました。  てなわけで本日の KiKi のBGMはこちらです。

ラヴェル 水の戯れ
DG ASIN: B00005Q7QX アルゲリッチ(pf)

51JYY362LSL._SL500_AA300_.jpgのサムネール画像  (Amazon)

このアルバムは思い出深いんですよね~。  何せアルゲリッチと言えば中学生時代の KiKi のアイドル・・・・というよりは理想とするピアニストだったので、CDなんちゅうもんがまだこの世の中に存在しなかった頃、この大元だったLPをある年のお年玉をはたいて購入したんですよ。  ピアニストがアルゲリッチというのもよし、収録曲もよし、ついでにこのジャケット写真もよし・・・・・てな具合でね。  もっともその「収録曲もよし」の評価基準の中には今日の1曲ラヴェルは入っていなかったんですけどねぇ(苦笑)  何せ、「ラヴェルのピアノ曲苦手意識」の強い KiKi のことですから、当然のことながらそこにはまったく反応しなかったんです。

因みに KiKi が好しとしたこのアルバムの収録曲は以下のようなラインナップになっています。

1.  スケルツォ第3番嬰ハ短調op.39(ショパン)
2.  2つのラプソディop.79(ブラームス)
3.  トッカータop.11(プロコフィエフ)
4.  水の戯れ(ラヴェル)
5.  舟歌嬰ヘ長調op.60(ショパン)
6.  ハンガリー狂詩曲第6番変ニ長調(リスト)
7.  ピアノ・ソナタ ロ短調(リスト)

ショパンあり、リストあり、ブラームスありで、演奏者はアルゲリッチで、当時の KiKi にしてみれば「これを買わずにしてどれを買う!」というぐらいの存在で、発売されてから入手に至るまでの時間に何度これをゲットした自分を夢見たことか!!  いえね、冗談抜きで本当に夢の中に出てきたんですよ、数回。  そんな想いがつまったLPだっただけに、これを処分するのは本当に辛くて、それまでに細々と買いためていたLPを処分するタイミングをいつにすべきかを考えていた際、「これをCD化するまでは絶対にLP処分はしない!」と心に決めていたぐらいでした。  そうやってCD化した演奏であるだけに、KiKi の手持ちのCDはこれ(↑)とはちょっとだけ異なり、「The Original Best 50」(左上のブルーシール & 帯のゴールドシールがある版)の1枚ではなく、その前の世代のCDなんですけどね。


なかなか e-BookOff で売り物件が出て来なかったため、ちょっぴり間が空いてしまいましたが(ま、それだけが理由じゃなくて、東京⇔群馬の移動やら、東京での雑用処理があったせいもあるんだけど)、ようやく「罪と罰」の第3巻を読了することができました。

罪と罰(3)
著:ドストエフスキー 訳:亀山郁夫  光文社古典新訳文庫

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殺人を犯した者の詳細な運命がつづられる最終巻。  ラスコーリニコフをはじめ、母、妹、友人、そして娼婦ソーニャなど、あらゆる「主人公たち」が渦巻きながら生き生きと歩き、涙し、愛を語る。  ペテルブルグの暑い夏の狂気は、ここに終わりを告げる...。  (文庫本裏表紙より転載)

主役のラスコーリニコフのみならず、多くの脇役が何等かの「落としどころ」に収束していく第3巻(原作の括りでは第5部、6部 & エピローグ)。  本当に久しぶりの再読でしたが、初読の時以上の読み応えがありました。  充実した巻末の「読書ガイド」もとても興味深かったけれど、あの饒舌な登場人物たちの語るあれやこれや(それが心情告白のことあり、社会批判のことあり、当時のペテルブルクの環境描写のことあり)が実に含蓄に富んでいて、多くのことを考えさせられました。

ラスコーリニコフは結果的に自首という道を選び、そしていわゆる「シベリア」での服役中に「人」として「再生」していくわけだけど、彼があの犯罪(殺人)を犯すに至ったプロセスを考えてみると、現代社会とクロスする要素が数多くあるように感じました。  大都会の片隅で狭い小さな部屋に住み、何となく閉塞感を抱えていた青年が少しずつ少しずつ個に閉じこもり気味になり、妄想と思想の区別がどんどん曖昧になっていく中で、言わば1人勝手な「正論」を築いていく・・・・・。  そしてそれがある日、社会にとっては「突然」暴発する・・・・・。  何だかこれってあまりにも現代っぽいテーマのように感じられます。

   

今日も先日ブックオフで購入したばかりの光文社古典新訳文庫からの1冊をご紹介します。

変身/掟の前で 他2篇
著:F.カフカ 訳:丘沢静也  光文社古典新訳文庫

41FqZTzpCJL._SX230_.jpg (Amazon)

家族の物語を虫の視点で描いた「変身」。  もっともカフカ的な「掟の前で」。  カフカがひと晩で書きあげ、カフカがカフカになった「判決」。  そしてサルが「アカデミーで報告する」。  カフカの傑作4編を、もっとも新しい<史的批判版>にもとづいた翻訳で贈る。  (文庫本裏表紙より転載)

カフカの作品をまともに読んだ(ちゃんと一字一句を追いかけ、最後まで読み切った)のは今回が初めて・・・・・と言っても過言ではありません。  もちろんもっと若かりし頃に何回かチャレンジしたことはあるんですよ。  特に大学時代には「文学部の大学生たるもの、カフカぐらいは・・・・」と考え、数回チャレンジしたことがありました。  でもねぇ、「実存主義」だか「不条理」だか何だか知らないけれど、正直なところ生理的に受け付けがたい作家という印象があまりにも強くて、何度も読みかけては放棄してきた前科があります。  だって、ある朝起きたら虫になっているな~んて言われてもねぇ・・・・・・ ^^;  しかもその虫っていうのが蝶々ならいざ知らず、動き回ると粘液が後に残るタイプの虫なんて、お世辞にも「好き」とか「可愛い」とは思えない・・・・・・。

随分後になって、NHK(BSだったように思う)で「名作平積み大作戦」という番組をやっていて、KiKi は毎週楽しみに見ていたんだけど、その中で「カフカの変身」が扱われたことがあって、プレゼンターの熱弁ぶりにちょっとほだされ、久方ぶりに読んでみてもいいかなぁ・・・・・と思ったりもしたんだけど、それでも「生理的に受け付けなかった」というトラウマには勝てず、今日まできてしまいました(笑)  

  

KiKi が中学 & 高校生の頃、東京に出てくる時には必ず立ち寄った町がありました。  音大の先生のレッスンを受けていた頃は月に最低1度は東京に出てきていたのですが、必ず立ち寄った場所は「銀座の山野楽器の楽譜売場」と「神田の古本屋街」でした。  当時の沼津市(KiKi の実家から一番近い都会; 沼津へ出かけることを「マチへ行く」と言っていた 笑)にも楽器屋さんや本屋さんはなかったわけじゃないんだけど、音大受験生の必需品(?)だった「ヘンレ版の楽譜」はなかなか入手できなかったし、田舎の本屋さんの扱っている本の冊数・種類は哀しくなるほど乏しいものでした。

大学進学と同時に上京した KiKi はその後約25年間はそれらの「品薄感」とはまったく無縁の生活を送るようになりました。  そうこうしているうちに、ネットショップがどんどん充実してきて、今となっては都会と田舎の「その類の環境格差」はずいぶんなくなったと思うんだけど、それでも今でも大きな差があると感じているものに「ブックオフの品揃え格差」が挙げられると思います。  池袋あたりには中型 & 大型のブックオフが複数あって、時間調整のために利用しては何かを衝動買いする・・・・というスタイルで生活してきた KiKi はLothlórien_山小舎をメインの生活の場とするようになった今も、渋川やら群馬原町あたりの中古本屋さんにはよく立ち寄るんだけど、そこで売られている本には大きな偏りが感じられます。

ま、てなわけで、今上京すると必ず立ち寄る場所に「ブックオフをはじめとする古本屋さん」が挙げられる KiKi。  昨日もハローワーク通いの帰りに2軒のブックオフに立ち寄りました。  そして目を皿のようにして探すのが「岩波少年文庫」、「光文社古典新訳文庫」、「ちくま文庫」、「ちくま学芸文庫」、「講談社学術文庫」の棚です。  で、昨日も戦利品(?)として「光文社古典新訳文庫」から12冊、「ちくま文庫」から2冊、「岩波少年文庫」から1冊をゲットしました。  その中の1冊が本日の読了本です。

ちいさな王子
著:S.テグジュペリ 訳:野崎歓  光文社古典新訳文庫

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砂漠に不時着した飛行士の「ぼく」。  その前に突然現れた不思議な少年。  ヒツジの絵を描いてとせがまれたぼくは、ちいさな星からやってきた王子と友人になる。  王子の言葉は、ずっと忘れていた、たくさんのことを思い出させてくれた。  「目ではなにも見えないんだ。  心でさがさなくちゃ」。  (文庫本裏表紙より転載)

つい先日、岩波少年文庫で「星の王子さま」を読了したばかり・・・・・。  そういう意味ではなぜこのタイミングでこの本をいかにブックオフ価格とは言え購入してまで読んでみたいと思ったのか、我ながらちょっと不思議(苦笑)。  まあ、半分はこのブログで今年は「岩波少年文庫」と並んで「光文社古典新訳文庫」もとりあげようと年頭に決心したからっていうのもあったのかもしれません。  でもそれより何より、何年か前に「星の王子さま新訳ラッシュ現象」が発生し、都内の大きな本屋さんでは「星の王子さまコーナー」ができちゃったりして、それに触発でもされちゃったのか KiKi がよく利用する関越自動車道の寄居PAは「星の王子さまPA」に変わっちゃったりもして、日本人の得意な「一過性ブーム」が過ぎ去ったこのあたりで内藤濯氏以外の翻訳を1冊ぐらいは読んでおくのもいいかも・・・・・と思ったということがありました。

ま、それだけじゃなくて、パラパラと立ち読みしてみたら、文庫本にも関わらずこの本、挿絵がほぼ全部カラーじゃないですか!!  KiKi の手持ちの「星の王子さま」はモノクロ(要するに古い!)だったので、カラー図版の本を手元に置いておきたかったというしょ~もない理由もあったりします(笑)   

   

今回の群馬⇔東京移動時の読み物として昨年末に購入した電子書籍にダウンロードしてあった小説を読了しました。  昨年3月のあの大震災の記憶がまだまだ生々しいこの時期にこの物語を読むのは正直なところ恐かったりもしたんだけど、同時に「今ならばあの物語を荒唐無稽の絵空事」としてではなく読むことができるのではないか? な~んていうことも感じていました。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

日本沈没(上)(下)
著:小松左京 小学館eBooks

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51C+-EJB6AL._SX230_.jpg (Amazon) (Sony ReaderStore)

伊豆諸島・鳥島の東北東で一夜にして小島が海中に没した。  現場調査に急行した深海潜水艇の操艇者・小野寺俊夫は、地球物理学の権威・田所博士とともに日本海溝の底で起きている深刻な異変に気づく。  折から日本各地で大地震や火山の噴火が続発。  日本列島に驚くべき事態が起こりつつあるという田所博士の警告を受け、政府も極秘プロジェクトをスタートさせ、日本人を全員海外へ移住させるべく、極秘裏に世界各国との交渉に入った。  小野寺も姿を隠して、計画に参加するが、関東地方を未曾有の大地震が襲い、東京は壊滅状態となってしまう。  そして日本沈没の日は予想外に早くやってきた。  日本人は生き残れるのか。  全国民必読。  (Amazon より転載)

子供時代に父親の本棚から失敬して一度は読んだことのある作品だったはずなんだけど、正直なところどんな物語だったのか全くと言っていいほど記憶に残っていなかったこの作品。  元々女の子受けするような作品じゃないし、「地球物理学」な~んていう訳のわかんない話がポンポン出てくるし、世界情勢はおろか当時のクラス・メイトの中にも確実に存在していたはずのパワー・バランスにも無頓着だった KiKi が理解できていたはずもないわけで・・・・・ ^^;  ただ単に「活字に飢えていた」というそれだけで読み切るだけは読み切った(というよりは活字だけは追って終わってしまった)物語だったんだろうと思います。

大体において当時の KiKi は親の懐でヌクヌクと毎日を過ごし、贅沢こそはさせてもらえなかったけれど衣食住に事欠くことだけはなく、ついでに「大地は揺るぎないものである」というある種の無条件の信頼を持っていたお子ちゃまだっただけに、このお話はどこかのちょっとぶっ飛んだおっさんの妄想だらけのお話だと思っていたようなところがあります。  一応静岡県という地震のメッカで育った KiKi だけど、それでもこの物語で描かれているような大震災も津波も現実味はなかったし、まして日本列島が沈没するな~んていうことは「ありえないお話」だと勝手に思っていたんですよね~。  「ありえないお話」であればこそ、ひとたび大震災に見舞われたらそれまでの自分の生活が一変するな~んていうことは想像もできなかったし、百歩譲って「何か」が起こったとしても両親がしっかりと自分を守ってくれるとお気楽に考えていたあの時代。  今にして思うと幸せな時代だったよなぁ・・・・・。


本日も「のだめ(漫画)」からの1曲を聴いてみたいと思います。   のだめちゃん初リサイタル @ ブノワさんち の第3曲目、若かりし頃のイケイケブイブイb-hato4-b.gif 生活から足を洗ったリストが作曲した宗教色バリバリの作品でございます。

リスト 2つの伝説(S.175)より「水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ」
NAXOS 8.553594 J.ヤンドゥー(pf)

51Ik03GKocL._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

リストのこの作品は「2つの伝説」というタイトルが示す通り、2曲で構成されています。  その1曲目が「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」、そして2曲目が本日の「水の上を歩くパオラの聖フランチェスコ」です。  「小鳥~」の方はこんな(↓)有名な絵画をご覧になったことのある方もいらっしゃるのではないかしら?

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小鳥にまで説教しちゃうわけだからどんな素晴らしいお方か?と言えば笑っちゃうことに、実はこの方、若かりし頃には小鳥はおろか人様に説教できるようなお方ではなかったらしい・・・・ ^^;  どちらかと言うと親が金持ちなのをいいことに遊び呆けていたドラ息子タイプ。  ところがある時神様のお告げを聞いた気になって(ひょっとしたら二日酔いによる幻聴だったかもしれないけど 苦笑)、そうしたらいきなり信仰に目覚めちゃって、ついには小鳥にまで説教するようになった聖人のお1人です。  KiKi は初めてこの話を聞いたとき、「なるほど~、リストは彼にあやかりたかったのね・・・・」と思ったものでした。  

で、実は2曲目の方の聖フランチェスコさんは名前は同じフランチェスコさんでもこの方とは全く別の方で、彼から遅れること約200年。  南イタリアにお生まれになった別の聖人で、こちらにも絵画があるらしいんだけど、残念なことに KiKi は見たことがありません。  こちらのフランチェスコさんはいくつも奇跡を行われた方らしいんだけど、その絵が扱っている題材(伝説)はざっと以下のようなストーリーになっています。

メッシーナ海峡を前に聖フランチェスコの一行は一隻の船を見つけ、その船頭に彼らを対岸の島まで乗せていってくれるように頼んだが、一行の身なりのあまりの貧相さに船頭はそれを断った。  一行の中の1人が「我ら一行の中には聖人が1人いるのだから・・・・・」と言ったが、それを聞いた船頭はせせら笑いながら「もしも聖人がいるなら、波の上を歩いていけるだろう。」と言った。  彼らを浜に置き去りにして船は出帆してしまったが、その時、聖フランチェスコはこの苦境からの救いを神に祈った。  すると神が彼らに恩寵を与え、彼らのマントを船に変え、又一行の1人が持つ杖を櫂に変え、彼らは無事に海を渡ることができた。

今日はようやく2日間降り続いた雪も止み、朝からドスン! バタン! とそこかしこから融けはじめた雪が落ちる音が鳴り響いています。  そんな中、「のだめカンタービレ(漫画)に出てくる曲を聴いてみる企画」の次の曲を聴いてみたいと思います。  ま、てなわけで本日の KiKi の1曲はこちらです。

ドビュッシー 12の練習曲第7曲「半音階のための」
DECCA ASIN: B002CNV3AE 内田光子(pf)

51TlEdmildL._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

世界に誇る日本人(?)ピアニスト、内田光子さんのドビュッシーです。  もっとも内田さんっていうのはお顔立ちといい、お名前といい、どこからどう見ても「日本人」ではあるのですけど、お育ちになった環境を考えると「日本人ピアニスト」とお呼びしていいものやら・・・・・・ ^^;  と言うのも、彼女の音楽教育(のみならずすべての教育)は決して日本で育まれたものではないわけですからねぇ。  それでもやはり彼女が「現代のモーツァルト弾きの1人」として脚光を浴び始めたばかりの頃、KiKi は何だかとっても嬉しかったんですよね~。  ジェフリー・テイトとの「モーツァルトピアノ協奏曲全集」を出し始めたばかりの頃はモーツァルトのピアノ協奏曲全曲は彼女で揃えようかと本気で考えていたぐらいなんですよね~。  

結局は彼女では揃えず「ヘブラー」で揃えることになったのは、すべて「お値段のせい」でした。  CDよりも自分のためのグランド・ピアノとか防音室にお金をかけなくちゃいけなかった当時の KiKi はとてもじゃないけれど、内田さんのモーツァルトには手が出せませんでした。  でも彼女のCDは同じ日本人として何枚かは持ちたいなぁと常々考えていて、そんな中の1枚がこのドビュッシーでした。

      

KiKi が現在持ち歩いている iPod に収録されている音楽はそのほとんどが「全集物」です。  要するに「○○交響曲全集」とか「○○ピアノソナタ全集」とか、そういうヤツ。  ま、CDを購入するに当たっては全集物の方が安上がりだったということもあるし、単発ものだと曲が偏るということもあったし、iPod に転送するに当たってはプレイリストを作るのが楽だったといういきさつなんかもあったりして、こうなっているわけですが、「全集物」のメリットの中で最たるもの(だと KiKi が考えていること)は、演奏会で取り上げられる機会が少なく、CD化される本数も少ない音楽が網羅できるということがあげられます。  その代表選手の1つがこの曲じゃないかしら???  ま、てなわけで本日の KiKi の1曲はこちらです。

チャイコフスキー 交響曲第2番 Op.17 「小ロシア」
DG 471 701-2 演奏:カラヤン指揮 & ベルリンフィル

CD23_2.jpgのサムネール画像  (Amazon; 現在販売されている同録音のものと思われます)

「小ロシア」とは今でいう「ウクライナ」のこと。  ウクライナ民謡には詳しくない KiKi ですが、この曲には「ウクライナ民謡素材」が数多く使われているのでこの名が冠されたと何かで読んだことがあります。  まあ、そのせいもあるのか、纏まりがあるようでないような、ゴタマゼの楽しい音楽がヒョイヒョイと目の前を通り過ぎていくような、そんな不思議な音楽だと思います。

今日、この曲を聴いてみようと思ったのは外の雪景色に触発されて、何となく「ロシアっぽい」ものを聴いてみたくなって、そうしたら単純にチャイコフスキーの音楽にしたくなって、交響曲の第1番「冬の日の幻想」(ホントはこっちを考えていたんだけど ^^;)と第6番「悲愴」はこのブログでは既にご紹介済みだったのでこの曲になっちゃった・・・・・・という極めて消極的な選択でした。

もっとも、この交響曲は KiKi 自身もさほど何度も聴きこんだことのある音楽じゃなかったので、結構楽しむことができたのは嬉しかったb-hato4-b.gif



今日は大寒。  寒さが最も厳しくなる頃とされています。  それを証拠に(?)、昨夜は一度降りやんだかに見えた雪がまた降り始め、今もシンシンと降り積もっています。  例の Podcast では

冷ゆることの 至りて甚だしき ときなれば也  (暦便覧)

と紹介されています。  小寒の間、「雉の鳴き声が聞こえるようになるかなぁ」と期待していたのですが、とても残念なことにLothlórien_山小舎付近に生息する雉さんたちはまだまだ「鳴き時」とは思っていらっしゃらなかったようです。  さて、ここから始まる七十二候では

款冬華(ふきのはな さく) : 蕗の薹(ふきのとう)が蕾を出す
水沢腹堅(さわみず こおりつめる) : 沢に氷が厚く張りつめる
鶏始乳(にわとり はじめて とやにつく) : 鶏が卵を産み始める

となっています。  フキノトウは確かに寒さには強いし、このあたりでも3月頃にはよく見かけるけれど、さすがにこんなん(↓)じゃあ、蕾を出すどころではなさそうです(苦笑)

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因みに例のこの本では

昔は麦に追肥をし、麦踏みを行う時期でした。  一年の中でもっとも暇な時期、道具などをしっかり手入れしましょう。

とのこと。  まあ、農具の整備であればできなくはなさそうだけど、KiKi の農具はすべて「物置き」 & 「納屋」にあってそこまでの道が雪にふさがれているこの状況ではなかなかそんな気分にはなれそうにありません ^^;  何せ、朝起きて、薪ストーブの火を起し、今日一日分の薪を薪小屋から家の中まで運ぶだけでも重労働でたまったものではなかったのですから!!


こんなに重々しく、できれば直視したくない「人間の性」みたいなものを敢えて丸裸にしちゃうような物語なのに、スイスイ読めちゃうのはやっぱり「新訳ゆえ・・・・」なんでしょうか??  それとも、ここLothlórien_山小舎で寒さに震えている時間が長くて手持無沙汰だから???(苦笑)  ま、いずれにしろ「罪と罰」の第2巻を読了しました。

罪と罰(2)
著:ドストエフスキー 訳:亀山郁夫  光文社古典新訳文庫

41qaEz3dvSL._SX230_.jpg (Amazon)

目の前にとつぜん現れた愛する母と妹。  ラスコーリニコフは再会の喜びを味わう余裕もなく、奈落の底に突きおとされる。  おりしも、敏腕の予審判事ポルフィーリーのもとに出向くことになったラスコーリニコフは、そこで背筋の凍るような恐怖を味わわされる。  すでに戦いは始まっていた。  (文庫本裏表紙より転載)

いやはや、物凄いモンをアッケラカンと読んじゃっているような、何とも奇妙な感覚にとらわれちゃいました ^^;  主人公であるラスコーリニコフも一種病的だけど、彼をとりまくすべての人たちがどこか普通じゃない感じ・・・・・(笑)。  この切迫感 & それによって生み出されたよくわからない高揚感 と言うかマグマが燻っているような感じ、これこそがあの時代のロシアにうごめいていた未だ形ははっきりしていないある種の「雰囲気、ムーブメント」だったんでしょうね。

まだ残り1巻を残しているのであまり多くは語りたくないんだけど、この巻でとにかく印象に残ったのは、ラスコーリニコフがある意味で1人勝手に自分を追い詰めていく狂気にも似た自虐性と辛うじて彼を正気の瞬間に留めようとするエゴ丸出しの自意識・・・・とでも呼ぶべきものでしょうか。  

    

大雪!

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昨日から天気予報で知らされていたこと・・・・・ではあるけれど、今日は今年初!の大雪です。  この冬になってからは4回目の積雪ですが、今日はこれまでのどの積雪よりも凄い!!  朝、起きた時も既にあたりは真っ白だったけれど、それ以降今現在もシンシンと雪が降り続けています。

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この写真で見えるかしら??  多くの場合、雪が降っている最中にカメラのシャッターを押しても雪が降っている様はなかなか写真には写りこまないものだけど、今回はシャッタースピードの調整も何にもしていないのに、しっかりと雪が降っている真っ最中であることがわかるような白い点々がそこかしこに写っています。

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車庫に入れ忘れていた軽トラも雪に埋まり・・・・・

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ウッドデッキにも雪が吹きこみ・・・・・・

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ウッドデッキのすぐ外側に置きっぱなしになっているビニールハウスもどき(但しビニールはかけてなくて骨格丸出し)にも雪が積もっています。


光文社から「古典新訳文庫」という極めてチャレンジング(?)なシリーズが発売されるようになって5年ほどになります。  発売当初から興味を持ちつつも、文庫本の割にはちょっとお高め(仕方ないんだけど ^^;)の価格設定になかなか手が出せず、ついでに言えばこのエントリーでちょこっとお話した父自慢(?)の蔵書の中に「新潮社 世界文学全集」っていうサック付き、厚紙装丁の全集があって、多くの古典がそこには含まれているということも手伝って、ここまで「見ないふり」をしてきていました。  (それでもさすがにホフマンの「黄金の壺」が出版された時には購入してしまいましたけど ^^;)  

そんな KiKi がとうとうブックオフに並んでいた「罪と罰」 & 「カラマーゾフの兄弟」に手を出してしまったのは、中古本になってお値段が安かった・・・・・という事情ももちろんあったけれど、それ以上に活字の大きさが気に入ったから・・・・・というのがあります。  さすがに老眼が進みつつある昨今では岩波文庫なんかの活字はかなり苦しくなってきているんですよね~。  それにこの5年間に発刊されたタイトルを眺めてみるとあの「新潮社 世界文学全集」には入っていない作品もいっぱいあって、これは結構楽しみなシリーズになりつつあるなぁと感じているっていうこともあります。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

罪と罰(1)
著:ドストエフスキー 訳:亀山郁夫  光文社古典新訳文庫

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ドストエフスキーの代表作のひとつ。  日本をはじめ、世界の文学に決定的な影響を与えた犯罪小説の雄。  歩いて七百三十歩のアパートに住む金貸しの老女を、主人公ラスコーリニコフはなぜ殺さねばならないのか。  ひとつの命とひきかえに、何千もの命を救えるから?  (文庫本裏表紙より転載)

いや~、久々です、「ドストエフスキー」。  KiKi のこの物語の初読は中学2年生の頃でした。  例の「新潮社 世界文学全集 全50巻」の中の1冊で、かなり背伸びして読んでいたことを覚えています。  正直なところこの物語の主人公「ラスコーリニコフ」ほど、切迫した生き方をしてもいなければ、自我が確立できるほどまでには成長しきれていない平和な日本の中学生の女の子にはよくわからない物語でした。  ただ、1つだけ感覚的に掴むことができていたことは「何かに追い詰められ、解決策を見出すことのできない閉塞感(閉塞感なんていう言葉は知らなかったけれど ^^;)の闇の深さ」と「思考・思索に溺れすぎた人間の抱える非現実と現実の混同」みたいなもの・・・・・で、「人間って怖い・・・・・」と素直に感じた作品の1つでした。  季節は夏。  物語の中で事件が発生したのと同じようなうだるような暑さの中(当時はクーラーなんていうものはなかった)、背筋を冷やしながら読んだことだけははっきりと覚えています。

夏休み明けに当時の国語の先生が「夏休みにどんな本を読みましたか?」な~んていう質問をされ、「ドストエフスキーの『罪と罰』です。」と答えた KiKi に、先生が目を丸くしたこと、その後「どんなことを感じましたか?」と聞かれ、返事に窮してしまったことなんかをよく覚えています。  それまでに読んだどんな小説とも異なり、あまりにもいろいろなことを感じたうえに、それを言語化できるほどまでには咀嚼できていなかったことが原因でした。

  

Lothlórien_山小舎を建設した当初から、「我が家の目と鼻の先に水源地がある」とは何度も聞かされていました。  で、建設当初例の地元材木業者のHさんに見せてもらったその「水源地」はこんな雰囲気(↓)で、静岡県にある「柿田川湧水地」近くで育った KiKi には凡そ水源地と言う風には見えない場所でした。

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この写真の真ん中あたりをジグザグと地割れみたいに走っている線、これが水の流れ道で一番手前のモコモコと枯れ枝のある当たりが水源だとのこと。  夏場には雑草やら何やらで鬱蒼としてしまっていて、とてもじゃないけれど足を踏み入れられるような雰囲気ではないこの場所。  今はご覧のとおり枯草 & 枯れ枝だらけで比較的踏み込みやすい状況だったので、昨日はちょっと散策(?)してみました。  因みにこの場所がどこかっていうと、紅葉シーズンにはお馴染みのこの写真の道の向こう側(つまり、Lothlórien_山小舎から見て道の反対側)です。

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道の向こう側は小さな崖状態で、決して足場が良いとは言えないところに、時々滑り落ちながら下りていくと、こんなもの(↓)を見つけちゃいました。  

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向こうに見える建物がLothlórien_山小舎です。  で、見つけちゃったのは小っちゃな崖の下に建つ不思議な石碑です。(夏場は背の高い草に埋もれていてまったく見えませんでした。)  で、これに近寄ってよ~く見てみると・・・・・・

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読めますかねぇ?  文字が彫られているんですけどね。  で、もう一つ同じ形状の石碑がすぐそばにも建っていました。  それが、こちら(↓)。

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こっちの方が読みやすいかな??  どちらも同じ文言が彫られています。


一級河川指定区間起点


とあります。  「一級河川」っていう言葉も「指定区間」っていう言葉も「起点」っていう言葉も、こうやって分断すると難しい言葉じゃないけれど、これが全部一つに纏まった言葉となると、それが何を意味するものかさっぱりです。  ついでにこの場の雰囲気と一級河川という言葉のミスマッチも甚だし過ぎるし・・・・・・。

で、この言葉でググってみたんだけど、そのままではヒットしなかったので、とりあえず「指定区間」だけで検索してみると、Wiki にこんな解説が載っていました。


本の歴史 B.ブラセル

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今日は久々に岩波少年文庫から離れて、KiKi の積読本の中から1冊選んでみました。  KiKi の大好きな「本」そのものについて書かれた本です。

本の歴史
著:B.ブラセル 監修:荒俣宏  知の再発見双書80 創元社

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手書き時代の古代から、印刷術が発明され愛書趣味や書物愛が確立したものの規制によって印刷業が危機に瀕した中世、そして飛躍的に発展した近代まで、書物の辿った歴史を明らかにする。  (Amazon より転載)

KiKi の子供時代、もちろんすでに世の中には「文庫本」というものが存在していたけれど、それでも「本」と言えば厚い表紙で、カバー(サック状のもの)もついていて、持つと手にずっしりときて・・・・・というのがスタンダードだったように思います。  そんな「重厚感のある本」であるだけに、保存にもよく耐え、親から子へ受け継がれていく1つの財産だったとも言えるのではないでしょうか??  

これが「文庫本だらけ」となってしまうと、凡そ財産という感じはせず、その扱いも心なしかゾンザイになっていくところがあるように感じます。  それを証拠に KiKi の実家にはちょっとした本棚があるのですが、そこに収められているのはサック付き厚紙装丁のいわゆる「全集物」ばかり。  同じデザインの本がズラッと並んでいる姿は壮観でちょっとした見応え・・・みたいなものがあります。(価値のある豪華本があるわけではないんですけどね 笑)  これらの本は KiKi が小学生から高校生までの間に父親が少しずつコレクションしていったもので、父が生まれ育ちある程度の時間を過ごした後、東京大空襲により燃え尽きてしまった池袋のご本家にあった本棚のイメージを持ちつづけながら収集した本ばかりです。

で、今、帰省すると KiKi が大学進学以降に父が買い集めた(と言うよりは乱読タイプの父がせっせと読んだ)文庫本(当然のことながらこちらの方が冊数は多い)が山とあったりもするのですが、こちらは床に直置き状態でうず高く積まれ、その山が崩れ始めると段ボールに移し替えて今度はその段ボールが山と積まれる・・・・・という保存状態で、その扱いの差は歴然としています。  近くにブックオフな~んていうものも昔ながらの古本屋なんていうものもないので、「本を処分する」という発想がない父はひたすら本を集め続けているわけだけど、見ていて気の毒になるぐらいこれらの「文庫本」は放置されているイメージがあります。  本の中身自体は必ずしも駄本というわけではないんですけど、装丁の違いがこういう差別(?)を生んでいるのは間違いないようです。 

 

「ガリヴァー旅行記」と同じように子供時代に絵本で読んだきりご無沙汰だったロシア民話を読了しました。  本日の KiKi の読了本はこちらです。

せむしの小馬
著:エルショーフ 訳:網野菊 絵:V.プレスニャコフ  岩波少年文庫

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ばかといわれるイワンと、彼に忠実につかえるせむしの小馬がくりひろげる奇想天外なお話。  火の鳥をつかまえたり、クジラにのみこまれた船を救ったり、数々の冒険を経たイワンは、立派な若者となり、しあわせをつかみます。  ロシア民話をもとにしたこの詩物語は、世界中の子どもたちに読みつがれています。  (文庫本扉より転載)

この本、今では絶版なんですね~。  これはやっぱり「せむし」という差別用語扱いされている言葉がタイトルに入っているからなんでしょうか??  それとも「詩物語」というヤツがイマドキは流行らないから・・・・・なんでしょうか?  でも、散文調のものばかり読んだり味わったりするっていうのはどうなのかなぁ・・・・・。  文学を発展させてきた1つの重要な形態だし、何より民話っていうヤツは元はと言えば口承文学なわけで、そこにはリズムとか反復という「調子」があって生きるわけで、そういう情緒は大切にしたいなぁと KiKi なんかは感じちゃうんですけどねぇ。

ま、正直なところ、この本の訳者さんはそのあたりではかなりご苦労されていらっしゃることが行間から滲み出ています(笑)。  まあ、こういうことは1つの言語(要するに母国語)を習得する過程の子供時代にはまったく理解も想像もできなかったことだけど、なまじ「英文学」な~んていうものを学んでしまった人間には、そこはかとな~く感じられちゃうんですよね~。  でも、確かにご苦労の後は垣間見えるんだけど、ところどころにそれゆえの古めかしさ(要するにどことなく文語調)があったりもするんだけど、KiKi の世代であれば恐らくさほど抵抗なく読めてしまう日本語だと感じました。

  

NHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」で今を時めく向井理君が演じていた水木センセイ。  TV版になる前の「ゲゲゲの鬼太郎」は KiKi の子供時代に「少年マガジン」に連載されていて、親戚のお兄さんから借りた漫画で初邂逅した KiKi だったけれど、正直なところあの画風にはどうしても馴染めず、でもお話は面白いので片目をつぶって読んでいた記憶があります。  たまたまその親戚は歯医者さんをしていて、KiKi の母親がアルバイトで月末(月初?)になると保険の点数計算をしに行っていたので、一緒についていくと無造作に投げ出してある「少年マガジン」が読み放題だったんですよね~。  ま、それはさておき、件の「ゲゲゲの女房」で水木センセイが南方の土人さんと親しくされていらしたような描写があって、KiKi のイメージする戦争体験物語とはちょっと異なるお話が聞けるかもしれない・・・・な~んていう期待があり、今回長らく積読状態だったこの本を手に取ってみました。

水木しげるのラバウル戦記
著:水木しげる  ちくま文庫

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太平洋戦争の激戦地ラバウル。  水木二等兵は、その戦闘に一兵卒として送り込まれた。  彼は上官に殴られ続ける日々を、それでも楽天的な気持ちで過ごしていた。  ある日、部隊は敵の奇襲にあい全滅する。  彼は、九死に一生をえるが、片腕を失ってしまう。  この強烈な体験が鮮明な時期に描いた絵に、後に文章を添えて完成したのが、この戦記である。  終戦直後、ラバウルの原住民と交流しながら、その地で描いた貴重なデッサン二十点もあわせて公開する。  (文庫本裏表紙より転載)

たまたま年末・年始にかけて、「池上彰の現代史講義」とか「池上彰の20世紀を見に行く」な~んていう「池上先生シリーズ」の世界史の復習番組をせっせと観ていた直後だったということもあって、激戦地として知られるラバウルであの水木センセイがどんな経験をされたのか、とても興味深かったんですよ。  何せ、水木センセイの場合、その戦地で片腕を失くされたという壮絶な体験をされていらっしゃるだけに、さぞやご苦労の多かったことだろう・・・・・と。

ところが意外や意外、「戦記物」と言えば付き物(?)の悲愴感・切迫感が極めて薄い・・・・・。  もちろん場所は戦地だし、乏しい物資の中で行軍ばかりしている陸軍さんだから悲愴感を漂わせようと思えばいくらでも漂わせられるエピソードが網羅されている割には「ホノボノ感」やら「ワクワク感」やらがそこはかとな~く漂ってくるんですよ。  それと言うのも、ここに登場する「水木二等兵」は凡そ兵隊さんらしくないんです。  勇ましさもないかわりに、臆病さも微塵もなくどこか飄々としているんですよね~。  戦争をさせられるために南方へ向かわされたにも関わらず、何だか珍しいもの・文化のあふれる南方世界に好奇心丸出しで本気でそれらを楽しんじゃうある種の「ふてぶてしさ」に満ち溢れているんです。


土曜日には読了していた本なんですけど、「どんど焼き」エントリーに追い出されて(?)ご紹介がちょっと遅れてしまいました。  本日・・・・ではなく、一昨日の KiKi の読了本はこちらです。

小さい牛追い
著:M.ハムゼン 訳:石井桃子  岩波少年文庫

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ノルウェーの農場に住む四人きょうだいは、両親といっしょに村じゅうの牛をあずかって、山の牧場で夏をすごします。  ゆたかな自然のなかで遊び、はたらき、のびのびと生きる子どもたちの素朴な日常を、あたたかく描いた名作。  (文庫本裏表紙より転載)

牛追いの冬
著:M.ハムゼン 訳:石井桃子  岩波少年文庫

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ランゲリュード農場の四人きょうだいは冬を迎えました。  楽しいクリスマス、スキーやボーイ・スカウトごっこ・・・・・わくわくすることがいっぱいです。  ノルウェーの美しい自然と愛情ゆたかな家庭から生まれた「小さい牛追い」の続編。  (文庫本裏表紙より転載)

この物語は何てったってあの「石井桃子さん」の翻訳だし、岩波少年文庫創刊初期からのお馴染み作品だったみたいなんだけど、KiKi にとっては実はお初でした。  この本の存在を知ったのは実はこの本(↓)を読んだときで、この本の中にある対談集の中で多くの方々が絶賛されていらっしゃるので、何だか大切なことを見落としていた悔しさ・・・・・みたいなものを感じたんですよね~。  

なつかしい本の記憶 岩波少年文庫の50年
編:岩波書店編集部  岩波少年文庫

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ユニークな三組のきょうだい対談(中川季枝子・山脇百合子、 池内紀・池内了、 岸田衿子・岸田今日子)、斎藤惇夫講演「岩波少年文庫とわたし」のほか、雑誌のエッセイ等を収録。  子どもと大人のための、個性あふれる楽しい読書案内。  (文庫本裏表紙より転載)

その後、いろいろな対談やら何やらを雑誌なんかで見るにつけ、何と言っても「中川季枝子さんの絶賛作品」であることを知りました。  あっちでもこっちでも中川さんは「小さい牛追い」の話をされていらっしゃるんですよね~(笑)


昨日もこのエントリーでお話した通り、おらが村では小正月のイベント、「どんど焼き」が催される(?)ことを知った KiKi は何とかその現場に立ち会いたいと昨日の夕方から村をあちこち走り回りました。  ま、ついでに、以前からこのブログでご紹介したいと考えつつもあまりの寒さにめげて実践できていなかった「おらが村のイルミネーション」も一遍にご紹介できちゃうチャンス!とばかりに「カシミアのタートルネックのセーター」の上に「もう1つセーター」を重ね、さらには「フリース」をも着込んだ上に「ダウンのコート」という完全防寒体制で夕方16時半近くに家を出ました。

普段であればこんな時間には家じゅうのカーテンを閉め切って、薪ストーブの前でプルプル震えている時間なんですけどね(笑)  まずはそろそろストックのなくなりかけている「お米の精米」に農協へ。  そこからお目当ての「どんど焼き会場」を目指して移動してみたものの、そのタイミングでは人もいなければ点火しそうな雰囲気もない・・・・・ということで、とりあえずは1つ目のイルミネーション会場に向かいました。

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イルミネーションを堪能するにはまだちょっと明るすぎるきらいはあるものの、それなりに美しい時間帯には入っていたため、とりあえずパチリ。

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都会の商業施設のイルミネーションには到底敵わないけれど、他に照明がない分美しさが際立ちます。(写真はイマイチだけど・・・・・ ^^;)

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このイルミネーション、年々進化しているんですよ。  と言うのもね、このイルミネーションを主催しているのが村の商工会を中心としたボランティアの人たちらしいんだけど、毎年アルミ缶回収をして回収業者にそれを引き取ってもらうそのおカネで少しずつ少しずつLED電球を購入してバージョン・アップを図っているんです。  

KiKi がこの村に初めて訪れた時に見たイルミネーションはまだまだ KiKi 自身が都会ズレしていたせいもあったかもしれないけれど、もっともっと淋しい感じでそう言っちゃ申し訳ないけれど「う~ん、頑張っているのはわかるんだけど、何も都会の真似してこんなことしなくても・・・・・・」と思わないでもなかったんです。  でも、年を重ねるにつれどんどん立派に大がかりになってきているんです。  今では KiKi も毎年密かに楽しみにしています。(← 都会人らしく変わり身が早いんです 笑)

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都会のように「照明デザイナー」みたいな人がいるとも思えない村の手作りイルミネーション。  何となくホンワカしていて素敵でしょ♪  実はこの時、KiKi 以外にもこのイルミネーションを撮影している親子連れがいたりしたんですよね~。  村の行事としてもすっかり定着したみたいです。  もっとも「村の行事」と言いつつも、どの程度「村」が関与しているかっていうと多分ほとんど関与していないんじゃないかしら??  都会にいると多くの「行政サービス」が当たり前で、勤め人は自分の家のことだけやっていればいいような風潮がなきにしもあらずだけど、田舎では「これは当然行政サービスかしら?」と思うようなことが村人のボランティア活動で行われていることに気がつかされます。  自分の家のことは勿論、自分たちが属する社会の仕事を当然のこととして分かち合う姿には感動を覚えます。  

さて、イルミネーションの第1会場を後に、もう一度先ほどの「どんど焼き会場」に向かうと、道すがら大きな煙が見えてきました。  どうやら KiKi がイルミネーションにうつつを抜かしている間に、点火された模様です。  

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さっきまでは人っ子一人姿が見えなかったのに、あっという間に人が集まっています。  ここには大小2つのやぐら小屋(どんどや)が組まれていて、まずは小さい方に点火されていました。  このやぐらには竹も使われているので、時々「パーン!」と竹の節がはじける音(?)が鳴り響きます。  昨晩はかなり寒い夜だったんだけど、この勢いよく燃える火の近くに立つと、かなり暖かい。  イルミネーション会場で凍りついたように冷え切っていた KiKi の体がみるみる温まっていきました。

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青い葉っぱが燃える時のパチパチいう音、竹の節のはじける音、風にあおられ火が燃え盛る音、炎の先端がはじける音。  そのどれもが「火の浄化作用」そのものを表すようで、感動的です。  KiKi の頭の中で「神々の黄昏」の音楽が高らかに鳴り響きました。  Lothlórien_山小舎で暮らすようになって薪ストーブを使う生活の中で「火」とはだいぶ仲良くなったつもりの KiKi だったけれど、これは本当に凄い!!  

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ふと気が付くと火の粉をたくさん被っていて、「ああ、これで今年は無病息災で過ごすことができる」と力づくで納得させられちゃったような気分に・・・・・・。  もっともそんな中でも鼻がウズウズしていて、鼻水が垂れちゃうんじゃないかと心配したりもしていてねぇ(笑)。

こんな素敵な「火祭り」に見とれていると、何人かの人に取り囲まれ「うちの息子が今年厄年なんです。」「私、今年厄年なんです。  お願いします。」と声をかけられ「厄払いのお振舞」を手渡されました。  KiKi の育ったエリアでは「どんど焼きに点火するのは厄年の男」という文化はあったんだけど、「厄払いのお振舞」という風習はなかったので最初はどうしたらいいのかわからなかったんだけど、最初にそのお振舞を差し出してくださったおばさまに聞いてみたところ「何もしないでもらってくださればそれでいいんですよ。」とのこと。  有り難く頂戴しました。  

すると次々とお振舞が手渡され、中にはお酒を振る舞う男性もいて、いただかなくちゃいけないような、飲酒運転になっちゃうから困ったようなという状態に・・・・・・ ^^;  家からちょっと離れた場所だったので車で見学に行ったわけだけど、「どんど焼き」には車で乗りつけちゃいけなかったみたい・・・・・(笑)


村で見かけた懐かしい風景

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年が明けてから、おらが村 & 近隣の町を車で走っているとこ~んな風景をよく見かけるようになりました。

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ただでさえ大地は枯れはてまっ茶色なところに緑がこんもり。  でも何よりも目を引くのはそこに突き刺されている(?)この真っ赤な達磨です。  これが設置されているのは多くの場合田んぼのど真ん中。  周囲には家も小屋もない見渡す限りまっ茶色の中にこれがあるんですよね~。

これ、何かわかります???


これ、まあお正月飾りの1つなんですけど、ここでもう間もなく(14日か15日;いわゆる小正月です)「どんど焼き」が行われるところなんです。  KiKi が育った静岡県東部ではこの写真にあるような「達磨」はついていなかったんだけど、ここら辺りは「達磨付き」が標準みたいです。  さすが、「高崎だるま」のお膝元(?)です。

「どんど焼き」という名前はこのお祭りが集落内の路傍に祀られている「道祖神の火祭り」として行われていることに由来すると、子供の頃教わったことがあります。  KiKi の生まれ故郷、静岡県では「門松」とか「注連飾り」とか「書初め」が持ち寄られ、一緒に燃やされました。  「書初め」を燃やすと字が上手くなると言われ、ある年の「どんど焼き」で燃やしてみたけれど、その後一切進歩がなかったことをよ~く覚えています(笑)

   

ソナチネ・アルバムぐらいまで進んだピアノ・レスナーが憧れ、「発表会で弾いてみたい曲」統計をとってみたら恐らく5位以内には入るだろう名曲を今日は聴いてみます。  この曲、CDでちゃんと聴くのなんて何十年ぶりだろう・・・・・ ^^;  何せこういう(↑)メジャー曲なだけに、何度この曲を町のピアノ教室の発表会で聴いたことか・・・・・。  そういう曲なだけに「のだめ」でコンセルヴァトワールの試験でのだめちゃんがこの曲を弾くのを見た時は、正直なところ「嘘っぽさ」を感じてしまった KiKi でした。  もっともコンヴァトで勉強したことも試験を受けたこともない KiKi が感じる「嘘っぽさ」な~んていうものは、単なる KiKi の思い込みにすぎないんですけどね(苦笑)

モーツァルト ピアノソナタ第11番 K.331 「トルコ行進曲付き」
DENON COCQ-83689-93 演奏:I. ヘブラー(pf)

414XCCEPP1L__SL500_AA240_.jpgのサムネール画像  (Amazon)

今、手元にCD本体がないので録音年月の情報は確認できませんでした。  でも、モーツァルトのピアノ・ソナタと言えば彼女!というほどこのヘブラーさんの演奏は大好き♪  子供時代の KiKi にとってモーツァルトのピアノ・ソナタっていうのはあんまり興味の持てる音楽ではなかった方(ソナチネ・アルバムを終わる頃になると、モーツァルトのようなソナチネの延長線上にあるように感じられる音楽よりはロマン派の音楽に興味が移行していた)なんだけど、その中でもこのソナタだけはレッスンでちゃんと勉強したことがありました。  ま、それも率先して・・・・と言うよりは当時師事していた先生に

「ピアノをちゃんと習っているならこの曲はちゃんと勉強しておいて当然!」

みたいな感じで与えられた課題として・・・・・だったんですけどね。  ま、幸い、第3楽章の「トルコ行進曲」には興味がなくもなかったから、さほどイヤイヤということではなくレッスンしたことを覚えています。  

因みに KiKi がこれまで師事してきたピアノの先生は、誰一人として曲をバラバラにしてレッスンする先生はいませんでした。  どういうことかって言うと、KiKi のお友達の中には例えばこの曲の場合「トルコ行進曲(≒ 第3楽章)」だけをレッスンして、第1、第2楽章には手をつけない・・・・・という先生もいるみたいなんですよね~。  子供時代は自分が習っている先生のやり方が絶対ですから、他を知らないうちは「全楽章通して勉強するのが普通」と考えていた KiKi だったんだけど、学校で別の先生についているお友達のレッスンの話を聞くようになると、そうではない先生も世の中には大勢いることを知らされ、「へぇ・・・・・」と驚いた記憶があります。

まあ、どちらのやり方が「正しいか」とかそういうことを論評する気はないんだけど、KiKi 個人の経験からすると、子供時代からそうやって鍛えられたことが、後に長大なマーラーの交響曲なんかを聴く際にも役に立っているかなぁ・・・・と思うことがあります。  要は「美味しい所どり」をしない癖がつくことによって曲全体の構成に目が向いたり、ちょっとした変化に気が付くようになったり(例えば繰り返し部分で1回目と2回目の演奏の仕方がちょっと違うとか)というのは、全楽章 & 繰り返し記号どおりの演奏を求められたレッスンの中で身についた音楽への対峙の仕方だったように感じます。


岩波少年文庫の中の「シャーロック・ホウムズ・シリーズ」の中で唯一読み残してあった1冊を読了しました。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。  (これ以外の「まだらのひも」、「最後の事件」、「空家の冒険」の Review はこちら

シャーロック・ホウムズ バスカーヴィル家の犬
著:C.ドイル 訳:林克己  岩波少年文庫

51E5VQDZBGL._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

荒れ地の旧家バスカーヴィル家に伝わる魔犬の伝説。  領主の謎の死をめぐり、後継者からの依頼をうけて、ホウムズとワトスンは館を訪れるが...。  怪奇と幻想にいろどられた長編。  (文庫本裏表紙より転載)

以前、このエントリーにも書いたことだけど、本作に関しても「まるで初読のように新鮮、でもそれと同時に何となく物足りなさみたいなものも感じてしまった」という感想でしょうか・・・・・。  ストーリーの詳細までは覚えていないまでも、ホウムズ・シリーズの中でもっともドキドキし、不気味さで震えあがった物語だったはずなんですけどねぇ・・・・・。  特に魔犬がねぇ。  いえね、KiKi の記憶の中ではこの魔犬がもっと頻出していて、不気味さをかきたててくれちゃっていたように思うんだけど、今回再読してみたら実は最後の方にちょっぴり姿を現しただけで、「あれ??  こんな風に呆気なく出てきて、しかも呆気なくやられちゃうんだったっけ??」っていう感じ(苦笑)。

今にして思うと、ホウムズ・ワトソンコンビがこの魔犬の伝説を初めて聞かされるところから、まるで妄想のように自分の中でその犬のイメージを膨らませ、その後のバスカーヴィル館をとりまく荒涼としたムーアの描写の中で勝手にそのイメージをさらにおどろおどろしくしていたのは KiKi 自身だったのかもしれません ^^;


さて、昨日はちょっとお買いもので遠出をしたりしていて、読書の時間があんまりとれなかったので、今日はクラシック音楽関係のエントリーを書いてみたいと思います。  相変わらず「のだめ(漫画)頼り」の選曲ですけどね(苦笑)  ま、てなわけで本日の KiKi の1曲はこちらです。

タンホイザー序曲
ユニバーサル ミュージック クラシック ASIN: B0007OE2H6
演奏:シノーポリ指揮 & フィルハーモニア管弦楽団  録音:1988年5月

31VJ9RZF0JL._SL500_AA300_.jpg  (Amazon)

ここLothlórien_山小舎にはCDを持ってきていなくて、音楽鑑賞はひたすら KiKi の愛機の iPod; Siegfried に入っている演奏を再生して聴いているだけなので、生憎この演奏がどなたの指揮でどのオケのものなのか・・・・はちょっとわからない・・・・・と思っていたら、以前こんなエントリーを書いていました。  このエントリーはこのCD 全体の Review となっています。  おかげで今日聴いた演奏がこのCDの演奏であることには確信が持てちゃいました(笑)

「タンホイザー」と言えば KiKi がすぐに思い出すのがこの映画のこと。  この映画の中でルートヴィヒが引きこもっていたお城・・・・だったか、幽閉されていたお城・・・・・だったか、ちょっと記憶が定かじゃないんだけど、そこで流れるオルゴールの音楽がこの「タンホイザー序曲」同様に独立してよく演奏される「夕星の歌」だったんですよね~。

    

昨日の「不思議な国のアリス」は読み通したのは今回が初めてだったけれど、それでも過去に途中までは何回か読んだことがあった分、まだとっつきやすかった・・・・・。  でも、その続編となると・・・・・・。  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

鏡の国のアリス
著:L.キャロル 訳:脇明子 絵:J.テニエル  岩波少年文庫

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鏡を通りぬけると、そこはチェスの国。  おしゃべりする花やハンプティ・ダンプティ、ユニコーンたちに出会いながら、アリスは女王をめざします。  『不思議の国のアリス』に続く、イギリス児童文学の古典。  (文庫本裏表紙より転載)

う~ん、この物語は難解だなぁ。  正直なところ KiKi にはよくわかりませんでした。  ダジャレ的なものが多すぎるうえに、これが「訳文」であることを考えると、「正しい反応の仕方」がまったくわからないんですよね~。  もちろん、この手のナンセンス文学に「正しい反応の仕方」な~んていうものがあるのかどうかはわからないんですけどね。  でも、やっぱりダジャレっていうやつは「オリジナル言語」で語られて初めて面白さがあるものだと思うし、この物語のように「マザー・グース」を多用している物語ではそれに親しんでいる下地みたいなものも要求されるような気がするんですよ。

ついでに言えば、トランプ遊び(ふしぎの国~)にしろ、チェス(鏡の国~)にしろ、KiKi の場合はあんまり遊びとして馴染んでいないので、そこもちょっとねぇ・・・・・。  訳者の脇さんはあとがきで

チェスの規則を知らないとお話が楽しめないんじゃないかと心配する必要はありません。

と仰っていますが、チェス盤になぞらえた世界で物語が進行している以上、やっぱり知らないよりは知っている方が楽しめることが多いんじゃないかと、半分僻み根性も手伝って感じてしまうのです。  とにかく KiKi には最初から最後までよくわからなかった・・・・・ということもあっての物言いだとは分かっているんですけどね。


子供時代から何度も挑戦し、その度に挫折を繰り返してきた、半ば KiKi のトラウマとなりかけている物語をようやく読了しました(ため息・・・・)  ま、てなわけで本日の KiKi の読了本はこちらです。

ふしぎの国のアリス
著:L.キャロル 訳:田中俊夫 絵:J.テニエル  岩波少年文庫

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おおあわての白ウサギを追いかけてアリスが穴に飛びこむと、奇妙で不思議な冒険がはじまります。  オックスフォードの数学者が創り出した、ユーモアに満ちたイギリス児童文学の古典。  (岩波書店HPより転載)

今回 KiKi が読んだのは「岩波少年文庫 特装版」の中の1冊ですが、現在市販されている版は脇明子さんの改訳版みたいですね。  一応、その情報も載せておきますね。

不思議の国のアリス
著:L.キャロル 訳:脇明子 絵:J.テニエル(多分・・・)  岩波少年文庫

51HBGG6AWFL._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

冒頭にも書いたんだけど、この物語、これまでに何度もチャレンジしてきたんですよ。  (もっとも子供時代だけ・・・・だけど)  でも、その都度挫折してきたんですよね~。  こういう夢見がちな物語が嫌いだったわけじゃないんです。  でも、たいてい挫折するのが「ウィリアムじいさん、年をとった」の歌あたりか、「3月うさぎのお茶会」あたりでねぇ。  ま、要するに元歌を知らない詩のパロディのさらにその訳文を読んでもチンプンカンプンだったし、当時の日本では(というより静岡県あたりでは)風習として馴染んでいないお茶会の席で、凡そ意味を成しているとは思えない会話を繰り広げるということにつまらなさを感じちゃっていたんだと思うんですよね~。  

もちろんそのほかの物語で英国の「お茶会文化」のことはある程度想像していたんです。  でも、それはこんなハチャメチャなものではなく、女の子だったら誰もが憧れるようなオシャレで素敵な社交の場でなくちゃ、子供時代の KiKi には到底受け入れられなかったんです。  何せ時代的には縁側で日本茶をすすりながらお漬物かお煎餅を頬張るのが当時の「日本のお茶会(?)」でしたから・・・・。  紅茶な~んていうのはそんなにしょっちゅう飲めるものではなかったし、まして「素敵なティーセット」な~んていうものは見たこともなかったような時代だったんですもの。 

でもね、その後長じるにつれ、「マザー・グース」な~んていうものの存在を知り、「英語の音の面白さやリズムの面白さ」で歌い継がれる物語のことを少しは理解できるようになった頃に思ったのです。  

そうか、この物語はきっと日本語で読んじゃダメなんだ!  英語で読むべき物語なんだ。  和歌や俳句が日本語でなければ味わい深くはならないのときっと同じことなんだ!

ってね。  で、大学に進学することになって、その学部が英文学部になることが決まった高校3年生の初春、KiKi は心に誓ったのです。  「大学生活4年間の間に、『不思議の国のアリス』を原語で読んでみよう!」・・・・・と。  ところがその誓いは東京の街の刺激の強さの前には脆くも崩れ去り、結果、未だに「有名な割には英語でも日本語でもちゃんと読んだことのない物語」として KiKi に残され続けていたのでした(苦笑)。

 

「秘密の花園」から始まった、バーネット夫人作品の岩波少年文庫・ラインナップ。  この「消えた王子」が最後となります。

消えた王子(上)
著:F.H.バーネット 訳:中村妙子  岩波少年文庫

5194hx51WEL._SL500_AA300_.jpgのサムネール画像 (Amazon)

すべては祖国サマヴィアを救うため!  ―マルコ・ロリスタンは、尊敬する父のまえで忠誠を誓い、きびしい訓練をつんでいた。  ロンドンの下町で、マルコは、足の不自由な少年ラットと運命的な出会いをする。  バーネットの知られざる傑作。  (文庫本裏表紙より転載)

消えた王子(下)
著:F.H.バーネット 訳:中村妙子  岩波少年文庫

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マルコはラットとともに、秘密組織の重要任務を父からたくされる。  「ランプがともった」という決起の合図をつたえるため、ふたりはヨーロッパ各地をめぐる命がけの旅に出る。  はたして、伝説のイヴォール王子はあらわれるのか?   (文庫本裏表紙より転載)

「秘密の花園」「小公子」「小公女」の3作は KiKi の子供時代から超有名な作品で、どれもこれも10度とは言わず読み込んだ物語だったけれど、この「消えた王子」だけは知らなかったなぁ。  この本が岩波少年文庫から発刊された時(2010年2月)、この物語の著者の「フランシス・ホジソン・バーネット」という人があの「バーネット夫人」と同一人物なのかどうか、KiKi は疑っちゃったぐらいです(苦笑)  と言うのも、KiKi が子供時代に読んだ「秘密の花園」~(以下3冊)の著者名をフル・ネームでは知らなかったから・・・・・なんですけどね。  

まあ、バーネット夫人の書く物語だから「宮廷もの」もしくは「貴族系」の物語なんだろうなぁと考えていた KiKi の予想をあっさり裏切ってくれちゃいました。  もちろん最後は「王家」なんですけどね。


昨日、図書館から新たな本を借り出してきました。  その本を今日はご紹介します。

本へのとびら 岩波少年文庫を語る
著:宮崎駿  岩波新書

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「生まれてきてよかったんだ、と子どもにエールを送るのが児童文学」。  アニメーション界のトップランナーとして世界的に注目される著者が、長年親しんできた岩波少年文庫の中からお薦めの五〇冊を紹介。  あわせて、自らの読書体験、児童文学の挿絵の魅力、そして震災後の世界についてなど、本への、子どもへの熱い思いを語る。  (新書本扉より転載)

この本が出版されたことはずいぶん前から KiKi は知っていました。  確か、Amazon からのメールか何かで知ったように思います。  それを知った当初はあまり詳細を調べないまま「以前手に入れたこれと基本的には同じ内容の本なんだろうな。」と思い込み、敢えて読む必要はないような気がしていたのですが、よくよく調べてみたらこの小冊子からの転載部分と、あの頃TVで放映された「ジブリの本棚」の対談からの書き起し部分と、さらにはあの3.11以後のインタビューを再構成した部分とに分かれているということだったので、一度は読んでみようと考え今回図書館から借りてきました。

この本を読んでみて、KiKi がここLothlórien_山小舎生活を模索し始め、この Lothlórien_Blog を開設しようと思い立った(というより「岩波少年文庫読破企画」をぶち上げた)頃に感じていたことが、ここに言語化されていると強く感じました。


昨年末に借り出し、返却期限が迫っている図書館本の第二弾。  本日の KiKi の読了本はこちらです。

米をつくる 米でつくる
著:西沢江美子  岩波ジュニア新書

51466FVQ6JL._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

ほかほかのご飯はおいしい。  でも、その米がどのようにつくられているか、きみは知っているだろうか。  酒や味噌は米をどう加工しているのだろうか。  苗づくりから刈り取り・脱穀まで、おいしいご飯の炊き方、米からの食品づくりなどを、この本でしっかり学んでほしい。  米こそ、日本人がもっとも発達させた食料なのだから。  (新書本裏表紙より転載)

恐らく KiKi が昨年から米作りに挑戦していなかったら、ひょっとしたらこの本は手に取ってみようと思わなかったかもしれません。  でも、今回この本を読んでみて、つくづくこれは良書だなぁと感じました。  世間一般でブームのように言われている「地産地消」とか「スローライフ」とか「食料自給率」な~んていう言葉にはない、食に、そして米に対する著者の真摯な愛情を感じられる本だと感じました。

この本の素晴らしい所は、米という1つの農産品にまつわる多角的な考察にあります。  そもそも私たち日本人の祖先がどのようにして米と出会ったかの考察(かなり大雑把ではあるのですが ^^;)から始まり、稲を育てるというのはどういうことなのかを「初心者向け農業指南書」的に描き、次にはご飯の美味しい炊き方に触れます。  そこから米を利用した発酵食品の紹介と米を原材料にした新しい加工食品(それぞれ比較的簡単な食べものの作り方レシピ付き!)の紹介と続きます。  それが終わると今度は所謂「藁細工」のあれこれに触れ、最後に日本人の心の文化、行事食としての米に関する記述があります。  


日本の文化 村井康彦

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本来ならバーネット夫人の別作品に読み進むところ・・・・ではあったのですが、昨年末に図書館から借り出してきていて未読状態の本が5冊もあることを思い出しました。  返却期限までに全部を読了することは困難であることが明らかなので、せめてその中でもっとも読んでみたかった1冊ぐらいは読了しなくては・・・・とばかりに手を出した本をご紹介します。

日本の文化
著:村井康彦  岩波ジュニア新書

516KBR2WN3L._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

大陸から海で隔てられた「島国」日本の文化の、最大の特色とは一体なにか。  それらはどのようにして生まれ、今日に伝わる伝統となったのか。  「かな」の発明と王朝女流文学、唐商船の来航と「唐物数奇」、世阿弥の能と「衆人愛敬」、利休の茶の湯と「市中の山居」の精神などを通して、私たち日本人の文化の本質を解明する。  (新書本裏表紙より転載)

KiKi がせっせと「古事記」やら「日本の古典」を読んでいた時期にしつこいぐらいに Amazon さんが KiKi にオススメしてくれていたのがこの本でした。  ま、そんなことでもなければこの手の本をジュニア新書に求めたりはしないのですが、まあせっかくの推薦だったし、購入するならいざ知らず、図書館で借りて読むのなら・・・・・ということで年末に借り出しておいたんですよね。  もっともそのこと自体をすっかり忘れていたぐらいの興味レベルであったのは事実なんですけど・・・・・(苦笑)

歴史書と言えばどちらかと言えば「人」とか「事件」を扱うものが多いのに対し、この本はいわゆる「文化史」に焦点を当てている(はずな)ので、そういう意味では日本人でありながら日本のことを理解しているとは胸を張って言えない KiKi には手ごろな入門書であって欲しいなぁ・・・・と考えながら読み進みました。


  

ラヴェル ボレロ

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今年は少しずつクラシック音楽関連のエントリーを復活させようと年頭に決心した KiKi。  相変わらず久々の音楽関連エントリーとなるとどれを選ぶべきか迷ってしまいます。  まあ、調子が乗ってくるまでは「のだめ(漫画)」の助けを得ながら進めていきたいと思います。  ま、てなわけで本日の KiKi の1曲はこちらです。

ラヴェル ボレロ
DG F28G 22013 演奏:小沢征爾指揮 & ボストン交響楽団 録音:1974年~1975年

Ozawa_Ravel.jpg  (Amazon; 現在販売されているものでは多分これ)

「のだめカンタービレ」では千秋君が常任指揮者に任命されたマルレ・オケの初ステージで散々なことになってしまう曲。  後援者の婦人からは「ボロ・ボレロ」な~んていうことを言われちゃった曲。  この名曲 & KiKi にとってはちょっとした思い出のあった曲をあんな風に扱われちゃったのは正直、ちょっと悲しかったなぁ(涙)。 


今日は小寒

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今日は小寒(しょうかん)。  冬の寒さが最も厳しくなる前の時期と言われ、別名「寒の入り」とも呼ばれます。  KiKi の大好きな Nippon Archives という Podcast では

冬至より 一陽起るが故に 陰気に逆らう故 益々冷ゆる也 (暦便覧)

と紹介されています。  二十四節気をさらに約5日ずつ3つに分けた七十二候によれば、今日を起点としここから約5日は

芹乃栄(せり すなわち さかう) : 芹がよく生育する

とのこと。  その後の5日は、

水泉動(すいせん うごく) : 地中で凍った泉が動き始める

が続き、更にその後の5日は

雉始雊(きじ はじめて なく) : 雄の雉が鳴き始める

となります。  以前ご紹介したこの本によれば「この時期は堆肥(つみごえ)と土肥(つちごえ)を作る。  つまり土作りの季節です。  気温が低く害虫の発生も少ないので、堆肥を作るのに適しています。  ただし、雪の積もる地域は例外です。」とのこと。  Lothlórien_山小舎はまさにその「雪の積もる地域」で、今日はかなり暖かい一日で、だいぶ雪も融けてきているのですが、昨日は雪が降ったりやんだりで畑は一面真っ白でした。  う~ん、雪の積もる地域は例外だったら、いつこれらの作業をしたらいいんでしょうか??  そのあたりまで踏み込んでくれていないのがこの本の残念なところです。

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まだまだ雪が残っているLothlórien_庭先農園

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薪山の向こうが庭先農園 Part2 (昨年からは大豆干しエリアとも呼ぶ 笑)

確かにこの季節であれば害虫の発生は少ないは、ついでに言えば奴らの生命力も見違えて弱まっている時期ですからねぇ。  何せ我が家で数多く見かける「カメムシ」が可哀想なほどヨロヨロしていて、昨日なんかもテーブルの上をヨタヨタ歩いているかと思ったらポテッと落っこちてひっくり返ってジタバタしていたし・・・・・(笑)


小公女 F.H.バーネット

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先日読了した「小公子」に引き続き、バーネット夫人の傑作「小公女」を読了しました。  今回 KiKi が読了したのは古本屋さんで入手したイラスト入り表紙・函入・ハードカバー本です。  (下記の Amazon Link とは異なる版です。)  因みに「岩波少年文庫創刊60年 おすすめブックガイド 昔も、今も、そして、これからも」という小冊子によれば、この版が発売開始になったのは1967年のことだったようです。  そして1974年にオイル・ショックの影響を受けて、簡素なソフトカバーの軽装版に変更となり、それと同時に新刊活動を開始されたとのこと。  この本(↓)の発刊情報によれば岩波少年文庫の「小公女 初版」は昭和29年3月で、このKiKi の手持ち本そのものは昭和47年(1972年)10月の第16刷とのこと。  当時の販売価格は400円となっています。

小公女
著:F.H.バーネット 訳:吉田勝江  岩波少年文庫

2012_Jan06_001.JPG  (Amazon)

大好きな父と別れて、ロンドンの寄宿学校に入学したセーラは、プリンセスとよばれて大事にされます。  しかし、父の死により、無一文のみなしごに―。屋根裏部屋での、つらい毎日が始まります。  ところが、ある日、夢のようなできごとが起こったのです!  逆境の中でも、やさしさと勇気を失わないセーラの姿を、豊かな想像力で細やかに描き、永遠の名作として親しまれている物語。  (Amazon より転載)

子供時代(小学校低学年~中学年)のKiKi を魅了してやまなかったこの物語。  当時の純粋さ(?)を失った今の KiKi が読むと「う~ん、なんかなぁ・・・・・・(ため息)」っていう感じです。  子供時代には幸福の絶頂から不幸のどん底に落ちたセーラが自尊心を持ち続ける姿に感銘を受け、そんな彼女の強さや気高さに見習うべきところが多いように感じたものだったのですが、大人になった今 KiKi がこの子を前にすると正直なところ「何て可愛げのない、何て物質主義に犯された、何て生意気な女の子なんだろう」と思わずにはいられなかったんですよね~。

確かにセーラは「優しい心根」の子供だったらしい・・・・とは思うんだけど、その優しさは多分に恵まれた私 vs. 可愛そうな○○ というある種の優越感あってのもののように感じられるし、貧乏のどん底にあった際にも「もしも私が本物の公女さまだったら・・・・・」というのも、ある意味で「本来の私はこんな身分の者ではない」というある種の選民思想の表れのように感じられるし、要するに上流社会出身者の見栄っ張りの屈折バージョンに見えちゃうんですよ(苦笑)


小公子 F.H.バーネット

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日本を代表するアニメーターの宮崎駿さんが、「岩波少年文庫発刊60周年記念」で配布された「岩波少年文庫の50冊」という小冊子に網羅された作品及びそれらの作品を書いた作家の別作品(但し、原則として岩波少年文庫に収録されているものに限る)を読破する企画。(はぁ、長い・・・・・ ^^;)  今日は「秘密の花園」の作者バーネット夫人の出世作をご紹介します。

小公子
著:F.H.バーネット 訳:脇明子  岩波少年文庫

51q4nIsU83L._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

アメリカで生まれ育った少年セドリックは、一度も会ったことのない祖父のあとつぎになるために、イギリスに渡ることになった。  貴族である祖父は高漫で頑固な人物だったが、セドリックの無邪気で温かい心にふれ、しだいに変わっていく。  (文庫本裏表紙より転載)

「小公子」「小公女」と言えば、KiKi にとっては小学校低学年時代の愛読書でした。  そうであるだけに大人になって「岩波少年文庫読破企画」をぶちあげた時、現在販売されている作品リストをあれこれ調べていて、これら2冊が絶版になっていることを知り、少なからずショックを受けたことを思い出します。  「あの KiKi の愛読書が絶版とは!  星の王子さまは再販に再販を重ね、とぎれることなく売り続けられているのに!!」ってね。  仕方なく古本屋さんをあちこちウロウロして、「小公女」だけは見つけることができて蔵書入りを果たしていたんだけど、「小公子」の方はどうしても見つけられずに残念に思っていました。  諦めかけた頃、岩波書店のHPだったか、「やかましネットワーク」だったかで、「新訳準備中」のニュースに接し、ようやく昨年11月に復刊したのがこの「小公子」です。

最初にこの物語に出会った小学校低学年の頃には「セディのような性格のよい子にならなくちゃ!」と思い、何度も読み返すうちに「セディのお母さんみたいな素敵なレディになれるように頑張らなくちゃ!」と思い、結果どちらも挫折したなれの果てが今の KiKi です(苦笑)  そうそう、逆に言えば「こんな人にだけはなっちゃいけない!」と思っていたセディのお爺さん、ドリンコート伯爵の方にこそ「うんうん、わかるわかる・・・・」と頷いている自分に気が付き、ちょっと唖然・・・・・・。  まあ、それだけこの老伯爵の心理描写が巧みだっていうことだとは思うんですけどね(笑)


KiKi と同世代で本が好きな女の子だったら、絶対と言っていいほど素通りはしていない物語。  そしてあの梨木香歩さんをして解説本(?)を書かせたほどの物語。 (← 梨木さんファンの KiKi ではあるのですが、この解読本は実は未読です ^^;)  そんな物語を読了しました。

秘密の花園(上)
著:F.H.バーネット 訳:山内玲子  岩波少年文庫

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遠いインドでいちどに両親を失ったメアリは、イギリスの田舎のおじさんの家にひきとられました。  そのお屋敷には、入口の鍵がかかったまま、十年間誰も入ったことがないという「秘密の庭」がありました...。  バーネットの名作。  (文庫本裏表紙より転載)

秘密の花園(下)
著:F.H.バーネット 訳:山内玲子  岩波少年文庫

51QSSXGKC4L._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

真夜中の出会いをへて仲よくなったメアリとコリン。  二人とディコンは、秘密の庭を生き返らせることと、魔法の実験に熱中します。  いきいきしはじめたコリンを、お屋敷の召使いたちはふしぎに思いはじめますが...。  (文庫本裏表紙より転載)

思えば KiKi がLothlórien_山小舎生活を志向するようになった根っこにはこのての子供時代に夢中になって読んだ「少女向け小説」の影響が多分にあるのではないかしら・・・・・。  自分ではそれをさほど自覚はしていなかったんだけど、この物語の前半の主人公メアリ同様に体調がイマイチすぐれなく(これは KiKi の場合、女性特有の加齢による退化現象だったけど)て、どことなくいつもイライラしているような気分になって、自分でも「何だか最近の私ってつむじまがり・・・・」と感じ始めた時期に、無性に今の生活を夢想するようになったんですけど、そこには自然のパワーを借りながら再生していくメアリのイメージが漠然とではあるもののあったような気がするんですよね~(苦笑)

バーネットさんが書いた子供向け小説としてはこの作品と「小公子」、「小公女」の3つが超がつくほど有名で、小学校低学年~中学年ぐらいの KiKi はこの3冊は何度も何度も読み返したものでした。  今回はこの後、その「小公子」、「小公女」も読み進む予定なんだけど、同じ岩波少年文庫から割と最近になって発刊された「消えた王子」も読んでみようと思っています。  この作品はお初なだけに今からとても楽しみです。


今年の KiKi の初読書は、子供時代に大好きだった本の2冊目「岩窟王モンテ・クリスト伯」でした。  昨年末最後を飾った「三銃士」の流れで久々の再読となったわけですが、期待に違わずとっても楽しい初読書となりました。

モンテ・クリスト伯(上)
著:A.デュマ 編訳:竹村猛  岩波少年文庫

516MFKSGGWL._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

新しい船長として将来を期待される青年エドモン・ダンテス。  婚約披露宴の席上で突然逮捕され、地下の牢獄にとじこめられたエドモンは、囚人の神父に導かれてあらゆる教養を身につける。  14年後、脱獄した彼は、モンテ・クリスト伯を名乗り、自分をおとしめた人々への復讐の念に燃えるのだった...。  (文庫本裏表紙より転載)

モンテ・クリスト伯(中)
著:A.デュマ 編訳:竹村猛  岩波少年文庫

511WF41GJPL._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

パリの社交界にデビューするや、モンテ・クリスト伯は、たちまち人気の的に。  かつて自分に陰謀をはたらいた知人やその子息たちのあいだにうずまく、欲望と秘密の数々をつぶさに掌握する。  巨万の富と強靭な意志をたよりに、モンテ・クリスト伯は、着々と復讐の準備を進めていった。  (文庫本裏表紙より転載)

モンテ・クリスト伯(下)
著:A.デュマ 編訳:竹村猛  岩波少年文庫

5120DWXRQ0L._SL500_AA300_.jpg (Amazon)

モルセール、カドルス、ヴィルフォール、ダングラール・・・・・人を欺き名誉と地位を欲しいままにしてきた男たちが迎える結末とは。  「待つこと、そして希望を持つこと」  モンテ・クリスト伯が残した最後の言葉の意味とは。  愛と正義に貫かれた壮大な人間ドラマのクライマックス。  (文庫本裏表紙より転載)

KiKi が生まれて初めてこの作品に接したのも「三銃士」同様、岩波少年文庫版ではなく「少年少女世界文学全集」の1冊でした。  当時のこの物語のタイトルは「岩窟王」。  その後、学校の図書館で「モンテ・クリスト伯」というタイトルの本を見つけた時、まさか同じ物語であるとは考えもしなかった KiKi はその本を借り、「何だか、どこかで一度読んだことがあるような話だよなぁ・・・・」と思いつつページをめくり、10ページほど読み進んだところでようやく「なんだ、これって岩窟王じゃない!」と確信した・・・・という思い出があります。

同じような経験をしたのがユーゴーの「レ・ミゼラブル」で、こちらも最初に読んだ本のタイトルが「ああ、無情」でその後図書館で見つけた「レ・ミゼラブル」を借りてみて冒頭数ページで「なんだ!」となりました。 

当時はこれらが「フランスもの」であるという自覚はなく、ついでに言えば作者が誰かにもさして興味はなく、これらの「洋物」は「翻訳もの」であるということにも考えが及ばなかった(それだけ幼かったわけですが ^^;)のでタイトルだけで本を選んで読んでいたんですよね~。  まあ、子供にそういう勘違いを起こさせるという意味ではあの「和訳タイトル」はいかがなものかと思わないじゃないけれど、とは言いつつもなかなかセンスの良い和訳タイトルだと思います。

今日も風の強い1日になりそうです。  お天気は快晴なんだけど、昨日に引き続き風の音が鳴り響いています。  さて、そんな中、ネットをあちこち徘徊していたら見つけちゃいました!  こんな素敵な動画です。

あの、「ロード・オブ・ザ・リング三部作」が完成した頃からず~っと囁かれていた「ホビット」がとうとう今年の年末に米国(? or New Zealand?) で公開されるらしい!!!  しかも前作(LoR)では三部作だったものが今作はどうやら二部作になるらしい!!!  

噂ばかりが先行していてなかなかその後のニュースが聞こえてこなかっただけに、「どうなっちゃったんだろう??」と心配していたんだけど、これはホント待ち遠しい!!  

そうと決まれば、今年の後半には J.R.R. トールキン作品を又一挙に読まなくちゃいけません。  ああ、これで又「読書カテゴリー」の企画が1つ増えてしまいました・・・・・。  さらに言えば、以前のブログ「落ちこぼれ会計人の独り言」からの転載ばかりの「映画カテゴリー」も今年は放置の予定だったんだけど、最低限「リング 三部作」は観直してエントリーを書かなくては・・・・・。  

嬉しいながらも妙なプレッシャーを感じてしまっている KiKi なのです。  ああ、忙しい!!(笑)

  

2012年、せっかくこのエントリーで「今年はクラシック音楽関係のエントリーを少しは増やそう!」と所信表明をしたばかり・・・・ということもあるので、今日は今年最初のクラシック音楽関係のエントリーを書いてみたいと思います。  とは言うものの、どの曲からいくべきか、暫くエントリーを書いていなかっただけに迷うこと、迷うこと・・・・・ ^^;  ま、てなわけで安易なところで以前ちょっとだけシリーズ化していた「漫画 のだめカンタービレに出てくる音楽を聴いてみる企画」をやってみたいと思います。  ま、てなわけで選んだ今日の KiKi の1曲はこちらです。

ドビュッシー 交響詩「海」
EMI J.マルティノン(指揮)、 フランス国立放送局管弦楽団

51xFUbfF9QL._SL500_AA300_.jpgのサムネール画像  (Amazon)

ドビュッシーの管弦楽曲と KiKi の出会いはかなり遅めでした。  なにぶんにも KiKi の場合、ピアノ曲で興味をかきたてられた作曲家の音楽を求めて管弦楽曲を聴くという傾向が強かったし、ドビュッシーという作曲家は登場した時代の問題ももちろんあるんだろうけれど、いわゆる「交響曲」と題される音楽を作曲していないので、尚更なかなか出会わない作曲家となってしまっていたんですよね~。  そんな KiKi がドビュッシーの管弦楽曲に開眼したのがこのエントリーでもお話した「牧神の午後への前奏曲」だったわけだけど、ことこの「海」に関してはその後も長い間あんまり感心もせずに聴き流していた時代があります。  

そんな KiKi がこの曲に初めて「おっ!」と何かを感じ、聴き流しモードから真剣聴きに入った懐かしい演奏がこのCD(KiKi の手持ちのものとはちょっとジャケットが違うけど・・・・)なのです。  それまでに聴いていたものと何が違ったのか、単なる聴いた時期だけの問題だったのか、まったく理解できていないんだけど、とにかく「おっ!」と思ったのが2曲目の「波の戯れ」だったことだけは確かで、ちょうどその頃、ラヴェルのピアノ曲「水の戯れ」に嵌っていたせいだったのかもしれません。


初詣

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昨日元旦はお天気も良く、比較的暖かい1日だったのですが、今日は雪が舞っています。  窓を閉め切った部屋の中にいても風の音が鳴り響き、窓の外に見える木立のてっぺんがユラユラと揺れていてその周りを風に流されている雪があっちへ飛ばされこっちへ飛ばされ、方向の定まらないまま右に左に流れていきます。  それでも一向に積もる気配がないっていうことは気温そのものはさほど低くないのかしら??  いずれにしろ今日は1日「山小舎籠り」となってしまいそうな雰囲気です。

昨日は3時前に新年早々の初揺れに見舞われ、あの3月11日の記憶がまざまざと蘇り、「元旦早々、なんてこと!!」とビックリしたものでした。  でもあの日の地震に比べると遥かに小さく又短い揺れだったし、元旦早々の「臨時ニュース」でも「津波の心配なし」と報道されほっと安堵しました。  ちょうどその時間頃に山小舎から比較的近くにある神社に初詣に行こうとしていた矢先だっただけに、「今年の安全をしっかりとお祈りしなくては・・・・」と気持ちを引き締めるきっかけになりました。

本来なら「おらが村の守り神」であるところの「中山神社」にお参りしたいところだったのですが、年末から苦しめられている腰痛がなかなか良くならないので、山歩き(と言っても大した山でもないのですが ^^;)はもう暫く控えておいた方がいいだろうと考え、山小舎から車で20分ほどのところにある、このあたりではちょっぴり大き目の神社さんに出かけました。

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なかなか立派な鳥居でしょ♪  以前こちらにお参りに伺ったときは人っ子一人いないちょっと寂しい境内でしたが、さすがに今日はチラホラと人の姿が見えます。

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KiKi がこれまでに初詣でお参りしたことのある神社と言えば、実家にいた頃の自宅近くの「八幡神社」と「三島大社」、そして東京時代の「明治神宮」というラインナップで、自宅近くの「八幡神社」はともかくとして超大きなお社ばかりで、初詣に行くとまるで縁日かの如くに露店が立ち並び、ものすごい人出の中をユルユルと進む・・・・・という初詣がほとんどでした。

そんな初詣と比較すると、露店とも参拝客の行列とも無縁の神社さんでのお参りというのは新鮮でもあり、同時に本当の意味で神様としっかり対峙できた貴重な時間だったような感覚もありで、ゆっくりとお参りすることができました。


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新年明けましておめでとうございます♪  今年もよろしくお願いいたします。

皆さんはどんな新年を迎えていらっしゃるのでしょうか??  KiKi はLothlórien_山小舎で静かなお正月を迎えています。  今朝はお雑煮とおせち料理をいただき、僅かながら・・・・ではあるものの日本酒を飲み、久々のお酒にちょっぴりほろ酔い加減です(苦笑)  あれぇ??  昔は酒には強かったはずなんだけどなぁ・・・・。  最近は滅多に飲まなくなってしまったので、お屠蘇用のちっちゃな杯2杯で酔っ払っちゃうようになってしまったみたい・・・・・・ ^^;

まあ、せっかく新年初のエントリーを書いているのですから、今年の抱負(但しブログ関連に限る)なんていうものを一応書いておこうかな・・・・と思います。

ここLothlórien_Blog に引越しして以来、「読書感想文ブログ」もしくは「山小舎通信ブログ」と化しているわけですが、今年は久々にもう少し・・・・だけクラシック音楽関係のエントリーを増やそうかな・・・・な~んていうことを考えています。  まあ、今さら新しいCDやDVDをガンガン買う気にはならない(・・・・のみならず、そんな経済的な余裕はない 涙)ので、手持ちのCDやDVD中心の Review になってしまうとは思うんですけど、まあせっかくカテゴリーも作ってあることですし(って、これは「落ちこぼれ会計人の Music Diary」からの転載エントリーばっかりですけど)、今も変わらず音楽は聴いているので、その記録もやっぱり残しておこうかなと考えた次第。

それと、「読書」の方ですが、せっかく電子書籍を購入し、「青空文庫」から色々ダウンロードしてあるっていうこともあるので、今年は少し「古典もの」も充実させようかな?な~んていうことを目論んでいます。  恐らくこちらのエントリーは「電子書籍」と「光文社古典新訳文庫」を中心に Review していくことになるだろうと思います。

さらに・・・・・(ってあんまりいっぱいテーマを決めると、途中で息切れしちゃうかもしれないけれど 苦笑)、カテゴリーだけ作って放置気味の「暦カテゴリー」のエントリーに関しても、今年はもう少し何かを書いていきたいなぁ・・・・と。  恐らくこれは「Lothlórien_山小舎通信」と連動したエントリーになるだろうと思うのですが・・・・・。  今年はこのエントリーでもお話した農事暦作りも開始しようと思っているので、最低でも二十四節気絡みのエントリーは書きたいなぁ・・・・・。

まあ、後は従来通り、「山小舎通信ブログ」を折に触れ書き溜めていく・・・・・っていう感じでしょうか?  ま、いずれにしろ、今年も時間の許す限り何らかの駄文を書き連ねていこうと考えていますので、皆さま、今年もよろしくお願いいたします♪

2011年12月の読書のまとめです。

12月の読書メーター
読んだ本の数:22冊
読んだページ数:5681ページ
ナイス数:59ナイス

三銃士〈下〉 (岩波少年文庫)三銃士〈下〉 (岩波少年文庫)
この物語を読むまでは「魔性の女」の魅力にはまったく気が付かなかった KiKi が、「ミレディってカッコいい!!」と目覚めちゃった作品です。  正直なところモテモテのアンヌ王妃よりも、ダルタニャンの恋の相手のボナシゥ夫人よりも、はるかに印象的でカッコいい♪  まあ、最期はちょっと哀しいけれど・・・・・。
読了日:12月31日 著者:アレクサンドル デュマ


三銃士〈上〉 (岩波少年文庫)三銃士〈上〉 (岩波少年文庫)
いやはや、子供時代に抄訳ものながらもこの「三銃士」や「モンテ・クリスト伯(岩窟王)」や作家は違うけれど「ああ、無情(レ・ミゼラブル)」を読み耽っていたのを懐かしく思い出します。  そんなワクワク・ドキドキの後遺症が未だに残っている KiKi は映画なんかでもコスチュームものが大好きだし、英雄伝とか騎士物語が大好物なんですよね~。  その根っこにある1冊は間違いなくこの「三銃士」なんですよね。
読了日:12月29日 著者:アレクサンドル デュマ


リンゴ畑のマーティン・ピピン〈下〉 (岩波少年文庫)リンゴ畑のマーティン・ピピン〈下〉 (岩波少年文庫)
この物語、恐らくは文字で読むよりはマーティン・ピピンがしているようにリュートなんかを静かに奏でながら音で聞いたらもっと素敵に感じられる物語なのかもしれません。  男嫌いの娘たちに「恋の素晴らしさ」を物語る、ちょっとおとぎ話チックなお話が延々と続くんですけど、恋することに憧れ、恋に恋する年代の女性ならいざ知らず、KiKi のようにすれっからしになっちゃったおばさん(と言うよりおばあさん?)世代にしてみると「ま、そんないいモンでもないけどね・・・・・」みたいな気分になっちゃうんですよね~(苦笑) いえね、K
読了日:12月29日 著者:エリナー ファージョン


リンゴ畑のマーティン・ピピン〈上〉 (岩波少年文庫)リンゴ畑のマーティン・ピピン〈上〉 (岩波少年文庫)
この物語は好き・嫌いがはっきりと別れちゃう物語なんじゃないかしら?  そして恐らくは多くの男性からは「こそばゆくて読んじゃいられない・・・・」という拒否反応を食らっちゃう物語のような気がします。  かく言う KiKi もこの本の対象年齢である中学生~高校初年度ぐらいの年代だったら(ま、要するに「恋に恋する世代」だったら・・・・っていうことだけど)、今よりはワクワク・ドキドキしながら読めた本のような気がします。  でも、今の年齢になるとねぇ・・・・・。  ちょっとビミョー・・・・・かな。
読了日:12月27日 著者:エリナー ファージョン


天国を出ていく − 本の小べや〈2〉 (岩波少年文庫)天国を出ていく − 本の小べや〈2〉 (岩波少年文庫)
この本、一つ一つの物語もキラキラしていてとっても素敵なんだけど、それよりなにより惹かれてしまうのは挿絵です。  どれ1つをとってもため息ものなんですよね~。  モノクロ(表紙は彩色されているけれど、それでも色数をぐっとおさえてある)なのに、色が浮かび上がり、静止画なのに空気や風が香り立つような感じ・・・・・とでもいいましょうか。 そしてそれにさらに輪をかけて素晴らしいのが石井桃子さんの美しい日本語です。  これにはもちろん著者であるファージョン自身の持っている品格・・・・のようなものも大いに寄与している
読了日:12月25日 著者:エリナー・ファージョン


ムギと王さま―本の小べや〈1〉 (岩波少年文庫)ムギと王さま―本の小べや〈1〉 (岩波少年文庫)
この本、一つ一つの物語もキラキラしていてとっても素敵なんだけど、それよりなにより惹かれてしまうのは挿絵です。  どれ1つをとってもため息ものなんですよね~。  モノクロ(表紙は彩色されているけれど、それでも色数をぐっとおさえてある)なのに、色が浮かび上がり、静止画なのに空気や風が香り立つような感じ・・・・・とでもいいましょうか。 そしてそれにさらに輪をかけて素晴らしいのが石井桃子さんの美しい日本語です。  これにはもちろん著者であるファージョン自身の持っている品格・・・・のようなものも大いに寄与している
読了日:12月24日 著者:エリナー ファージョン


バラとゆびわ (岩波少年文庫)バラとゆびわ (岩波少年文庫)
KiKi は大学時代、一応英文学部を出たわけですが、実はサッカレイの作品とはこの作品以外で出会ったことがありません。  一応英文学史の授業で彼の代表作として「虚栄の市」とか「ヘンリー・エズモンド」な~んていう作品があることは知っているけれど、興味を持って読んでみようと思ったことさえありません。  ま、そういう意味では KiKi のアンテナにはあんまり引っかかってこなかった作家の1人です。  正直なところ、この作品を読んだ後でも、先日のロダーリさんとは異なり、「サッカレイの別の作品も読んでみたい!」と思わせ
読了日:12月23日 著者:サッカレイ


猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫)猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫)
ああ、やっぱりロダーニさんの作品は好きだなぁ・・・・。  この年齢になるまで出会えなかったのがホント残念だけど、逆に今の KiKi だから彼の作品の良さがわかるという部分も多いような気がします。  どのお話も言ってみればナンセンスの塊なんだけど、そこに風刺とか皮肉が含まれているので思わずクスクス笑いながら読めちゃうんですよね~。  短編集だから1編1編が短くて、気軽に読めちゃうわりにはどの1作にもピリリと利いた刺激(毒?)がある。  こういうユーモアセンス、KiKi は憧れちゃうんだよな~。 どの1編も
読了日:12月22日 著者:ジャンニ ロダーリ


秋山真之―伝説の名参謀 (PHP文庫)秋山真之―伝説の名参謀 (PHP文庫)
こちらの本で良かったのはあの「日本海海戦」以後の真之さんのことがわずかながら書かれているっていうことと、あとがきの中にあったこの言葉に感銘を受けたこと・・・・・ぐらいでしょうか? 「史は詩であり志である」 司馬さんの「坂の上の雲」を読んでいても感じる高揚感は、まさにこの言葉に凝縮されていると思うんですよね~。  「歴史に学べ」とは言い古された言葉だけど、私たちが偉大なる先人に学ぶべきことの1つはこの「志」じゃないかなぁ・・・・と。  志のあるところに事が成り、その事が歴史として後世に伝わり感動を生む
読了日:12月21日 著者:神川 武利


青矢号―おもちゃの夜行列車 (岩波少年文庫)青矢号―おもちゃの夜行列車 (岩波少年文庫)
貧しいフランチェスコが勇気を振り絞ってベファーナさんのお店に入り「どうして自分はプレゼントをもらえないのか?」と尋ねたり、子供らしい哀願するような眼差しでショーウインドーに張り付きおもちゃたちを眺めたり、現実の厳しさに涙を流すのを見てショーウィンドーに飾られたおもちゃ全部がもらい泣きをしてしまう様子等々は、一気に感情移入させられちゃって、おもちゃたちが申し合わせておもちゃ屋さんを脱走してフランチェスコの家を目指す相談を始めるな~んていうナンセンス極まりないプロットにも目いっぱいの説得力が漂っちゃうように感
読了日:12月18日 著者:ジャンニ・ロダーリ


RDG5  レッドデータガール  学園の一番長い日 (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG5 レッドデータガール 学園の一番長い日 (カドカワ銀のさじシリーズ)
この作者さん、「山伏」やら「陰陽師」やら「忍者」やら「神霊」やらと奥深いものをあたかもオールスターキャストの如く登場させているけれど、この先これらの方々を「舞台背景」以上のものに深めていくつもりはあるんでしょうかねぇ・・・・。  恐らく普通に、しかも「都市」で生活している普通の人にしてみれば「ちょっと謎めいたエキゾチックな存在」というイメージ先行のこういう特殊な人たち。  それは隣のおじさんがそうだとかうちのお兄ちゃんがそうだということがない、いわゆる「非日常の存在」だから「謎めいてエキゾチック」なわけだ
読了日:12月17日 著者:荻原 規子


チポリーノの冒険 (岩波少年文庫)チポリーノの冒険 (岩波少年文庫)
これは一見(というより一読)、とっても楽しい物語ですねぇ。  でも、実は楽しい物語というよりはかなり深い物語です。  登場人物(?)たちは野菜や果物の姿を借りていてとってもユーモラスなんだけど、実は真面目に一所懸命に生きている庶民たちの姿とその上に胡坐をかいている支配者階級を風刺しているし、物語のプロット自体は独裁制から共和制へと流れていく歴史を描いている・・・・という、なかなかに練りこまれた作品なんです。  著者の人間観察の力は大変なもので、人物造形(? と呼ぶべきなのか、野菜造形と呼ぶべきなのか? 笑
読了日:12月16日 著者:ジャンニ・ロダーリ


星の王子さま (岩波少年文庫 (001))星の王子さま (岩波少年文庫 (001))
今回の読書が大人になってから2度目の読書(前回は30代の半ばだった)だったんだけど、今にして思うとこの本は KiKi にとって毎年毎年繰り返し読み返す本ではないけれど、10年か15年おきぐらいに読み返しながら「自分が知らず知らずのうちに手放したもの」や「自分が『大人の分別』と考えるようになったある種の物差しの目盛」を確認するための本のような気がしています。
読了日:12月14日 著者:サン=テグジュペリ


クリスマス・キャロル (岩波少年文庫)クリスマス・キャロル (岩波少年文庫)
あのディケンズの名作の1つが岩波少年文庫に収録されているのは嬉しい限りです。  大作が多い中でディケンズ作品の入り口としてはまずまず・・・・なんじゃないでしょうか??  もっとも、KiKi の子供時代ならいざ知らず、現代の日本の子供たちがこの「キリスト教的説教臭さ」を受け入れてくれるのかどうか・・・・はちょっと疑問かもしれません。  特に過去の幽霊が見せてくれたあの「スクルージ少年」がどうして今の「スクルージさん」になってしまったのかは詳らかにはされていないし、いかに自分の葬式シーンを見せつけられたからと
読了日:12月14日 著者:チャールズ ディケンズ


ターシャの庭づくりターシャの庭づくり
読了日:12月13日 著者:ターシャ テューダー,リチャード・W. ブラウン

さよならドビュッシー (宝島社文庫)さよならドビュッシー (宝島社文庫)
クラシック音楽のブログを書いたり、音楽鑑賞を日常的な趣味にしていたり、長い年月をかけて音楽を聴きながら想像力(妄想?)を膨らませてきた人間にとっては、この本で描かれる音楽描写にはスンナリと馴染むことができたし、ついでに言えば身に覚えもあったりもするので楽しく読むことができました。  ま、肝心要のミステリーとしてのできがどうか?と問われると、ミステリーにさほど造詣が深いわけではない KiKi であっても「え?  そんなのってアリ??」って感じちゃったぐらいだから、どうなんでしょうか??
読了日:12月12日 著者:中山 七里


絵のない絵本 (新潮文庫)絵のない絵本 (新潮文庫)
全部で33の月が語る短い情景的な物語。  あたかも夏目漱石の「夢十夜」のような、稲垣足穂の「一千一秒物語」のような、はたまた「千一夜物語」のようなといったちょっと幻想的な雰囲気の物語集です。  「絵のない絵本」というタイトルが表しているとおり、絵画的な繊細な描写が見事な作品で、この言葉によって紡がれる情景を読者の想像力によって「絵」に仕上げる絵画作品・・・・と言っても過言ではないような気がします。
読了日:12月10日 著者:アンデルセン


文庫ギャラリー ちひろのアンデルセン (講談社文庫)文庫ギャラリー ちひろのアンデルセン (講談社文庫)
この本は「講談社文庫」のラインナップなんだけど、文庫と言いつつもこれはカテゴリーとしては絵本の部類に入る本なんじゃないかと思います。  何せ、活字部分がほとんどなくて、8割がたが彼女の絵なんですから!(笑)  KiKi が子供時代に手にしていた「アンデルセン童話」はいわさきちひろさんの挿絵ではなかったんだけど、大人になってからあちこちの本屋さんで彼女の筆による挿絵のついた「アンデルセン童話」をいくつも目にしました。  ただ残念なことにどの一冊もちゃんと読んでみた(と言うより眺めてみた と言うべきかしら?)
読了日:12月10日 著者:


もういちど読む山川世界史もういちど読む山川世界史
何とまあ、面白味もへったくりもない本でしょうか??  ここまで総花的 & 事実の羅列のみの本だと目が活字の上をすべっていって、結果頭には何一つ残らない(少なくとも KiKi には)という事実をつきつけられ、ある意味読書に使った時間を返してほしいと思っちゃうような本でした。  強いて言えば KiKi の学生時代の教科書に比べると「現代史」に近づけば近づくほど読みやすくなる(要するに背景的なことが少しは細かく書かれ始める)ということと、時々挿入されている「コラム」部分に面白味がある・・・・というのが長所と言え
読了日:12月07日 著者:


赤い蝋燭と人魚赤い蝋燭と人魚
今回、並行して読了したターシャ・テューダーの「醜いもの、苦しみ」といった負の要素を徹底的に排除した挿絵は美しいうえに安心感があり、眺めながらお茶なんぞを飲んでお菓子も食べて・・・・と言った気楽さが漂うのに対し、このお話 & この絵は思わず威儀を正してお茶もお菓子も手放して、緊張感あふれて味わう作品っていう感じなんだけど、その威儀を正し、すべてを手放して集中している中で感情の激しい起伏が発生して、そのうねりに身を委ねているうちに自分の心の中にだけでもいいからぽっと灯り(ともり)消えることのない蝋燭の灯り(あ
読了日:12月06日 著者:小川 未明


ターシャ・テューダーの人生ターシャ・テューダーの人生
今となっては彼女の名前は「ルイ・ヴィトン」や「カルヴァン・クライン」や「ココ・シャネル」や「ダナ・キャラン」と同じようにある種のブランドと化しているけれど、恐らく素顔の彼女は気難しくて、どちらかと言えば人嫌いで、偏屈なタイプの女性だろうな・・・・とNHKの番組で感じた KiKi はそんな彼女がいかにコマーシャリズムに乗っかったのかに強烈な興味がありました。 この本を読んでいてわかったのは、絵本作家としての彼女はいわゆる職人であり、その職人芸によって生活の糧を得ていたわけだけど、今ある彼女(と言っても最早
読了日:12月05日 著者:ハリー デイヴィス


高橋是清 [新装世界の伝記]高橋是清 [新装世界の伝記]
子供時代にはそれなりに結構な冊数を読んだものの、大人になってからは全くと言っていいほど手に取らなくなったジャンルの1つが「伝記」です。  まして、「織田信長」とか「徳川家康」とか「坂本竜馬」とかであればそんな子供時代にも読んだ記憶がある伝記の1冊だけど、この「高橋是清」な~んていう人に関しては、日本史の教科書でお目にかかったことはあっても伝記として本が出ていることさえ知らなかった人物です。 たまたまNHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」に登場され、西田敏行さんという魅力的な役者さんが演じられているこの「
読了日:12月01日 著者:中沢 〓夫

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